産業組織論 II
Part III: 独占
若森 直樹
東京大学経済学部 2017年度 A2ターム
Part III で扱う内容
(定義) ある財の市場において,一企業のみによって財が供給され ている時,その市場を独占市場と言い,その企業を独占企業と呼ぶ.
1. 自然独占(A1でカバーしたので割愛) 2. 耐久財独占
3. 支配的企業と競争的周辺企業 4. 独占企業の品質選択
3-1: 自然独占
自然独占 (1/11): 規模の経済と費用の劣加法性
2つの重要で似て非なる概念
定義 (規模の経済 (Economies of Scale)) AC曲線が右下がり(∂AC(q)∂q < 0).
定義 ((費用関数の)劣加法性)
任意の正の生産量q1 > 0, . . . , qn> 0に対して,費用関数C(q)が 下記の条件を満たす時,C(q)は劣加法であるという:
C ( n
∑
i=1
qi
)
<
∑n i=1
C(qi).
▶ 規模の経済があれば費用関数は劣加法的である(真・偽)
▶ 費用関数が劣加法的であれば規模の経済である(真・偽)
自然独占 (2/11): 規模の経済と費用の劣加法性の具体例
演習問題 3.1
各企業の費用関数がTC(q) = F + cq(ただしF = 100, c = 1)で 与えられている.この時,以下の問いに答えよ.
1. 平均費用(AC)曲線を図示せよ.
2. 100単位の財を1社で生産する時の総費用を求めよ.
3. 100単位の財を2社で50ずつ生産する時の総費用を求めよ. 4. この費用関数は劣加法的であることを示せ.
5. 劣加法性は満たすが規模の経済が成り立たない例を挙げよ.
自然独占 (3/11): 規模の経済と費用の劣加法性の具体例
複数の企業で分割して生産するよりも1社のみで生産する方が総費 用が小さい状況では,独占を認めた方が効率的⇒ 「自然独占」
自然独占 (4/11): 規模の経済が働いているであろう産業
▶ 莫大な固定費/セットアップがかかるような産業
▶
▶
▶ ネットワーク網が必要な産業
▶
▶
▶ ネットワーク外部性が強く働く産業
▶
▶
▶ 製品開発に莫大な初期投資が必要な産業
▶
▶
▶ その他
▶
▶
自然独占 (5/11): 自然独占と各種の規制
▶ 費用関数の劣加法性から参入を規制し1社に生産させた方が望 ましいが,独占企業は市場支配力を行使する可能性ある
⇒ 規制の必要性
▶ 伝統的な価格規制の議論
▶ 限界費用価格設定
▶ 平均費用価格設定
▶ 公正報酬率規制
▶ インセンティブ規制
▶ プライス・キャップ規制
▶ ヤードスティック競争
▶ 免許入札制
▶ メニュー型(Lafont and Tirole Model)
自然独占 (6/11): 限界 / 平均費用価格設定
mc D
AC
▶ 限界費用: p∗= mc (ファースト・ベスト) 効率的だがF だけの補助金が必要(徴税の費用)
▶ 平均費用: p∗∗> mc (セカンド・ベスト)
企業は非負の利潤を確保できるが,総余剰は減少する
自然独占 (7/11): 公正報酬率規制
▶ Rate-of-Return Regulation (総括原価方式) 価格は総括原価を 需要良で除した価格(平均費用に類似)
総括原価=営業費用+資本費用×公正報酬率
▶ 通常5%程度の公正報酬率が用いられる
▶ 電力・ガス・通信などの料金設定に用いられている
▶ 公正報酬率規制の利点
1. 規制ラグの期間中には費用削減のインセンティブが存在 2. 投資が安定し,サービスの質の水準を保てる
3. (地方と田舎など)公平性が保たれる
▶ 公正報酬率規制の問題点
1. 費用削減のインセンティブが小さい
2. 企業は過剰な設備投資を行う可能性がある(アバーチ・ジョン ソン効果), Averch and Johnson (1962, AER)
自然独占 (8/11): インセンティブ規制
1. プライス・キャップ規制
▶ 価格の上限を決め,その範囲内で自由に価格設定を認める
▶ 数年おきに改訂するが,費用削減のインセンティブを保つ
▶ 規制企業のリスクが大きく,通時的なインセンティブを保つの が難しい(ラチェット効果)
2. ヤードスティック競争(地域間競争)
▶ 費用削減努力の指標を同業の他地域の企業と比較し,努力が足 りない企業の料金を低く設定
▶ 同業の他地域の企業との談合の可能性
3. 免許入札制
▶ 競争入札を行い,勝利した企業に独占的な販売権を付与
▶ 最も効率的な企業を選ぶことができる
▶ 時間を経るに従い品質が悪くなる可能性
自然独占 (9/11): メニュー提示型の規制
演習問題3.2
企業の費用関数がTC(q) = 10 + 2q,市場の需要関数が D(P) = 10 − Pで与えられている.以下の問いに答えよ.
