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死を認知した再発・進行がん患者が希望を見いだすプロセス

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死を認知した再発・進行がん患者が希望を見いだすプロセス

角田 明美 ,望月 留加 ,神田 清子

1 群馬県前橋市昭和町3-39-15 群馬大学医学部附属病院看護部 2 東京都調布市国領町8-3-1 東京慈恵会医科大学医学部看護学科 3 群馬県前橋市昭和町3-39-22 群馬大学大学院保 学研究科 要 旨 【背景・目的】 苦悩の中で限られた人生を最期まで自 らしく生ききるためには, 希望を見いだす支援は重要である. 本研 究の目的は, 死を認知した再発・進行がん患者が希望を見いだすプロセスを明らかにし, 希望を見いだす看護支援を検討す ることである. 【対象と方法】 16名の再発・進行がん患者を対象として半構造化面接を行い,修正版グラウンデッド・セオ リー・アプローチ (M-GTA) を用いて質的帰納的に 析した. 【結 果】 死を認知した再発・進行がん患者が希望を見い だすプロセスは『気持ちの 藤から自己と対峙し自らの力を信じる体験』『ごく普通の日常が残された時間の希望と気付く 体験』から構成され,『希望を見いだす推進力』がプロセスが全体を支えていた. 【結 語】 希望を見いだす看護支援は,再 発・進行がん患者が気持ちの 藤を経て自 の力で希望を見いだすことができるため,そのプロセスに寄り添う看護支援が 重要であることが示唆された. .はじめに がんの集学的治療法の発展に伴い, 以前は対象とならな い再発・進行がんに対して「 命」や「症状緩和」を目的 とした治療が可能となった. その治療は治癒をもたらすこ とが難しく, 患者は死と直面せざるをえない現状がある. 特に, 再発・進行がん患者は, 根治的な治療でなくても, 治 療ができる状況そのものが患者の支えになっていることが 多い. 研究者は, これまで死を認知した辛い状況にある患 者が, 残された時間の中でがんとなった自 と向き合い, 何かしらの希望を見いだし, それが生への活力となり, 生 き生きとした表情で過ごす様子を多くみてきた. 希望は最 期まで患者の支えとして存在し, その人らしく生きること の源ではないかと思い, 希望を尊重しながら前向きに生き られるように支援している.しかし,再発・進行がん患者に おいては, 死をより身近に感じ揺れる状況や疼痛, 呼吸困 難感など辛い身体症状を抱え, 希望を持つことすら困難な 状況にある場合も少なくない. 希望とは, 人が生きていく上で必要不可欠なものである ことから, その概念は, これまで多くの学問領域や研究者 によって述べられている. Erikson は, 希望とは生きてい くためになくてはならないものであり, 最も源初で必須の 活力であると述べている. Kubler-Ross は, 希望は死にゆ く過程の各段階を通してずっと存在し続けるものであり, 患者はいくばくかの希望を持ち続け, とりわけ辛い時期の 心の糧とすることで一筋の希望が苦痛の中で患者たちを支 えていると述べている. つまり, 人が生きてゆく上では希 望を持つことが重要な役割を担っている. 文献情報 キーワード: 希望, 再発・進行がん患者, プロセス, 死, 修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ 投稿履歴: 受付 平成28年5月9日 修正 平成28年6月22日 採択 平成28年6月22日 論文別刷請求先: 角田明美 〒371-8511 群馬県前橋市昭和町3-39-15 群馬大学医学部附属病院看護部 電話:027-220-8751 E-mail:akemin@gunma-u.ac.jp

原 著

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死を認知している終末期がん患者の希望に関する研究 は,希望の概念, 希望の定義, 希望の本質 を明らかに した研究, 壮年期終末期がん患者の希望に焦点をあてた研 究, 希望を伸ばす 7つのカテゴリと希望を妨げる 3つの カテゴリを明らかにした研究 が報告されており, 希望は どのような状況でも存在すること, 希望を育み, 支える看 護の重要性が明らかとなっている. また, 希望と希望を見 いだすための要因を明らかにした研究 は報告されている が, がん患者が自身の体験からどのように希望を見いだす のか, そのプロセスを明確にした質的研究は報告されてい ない. 特に,死を認知した再発・進行がん患者においては,辛い 状況の中でも何らかの希望を患者が見いだせるよう援助す る必要があり, 近年の入院期間の短縮化を 慮すれば, 限 られた時間のかかわりの中で効果的な支援方法の開発が急 務である. 本研究で, 患者が希望を見いだすプロセスが明 らかにされれば, そこに至るまでの感情, えや状況に対 する対処等のすべての体験を可視化でき, そのプロセスを 知ってサポートすることが可能となる. また, 終末期がん 患者へのケアは, 看護師自身の価値観や死生観を問われる ことが多く, がん看護の難しさや限界を感じやすい. 看護 師が, 終末期がん患者のケアを通して, 希望を見いだすプ ロセスにじっくりとかかわることができれば, 看護師自身 の成長に繫がり, 看護師として, 人間として成長する機会 となる意義深いものになると える. .目的 死を認知した再発・進行がん患者が希望を見いだすプロ セスを明らかにし, 希望を見いだす看護支援を検討する. .用語の定義 1) 希望:未来志向で生きていくために必要不可欠であ り, 生きる上での支えや原動力となること, 生活の中に ある身近な行為や気持ちに関連した望みも含めた未来の 肯定的な見通しや意欲とする. 2) 死の認知:がん患者はがんと診断された時点から死を 意識する. 対象者は一般的に予後不良と言われている再 発・進行がん患者である. 死」という言葉や「予後が短 い」, 近い将来死ぬかもしれない」という言葉を 用し ていることから死を認知した状況であるとする. .研究方法 1.研究デザイン 対象者の体験をありのまま記述し, その中に存在する現 象のプロセスは何かを探求することから, 質的帰納的, 因 子探索型研究デザインとした. 2.対象者 外来通院中又は入院中の化学療法施行中の消化器がん患 者で, 以下の条件を満たすものとした. 1) 再発・進行がんを告げられ臨床的予後 1年未満で予後 不良である.

