函
館
市
児童虐待対応マニュアル
平
成
3
0
年
2
月
は
じ
め
に
平成12年11月に,「児童虐待の防止等に関する法律」,いわゆる「児童虐待
防止法」が施行され,児童虐待の定義,児童に対する虐待の禁止,児童虐待の早期
発見,児童虐待を受けた児童の保護のための措置等が定められました。
これを受け,函館市では平成13年10月に「函館市児童虐待防止ネットワーク
会議」を設立し,児童虐待の防止や問題発生時の的確な対処に向け,各関係機関や
民間団体との緊密な連携と相互協力を図ってきたところです。
また,平成16年に「児童福祉法」および「児童虐待の防止等に関する法律」が
改正され,市町村が児童虐待に係る通告先の一つとして位置付けられるとともに,
児童に関する様々な相談に応じることが市町村業務として明確に規定されました。
これを受けて,住民に身近な市町村が,児童相談所の後方支援を得ながら,積極
的に児童虐待の未然防止・早期発見などに取り組む役割を担うこととなり,本市で
は,平 成1 8年 8月 に,「函 館市要 保護 児童 対策 地域 協議会 」を 設置し, 児童等の
適切な保護・支援を図る活動等を行ってきたところです。
しかしながら,児童虐待相談対応件数が全国的に増加し続けるとともに,虐待に
よる死亡事例は後を絶たない状況にあります。こうしたことから,平成28年に「児
童福祉法等の一部を改正する法律」が成立し,児童虐待の発生予防や国・都道府県
・市町村の各々の役割・責務が明確化されました。
当市 にお いて も, 児童虐 待 の発 生予防 や発 生時 の迅 速・ 的確な 対応として ,「児
童虐待対応マニュアル」を作成しております。関係機関の皆様方におかれましては,
この「児童虐待対応マニュアル」を参考に,日頃の相談業務においてご活用下さい
ますよう,お願い申し上げます。
平成30年2月
第 1 章
児 童 虐 待 の 定 義
1
1 虐待とは何か
(1) 虐 待の 種類 1
(2) 虐 待 の 判断 (「 し つけ 」 との 違 い ) 2
第2 章
児童 虐待 の発 見か ら援 助 まで
3
1 通告・相談時に確認すべき事項
(1) 通告の対象 3
(2) 虐待に早く気付くためのポイント 3
2 児童虐待通告・相談の対応について
(1) 発見から支援の終結まで(全体の流れ) 5
(2) 重症度・緊急度の判断基準 6
(3) 通告義務・守秘義務とプライバシーの保護 8
第3 章
児童 虐待 の発 生と その 予 防
1 0
1 リスク要因の理解
(1) 保護者側のリスク要因 10
(2) 子ども側のリスク要因 10
(3) 養育環境のリスク要因 10
2 発生予防
(1) 地域ぐるみの子育て 11
(2) 子育て家庭への支援 11
第4 章
函館 市要 保護 児童 対策 地 域協議 会
1 4
1 函館市要保護児童対策地域協議会
(1) 協議会の業務 14
(2) 協議会の組織 14
(3) 要保護児童対策調整機関 14
[別表] 協議会の関係機関等一覧 15
第5 章
各関 係機 関の 役割 と対 応
1 6
1 保 育 園 , 幼稚 園 , 認 定 こ ど も 園 , 学 校 な ど 1 6 2 民 生 委 員 ・ 児 童 委 員 , 主 任 児 童 委 員 , 子 育 て 支 援 活 動 に 関 わ る 方 な ど 1 9
3 医療機関 21
4 生活支援課,福祉事務所,その他関係部局 23
第 1 章
児 童 虐 待 の 定 義
1
虐 待 と は 何 か
児 童 虐 待 と は , 児 童 (18歳に満たない者,以下「子ども」という。) を 監 護 す る
保 護 者 ( 親 権 を 持 つ 者 等 ) が そ の 子 ど も の 健 や か な 心 身 の 成 長 お よ び 人 格 の 形 成
に 重要な影響を与え る行為であり,虐待 は子どもの基本 的人権を侵害する ものです。
(1) 虐待の種 類
虐待は,「児童虐 待の防止等に関 する法律」(以下 「児童虐待防止 法」という。)
第2条によっ て次の4つの種類に 分類されています 。
ア 身体的 虐待
子どもの 身体に外傷が生じる か,生じるおそれ のある暴行を加 えること
◆ 外 傷 と し て は , 打 撲 傷 , あ ざ ( 皮 下 出 血 ), 骨 折 , 頭 部 外 傷 , タ バ コ に よ
る火傷等
◆ 生 命に 危険の ある暴 行とし ては,首を絞め る,殴る,蹴る ,投げ落とす,
熱 湯を かける ,溺れ させる ,逆さ吊りにす る,異物を飲ま せる,食事を与
えない,冬 戸外に閉め出す,縄 などで手足を縛 って身体を拘束す る等
◆ 意図 的に子どもを病 気にさせる
◆ 激しく揺さ ぶる(乳幼児揺 さぶられ症候群 ) など
※乳幼児 揺さぶられ症候 群とは,乳児の身体 を大きく揺するこ とによって
網膜出血 ,硬膜下血腫, クモ膜下血腫が引き 起こされることを いいます。
子どもの周 りにいる大人が 子どものことで イライラしたり, 腹を立てた
時に揺さ ぶってしまうこ とが多く,新生児か ら生後6ヶ月未満 に起こりや
すいと言 われています。
イ 性 的虐待
子ど もにわいせつな行為 をしたり,させ たりすること
◆ 子どもへの 性交,性的暴行 ,性的行為を強 要する
◆ 性器や性交 を見せる
◆ ポルノグラ フィーの被写体 として強要する など
ウ 養育の 怠慢・拒否(ネグレ クト)
子 ど も の 心 身 の 正 常 な 発 達 を 妨 げ る よ う な 著 し い 減 食 や 長 時 間 の 放 置 , 保 護
者 以 外 の 同 居 人 に よ る 虐 待 行 為 を 放 置 す る , そ の 他 保 護 者 と し て の 監 護 を 著 し
く怠ること
◆ 乳 幼児 のみを 家に残 して頻 回の外出,車の 中に放置するこ とや,家に閉じ
◆ 子 ども の病気 やけが ・虫歯 に対して適切な 処置をしない, 病院・歯科医へ
連れて行か ない
◆ 子 ども に適切 な食事 を与え ない,衣服や室 内が極端に不潔 等,子どもの健
康を損なう ほどの無関心や 怠慢な養育態度 がみられる
◆ 子どもを遺 棄,置き去りに する
◆ 子どもにと って,必要な情 緒的欲求に応え ていない(愛情遮 断など)
◆ 祖 父母 ,きょ うだい ,保護 者の恋人などの 同居人や自宅に 出入りする第三
者が上記に 掲げる行為を加えて いるのにもかか わらずそれを放置 する
◆ 子 ども の意思 に反し て学校 等に登校させな い,子どもが学 校等に登校する
ように促す などの子どもの 教育を保障する 努力をしない な ど
エ 心理的 虐待
子 ど も に 対 す る 著 し い 暴 言 , 拒 絶 的 な 対 応 , 目 の 前 で の D V ( 夫 婦 間 な ど 親
しい関 係にあ る男女 間での 暴力 ),その他の著し く心の傷を与え る行為をするこ
と
◆ 将 来に まで心 に傷を 負わせ るおそれのある ,言葉による脅 かしや脅迫を行
い,また, それを繰り返す
◆ 情 緒が 不安定 になる 程に, 子どもの自 尊心を傷つける言動 を発したり, 子
どもを無視 したり,拒否的 な態度を示した りする
◆ 特定の子どもに対して,他のきょうだいに比べて著しく差別的な扱いをする
◆ 子 ども に当て なくと も,そ の近くに物を投 げつけたり,殴 るなどの真似を
する
◆ 子どものきょうだいに身体的,性的,ネグレクト,心理的虐待の行為を行 う
◆ 子どもの目 の前で配偶者等 に暴力をふるう など
(2) 虐待の判 断(「 しつけ」と の違い)
親 が よ か れ と 思 っ て 「 し つ け 」 を し て い る つ も り で も , 結 果 的 に 子 ど も の 成 長
や 発 達 に 有 害 な 影 響 を 与 え て い れ ば , も は や 「 し つ け 」 と は 言 え ず 虐 待 と 判 断 さ
れます。
例 え ば 「 し つ け 」 に 暴 力 を 使 う と , 確 か に 子 ど も は そ の 場 で は 従 う か も し れ ま