1. 限界費用価格規制時の必要となる補助金はいくらか? 2. 平均費用価格規制時の価格を求めよ.
3. 政府は企業の限界費用がわからないが,1(Lタイプ)か2(H タイプ)であることを知っていると仮定する.総余剰は以下で 定義されるとき,政府はどのような価格規制メニューを提示す るべきか?
総余剰=消費者余剰+生産者余剰−(1 + λ)補助金 λは徴税費用.価格規制のメニューは(P, S)で与えられてお り,Pは企業が強制させられる規制価格,Sは企業への補助金 だとする.また,企業がHタイプである確率をr,Lタイプで ある確率を1 − r とする.
自然独占 (10/11): メニュー提示型の規制
H,Lタイプ向けの規制メニュー(PH, SH), (PL, SL)の条件:
▶ PCH:
▶ PCL:
▶ ICH:
▶ ICL:
この問題の場合,等号で成立するのは と なので,補助金 は規制価格で表現できる
▶ SH =
▶ SL=
自然独占 (11/11): メニュー提示型の規制
▶ 総余剰は以下のように表現できる:
TS = (1 − r ) [ ]
+r [ ]
▶ 一階の条件を解いてPH, PLを求めることができる.
▶ この時,以下のことが成立する:
▶ SHは完全情報下での補助金と比べて
▶ SLは完全情報下での補助金と比べて
▶ PHは完全情報下での価格と比べて
▶ PLは完全情報下での価格と比べて
3-2: 耐久財独占
耐久財独占 (1/12): 導入
▶ 耐久消費財(Durable Goods)とは・・・
▶ 総務省統計局の定義: 「原則として想定耐用年数が1年以上で 比較的購入価格が高いもの」
▶ 米国では耐用年数が3年以上として定義されている
▶ 耐久消費財の実例:
▶ 自動車,オートバイ,クルーザーなどの乗り物
▶ テレビ・冷蔵庫・洗濯機などの大型家電,家具
▶ あなたの考えた例:
▶ 一般的な消費財(Perishable goods)とは異なり,将来のことも 考えて価格設定を考える必要があるため,静学的なモデルでは 分析ができない.
耐久財独占 (2/12): コースと「コースの推論」
▶ Ronald Harry Coase (1910-2013) - 1991年ノーベル賞受賞者
▶ 取引費用と外部不経済(Coase Theorem)
▶ 企業の理論(The nature of the firm)
▶ コースの推論(Coase Conjecture)
▶ Coase の推論とは...
▶ アメリカの土地すべてを所有している独占企業を考える (簡略化のため線形需要と限界費用ゼロと仮定する)
▶ 1期目に独占企業は独占価格を選び半分の消費者に販売する
▶ 2期目になったとき,独占企業は残差需要に対して,1期目と同 じように価格設定を行うインセンティブを持っている
▶ それを理解している消費者は...
耐久財独占 (3/12): 「コースの推論」の図解
耐久財独占 (4/12): コースの推論とその仮定
推論 (Coase, 1972)
消費者がの割引因子が十分に1に近い時,独占企業は限界費用以上 の価格を設定することはできない.