2) 予後指標 (PPI:Palliative Prognostic Index) にて生命 予後の予測を行い, 6以下である. 3) PS (Performance Status) が 0∼2である. 4) 明らかな精神疾患がなく,日常会話が可能な認知・言語 能力を有する. 3.データ収集方法 2009 年 4月 1日から 12月 31日までの間に, 再発・進行 がんを告げられ 1回目の化学療法が終了後に, 面接を 1人 1回 30∼60 程度, プラバシーの確保できる個室で行い, 面接時は同意を 得 て IC レ コーダーに 録 音 し た. イ ン タ ビュー内容は, 再発・進行がんと診断されてからインタ ビュー時までに感じた気持ちや え, 治療を続けていく中 での支えや今後どのような生活を過ごしたいかなどの項目 に基づき半構造化面接を行った. 対象者の基本属性は, 許 可を得て診療録・看護記録から情報を収集した. 4.倫理的配慮 調査施設の医学倫理委員会の審査を受け承認を得て行っ た (承認番号 8-31). 対象者は, 担当医師に候補者の紹介を 得た後, 了承が得られた患者に対し文書及び口頭にて研究 の主旨, 研究参加中断の自由, 不利益の回避, 個人情報の守 秘, データの保管と破棄, 結果の 表について文書及び口 頭で説明を行い, 書面にて同意を得た. 面接日時は, 対象者 の都合を十 慮して決定し, 面接前には, 担当医, 看護師 長又は担当看護師に面接が可能かを確認してから行った. 5. 析方法 データの 析は, 木下 の修正版グラウンデッド・セオ

リー・アプローチ (Modified Grounded Theory Approach: 以下 M-GTA) を用い質的帰納的 析を行った. M-GTA は, 1960年代に Glaserと Straussによって提唱されたグラ ウンデッド・セオリー・アプローチ (Grounded Theory Approach:以下 GTA) に起源を持ち, データに密着した 析から独自の理論を生成する研究法である.M-GTA は,人 間と人間が直接的にやり取りをする社会的相互作用に関わ るヒューマンサービス領域や研究対象がプロセス的性格を もっている場合に適している. そこで, 患者が, 再発・進行 がんと告げられ, 衝撃を受けた後に化学療法を行う中で希 望を見いだすというプロセス性を持ち, データが再発・進 行がんで化学療法中の消化器がん患者と限定している, 研 究者自身が面接や 析を実施することから研究者の視点を 重視した M-GTA が適切であると判断した. 死を認知した患者が希望を見いだすプロセス