せ ん が , そ れ は た だ 怖 い か ら 従 っ て い る だ け で あ り , 子 ど も の 心 に 染 み 入 る 「 し
つけ」になっ ているものではあり ません。
また,「しつ け」に 名を借りた暴 力が続けば,子 どもは「愛情= 暴力」として誤
って認識して しまうこともありま す。
虐待を 考える 上での 大原則は,「子どもの心身の 安全を守る」と いうことです。
「 しつけである」とか,「良い子にする ため」という保 護者の意図とは関わ りなく,
子 ど も に と っ て 有 害 で あ る か , 子 ど も 自 身 が 苦 痛 を 感 じ て い る か , と い う 視 点 か
第 2 章
児 童 虐 待 の 発 見 か ら 援 助 ま で
1
通 告 ・ 相 談 時 に 確認 す べ き 事 項
(1) 通告の対 象
平成16年の児 童虐待防止法の 改正で,通告の対象が「 児童虐待を受けた 児童」
から,「児童 虐待を受けたと思 われる児童」に拡大 されました。
(2) 虐待に早 く気付くための ポイント
ア 虐待は,「いつでも」・「ど こでも」・「どんな 人でも」
虐待は最 重度の子育て困難の 現れです。
予防的援 助とリスクの把握, 虐待の発見は同一 線上にあります 。
イ 「変だ な?」と思った ら虐待を疑う
虐待 に気づ くため に,「変だな ?」と感じる感 性を常に磨くこ とが必要です。
▷ 子ど もが何と な く変 だな
・親 の言動 に過敏 に反応 してい る( ビクビ クした 様子が ない か?) ・発 育不良 (低身 長,や せに注 意)
・精 神発達 に問題 がみら れる ・表 情が乏 しい
・全 身の筋 緊張が 極端に 柔らか い, または 緊張が 強すぎ る ・身 体や衣 服の清 潔が保 たれて いな い
・説 明のつ かない 傷が繰 り返さ れて いる
▷ 親の様 子が 変だな
・妊 娠や出 産につ いて喜 んでい ない
・子 どもが 未熟児 である ことや ,子 どもの 障がい ,先天 性疾 患など につい て 不安 が強い
・子 どもの 扱いに 自信が なく, 不安 が強い
・ア クシデ ントに 直面し たとき ,解 決する 能力が 低い ・経 済状態 や夫婦 関係に ついて 不安 がある
・感 情のコ ントロ ールが 不得手 であ る(常 にイラ イラし てい る) ・実 家から の支え が不十 分であ る
・近 隣・友 人から のサポ ートを 求め ること が不得 手であ る
▷ 親子関 係が 変だな
・重 傷なけ がなの に受診 するの が遅 い ・子 どもの けがな のに親 が同伴 しな い ・入 院して も面会 に来な い
・子 どもが 親を避 けてい る
ウ 虐待は 「シロかクロか 」ではない
これは「 虐待」といえるのか ?という疑問は常 に付いてまわり ます。
現 実 に は , は っ き り と 言 え な い 場 合 も 多 く , ま た 不 適 当 な 教 育 , 心 理 的 虐 待
など,概念 としてもあいまいな こともあります。
しか し,「 疑い」 が後から「間 違い」と分かっ たとしても,責 任を問われるこ
とはありま せん。
「は っきり しない 」から「何 もしない」のでは なく,「疑った ら行動する」こ
とが必要で す。
通告を しなくてもよい 理由は探さない
エ 「そん なはずはない」 と思っても一度 は疑ってみる
「 実 の お 母 さ ん が ま さ か そ ん な こ と を 」 と い う 場 合 も 見 ら れ る の が , 虐 待 と
い う も の の 現 実 で す 。 父 親 は 家 族 を 支 え , 母 親 は 子 ど も に や さ し い の が 普 通 ,
といった「 家族の常識」も一度 は疑ってかかる必 要があります。
「 母 性 」 や 「 父 性 」 と い っ た 「 神 話 」 に と ら わ れ 過 ぎ な い よ う に 注 意 が 必 要
です。
オ 発見の 瞬間から援助は 始まる
《 子ど もを虐待から守 る5か条 》
①「おかし い」と感じたら 迷わず連絡(通 告)・・・・・ 通告 は義務 = 権利
②「しつけ のつもり…」は 言い訳 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 子 どもの 立場で判断
③ ひ とりで抱え込ま ない ・・・・・・・・・・・・・・・ あな たのできる ことから即実行
④ 親 の立場より子ど もの立場 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 子どもの命が最優先
⑤ 虐 待はあなたの周 りでも起こり得 る ・・・・・・・・・・・・ 特別なことではない
◇◆児童 相談所と市町村 は児童虐待の通 告先となってい ます◆◇
児童相談 所と市町村は, 児童福祉法第2 5条および児童 虐待防止法第6 条
において, 虐待の通告先と なっています。
よって, 児童相談所はも とより,函館市 においても関係 者や地域から通 告
を受けた場 合は,訪問や面 談などにより, 子どもの安全を 確認し,必要に 応
2 児童虐待通告・相談の対応につい
(1) 発見から支援の終結ま 全体の流れ
通報
送致等
通報
相談・通告
警察 児童相談所
EL
民生委員 児童委員 学校
保育園 幼稚園
認定こ も園
医療機関
児童館
児童養護施設
福祉事務所
子 も未来部 他関係部局 弁護士
人権擁護委員会
近隣住民
O
各種相談機関
子 も も相談
番
EL 9
情報収集 関係者間の連携
が必要 判断
ケ ス検討会議の開催
情報の共有 支援の方向性 役割分担 緊急時の対応 緊急度 重症度の検討 次回会議の開催時期
学 校
保育園 幼稚園 認定こ も園
子 も未来部 他関係部局 医療機関
児童相談所
民生委員 児童委員
その他関係機関
子ども,保護者,家庭の自立援助,支援の終結
在宅 よ 支援 見守
訪問 ヘルパ 派遣 相談 助言 各種制度
よ 支援
学 校
子 も未来部 他関係部局 医療機関
児童相談所
民生委員 児童委員
その他関係機関
関係機関 よ 支援 見守 の
函館市要保護児童 対策地域協議会
援助 必要 す 子 も 保護者 ●虐待 受け い 子 も
●援助 必要 す 家庭
放課後児童クラブ 学童
警 察
警 察
一時保護 施設入所 等
(2) 重症度・ 緊急度の判断基 準
虐待を発見 したときは,次の表を 参考に重症度,緊急 度の判断をし てください。
[生命の危険性大]・・ ・・ 緊急介入を 要する状態
1 身体的暴力によ って,生命の危 険性があり得る外 傷を受けた(受 ける) 可能性があるも の
① 頭部の外傷の 可能性のある暴 力
(例:乳幼児を投 げる,頭部を殴る ,逆さに落とす など)
② 腹部の外傷を おこす可能性の ある暴力
(例:腹部を蹴る ,踏む,殴るなど )
③ 窒息をする可 能性のある暴力
(例:首を絞める ,鼻と口を塞ぐ, 水につける,布 団蒸しにするな ど)
< 状 況 >
◆保護者が「殺し たい」,「自分が 何をするか怖い」 など,自己抑制 がきかない
ことを訴えてい る
◆ 親子心中,子どもの 殺害を考えている
◆過去に生命の危 険がある虐待歴 があり,再発の可 能性があるもの
2 ネグレクトのた めに死亡する可 能性があるもの
① 乳幼児が脱水 症や栄養失調に より衰弱している
② 乳幼児が感染 症や下痢なのに ,または重度の疾 患があるのに, 医療機関
への受診がな く放置されてい る
【対応策】 こ れ らの 状況がみ られ たり ,その 疑い をもったと きは,ただちに,警察や
児童 相談所に通告してくだ さい。
ま た,医療機関 への入院も生命の危険 回避に必要と なります。
[重度虐待]・・・・ 今 す ぐ に は 生 命 の 危 険 は な い と 考 え ら れ る が , 現 に 子 ど も の
健康や成長に 重要な影響が生じ ているか生じ る可能 性があり,