▶ 基になっている論文
Coase, R.H. (1972): “Durability and Monopoly.” Journal of Law & Economics, Vol. 15, pp. 143-149.
▶ より正確に学ぶため,本講義では以下の論文のモデルを紹介 Bulow, J.I. (1982): “Durable-Goods Monopolist.” Journal of Political Economy, Vol. 90, pp. 314-332.
耐久財独占 (5/12): モデル
演習問題 3.4
2期間モデル(1期目/2期目)を考える.今,財は不滅で企業の限 界費用は一定でゼロだと仮定する.各期における需要関数は Pt = α − Qt で与えられ,
▶ Qt はt期までの累積販売量(販売ストック)
▶ Q1 = q1, Q2= q1+ q2
だとする.企業は割引因子は無いが,消費者はδという割引因子を 持つ.このような状況で,独占企業はリースをすべきか?販売すべ きか?
耐久財独占 (6/12): リースの場合
▶ リースを選択した場合
▶ 1期間ごとに商品を回収し
▶ 毎期レンタル費用を徴収する(p1, p2)
▶ 企業の最大化問題は以下のように与えられる:
maxp1,p2 P1(q1) · q1+ P2(q2) · q2 = (α − q1)q1+ (α − q2)q2
▶ 利潤最大化のための一階の条件
α − 2qt = 0, ∀t. ∴ qleaset = α 2
▶ よって,リースを選んだ時の利潤は以下のようになる
πlease =(α −α 2
) α 2 +
(α −α 2
) α 2 =
α2 2
耐久財独占 (7/12): 販売の場合
▶ 販売した時は2期目に転売される可能性を考慮する必要があ る.つまりQ1, Q2 はQ1 = q1, Q2 = q1+ q2
▶ 1期目の販売量q1を所与にした時の2期目の利潤関数は π2(q1, q2) = (α − q1−q2)q2.
▶ 利潤最大化のための一階の条件より α − q1−2q2 = 0. q∗2 = α − q1
2 , p
2∗=
α − q1
2 .
▶ 1期目に独占企業が直面する需要関数はどのような形状か?
▶ 1期目に独占企業が¯q1を選んだと仮定する.この時の1期目 に購入する限界的な消費者は1期目に購入するのと2期目に購 入するのが無差別になっているはずである:
▶ 1期目に購入: (α − ¯q
1) + δ(α − ¯q1) − p1
▶ 2期目に購入: 0 + δ[(α − ¯q1) − p2] = δ(α−¯2q1)
耐久財独占 (8/12): リースと販売の比較とその含意
▶ δ = 1の時,先の分析から独占企業の需要関数は
2(α − ¯q1) − p1 = (α − ¯q1)
2 , ∴ p1 = 3
2(α − q1)
▶ 販売する際の1期目の利潤関数は maxp1
p1q1+ p2q2 = max
p1
3
2(α − q1)q1+
( α − q1
2 )2
▶ 一階の条件を解くことにより,以下の解が求まる (q∗1, p1∗) = (2α/5, 9α/10).
▶ 比較すると...
πsale = 9 20α
2< 1
2α
2 = πlease
耐久財独占 (9/12): コースの推論による問題の軽減策
1. 販売ではなくリースを行う(e.g. コピー機やパソコン) 2. 価格を低下させないという評判 (e.g. DeBeers) 3. 生産能力の制限
4. 最低価格保証(Lowest-price guarantee) 5. 意図的な陳腐化 (Planned Obsolescence)
耐久財独占 (10/12): 需要関数が離散の場合
演習問題 3.5
2期間モデル(1期目/2期目)を考える.今,財は不滅で企業の限 界費用は一定でゼロだと仮定する.この経済には2人(2タイプ)の 消費者が存在し,各タイプの各期の効用は
▶ Hタイプ: uH = θH−p
▶ Lタイプ: uL= θL−p
▶ 仮定: θH > 2θL
だとする.企業は割引因子は無いが,消費者はδという割引因子を 持つ.このような状況でも,コースの推測は成立するか?