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(1) 半構造化面接を行い, 得られたデータから逐語録を 作成した. (2) 析焦点者を「死を認知した化学療法施行中の再 発・進行消化器がん患者」と設定し,語りが豊富な対象 者 1名を 析焦点者に設定した. (3) 析テーマと 析焦点者に照らしてデータの関連箇 所に着目し, 対象者の語り全体の文脈に留意しながら, テーマに関連のある対象者の言葉を行動や感情, 思 に関連があると思われる部 に着目し, 具体例を抽出 した. (4) 具体例の背後にある意味の流れを読み取り, 解釈を 文章化し, 定義とした. この時浮かんだアイデアや疑 問などは理論的メモ欄に記入した. (5) 具体例, 定義から解釈をすすめ, その意味を適切に 表現する概念 ( 析の最小単位) を生成した. (6) 1つの概念に対して 1つの 析ワークシートを作成 し, 析ワークシートには,概念名・定義・具体例・理 論的メモを記入した. 概念は, 類似例と対極例の両方 向から比較検討した. (7) 2例目からは, 他の具体例を 析ワークシートの具 体例の欄に追加記入した. 新たな具体的類似例が出な くなり, 対極例のデータチェックが十 と判断された とき, 個々の概念レベルにおける理論的飽和と判断し た. (8) 概念間の関係性を個々の概念を見ながら検討し, 内 容の類似するものをまとめ, 抽象度を高めながら, 複 数の概念からなるカテゴリを生成した. 概念, カテゴ リ相互の関係からコアカテゴリを生成した. (9) 概念とカテゴリ, コアカテゴリの相互関係と時間的 な流れを 慮しながら 析結果をまとめ, プロセスに なる結果図を作成し, 簡潔に文章化したストーリーラ インを作成した. 本論文中における一つの概念生成のプロセスを例示す る.以下「 」は 60歳代男性 M 氏の語りの一部で,CT 検査 の結果, 再発の疑いがあるとのことで再度 PET 検査を受 けた後の体験について語った部 からの引用である. 性の確保 がん看護の質的研究の経験者より, 1例目の概念生成の 段階からスーパーバイズを受け, 資料の照合を行い研究の 信実性を高めた. さらに, 析テーマの設定時, 概念からカ テゴリを生成する過程, 結果図, ストーリーライン作成時 など全ての段階において, スーパーバイズを受け, 精度を 高めた. .結果 1.対象者の概要 (表 1) 本研究では, 同意の得られた 16名を 析対象者とした. 13名の 析終了後, 新たな概念を見いだす 研究者は下線部 に着目し, 再発を告げられ, 大変な事 が起きており, これから先の人生・未来が自 にはもうな いと限界を感じること と解釈し定義付け, もう終わりか もしれないと感じる自 の人生> という概念を生成した. 他の概念も同様の手順で解釈し, 概念を生成した. 6.信実 く ができ こと な C のT 検査をしたらちょっと 「 怪しいというのが出たん ) うも ですよ. (略 1回PET検査した方がいいってこと 査した で検 らもう完全に転移している, 再発ってこと だったんですよ.そん時はやっぱりまたかって言うこ 度こそはもう駄目かなって言 とでね, 今 うのが 1つあ したね,(略)3年経たずにま ま た再発でしょ, 今度こ り 思った そ俺も駄目だと , だからもう今年の 3月終わっ に, 時 て 4月の うーん, あっ,これはまた駄目だと思っ て」 表1 対象者の概要 対象者 年齢 性別 再発/進行 病 名 stage 治療方法 PS 予後指標(PPI) A 50代 男性 進行 膵体尾部がん・リンパ節転移 b バイパス術・化学療法 1 1 B 60代 男性 進行 膵頭部がん・肝転移 a バイパス術・化学療法 0 0 C 70代 男性 再発 直腸がん・肝・肺転移 直腸切除・肝切除・化学療法 1 0 D 60代 女性 進行 胆囊がん・肝転移 a 化学療法 1 1 E 50代 男性 再発 胃がん・腹膜播種 b 胃切除・化学療法 0 0 F 60代 男性 再発 胃がん・副腎・肝転移 b 胃切除・化学療法 1 1 G 50代 女性 進行 胆囊がん・肝転移 a 化学療法 0 0 H 50代 男性 再発 食道がん・肝転移 a 照射・化学療法 0 0 I 30代 女性 進行 膵尾部がん・卵巣転移・腹膜播種 b 化学療法 2 1 J 60代 男性 進行 胃がん・多発リンパ節転移 a 化学療法 2 2.5 K 60代 男性 再発 食道がん・リンパ節転移 b 食道切除・化学療法 1 1 L 60代 男性 再発 食道がん・リンパ節転移 b 食道切除・化学療法 0 0 M 60代 男性 再発 食道がん・肝・肺転移 b 食道切除・化学療法 1 0 N 60代 男性 進行 胃がん・肝転移 a 化学療法 1 0 O 50代 男性 再発 胃がん・肝転移・腹膜播種 b 胃切除・化学療法 1 1 P 40代 男性 再発 食道がん・腹部リンパ節転移 a 食道切除・化学療法 1 0