緊急介入の必要 性の高いもの
1 医療を必要とす るほどの外傷が あるか,近い過去 にあったもの
(例:乳児や歩行前 の幼児で打撲傷が ある。骨折・裂 傷・目の外傷が ある。
熱湯や熱源によ る広範囲の火傷が ある。)
2 成長障害や発達 遅滞が顕著であ る
3 生存に必要な食 事,衣類,清潔 さが与えられてい ない 4 明らかな性的行 為がある
5 部屋に閉じ込め られるなど,家 から出してもらえ ない 6 子どもへのサデ ィスティックな 行為がある
【対応策】 警察や児童相談所に通告してくださ い。
[中度虐待]・・ ・・ 今は入院を 要するほどの外傷や栄養 障害はないが ,長期に みると,
子 ども の人格形成に 重い問題 を残すおそ れのあるもの
1 今までに慢性に あざや傷痕(タ バコの火の跡等) ができるような 暴力を受け ていたり,長期 にわたって身体 ケアや情緒ケアを 受けていないた めに,人格 形成に問題が残 る可能性のある もの
2 現在の虐待その ものが軽度であ っても,生活環境 等の育児条件が 極端に不良 なために,自然経過 での改善が見込ま れず,今後の虐 待の増強や人格 形成が 心配 されるもの
3 保護者に慢性の 精神疾患(統合 失調症,うつ病, 覚醒剤等)があ り,子ども のケ アができない。
4 乳幼児を長時間 ,大人の監護な く家に置いている
【対応策】 子どもなん でも相 談110番や児童相談 所に通告してくださ い。
自 然 経 過 で は こ れ 以 上 の 改 善 が 見 込 ま れ ず , 関 係 機 関 の 介 入 と 継 続 的 な 指 導 が 必要で す。
[軽度虐待]・・・・ 実 際 に 子 ど も へ の 暴 力 が あ り , 保 護 者 や 周 囲 の 者 が 虐 待 と
感じている。し かし一定の 制御があり,一時的なものと考 えられ ,
保護者と子 どもの 関係には重 篤な病理がみられないもの
1 外傷が残るほど ではない暴力
2 子どもに健康問 題を起こすほど でもないが,ネグ レクト的である
【対応策】 子ども なん でも相 談110番や児童相談所に通告してくださ い。
育 児 相 談 で フ ォ ロ ー し た り , 保 護 者 に 育 児 ノ イ ロ ー ゼ が あ れ ば , カ ウ ン セ リ ン グ を 受ける等の指導が必要 です。
[虐待の危惧あり]
暴力や ネグレクトの虐 待はないが,子 どもへの虐待を 始めるのではないか と 自ら恐 れ,心配してい る様子がある。
(例:「たたいてしまい そう」,「世話 をしたくない」な ど)
【対応策】 子ども なん でも相 談110番や児童相談所に通告してくださ い。
(3) 通告義務 ・守秘義務とプ ライバシーの保 護
通告義務は,守秘義務に優先することが児童虐待防止法等に規定されています。
ア 通告義 務と守秘義務に ついて
医 療 従 事 者 や 公 務 員 が 正 当 な 理 由 な く 職 務 上 知 り 得 た 秘 密 を 漏 ら し た 場 合 ,
通常,守秘 義務違反に該当し, 刑事処罰の対象に なります。
し か し , 児 童 虐 待 通 告 は ,児 童 福 祉 法 第 2 5 条や児 童 虐 待 防 止 法 第 6 条で , 通 告 義 務 を 果 た さ な け れ ば な ら な い こ と や 守 秘 義 務 違 反 に 当 た ら な い こ と が
明記さ れているため,刑事 処罰の対象には なりません。
虐待 を発見 しやす い立場にい る人には,積極的 な通報が求められて います。
イ 守秘義 務とプライバシ ーの保護につい て
守秘義務とは 正当な理由なく 情報を漏らしてはなら ないことを言い ます。
児 童 虐 待 ま た は そ の 疑 い が 十 分 に あ っ た と き は ,「 正 当 な 理 由 」 が あ る と 判 断
されます。
し か し , 正 当 な 理 由 な く 他 人 ( 第 三 者 ) に 秘 密 を 漏 ら し た 場 合 に は , 名 誉
毀損やプラ イバシーの侵害にな ります。
関 係 機 関 と の 情 報 交 換 や 協 議 の 場 で は , 公 務 員 は も と よ り , 民 間 の 団 体 の
メンバ ーも相 談援助 活動上知り 得た個人のプライ バシーの保護に,細 心の注意
を払う必要 があります。
ウ 相談・ 通告者を守る義 務
相 談 ・ 通 告 を 受 け た 児 童 相 談 所 , 市 の 職 員 , さ ら に そ の 仲 介 を し た 人 は ,
職務上 知り得 た事項 で,通告し た人を特定する情 報を漏らしてはなら ないこと
が,児童虐 待防止法第7条に定 められています。
し た が っ て , 相 談 を 取 り 扱 う 機 関 は , 相 談 ・ 通 告 を し た 人 に 関 す る 情 報 を
養育者等に 教えてはなりません 。
相談 ・通告 をした 人が面倒に 巻き込まれたり, 養育者との信頼関係 を損なう
《 児童福祉法 》
( 秘密保持義務)
第 25条の5 次の 各号に掲げる協 議会を構成する 関係機関等の区 分に従い,
当該各号に定める 者は,正当な理 由がなく,協議 会の職務に関し て知り得た
秘密を漏らしては ならない。
1 国又は地方公共 団体の機関 当該 機関の職員又は 職員であった者
2 法人 当該法人 の役員若しくは職 員又はこれらの 職にあった者
3 前2号に掲げる 者以外の者 協議 会を構成する者 又はその職にあっ た者
( 罰則)
第 61条の3 第1 1条第5項, 第18 条の8第4項,第18条の12第1 項,
第21条の10の2 第4項, 第21条の 12, 第25条の5 又は第27条の
4の規定に違反し た者は,1年以 下の懲役又は50万 円以下の罰金に処 する。
《 児童虐待の 防止等に関する 法律(通称:児童虐待防止法)》
( 児童虐待に係る通 告)
第 6条 児童虐待を 受けたと思われ る児童を発見し た者は,速やか に,これを
市町村,都道府県 の設置する福祉 事務所若しくは 児童相談所又は 児童委員を
介して市町村,都道 府県の設置する福 祉事務所若しく は児童相談所に通 告し
なければならない。
2 前項の規定による通告は,児童福祉法(昭和22年法律第164号)第25
条第1項の規定に よる通告とみな して,同法の規 定を適用する。
3 刑法(明治40 年法律第45号 )の秘密漏示罪 の規定その他の 守秘義務に
関する法律の規定 は,第1項の規 定による通告を する義務の遵守 を妨げるも
のと解釈してはな らない。
第 7条 市町村,都道 府県の設置する福 祉事務所又は児 童相談所が前条第 1項
の規定による通告を 受けた場合におい ては,当該通告 を受けた市町村, 都道
府県の設置する福祉 事務所又は児童相 談所の所長,所 員その他の職員及 び当
該通告を仲介した 児童委員は,そ の職務上知り得 た事項であって 当該通告を
第 3 章
児 童 虐 待 の 発 生 と そ の 予 防
1
リ ス ク 要 因 の 理 解
虐待のリスク要因を理解して,日頃から注意深く観察し,虐待の発生予防に努める
ことが大切です 。
◇◆リスク 要因とは◆◇
虐待は1つ の要因から発生する場合も ありますが ,多く の場合は,種々の 要因が複雑に 絡み合って発 生します。
し か し , 発 生 要 因 が あ る こ と が , 必 ず 虐 待 を 引 き 起 こ す と い う こ と で は あ り ま せ ん 。 こ こ で 注 意 す べ き こ と は , 発 生 要 因 と は , あ く ま で も , 虐 待 が 発 生 す る 可 能 性 を 高 め る 要 因 で あ り , こ れ ら が 複 合 し た 時 に , 虐 待 へ 発 展 し や す い と い う こ と な の で す 。