耐久財独占 (11/12): 需要関数が離散の場合
▶ リースの場合
▶ 毎期ごとに分けて考えることが可能
▶ p
t= θH の時はπt= θH
▶ pt= θL の時はπt = θL+ θL= 2θL
▶ よって,最適な価格設定は,毎期pt= θHを選んで以下の利潤 を得ること
πlease = θH+ θH = 2θH
耐久財独占 (12/12): 需要関数が離散の場合
販売の場合
▶ 2期目から考える
▶ もし両タイプの消費者が市場に残っているのであれば, p2= θHとするべき.この時の利潤はπ2= θH
▶ もしHタイプの消費者のみが市場に残っているのであれば, p2= θHとするべき.この時の利潤はπ2= θH
▶ もしLタイプの消費者のみが市場に残っているのであれば, p2= θLとするべき.この時の利潤はπ2= θL
▶ 1期目に戻って考える
▶ Hタイプの消費者に購入してもらうためには2θH以下の価格を つける必要がある.
▶ Lタイプの消費者に購入してもらうためには2θL以下の価格を つける必要がある.
▶ 最適な販売戦略は: (p1, p2) = ( , )
▶ また,その時の利潤は以下の通り
πsales = 2θH = πlease
3-3: 支配的企業と競争的周辺企業
支配的企業と競争的周辺企業 (1/8): 導入
▶ 完全な独占企業の存在はあまり見かけない
▶ 実際には「支配的企業」と競争的な「周辺企業」が存在する
▶ 支配的企業: マーケットシェアが50%以上の企業
▶ 周辺企業: それ以外の小さなプレイヤー
▶ 最近の教科書で散見される例:
▶ パソコンのOS市場: Microsoftが約90%
▶ インターネットの検索エンジン: Googleが約70%(米国)
▶ 日本ではそのような企業が存在するか?
▶ 公正取引委員会のページから取得したCR3(上位3社集中度)か ら産業を1つ選び企業名とマーケットシェアを調べよ.(宿題)
▶ そのような状況でも,マーケットパワーは存在するのか?
支配的企業と競争的周辺企業 (2/8): 一般的なモデル
▶ 2つのタイプの企業
▶ 支配的企業
▶ 複数の周辺企業: 支配的企業の設定した価格で残った需要に対 し,財を競争的に供給する
▶ 市場全体の需要関数: Q(P)
▶ 周辺企業全体の供給関数: QF(P)
▶ 支配的企業の直面する需要: QD(P) = Q(P) − QF(P)
▶ 支配的企業の利潤と価格についての一階の条件 πD(p) = p · QD(p) − C (QD(p))
∂πD(p)
∂p = Q
D(P) + p∂QD(p)
∂p −C
′(QD(p))∂QD(p)
∂p
= QD(P) + [p − C′(QD(p))]∂Q
D(p)
∂p
支配的企業と競争的周辺企業 (3/8): 具体例
演習問題 3.3
ある財の需要関数Q(P) = 100 − P で与えられ,この経済には
▶ 1社の支配的企業- TC (q) = 20q
▶ 9社の周辺企業- TC (q) = 4 + 9q2
が存在する.支配的企業は価格を自由に設定できるが,周辺企業は 完全競争的に財を供給する時,支配的企業はどのような価格を選ぶ か?またプライス・コスト・マージンはどの程度か?独占の場合と 比較せよ.