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なったことから, さらに 3名の 析を加えることにより理 論的飽和化を確認した. 表 1に 16名の概要を示す. 性別は, 男性 13名, 女性 3名, 平 年齢は 58.4歳, 標準偏差は 8.9 歳であった. コミュニケーション障害はなく, 体調不良に よる面接の中断中止はなかった. 面接時間は 35∼108 , 平 72 (標準偏差 20.9 ) であった. 身体症状の自覚の あるものは 3名であったが, 日常生活にほとんど支障はな かった. 具体的な予後については, 1名を除き知らされてい なかった. 2. 析結果 死を認知した再発・進行がん患者が希望を見いだすプロ セスは, 3コアカテゴリと 5カテゴリ, 21概念から構成さ れた (表 2).以下,『 』はコアカテゴリ,【 】はカテゴリ, > は概念を示す. 1)死を認知した再発・進行がん患者が希望を見いだすプ ロセスのストーリーライン (図 1) 死を認知した再発・進行がん患者が希望を見いだすプロ セスは,再発・進行がんを告げられ,衝撃を受けて死を認知 した後に『気持ちの 藤から自己と対峙し自らの力を信じ る体験』から始まる.再発・進行がんを告げられ衝撃を受け て死を認知した後に, 自 の人生の限界を感じる【迫りく る死の足音に希望を見失う】を全対象者が体験する.再発・ 進行がんであることは外来受診時に告げられることが多 く, その後できる限り早く化学療法が開始となる. 対象者 は再発・進行がんを告げられ死を認知しても, とりあえず 今できる治療を受ければ何とかなるかもしれないと とり あえず治療ができるという救い> を持つことで, 生きるこ とに希望を繫ごうとしていた. そして, 化学療法を受けていても自 が再発・進行がん になった現状がまだ信じられない 受け止めたくない現実> や, 死を認知しているからこそ, 駄目かもしれないと思う 反面, まだ死ねないと常に揺れながら 藤している 死と 生の狭間での気持ちの揺らぎ> や, 医師に勧められた治療 を開始したが どうすればいいのかわからない先の見えな い不安> を体験していた. それと同時に, やはり自 は再 発・進行がんだからという思いが前向きになろうとしてい る気持ちを抑制し, 行動を起こす事を躊躇させてしまう がんであると身にしみるたびに躊躇する自 > があり, これら【死と生の気持ちの 藤】のプロセスを繰り返し, 藤が長期化するほど不安や恐怖は高まっていた. しかし, このままではいけないとこの 藤のプロセスを 自ら脱しようとする このままではいけないと奮起> し, 自己と対峙し死が身近にある現実を享受> する体験をし ていた.自 の予後が長くないことはわかっているが, ま だ生きられると自らする保証> で自 にはまだ生きる力が あると前向きな気持ちを持ち続けることが生への意欲へと 繫がっていった. 『ごく普通の日常が残された時間の希望と気付く体験』 は, 死を認知し自 の命は限られているとわかっている対 象者に, 生への意欲や生きているうちに何かやっておきた いという,生きることに対し【湧き出る生への願い】が生じ ていた. その願いは死を認知したからこそより具体的な内 容となり,【限られた未来に向けて自 らしく生きる願い】 となった. そして, 生きていく上での願いがより明確にな ると, 自 にとって大切なものや生きていく支えとなるも のは何かに気付く 生きる原動力への気付き> で, 自 に とって生きていく支えや原動力は, 特別なものでなく今ま でと変わらない日常であり, 自 の命に限りがあるからこ そ, これまで通りの日常が自 にとっては何よりも大切で ある あたりまえの日常がもたらす希望> が自 にとって 残された時間の希望と気付くことに繫がっていった. また,【限られた未来に向けて自 らしく生きる願い】が, これまで通りの日常の中での願いであった対象者は, それ 自体が自 にとって残された時間の希望と気付くことに繫 がっていった. これら全ての体験において『希望を見いだす推進力』が 影響していた.この力は,【支えとなる周囲の人々との繫が り】として, 治療をするために医師を信じて任せるしかな いという 揺るぎない医師との信頼関係>,いつも身近にい てくれる家族との繫がりの大切さを実感する かけがえの ない身近な家族>, 自 が社会に貢献し役に立っているこ とやがんになっても, これまで通りの人間関係が自 に とっての支えであり, 維持していくことが大切であるとい う これまで 流があった人との繫がり>,再発・進行がん になったこの気持ちや死を身近に感じた恐怖や不安な気持 ちを話せる相手 死を語り合える身近な 流者> というが んになっても一人ではなく, 自 の周囲の人と繫がってい るという安心感や, 周囲の支えによって生きていることを 実感することが, 様々な 藤の中から生への意欲を持つ上 で大きな力となり, 希望を見いだすのを推進していた. ま た, この辛い状況の中でも自 は生きる力や乗り越える力 を持っていると信じる 乗り越える力への自信>は,『気持 ちの 藤から自己と対峙し自らの力を信じる体験』の頃は, 推進力としてあまり影響していなかった. 乗り越える力 への自信> は,本来対象者が持っているものであるが,希望 を見失った当初は気付かずにいた. しかし, 藤を脱し, 自 己と対峙し自 なりに死が身近にあることを受け止める頃 から, 推進力としてよりプロセスに働きかけるようになっ ていった. 『ごく普通の日常が残された時間の希望と気付 く体験』に,影響因子として強く働くことで,対象者がより 前向きに生への意欲を持ち, 生きる上での支えや原動力に 気付き, 希望を見いだすのを推進していた. なお, 図 1では 対象者の内的な時間の流れは左から右へと流れている. 2)プロセスを構成する要素 (表 2, 図 1) (1) 気持ちの 藤から自己と対峙し自らの力を信じる体 験 この体験は【迫りくる死の足音に希望を見失う】から始 死を認知した患者が希望を見いだすプロセス