例えば,「配偶者からの 暴力」(D V) がある 家庭では,その 暴力行為が子どもの 目の前で 行 わ れ る こ と に よ っ て 生 じ る 子 ど も へ の 心 理 的 な ダ メ ー ジ だ け で は な く , 被 害 者 で あ る 母 親 か ら 子 ど も へ の 虐 待 行 為 が 生 じ る な ど , 家 庭 内 で の 負 の 連 鎖 と も 言 え る 状 況 が 見 受 け ら れ た り し ま す 。
(1) 保護者側 のリスク要因
◇ 望まぬ 妊娠 や10 代の妊 娠など ,妊娠そのもの を受容すること が困難となって
いる
◇ 妊娠中 に早 産等何 らかの 問題が 発生したり,長 期入院などによ り,子どもへの
愛着形成 が十分に行われ ていない
◇ マタニティーブ ルーや産後うつ 病等で精神的に 不安定な状況にあ る
◇ 子どもの発達に 対して無知,現 実にそぐわない 過度な期待をする
◇ 元来,性格が攻 撃的・衝動的で ある
◇ 精神疾 患, 知的障 害,慢 性疾患 ,アルコール依 存,薬物依存等 がある(医療に
つながっていな い場合を含む)
◇ 被虐待経験があ る
◇ 育児への不安や ストレス(保護 者が未熟,養育 スキルが乏しい等 )
(2) 子ども側 のリスク要因
◇ 乳児期の子ども
◇ 多産児のうちの 1人
◇ 未熟児(低出生 体重児や早産児 ),障がい児(障 がいのある児童 )
◇ 何らかの育てに くさを持ってい る子ども
(3) 養育環境 のリスク要因
◇ 未婚を含む単身 世帯
◇ 内縁者や同居人 がいる家庭,子 ども連れの再婚 家庭
◇ 夫婦不和,配偶 者の暴力等,不 安定な状況にあ る家庭
◇ 失業や転職の繰 り返し等で経済 的に不安がある 家庭
◇ 転居を繰り返す 家庭
◇ 親族や地域社会 から孤立した家 庭
◇ 定期的な健康診 査等を受診しな い(妊婦健診や 乳幼児健診,予防 接種など)
2
発 生 予 防
「どん なときにも子ど もを守り,できれば 保護者も救いたい 。」というのが基 本
で あり,子どもだけで なく虐待する保護 者もまた,援助 の対象となります 。
虐 待 の 要 因 を で き る だ け 軽 減 し , 要 因 を も っ て い る と 思 わ れ る 保 護 者 を い か に
援 助できるかが虐待の 予防につながりま す。
ま た , 子 ど も 自 身 が 人 権 を 学 び , 自 尊 意 識 を 回 復 し , 高 め ら れ る よ う な 配 慮 ,
取 り組みも必要です。
(1) 地域ぐる みの子育て
虐待は 多くの 場合, 家庭という 密室で起こる出来 事であり,また,家 族の私的
な 問 題 と 片 づ け ら れ る こ と も 多 く , 地 域 の 一 般 住 民 に は 関 与 し に く い 問 題 だ と
と ら え ら れ が ち で す が , 子 ど も の 身 近 に い る 大 人 は , 改 め て 次 の こ と を 再 認 識
すべき です。
○ 保護 者だ けで子 どもを 育てる のではなく,地 域全体で育てる ものであること
○ 虐待に無関心 をよそおうこと は,子どもの人 権侵害を許すこと になること
○ 保護 者の 責任ば かりが 強調さ れることなく, 保護者がその責 任を果たすには
地域や周囲の支 えと理解が必要で あること
○ 地 域 で の 孤 立 が 起 こ ら な い よ う , 周 囲 の 人 々 の 理 解 と , さ ま ざ ま な 機 関 の
関わ りが 大切で あり, 適宜, 専門的支援がで きる機関への情 報伝達が重要で
あること
(2) 子育て家 庭への支援
虐待に 結びつ きやす い要因を比 較的多く持ってい る家庭から,専門機 関や関係
者 に 虐 待 に つ い て の 相 談 が 自 発 的 に 持 ち 込 ま れ る こ と は 滅 多 に な い た め , こ の
よ う な 家 庭 に 対 し て は , 関 係 機 関 が さ ま ざ ま な 機 会 を と ら え , よ り き め 細 か な
支援を行って いく必要があります 。
ア 新生児 期の子どもをも つ家庭への対応
子 ど も に と っ て は 家 庭 環 境 へ の 適 応 , 保 護 者 に と っ て は 心 理 的 ・ 社 会 的 に
大きな変化 を伴い,ストレスの 高い時期と言えま す。
特に ,未熟 児や病 弱児などを もった保護者には ,その精神的ショッ クを少し
で も や わ ら げ , 立 ち 直 り に 結 び つ く よ う , 家 庭 で の 育 児 状 況 な ど を 把 握 し て ,
イ 乳幼児 期の子どもをも つ家庭への対応
保 護 者 と 子 ど も の 信 頼 関 係 の 確 立 の 時 期 で あ り , 子 ど も の 発 達 も 個 人 差 の 出
る 時 期 で す 。 子 ど も の 病 気 や 発 達 上 の 問 題 , 障 が い な ど を 抱 え た 子 ど も に 対 す
る 保 護 者 の 苦 労 や 精 神 的 疲 労 が 高 く な り , 他 人 に は 相 談 で き な い と 思 い 込 ん で
い た り , 社 会 か ら 取 り 残 さ れ て い る よ う な 孤 立 感 に 悩 ま さ れ や す い 時 期 で も あ
り ま す 。 そ の た め , 保 護 者 が ゆ と り を も っ て 子 育 て が で き る よ う , 次 の よ う な
支援が必要 となります。
① 乳幼児 健診や育児相談での 支援
医 師 や 保 健 師 は , 疾 患 の 早 期 発 見 や 発 達 状 態 の 観 察 等 を 通 じ て , 親 子 の 状
況 や 保 護 者 の 悩 み , 不 安 , い ら だ ち な ど を 受 け と め る こ と , ま た , 具 体 的 な
支援につ なげることが大切で す。
② 子育て サロンやつどいの広 場の活用
保 護 者 と 子 ど も だ け の 家 庭 が 増 え て お り , 身 近 に 育 児 に つ い て 相 談 で き る
親族など がいないため,育児 不安等を抱える保 護者が多くなっ ています。
子 育 て サ ロ ン や つ ど い の 広 場( 資 料 2 )で は , 専 門 の 指 導 員 に よ る 育 児 相
談 や 親 子 の 交 流 な ど を 行 っ て お り , 育 児 不 安 の 解 消 の 手 助 け と も な る こ と か
ら,保護 者が気軽に活用でき るようにPRする ことが必要です 。
③ 子育て サークルや母親クラ ブ等への参加
子 ど も の 成 長 に 伴 い , 子 育 て サ ー ク ル や 母 親 ク ラ ブ と い っ た 場 の 提 供 も ,
保護者の 悩みや育児のストレ スの解消につなが るものとして重 要です。
④ 保育園 や幼稚園の活用
保 護 者 が 安 定 し た 精 神 状 態 で 子 ど も を 養 育 す る た め に は , 保 護 者 の 生 活 の
安定が保 障されなければなり ません。
し た が っ て , 保 護 者 の 就 労 へ の 希 望 が 強 い と き は , 子 ど も を 保 育 園 に 入 園
さ せ , 仕 事 へ の 条 件 を 整 え た り , ま た , 幼 稚 園 に 入 園 さ せ た り し て , 一 定 の
時 間 , 保 護 者 か ら 子 ど も を 分 離 し て 保 育 し , 保 護 者 の 心 身 の 負 担 軽 減 を 図 る
ウ 学童期 の子どもへの対 応
① 学 校での対応
学 校 と の 関 係 が 多 く を 占 め , 教 諭 を は じ め , 友 達 同 士 の グ ル ー プ や , 特 に
親しい友 達ができるなど, 子 ども自身の交遊関係が 広がる時期です 。
こ の 時 期 に は , 成 績 の 急 激 な 下 降 や 問 題 行 動 等 の 変 化 に 注 目 す る 必 要 が あ
りますが ,教諭や学校単独で の取り組みには限 界があります。