支配的企業と競争的周辺企業 (4/8): あなたの解答
支配的企業と競争的周辺企業 (5/8): 例題の解法
▶ 支配的企業がある価格˜pを選んだとする.この時の周辺企業の 最大化問題は
maxq π
f(˜p) = max
q ˜pq −(4 + 9q 2)
▶ 一階の条件を解くと,各企業の供給関数はqf∗= 18p˜
▶ 全周辺企業の集計された供給関数はQF(˜p) = 9q∗f = ˜p2
▶ つまり,支配的企業の直面する需要関数は, QD(P) = Q(P) − QF(P)
= (100 − P) − P/2
= 100 − 3P/2
支配的企業と競争的周辺企業 (6/8): 例題の解法
▶ より正確には場合分けが必要:
QD(P) =
0, if 200/3 < p 100 − 3P/2, if 12 < p ≤ 200/3 100 − P, if p ≤12
▶ 支配的企業の逆需要関数は
PD(q) =
{2(100 − q)/3, if 0 < q ≤ 82 100 − q, if 82 < q,
なので,最大化問題を解くと,qd = 35, pd = 130/3となる.
▶ 周辺企業がいない時の価格はp= 60なので,価格支配力は
▶ 独占の時: (60 − 20)/60 ≈ 67%
▶ 周辺企業がいる時: (130/3 − 20)/(130/3) ≈ 54%より現実的な 値に近づいていく...
支配的企業と競争的周辺企業 (7/8): 一般的なモデルの図
支配的企業と競争的周辺企業 (8/8): 宿題 ( 提出不要 )
演習問題 3.3 の続き
今までの例において,周辺企業が自由参入だと仮定する.この時, 以下の問いに答えよ
▶ 周辺企業の供給関数はどのようになるか?
▶ 支配的企業が直面する供給関数はどのようななるか?
▶ 均衡における価格を求め,企業の利潤と消費者余剰を求めよ.
▶ 企業数が9の時と比べ,市場支配力がどのように変化したかを 論ぜよ.
3-4: 独占企業の品質選択
独占企業の品質選択 (1/7): イントロダクション
▶ もし仮に独占企業は価格(や生産量)だけでなく品質を選ぶこ とができたら,品質は社会的に望ましい水準になるか?
▶ 良いと思われる例:
▶ 悪いと思われる例:
独占企業の品質選択 (2/7): イントロダクション
▶ ここで扱うモデルは,下記の論文に依拠:
Spence, A. M. (1975): “Monopoly, Quality, and Regulation.” Bell Journal of Economics, Vol.6, pp.417-429.
▶ モデルの設定
▶ 逆需要関数をP(q, s),独占企業の費用関数をC(q, s)とする
▶ q: 生産量,
▶ s: 品質,
▶ 重要な仮定
1. ∂P∂s >0: 品質があがれば需要もあがる
2. ∂C∂s >0: 品質をあげたければよりコストがかかる
独占企業の品質選択 (3/7): 独占均衡と社会的最適
▶ 独占均衡(qm, sm)は以下の最大化問題の解 max P(q, s)q − C (q, s) 最大化のためのq, s の一階の条件:
{∂π
∂q = P(q, s) +∂P(q,s)∂q q − ∂C(q,s)∂q = 0
∂π
∂s =
∂P(q,s)
∂s q −
∂C(q,s)
∂s = 0
▶ 社会的最適(q∗, s∗)は以下の最大化問題の解 max
∫ q 0
P(x, s)dx − C (q, s) 最大化のためのq, s の一階の条件:
{∂π
∂q = P(q, s) −∂C(q,s)∂q = 0
∂π
∂s =
∫q 0
∂P(d,s)
∂s dx −
∂C(q,s)
∂s = 0
独占企業の品質選択 (4/7): 比較
命題 (Spence, 1975) 生産量qを所与とすると
sm ⪋ s∗ ⇔ ∂P(q, s)
| ∂s{z } 限界的消費者
⋚
∫q 0
∂P(x,s)
∂s dx
q
| {z }
平均的消費者
独占企業の品質選択 (5/7): 直観的な議論
独占企業の品質選択 (6/7): 具体例
演習問題 3.6
ある財の需要関数がP(s, q) = 4 − Q/sで与えられていたと仮定す る.財の限界費用はゼロだが,その財の質s を保つためには
C(s) = s2のコストがかかるとする.この市場の独占企業は
s = 1, 2, 3のいずれかを選べるとする.各々の場合の,均衡生産量,
価格,利潤,消費者余剰と総余剰を求めよ.