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コアカテゴリ カテゴリ 概 念 定 義 もう終わりかもしれないと感 じる自 の人生 再発・進行がんを告げられ,大変な事が起きており,これから先の人生・未来が自 には もうないと限界を感じること 迫りくる死の足 音に希望を見失 う やはりがんは死・不治の病と いう認知 がんという言葉は死や不治の病を意味しており, 改めて自 のこととして実感している こと とりあえず治療ができるとい う救い 再発・進行がんがわかった今,治療の効果に期待を寄せて,とりあえずできる治療を受けることが生きていくためには必要であること 受け止めたくない現実 自 が再発・進行がんになったこと自体まだ実感がわかない,信じられないため,今は現状を受け止めたくはないと思うこと 死と生の気持ち の 藤 死と生の狭間での気持ちの揺 らぎ 治療をしていても駄目かもしれないと思う反面,まだ大 夫,自 の身体はこんなことで は駄目にならない, 諦めたくない, もっと生きたいと揺れながら 藤していること 気持ちの 藤か ら自己と対峙し 自らの力を信じ る体験 どうすればいいのかわからない先の見えない不安 治療をしていても先が見えないため,この先どのような経過をたどるかわからない,または, 自 の心のバランスも保てないため, どうすればいいのかわからないこと がんであると身にしみるたび に躊躇する自 体調の変化や周りの人の様子から,改めて自 は再発・進行がんであると実感し,前向き になろうとしていた気持ちを抑制したり, 行動を起こすことを躊躇すること ①このままではいけないと奮 起 様々な 藤の中から,対象者は前向きな気持ちを持たなければ前に進めないと, 藤の中 から抜け出すきっかけを自 なりにつくっていること ②自己と対峙し死が身近にあ る現実を享受 再発・進行がんになった自 の現状を様々な 藤の中から自 なりに死が身近にあると 受け止め, 色々 えると不安はあるが, 自 なりに納得しようとすること ③まだ生きられると自らする 保証 再発・進行がんを告げられ死を認知しても,これまで自 の得た知識や経験から,自 な りにまだ大 夫・まだ生きられると, 自ら判断し自ら命の保証をすること この先少しでも長く生きてい たい 再発・進行がんを告げられ,死を認知することで諦めがちになっていた生への願い,この 先少しでも長く生きていたいという願いが改めてでてくること 湧き出る生への 願い いのちの限界を感じるからこ そ前向きに生きたい 再発・進行がんになった自 の人生は限られているからこそ,生きているうちにやってお きたい, 何かしなくてはという気持ちが出てくること 生きているうちに叶えたい願 い 自 の人生は限られており, 常にどこかで死を意識しているため生きているうちにやっ ておきたい, できれば叶えたい, 伝えておきたいという願いのこと ごく普通の日常 が残された時間 の希望と気付く 体験 限られた未来に 向けて自 らし く生きる願い 最期まで自 らしい生き方を 選択 同じ人生を過ごすならば自 らしく生きたい,生きた証を残したい,自 の好きなことをして生きていることを実感したいと, 最期まで自 らしく生きたいと思うこと ④生きる原動力への気付き 限られた人生を自 らしく最期まで生きていくためには, 自 にとって何が生きる支え や原動力となっているのか, その存在に気付くこと ⑤あたりまえの日常がもたら す希望 再発・進行がんで死を認知しても,自 にとってかけがえのないものは,これまで通りの 日常である.その変わらない,あたりまえの日常こそが自 にとって生きていく上での希 望であること. 揺るぎない医師との信頼関係 治療を継続していく中で,医師との信頼関係は大切であり,信じて任せるしかないという こと, また医師の言葉も生きる上で励ましや支えとなること かけがえのない身近な家族 再発・進行がんになった自 が生きていく上で,家族の存在やサポートは心強く,家族が そばにいてくれるだけでも自 にとってはかけがえのない支えとなっていること 支えとなる周囲 の人々との繫が り 希望を見いだす 推進力 これまで 流があった人との 繫がり 再発・進行がんであっても,これまで通りの人間関係を維持することで,社会との繫がりを実感したり, 自 の存在意味を確認すること 死を語り合える身近な 流者 死を身近に感じた辛い状況や思い,弱音を話せる存在がいることは,自 にとって必要で あり, 大切であること ⑥乗り越える力への自信 再発・進行がんで死を身近に感じても,自 がこの状況の中で生きていく力や乗り越えら れる力を持っている又は持っていると信じること *①∼⑥ :カテゴリと同等の説明力を持つ概念 図1 死を認知した再発・進行がん患者が希望を見いだすプロセス