し た が っ て , 虐 待 を 学 校 全 体 の 問 題 と し て と ら え , 教 育 委 員 会 を は じ め ,
児 童 相 談 所 や 「 子 ど も な ん で も 相 談 1 1 0 番 」 と 連 携 , 協 力 を 図 っ て い く こ
とが必要 であり,また,学校 では次のような対 応が考えられま す。
○ 学校は,子 どもの味方であ ることを保証す る
○ 教諭からの 声かけや教諭と の個別の話し合 いの場をつくる
○ 保護者を責 めるような質問 や誘導尋問は行 わない
○ 学習面での 遅れなどが見ら れれば,個別学 習指導をする
② 放課後 児童クラブ(学童保 育所)での対応
放 課 後 児 童 ク ラ ブ を 利 用 し て い る 場 合 , 学 校 と は ま た 違 っ た 子 ど も の 様 子
を 知 る こ と が で き る こ と か ら , 職 員 が 児 童 虐 待 に 関 す る 知 識 を 持 ち , 職 員 間
で 情 報 を 共 有 し た う え で 学 校 と 協 力 体 制 を 取 り , 児 童 相 談 所 や 「 子 ど も な ん
第 4 章
函 館 市 要 保 護 児 童 対 策 地 域 協 議 会
1
函 館 市 要 保 護 児 童対 策 地 域 協 議 会
函 館 市 で は , 保 護 者 の い な い 児 童 ま た は 保 護 者 に 監 護 さ せ る こ と が 不 適 当 で あ
る と認め られる 児童( 以下「要保 護児童」という。)の適切な保護 を図るため,平
成 1 8 年 8 月 に , 児 童 福 祉 法 第 2 5 条 の 2 第 1 項 に 規 定 さ れ る「 函 館 市 要 保 護 児 童対策地域協 議会」(以下「協 議会」という。) を設置しました。
(1) 協議会の 業務
協議会は, 次に掲げる業務を行 います。
ア 要 保 護 児 童 に 加 え 要 支 援 児 童 若 し く は そ の 保 護 者 ま た は 特 定 妊 婦 ( 以 下 「 要
保 護 児 童 等 」 と い う 。) に 関 す る 情 報 , そ の 他 要 保 護 児 童 の 適 切 な 保 護 を 図 る
ために 必要な情報の交換
イ 要保護児 童等に対する支援の 内容に関する協議
ウ その他協 議会の目的を達成す るために必要な活 動
(2) 協議会の 組織
次ページの[別表]に掲げる関 係機関等をもって 構成されていま す。
(平成29年4 月現在・42団 体)
(3) 要保護児 童対策調整機関
函 館 市 要 保 護 児 童 対 策 地 域 協 議 会 設 置 要 綱 第 4 条 に よ り , 要 保 護 児 童 対 策 調 整
機 関 と し て , 函 館 市 子 ど も 未 来 部 次 世 代 育 成 課 が 指 定 さ れ て お り , 次 に 掲 げ る 業
務を行います 。
ア 協議会に 関する事務の総括
イ 要保護児 童等に対する支援の 実施状況の把握
区 分 代 表 者
国又 国 函館地方法務局 人権擁護課長又 そ 代理人
地方公共団体 機関 ( 4)
函館家庭裁 所 所長又 そ 代理人
函館保護観察所 所長又 そ 代理人
函館少年鑑 所 所長又 そ 代理人
(19) 北海道 北海道警察函館方面本部 生活安全課長又 そ 代理人
( 4) 函館中央警察署 署長又 そ 代理人
函館西警察署 署長又 そ 代理人
函館児童相談所 函館児童相談所長又 そ 代理人
函館市 子ども未来部 子ども未来部長
(11) 福祉事務所 所長又 そ 代理人
福祉事務所生活支援第1課 生活支援第1課長又 そ 代理人
福祉事務所湯川福祉課 福祉課長又 そ 代理人
福祉事務所亀田福祉課 福祉課長又 そ 代理人
子ども未来部子どもサ ビ 課 子どもサ ビ 課長又 そ 代理人
子ども未来部子育て支援課 子育て支援課長又 そ 代理人
子ども未来部次世代育成課 次世代育成課長又 そ 代理人
子ども未来部母子保健課 母子保健課長又 そ 代理人
教育委員会学校教育部学校教育課 学校教育課長又 そ 代理人
教育委員会学校教育部教育指 課 教育指 課長又 そ 代理人
法人 公益社団法人函館市 師会 代表者又 そ 代理人
(9) 代表者又 そ 代理人
社会福祉法人函館厚生院函館く み学園 施設長又 そ 代理人
社会福祉法人函館国 子寮 施設長又 そ 代理人
社会福祉法人聖パウロ会函館さゆ 園 施設長又 そ 代理人
特定非営利活動法人ウィ ン ネット函館 代表者又 そ 代理人
函館市松陰母子ホ 施設長又 そ 代理人
函館高砂母子ホ 施設長又 そ 代理人
そ 他 団体 函館市 学校長会 代表者又 そ 代理人
(14) 函館市中学校長会 代表者又 そ 代理人
函館市幼稚園 こども園協会 代表者又 そ 代理人
函館市民生児童委員連合会 代表者又 そ 代理人
函館市町会連合会 代表者又 そ 代理人
函館市PTA連合会 代表者又 そ 代理人
北海道高等学校長協会道南支部 代表者又 そ 代理人
函館保育協会 代表者又 そ 代理人
道南地 私立幼稚園連合会 代表者又 そ 代理人
函館市地域活動連絡協議会 代表者又 そ 代理人
函館YWCA CAPグル プ 代表者又 そ 代理人
函館人権擁護委員連合会 代表者又 そ 代理人
こだて若者サポ ト テ ション 代表者又 そ 代理人
南北海道教育臨床研究会 代表者又 そ 代理人
代表者又 そ 代理人 特定非営利活動法人青少年 自立を支え 道南 会
青少年自立援助ホ ふくろう 家 名 称
[別表] 函館市要保護児童対策地域協議会 関係機関等一覧
社会福祉法人 函館市民生事業協会
第 5 章
各 関 係 機 関 の 役 割 と 対 応
1
保 育 園 , 幼 稚 園 ,認 定 こ ど も 園 , 学 校な ど
登 園(登 校)し てくる 子どもの言 動等から日々の状 況・変化を把握しや すい場所
であり,虐待や その疑いを発見する 可能性があります 。
睡 眠・遊 び・食 事など の行動を通 して,子どもの変 化やサインを読み取 るように
してください。
児 童虐待 防止法 第5条では,教職 員や保育士は「児 童虐待を発見しやす い立場に あ る こ と を 自 覚 し , 児 童 虐 待 の 早 期 発 見 に 努 め な け れ ば な ら な い 」 と 規 定 さ れ て
います。
《 児童虐待の 防止等に関する 法律(通称:児童虐待防止法)》
( 児童虐待の早期発 見等)
第 5 条 学 校 , 児 童 福 祉 施 設 , 病 院 そ の 他 児 童 の 福 祉 に 業 務 上 関 係 の あ る 団 体
及び学校の教職員 ,児童福 祉施設の職員,医師,歯科 医師,保健 師,助産師 ,
看 護 師 , 弁 護 士 そ の 他 児 童 の 福 祉 に 職 務 上 関 係 の あ る 者 は , 児 童 虐 待 を 発 見
し や す い 立 場 に あ る こ と を 自 覚 し , 児 童 虐 待 の 早 期 発 見 に 努 め な け れ ば な ら
ない。
【初期対応】
○ チェックリスト( ※次ペ ー ジ )を参考にしながら ,虐待の早期発見 に努める。
○ 日々の子どもの 言動や状況を観 察し,事実関係はで きるだけ細かく記 録に残す。
○ 保護者などから の相談に積極的 に応じる。
○ 地域住 民な どから 相談を 受けた 際は,通告者の 秘密は守られる ことを伝える。
○ 不明な場合は, 面談や訪問等に より情報収集に 努める。
○ 虐待の疑いを持 った場合は,職 員間で情報交換 を行う。
○ 必要に応じて会 議などを開催し ,緊急度や対応 について検討する 。
○ 原則, 組織 として の対応 が望ま しいが,緊急の 場合は担任等の 判断により通告
する。
○ 通告後 も「 子ども なんで も相談 110番」や児 童相談所と連携 しながら対応を
進める。
【通告・相談先】
① 生命の 危険がある場合 警 察
② 立 入 調 査 や 一 時 保 護 , 施 設 入 所 など, 専門的な支援を 要する場合
③ 比較的 軽微な場合や, どこに通告 するべ きか判断できな い場合など
1 10 番 通報
通告・相談
通告・相談
(54- 4152)
児童相談所
(32-3192)
早 期 発 見 の た め の チ ェ ッ ク リ ス ト ~ 保 育 園 , 幼 稚 園 , 認 定 こ ど も 園 用 ~
【子どもの特徴】
分類 身体的 虐待 心理 的虐待 性的虐待 ネ グレク ト 状況
□ 原 因 が よ く わか ら □ 破れ た り , シ ミ の □ 衣 服 や 体が い つ も な い ケ ガを し て い 付 い た 下 着 を 身に 不 潔で あ る 。 季 節
体 る 。 手 当て が 十 分 付 け た り し て いる 。 に そぐ わ な い 服 装
や で な い 。 □ 性器 を 痛 が っ た り, を して い る 。
身 か ゆ が っ た り する 。□ 入 浴 を 長期 間 し て
な □ 落 ち 着 き が ない 。 □ 大幅 な 体 重 の 変 化 い ない 。
り □ 過 度 に 緊 張 し, 警 戒 心 が 強 い。 が あ る 。 □ 食 べ 物 への 執 着 が
・ □ 予 防 接 種 や 健診 を 受 け て い ない 。 強 く, 必 要 以 上 に
心 □ イ ラ イ ラ し たり , 感 情 を 抑 えら れ な か っ た 食 べる 。 あ る い は
の り し て 暴 力 をふ る う 。 食 欲が な さ す ぎ る。
様 □ 身 体 的 な 発 育 が
子 著 しく 遅 れ て い る。
□ 表 情 が 乏し く 元 気 が ない 。
友 □ 威 圧 的 , 攻 撃的 で □ 身体 的 接 触 や 接 近 □ 友 達 か ら食 べ 物 を
達 乱 暴 な 言葉 遣 い を を 恐 れ る 。 も らう 。
と す る 。
の □ け ん か や い じめ ,
関 脅 し が みら れ る 。
わ
り □ 友 達 関 係 が うま く つ く れ な い。 人 に 嫌 わ れる 行 動 を と る。
方
□ 遊 び が 長 続 きし な い 。
保 □ 異 常 に 甘 え る。 □ 職員 を 試 し た り, □ 抱か れ た り , 手 を □ 誰 に で もな れ な れ
関 育 □ 虚 言 が 多 い 。 独 占 し よ うと す る 。 つ な い だ り す るこ し い。
わ 者 と を 避 け る 。 □ 離 れ た がら な い 。
り と
方 の □ 保 護 者 が い ると 顔 色 を 窺 っ てい る が , 一 度 離 れる と 全 く 関 心を 示 さ な い 。
□ 小 動 物 虐 待 □ 金銭 の 持 ち 出 しや □ 異常 な 性 的 関 心 や □ 基 本 的 生活 習 慣 が
問 □ 抜 毛 等 の 自 傷 ・ 盗 癖 が あ る。 拒 否 反 応 身 に付 い て い な い。
題 他 害 行 為 □ 保健 室 を 抜 け 出す 。□ 自傷 行 為 □ 理 由 の ない 欠 席 ,
行 □ 一旦 ハ メ を は ずす 遅 刻,早 退 が多 い 。
動 と コ ン ト ロー ル が □ 行 事 の 欠席 が 多 い。
・ 効 か な い 。 □ 弁 当 忘 れが 多 い 。
そ
の □ 夜 間 に 戸 外 で遅 く ま で 遊 ん でい る 等 の 行 動が 多 い 。
他 □ 何 事 に も や る気 が 見 ら れ な い。
【保護者の特徴】
□ 子ども への拒否的な態 度や言葉,過度 に厳しい養育態 度を示す。
□ 子ども のケガ等に対し ,不自然な状況 説明をする。
□ 周囲に 相談相手がなく ,孤立している 。
□ 保護者 の気分の変動が 激しく,自分の 思い通りになら ないとすぐに体 罰を
与える 。
□ 子ども に心理的に密着 しすぎるか,ま ったく放任か極 端である。
□ 子ども に能力以上のこ とを過度に要求 する。
早 期発 見の た めの チ ェッ ク リス ト
~
学 校 ・ 放 課 後児 童 ク ラ ブ
用
~
【子どもの特徴】
分類 身体的 虐待 心理 的虐待 性的虐待 ネ グレク ト 状況
□ 原 因 が は っ きり し □ 破れ た り , シ ミ の □ 衣 服 や 体が い つ も な い ケ ガを し て い 付 い た 下 着 を 身に 不 潔で あ る 。 季 節
体 る 。 手 当が 十 分 で 付 け た り し て いる 。 に そぐ わ な い 服 装
や な い 。 □ 性器 を 痛 が っ た り, を して い る 。
身 か ゆ が っ た り する 。□ 服 装 が 乱れ た ま ま
な □ 落 ち 着 き が ない 。 □ 大幅 な 体 重 の 変 化 に なっ て い る 。
り □ 表 情 が 急 に 暗く な っ た , 乏 しい ( 無 表 情 , が あ る 。 □ 入 浴 を 長期 間 し て
・ 笑 わ な い, 怯 え る 等)。 い ない 。
心 □ 過 度 に 緊 張 し, 警 戒 心 が 強 い。
の □ 授 業 中 , 在 所中 に 落 ち 着 き がな く な っ た 。 □ 食 べ 物 へ の 執 着 が 強 く , 必 要 以 上 に
様 □ 元 気 が な く,意 欲 が 乏し く ,集 中 で き な い。 食 べ る 。 あ る い は 食 欲 が な さ す ぎ る 。
子 □ イ ラ イ ラ し たり , 感 情 を 抑 えら れ な か っ た □ 身 体 的な 発 育 が 著 しく 遅 れ て い る 。 り し て 暴力 を ふ る う 。 □ 表 情 が乏 し く 元 気 がな い 。
□ 威 圧 的 , 攻 撃的 で □ 身体 的 接 触 や 接 近 □ 友 達 か ら食 べ 物 を 乱 暴 な 言葉 遣 い を を 恐 れ る 。 も らう 。
す る 。
友 □ け ん か や い じめ ,
達 脅 し が みら れ る 。
と
の □ 友 達 関 係 が うま く つ く れ な い。 人 に 嫌 わ れる 行 動 を と る。
関 □ 集 団 か ら 離 れ, 孤 立 し て い るこ と が 多 い 。
わ
り □ 遊 び が 長 続 きし な い 。
方 □ 力 の 強 い 子 には 手 を 出 さ な いが , 弱 い 子 に は 攻 撃 を加 え る 。
□ い く ら 叱 っ ても ,そ の 場 だ けで 反省 し な い。
教 □ 異 常 に 甘 え る。 □ 職員 を 試 し た り, □ 抱か れ た り , 手 を □ 誰 に で もな れ な れ
師 □ 虚 言 が 多 い 。 独 占 し よ うと す る 。 つ な い だ り す るこ し い。
・ □ 反 抗 的 な 態 度 を と を 避 け る 。 □ 離 れ た がら な い 。
職 とる 。
員
と □ 何 か と 理 由 をつ け て ,家 に 帰り たが ら な い。
の □ 親 が い る と 顔色 を 窺 う 反 面 ,い な く な る と
関 全 く 関 心を 示 さ な い 。
わ □ 急 に 大 泣 き し た り , 大 暴 れ し た り し て ,
り 授 業 ・ 活動 が 度 々 中 断す る 。
方 □ 授業中・活動中,席や集団を離れることが多 い 。
□ 小 動 物 虐 待 □ 金銭 の 持 ち 出 しや □ 異常 な 性 的 関 心 や □ 基 本 的 生活 習 慣 が
問 □ 抜 毛 等 の 自 傷 ・ 盗 癖 が あ る。 拒 否 反 応 身 に付 い て い な い。
題 他 害 行 為 □ 教 室 , 保 健 室 , □ 性的 逸 脱 行 動 □ 理 由 の ない 欠 席 ,
行 クラ ブ を 抜 け 出す 。 ( 援助 交 際 等 に よ る 遅 刻,早 退 が多 い 。
動 □ 一旦 ハ メ を は ずす 性非 行 ) □ 行 事 の 欠席 が 多 い。
・ と コ ン ト ロー ル が □ 自傷 行 為 □ 弁 当 忘 れが 多 い 。
そ 効 か な い 。
の