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まった. とりあえず治療ができるという救い>で生きる希 望を繫ぎ, 受け止めたくない現実> 死と生の狭間での気 持ちの揺らぎ> どうすればいいのかわからない先の見えな い不安>を体験していた. がんであると身にしみるたびに 躊躇する自 > が, 【死と生の気持ちの 藤】を繰り返し, 藤が長期化するほど不安や恐怖は高まっていった. しか し, このままではいけないと奮起> し, 自己と対峙し死 が身近にある現実を享受>することで, まだ生きられると 自らする保証> と前向きな気持ちが生への意欲へと繫がっ ていった. (2) ごく普通の日常が残された時間の希望と気付く体験 対象者は, この先少しでも長く生きていたい> いのち の限界を感じるからこそ前向きに生きたい> と【湧き出る 生への願い】が生じた.その願いは 生きているうちに叶え たい願い> 最期まで自 らしい生き方を選択>と【限られ た未来に向けて自 らしく生きる願い】とより具体的に なった. そして, 生きる原動力への気付き> で, あたり まえの日常がもたらす希望> が残された時間の希望と気付 くことに繫がっていった. (3) 希望を見いだす推進力 【支えとなる周囲の人々との繫がり】は, 揺るぎない医 師との信頼関係> かけがえのない身近な家族> これまで 流があった人との繫がり> 死を語り合える身近な 流 者> と, 周囲の人との繫がる安心感や支えが大きな力とな り,希望を見いだすのを推進した.また, 乗り越える力への 自信> は, 死が身近にあることを受け止める頃から推進力 としてよりプロセスに働きかけた. . 察 死を認知した再発・進行がん患者が希望を見いだすプロ セスは,『気持ちの 藤から自己と対峙し自らの力を信じる 体験』と『ごく普通の日常が残された時間の希望と気付く 体験』から構成され,『希望を見いだす推進力』がプロセス 全体を支え, 希望を見いだすことに大きく影響していた (図 1). この体験は, 対象者が死を認知して自 の人生の限界を 感じ, 自 にとって大切なことは, これまで通りのあたり まえの日常がまさに希望であると気付くプロセスであっ た. 以下に, コアカテゴリと希望を見いだす看護支援につ いて 察する. 1.気持ちの 藤から自己と対峙し自らの力を信じる体験 多くのがん患者は, がんと診断された時点から死を意識 すると言われており, 再発においては, 治療で一旦遠ざ かった死が再発によってまた近づいてくる と言われてい る. しかし, 死を身近に感じても身体的な自覚症状が乏し く, 日常生活動作が自立しているため, 今できる治療をす ることで生きることへ希望を繫ごうと前向きに える反 面, 死への不安からは逃れることはできなかった. 対象者が苦悩の中から一歩を踏み出す過程には, 新たな 解釈や価値づけ, 即ち意味づけが必要である. 意味 とは, 強制収容所体験に基づいた「夜と霧」の著者である Frankl によって提唱された概念である. その中で Frankl は,人 間の生命は常に如何なる事情の下でも意味を持ち, 意味 を見いだす ことは, 目的 を意識することであり, それ によって勇気を奮い起す内的な力がもたらされる, と述べ ている.天野 は,身体状態の悪化や厳しい現実を認知する からこそ, 内面的な力がもたらされ, 意味ある時を過そう とする, と述べている. 対象者は,【死と生の気持ちの 藤】 を抜け出せずにいたが, 対象者自ら, このままではいけな いと奮起> し, この 藤を抜け出し前に進もうとしていた. 対象者自らが, 身近に迫った死について えることで, 藤の中に何かしらの目的を意識し, これまでの自 の人生 や価値を肯定的に意味づけすることで, 勇気を奮い起す内 的な力がもたらされ, この危機を脱したと える. そして, 自己と向き合い, 死が身近にある現実を受け止めることで, 自 の人生を肯定的に意味づけし, さらに自ら命を保証す ることで, もっと生きたいと生への意欲に繫がっていった と える. 2.ごく普通の日常が残された時間の希望と気付く体験 対象者は,【湧き出る生への願い】【限られた未来に向け て自 らしく生きる願い】と, より自 らしい生き方にこ だわった. 射場 は, 希望の認識は死の認識に関連してお り, 死と現在の自 との距離をその人がどう捉えているか が, 自 の未来に対して抱かれる希望に影響を与える, と 述べている. 対象者は, 死と現在の自 との距離を捉え, 最 期まで生き抜くという目的を持ち, 変化した自 の価値や えの中から生きる原動力, 即ち希望に気付いたと える. 佐々木 は,再発・転移の患者は,自 の生活がもはや「普 通」ではなくなったからこそ, 普通の生活」を希求してい る, と述べている. 対象者も, 普通ではない体験をしている からこそ, 今まで通りの日常」がかけがえのないものと あたりまえの日常がもたらす希望> に気付くのかもしれ ない. また, 国外の希望の研究 では, 終末期がん患者の希 望は, 人生を豊かな方向に向ける内なる力と日常における 身近な希望を述べている. これは, 本研究の結果と一致し, 対象者が, 最期までその人らしく充実した生を生き抜くた めの原動力への気付きを支える介入の必要性が示唆され た. 3.希望を見いだす推進力 対象者は,【支えとなる周囲の人々との繫がり】として, がんになってもこれまで通りの人間関係を維持することの 大切さ, すなわち, 家族の存在のありがたさが, 辛い状況に おける安らぎや癒しに繫がっていることを実感する. これ 死を認知した患者が希望を見いだすプロセス

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じながら自 が存在することを確認することができる. そ して, 治療を続けていくうえでは, 医師を信頼することも 対象者にとっての大きな支えとなっている. また, 死を身近に感じる不安や恐怖, 自 が死んだ後の ことなど 死を語り合える身近な 流者>,死について家族 と語り合える対象者は 2名のみであった. 我が国において は, 依然, 死について話すことはタブー視されており, 死に ついて語る機会は少ない現状にある. 対象者は, 自 の所 に突然死が近づいてきた衝撃や恐怖を伴う感情を, どうす ればよいのかわからない体験をしている. その反面, 怖く て仕方がないからこそ, この怖さを少しでもわかってほし いと思うのではないか. しかし, がん患者の家族は, これか ら先, 愛する人を失うという大きな悲しみを背負っており, 家族自体もケアを必要としている. 対象者は, 家族に心配 をかけまいと死について語ることをためらう. そこで, 家 族も第二の患者としてのケアがより充実するならば, 患者 の思いを家族が受け止めることが可能になると える. 次に, 対象者 2名は, インタビューを通して研究者に話 をすることで, 死について語り合える存在がいることの必 要性と大切さに気付いた. 現在の臨床現場では, 死につい て語り合う機会がほとんどない. Buckleyと Herth は, 自 の病気について隠さず話すことができることで, 希望の スケール HHI (Herth Hope Index)が増加したこと,病気や 死について自由に語れる環境と語れる相手がいること, コ ミュニケーションの際の看護師のスキルが重要であると述 べている. また, 新藤 は, コミュニケーションの方法論の トレーニングだけではなく, 人間にとっての病の意味や生 きる意味を理解し, 患者の苦しみや希望にいかに焦点を当 てるのかを学ぶ必要がある, と述べている. 以上のことから, 死を語り合う身近な存在としての看護 師の役割は大きく, 看護師の資質の向上や医療チームとし て多職種で関わることが重要である. 4.看護支援への示唆 1) 気持ちの 藤を繰り返す患者に寄り添う 再発・進行がんの診断は, 外来受診時に告げられること が多く,その後,化学療法が開始となる.本研究の対象者は, 化学療法開始と同時に【死と生の気持ちの 藤】を持ち,希 望を見いだすには程遠い状況である. そこで, 看護師は患 者に寄り添い, 患者と共にいることが重要である. 特に, 治療法や今後の療養場所の選択など意思決定にお いては, 看護師が同席することで, 適切な情報提供や助言, 患者の意向を代弁することができ,必要時,患者・家族間や 患者・医療者間の調整役割を発揮できる.そして,患者が苦 悩の中にいても, 看護師が患者の力を信じてこのプロセス 全体に寄り添うことで, 患者自らが成長を遂げることがで きる. 『気持ちの 藤から自己と対峙し自らの力を信じる体験』 と『ごく普通の日常が残された時間の希望と気付く体験』 のプロセスにおいて, 患者が 藤を抜け出し前に進むため には, これまでの自 の人生や価値を肯定的に意味づけす る必要がある. 看護師は患者一人ひとりに関心を寄せ, 相 手を理解したいと思う姿勢を持つこと, 患者を支える存在 であることを日頃から伝えていく必要がある. 特に, 外来 看護においては, 一人の患者に関わる時間が限られるため, 相談専門としての看護師の人員配置や相談支援センターの 活用・看護外来の設置など体制づくりが急務である. そして, 患者が自 の思いを自由に表出できる環境は, これまでの人生や生き方を意味づけすることに繫がり, 看 護師がその役割を理解したうえで, 意図的にかかわってい くことが重要となる. 意味づけを促す看護としては, がん 体 験 を 語 る 面 接, ナ ラ ティブ・ア プ ローチ や ラ イ フ レ ビュー など, 患者が物語として語るように面接を行うこ とで, 自己の存在価値を意味づけ, 希望を見いだすことを 促進できる. その際, 症状マネジメントや精神的安寧に心 がける必要がある. また, 新藤 は, コミュニケーションの スキルだけでなく, 自 の経験の振り返りと実践を繰り返 していく必要がある, と述べているように, 看護師自身が 日頃から内省を行いながら実践を繰り返すことが, 看護師 各々ひいては看護の資質向上に繫がるのではないかと え る. 3) 支えとなる周囲の人々への支援 【支えとなる周囲の人々との繫がり】では,家族をはじめ 患者の支援者も患者同様にケアの対象である. そこで, 支 援者が思いを語る場の確保が必要となる. 気軽に立ち寄れ る相談窓口として, 相談支援センターや看護外来を紹介し, いつでも話せる場があることを支援者にも周知していくこ とが大切である. また, がん患者は社会的孤立になりやすく, 病気になっ たことで, これまでのサポート源を失う可能性がある. 看 護師は, 誰が何を支援できるのかを患者に確認し, サポー トが可能な新たな資源やネットワークの情報提供・調整役 割を担う必要がある. 特に, がん体験者と語り合う患者会 やがんサロンの存在は大きく, ニーズに応じて紹介すると よい. そして,医師・看護師・ソーシャルワーカーなど多職種連 携は必須である.対象者は,身体的・精神的苦痛以外に社会 的・スピリチュアルな苦痛を伴う. 看護師が患者に寄り添 うことで的確な情報収集ができ, 今必要としている資源や 連携をアセスメントできる. 特に, 症状マネジメントや精 神的サポートにおいては, 緩和ケアチームや緩和ケア外来, 社会経済的問題においてはソーシャルワーカーの存在が欠 かせない. 情報提供や多職種連携を調整し, チーム医療を 推進していくことが看護師の大切な役割である.