他 □ 家 出 , 夜 間 に戸 外 で 遅 く ま で遊 ん で い る 等の 行 動 が 多 い。
□ 何 事 に も や る気 が 見 ら れ な い。
□ 成 績 が 急 激 に低 下 す る 。
【保護者の特徴】
□ 生活や 気持ちにゆとり がない。
□ 子ども との関わりが乏 しい。
□ 自分の 思い通りになら ないと,体罰を 加えようとする 。
2
民 生 委 員 ・ 児 童 委員 , 主 任 児 童 委 員 ,子 育 て 支 援 活 動 に 関 わる 方 な ど
地 域の中 で子ど もや保 護者に接す る機会が多いため ,虐待を早期に発見 しやすい
立場 にあり ます。 子ども や保護者の 言動や,地域の方 々からの情報提供等 により,
日々 状況の把握に努 め,子どもの変 化・サインに気付いて あげてください 。
【初期対応】
○ チェックリスト( ※次ペ ー ジ )を参考にしながら ,虐待の早期発見 に努める。
○ 子育て 支援 が必要 な家庭 に対し ,相談に応じた り,保健・福祉 サービスを適切
に 利 用 で き る よ う 情 報 を 提 供 す る 。( た だ し , 安 定 し た 人 間 関 係 づ く り の 苦 手
な保護者に対し ては,深入りし すぎないように 留意しながら支援 する。)
○ 気になる子ども や保護者がいる 場合は,注意深 く観察し,見守り を続ける。
○ 子ども や保 護者な どから 相談を 受けた際は,よ く話しを聞き, 不審な点など,
虐待に関する事 実があれば記録 を残すように努 める。
○ 地域住 民な どから 相談を 受けた 際は,通告者の 秘密は守られる ことを伝える。
○ 虐待の疑いを持 った場合は,情 報を収集し,整 理する。
○ 通告後 も「 子ども なんで も相談 110番」や児 童相談所と連携 ・協力しながら
対応を進める。
【通告・相談先】
① 生命の 危険がある場合 警 察
② 立 入 調 査 や 一 時 保 護 , 施 設 入 所 など, 専門的な支援を 要する場合
③ 比較的 軽微な場合や, どこに通告 するべ きか判断できな い場合など
1 10 番 通報
通告・相談
通告・相談
(54- 4152)
児童相談所
(32-3192)
早 期発 見の た めの チ ェッ ク リス ト
~民生委 員・児童委員, 主任児童委員, 子育て支援活動 に関わる方用~
【子どもの特徴】
分類 身体的 虐待 心理 的虐待 性的虐待 ネ グレク ト 状況
体 □ 原 因 が よ く わか ら □ 性器 の あ た り を 痛 □ 衣 服 や 体が い つ も
や な い ケ ガを し て い が っ た り , か ゆが 不 潔で あ る 。 季 節
身 る 。 手 当て が 十 分 っ た り す る 。 に そぐ わ な い 服 装
な で な い 。 □ 体重 が 大 幅 に 変 化 を して い る 。
り し た よ う に 見 える 。□ 食 べ 物 への 執 着 が
・ □ 落 ち 着 き が ない 。 強 い。
心 □ 過 度 に 緊 張 し, 警 戒 心 が 強 い。 □ 身 体 的 な 発 育 が
の □ 怖 が る , 怯 える , 急 に 態 度 を変 え る 。 著 しく 遅 れ て い る。
様 □ 表 情 が 乏し く 元 気
子 が ない 。
保 □ 視 線 を 合 わ せな か っ た り , 態度 が お ど お ど □ 抱か れ た り , 手 を
護 し て い る 。 つ な い だ り す るこ
関 者 □ 顔 色 を 窺 っ てい る が , 一 度 離れ る と 全 く 関 と を 避 け る 。
わ と 心 を 示 さな い 。
り の □ 離 れ る と 表 情が 晴 れ や か に なる 。
方 □ 異 常 に 甘 え る。 離 れ た が ら ない 。
地 □ 威 圧 的 , 攻 撃的 で 乱 暴 な 言 葉遣 い を す る 。 □ 手を つ な ぐ な ど の □ 誰 に で もな れ な れ
人 域 □ 年 齢 不 相 応 な言 葉 を 使 う 。 身体 的 接 触 や 接 近 し い。
と な □ 過 度 に 注 意 を引 こ う と す る 。 を 恐 れ る 。 □ 離 れ た が ら な い 。
の ど □ 対 人 関 係 が うま く 作 れ な い 。人 に 嫌 わ れ る □ 過 度 に 注意 を 引 こ
関 の 行 動 を 取 る 。 う とす る 。
わ □ 対 人 関 係が う ま く
り 作 れな い 。 人 に 嫌
方 わ れる 行 動 を 取 る。
問 □ 小 動 物 虐 待 □ 金銭 の 持 ち 出 しや □ 異常 な 性 的 関 心 や □ 基 本 的 生活 習 慣 が
題 □ 抜 毛 等 の 自 傷 ・ 盗 癖 が あ る。 拒 否 反 応 身 に付 い て い な い。
行 他 害 行 為 □ 一旦 ハ メ を は ずす □ 自傷 行 為 □ 理 由 が はっ き り し
動 と コ ン ト ロー ル が な い の に日 中 か ら
・ 効 か な い 。 家 にい る 。
そ
の □ 何 か と 理 由 を付 け て 家 に 帰 りた が ら な い 。
他 □ 家 出 , 夜 間 に戸 外 で 遅 く ま で遊 ん で い る 等の 行 動 が 多 い。
【保護者の特徴】
□ 子ども への健康や安全 ,快適さへの配 慮がなされてい ない。
□ 極端に 偏った教育観, 育児観を押し付 けたり,体罰を している。
□ 年齢に そぐわない厳し いしつけをして いる。
□ 子ども の養育について 拒否的であった り,食事をきち んとさせない等 ,
子ども を放置している 。
3
医
療
機
関
日々の診療や 校医といった機会を 活用し,虐 待を発見する重 要な機関の一つで す。
児 童 虐 待 防 止 法 第 5 条( ※ 1 6 ペ ー ジ 参 照 )で は , 医 師 , 歯 科 医 師 , 看 護 師 は 「 児 童 虐 待
を 発 見 し や す い 立 場 に あ る こ と を 自 覚 し , 児 童 虐 待 の 早 期 発 見 に 努 め な け れ ば な ら
ない」と規定さ れています。
【初期対応】
○ チェックリスト( ※次ペ ー ジ )を参考にしながら ,虐待の早期発見 に努める。
○ 生命に危険がある場合や重症の場合は,まず入院させて子どもの安全を確保する
ことを 検討 する。 保護者 が強引 に引取りを求め る場合は,児童 福祉法第33条
による 児童 相談所 からの 一時保 護委託として入 院を継続するこ とも検討する。
○ 外 来 診 療 で 対 応 が 可 能 で あ っ て も , 在 宅 で は 子 ど も の 安 全 が 確 保 さ れ な い と
判断される場合 は,保護者に入 院を勧める等積 極的な対応に努め る。
(虐待への対応は,「診察結果と保護者の説明に矛盾が生じていることを明らかに
する」等の医療的アプローチが非常に効果的で す。)
○ 診察の際には, 保護者の養育上 の相談や悩み等 に関して助言や指 導を行う。
○ 保護者 が精 神科的 疾患を 抱えて いる場合は,親 子関係の安定を 図るためにも,
精神科での治療 を勧める。
○ 通告後 も「 子ども なんで も相談 110番」や児 童相談所と連携 ・協力しながら
対応を進める。
《 児童福祉法 》
( 児童の一時保護)
第 3 3 条 児 童 相 談 所 長 は , 必 要 が あ る と 認 め る と き は , 第 2 6 条 第 1 項 の 措
置 を 採 る に 至 る ま で , 児 童 の 安 全 を 迅 速 に 確 保 し 適 切 な 保 護 を 図 る た め , 又
は 児 童 の 心 身 の 状 況 , そ の 置 か れ て い る 環 境 そ の 他 の 状 況 を 把 握 す る た め ,
児 童 の 一 時 保 護 を 行 い , 又 は 適 当 な 者 に 委 託 し て , 当 該 一 時 保 護 を 行 わ せ る
ことができる。
【通告・相談先】