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.研究の限界と今後の課題 本研究は,限られた施設・期間に行い,治療や病気の経過 に対する え方には偏りがあり, 人数や背景にも限界があ る. また, 余命を自覚した対象者は 1名にて内容に影響を 与えた可能性は否定できない. 今回の研究では, 死を認知 した再発がん患者・進行がん患者で違いは見られないが, 今後は, 死を認知した再発がん患者, 死を認知した進行が ん患者で希望を見いだすプロセスを明らかにする必要があ る. そして, 縦断的な調査を行う中で, 看護師の関わりによ り希望を見いだすプロセスはどのように変化するか, さら に異なる疾患による対象者で比較検討する必要がある. ま た, 本研究の対象者は症状のマネジメントがされていたが, 症状がマネジメントされていない時は, 希望の対極にある 失望を意識しながらデータを見て, 構造化された支援方法 の介入モデルを作り実践で活用していく必要がある. .結論 死を認知した再発・進行がん患者が希望を見いだすプロ セスは, 『気持ちの 藤から自己と対峙し自らの力を信じ る体験』と『ごく普通の日常が残された時間の希望と気付 く体験』から構成され,『希望を見いだす推進力』がプロセ ス全体を支えていた. 看護支援としては, 気持ちの 藤を 繰り返す患者に寄り添い, 語りを促進することで意味を見 いだす, 即ち, 希望を見いだすことに繫がることから, その プロセス全体に寄り添うことが重要であることが示唆され た. 謝辞 本研究に御協力いただきました対象者の皆様とご支援を いただきました研究施設の皆様に心より感謝申し上げま す. なお, 本稿は群馬大学大学院医学系研究科保 学専攻 の修士論文を加筆修正したものである. 引用文献 1. Erikson.E.H.(著). 幹八郎 (訳).洞察と責任.東京:誠信書 房, 1971:105-160. 2. Kubler-Ross.E.(著).鈴木晶 (訳).死ぬ瞬間 死とその過程 について 完全新訳改訂版.東京:読売新聞社,1999:204-228. 3. 北村晴朗. 希望の心理−自 を生かす. 東京: 金子書房, 1983:17-24. 4. Jean,L.Rosemary,M.(著).眞嶋朋子 (監訳).実践的緩和ケ ア 看護は何をすべきか.東京:エルゼビア・ジャパン,2008: 209-244. 5. 大橋 明, 恒藤 暁, 柏木哲夫. 希望に関する概念の整理 ―心理学的観点から―. 大阪大学大学院人間科学研究科紀 要 2003;29(3):100-124. 6. 妹尾未妃. 中年期乳がん患者の乳がん罹患後の人生の希望 と不安. 母性衛生 2009;50(2):334-342. 7. 水野道代. 長期療養生活を続ける造血器がん患者にとって の希望の意味とその構造. 日本がん看護学会誌 2003; 17(1):5-14. 8. 水野道代. 長期療養を続ける造血器がん患者が希望を維持 するプロセス. 日本がん看護学会誌 2003;17(1):15-24. 9. 久野裕子.終末期がん患者の希望.高知女子大学看護学会誌 2002;27(1):59-67. 10. 射場典子. ターミナルステージにあるがん患者の希望とそ れに関連する要因の 析. 日本がん看護学会誌 2000; 14(2):66-77. 11. 濱田由香, 佐藤禮子. 終末期がん患者の希望に関する研究. 日本がん看護学会誌 2002;16(2):15-25.

12. Kazumi Okuno, Kazuko Onishi. A Study on Hope of Terminal Cancer Patients in the Mature Stage. 三重看護学 誌 2005;7:123-136. 13. 田中いずみ.再発・転移後のがん患者が見いだす希望とその 希望を見いだすための要因. 北海道医療大学看護福祉学部 学会誌 2012;8(1):39-46. 14. 特定非営利活動法人日本緩和医療学会 緩和医療ガイドラ イン作成員会編集. 苦痛緩和のための鎮静に関するガイド ライン 2010年版. 東京:金原出版株式会社, 2010. 15. 木下康仁著.グラウンデッド・セオリー・アプローチの実践 東京:弘文堂, 2007:25-45. 16. 佐々木笑.初期治療終了後,外来で治療を受けている乳がん 患者の思い. 日本赤十字看護大学紀要 2008;22:28-38. 17. 嶺岸秀子,千崎美登子.エンドオブライフのがん緩和ケアと 看取り. 東京:医歯薬出版株式会社, 2008:133-139. 18. Frankl,V.E.(著).霜山徳爾 (訳).夜と霧 ドイツ収容所の 体験記録. 東京:みすず書房, 1976:177-192. 19. 天野 (小粥)薫,谷本真理子,正木治恵.がん治療を受けなが ら下降期を生きる人々の自己の回復. 日本看護科学会誌 2012;32(4):3-11.

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21. Owen,D.C.Nurses Perspectives on the Meaning of Hope in Patients With Cancer. A Qualitative Study. Oncol Nurs Forum 1989;16(1):75-79.

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23. 新藤悦子,茶園美香,近藤咲子. 生きる意味がないと」と訴 える終末期がん患者とコミュニケーションをとる大学病院 看護師の態度. 死の臨床 2012;35(1):95-100.

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Progressive Cancer Who Have Recognized Approaching Death

Discover Hope

Akemi Tsunoda , Ruka Mochizuki and Kiyoko Kanda

1 Department of Nursing, Gunma University Hospital, 3-39-15 Showa-machi, Maebashi, Gunma 371-8511, Japan 2 Department of Nursing, Jikei University School of Medicine, 8-3-1 Kokuryo-cho, Chofu, Tokyo 182-8570, Japan

3 Department of Nursing, Gunma University Graduate School of Health Sciences, 3-39-22 Showa-machi, Maebashi, Gunma 371-8514, Japan

Abstract

Objectives:This study aimed to identify the process by which patients with recurrent and/or progressive cancer who have recognized approaching death discover hope,and to examine the form of nursing assistance to help discover hope best suited to these patients. M ethods:Semi-structured interviews were conducted with 16 patients suffering recurrent and/or advanced cancer, and their responses were analyzed qualitatively and inductively, using the modified grounded theory approach (M-GTA). Results:The process by which recurrent and/or advanced cancer patients came to recognize approaching death and discover hope consisted of the experience of confronting the self to deal with emotional conflicts and having faith in their own power and the experience of acknowledging that their ordinary daily lives represent hope for their remaining time. Furthermore, the driving force to discover hope was found to have supported the entire process. Conclusion:Nursing providing hope allows patients to discover hope through their own emotional conflict with their own strength. Our study suggests the importance of staying close to patients to provide emotional support during this process.

Key words: hope,

recurrent and/or progressive cancer patients, process,

death,

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