① 生命の 危険がある場合 警 察
② 立 入 調 査 や 一 時 保 護 , 施 設 入 所 など, 専門的な支援を 要する場合
③ 比較的 軽微な場合や, どこに通告 するべ きか判断できな い場合など
1 10 番 通報
通告・相談
通告・相談
(54- 4152)
児童相談所
(32-3192)
早期 発 見の ため の チェ ッ クリ ス ト
~
医 療 機 関 用
~
【子どもの特徴】
分類
身 体 的 虐 待 心理 的虐待 性的虐待 ネグ レクト 状況
□ 全 身 □ 子 ど も が保 護 □ 性 器 ・ 肛門 と □ 全 身 が 不潔 ・ 多 数 の 小さ な 出 血 ・ 打撲 者 に な つか な そ の 周囲 の 外
・ 不 自 然 な外 傷 ( 鈍 器 ,バ ッ い 。 傷 ( 男児 に も □ 全 身 , 特に 外 ト , ベル ト , ゴ ル フク ラ ブ 起 こ り得 る ) 陰 部 の湿 疹 等 に よる 二 重 条 痕 等) □ 保 護 者 の様 子 ( 垢 , オム ツ
子 ・ 大 人 の 歯型 を 窺 い ,怯 え □ 歩 行 ・ 座位 困 か ぶ れ等 ) ・ 不 自 然 な火 傷 や 熱 傷( 煙 草, て い る 。 難
ど ス ト ーブ , ア イ ロ ン等 ) □ 低 身 長 (- 2 ・ 絞 頚 の 痕跡 , 鎖 ・ 縄 等の 縛 □ 反 復 性 尿路 感 S D 以下 ) ,
も り に よる 手 足 の 輪 状の 痕 跡 染 症 ,性 病 等 体 重 増加 不 良 ,
な ど 栄 養 障害 , 脱
の □ 特 に , 女児 の 水 症 状等
□ 骨 折 妊 娠 ・中 絶 ・
様 ・ 新 旧 混 在す る 骨 折 出 産 は , 性 的 ・ 多 発 性 骨折 虐 待 との 関 連
子 ・ 乳 児 の 長管 骨 骨 折 を 考 慮 ・ 肋 骨 骨 折( 胸 部圧 迫 に よ る)
・ ・ 捻 転 骨 折( 腕 を ね じ り曲 げ る ) など
症
□ 頭 部 と 眼 球
状 ・ 頭 蓋 骨 骨折
・ 頭 蓋 内 損傷 ( 硬 膜 外 血腫 , 硬 膜 下 血 腫 ,く も 膜 下 出血 , 脳 挫 傷 )
・ ・ 脳 震 盪 ,揺 さ ぶ ら れ っ子 症 候 群
・ 眼 球 の 損傷 , 前 眼 房 出血 , 眼 底 出 血 ( 胸部 圧 迫 , 乳児 の 揺 さ ぶ ら れ っ子 症 候 群 に よる )
疾 ・ 網 膜 剥 離, 水 晶 体 亜 脱臼 な ど
病 □ 鼻 と 耳 と 口 ・ 鼻 骨 骨 折
状 ・ 鼓 膜 裂 傷
・ 歯 肉 ・ 舌の 小 出 血 と 口唇 小 帯 の 微 細 な 裂傷 , 歯 牙 の破 折
況 ・ 長 期 に わた る 虫 歯 の 未治 療 な ど
□ 内 臓
・ 内 臓 損 傷( 内 臓 出 血 ,内 臓 破 裂 等 ) ・ 薬 毒 物 中毒
・ 溺 水 , 窒息
・ 中 枢 神 経障 害 ( 新 旧 の出 血 性 傷 害 等 ) ・ ス ト レ ス性 潰 瘍 な ど
□ 精 神 科 的 症 状
夜 尿 , 遺尿 , 遺 糞 , 不眠 , 過 度 の 恐 怖 ,無 表 情 , 無 感情 , 無 関 心 , チ ッ ク ・円 形 脱 毛 症 等の 心 身 症 , 抑 鬱 症状 , 自 殺 企 図 な ど
【保護者の特徴】
□ 医師に 見せたがらない 。症状があって から来院までの 経過時間が長い 。
骨折, 火傷等の重篤な 疾病の受診が遅 れる。
□ 傷の状 態と受傷原因が 合わない。保護 者の説明が曖昧 で,つじつまが 合わ
ず,話 がコロコロ変わ る。
□ 輸血, 手術等の治療と 医師の入院の説 得を拒否したり ,入院直後に転 院や
退院を 必要以上に強く 希望する。
□ 入院中 の面接が少なく ,面会しても短 時間だったり, 子どもとの接触 を拒
んだり する。
□ 子ども の症状や治療方 針などの説明に 無関心だったり ,投薬管理を怠 った
りする 。
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福 祉 事 務 所 , そ の他 関 係 部 局
訪 問 , 相 談 , 手 続 き , 面 談 等 に よ り , 子 ど も と そ の 保 護 者 の 生 活 の 状 況 , 変 化 を
把握できるなど ,虐待を早期に発見 することができま す。
また,市民か ら虐待の相談や通告 を受ける可能性が あります。
【初期対応】
○ 子育て に対 する不 安や, 困難な 状況を抱えてい るなど,リスク の高い家庭につ
い て は ,「 子 ど も な ん で も 相 談 1 1 0 番 」 を は じ め , 関 係 部 局 と 情 報 交 換 す る
など,日頃から 連携を図る。
○ 虐待の 通告 があっ た際に は,ま ず子どもの安全 や状況の確認が 必要であること
から,下欄 の「通告・相談先」に従って判 断し,適切な対 応に努めるとと もに,
必要に応じて, 家庭訪問や面談 を行う。
○ 必要に 応じ て課内 および 関係者 と情報を共有し ,緊急度や対応 方法を検討する
ととも に, 要保護 児童対 策調整 機関(子ども未 来部次世代育成 課)と,個別ケ
ース検討会議の 必要性等につい て協議する。
【通告・相談先】
① 生命の 危険がある場合 警 察
② 立 入 調 査 や 一 時 保 護 , 施 設 入 所 など, 専門的な支援を 要する場合
③ 技 術 的 援 助 や 助 言 が 必 要 な 場 合
④ 比較的 軽微な場合や, どこに通告 するべ きか判断できな い場合など
1 10 番 通報
通告・相談
通告・相談
(54- 4152)
児童相談所
(32-3192)
子どもなんでも 相 談 1 1 0 番
連絡・協議
(54- 4152)
□
資
料
1
相
談
窓
口
一
覧
「もしや?」と思ったら…
児 童 福 祉 法お よ び児 童 虐 待 防 止 法で は , 児 童 虐 待 を 受 け た と 思 わ れ る 子 ど も を 発 見 し た 方 は 誰 で も , 速 や か に 通 告 す る こ と を 義 務 付 け て い ま す 。
児 童 虐 待 に 気 付 い た り ,疑 い が あ る と 思 わ れ た 場 合 は ,下 記 ま で ご 連 絡 く だ さ い 。
★ 「 子 ど も な ん で も 相 談 1 1 0 番 」
( 函 館 市 子 ど も 未 来 部 次 世 代 育 成 課 内 )
「 子 ど も 専 用 電 話 」( フ リ ー ダ イ ヤ ル )
( 函 館 市 子 ど も 未 来 部 次 世 代 育 成 課 内 )
【 F A X 】 3 2 - 1 5 0 6 【 E メ ー ル 】 k o d o m o 1 1 0 @ c i t y . h a k o d a t e . h o k k a i d o . j p 月 曜 日 8 : 4 5 ~ 1 9 : 0 0
火 ~ 金 曜 日 8 : 4 5 ~ 1 7 : 3 0
★ 「 子 ど も 専 用 ペ ー ジ 」( 相 談 フ ォ ー ム )
〔 ※ 携 帯 ゲ ー ム 機 や パ ソ コ ン , ス マ ー ト フ ォ ン か ら も 相 談 可 〕
ま た , 緊 急 を 要 す る 場 合 は , 下 記 ま で ご 連 絡 く だ さ い 。
・ 函 館 中 央 警 察 署 生 活 安 全 課 5 4 - 0 1 1 0
・ 函 館 西 警 察 署 生 活 安 全 課 4 2 - 0 1 1 0
・ 北 海 道 函 館 児 童相 談所 5 4 - 4 1 5 2
そ の 他 , 下 記 相 談 窓 口 が あ り ま す 。
・ 函 館 市 子 ど も 未 来 部 母 子 保 健 課 ( 函 館 市 総 合 保 健 セ ン タ ー 1 階 ) 3 2 - 1 5 3 3 ・ 函 館 市 子 ど も 未 来 部 子 育 て 支 援 課 2 1 - 3 0 1 0 ・ 子 ど も の 人 権 1 1 0 番 ( 法 務 省 ) 0 1 2 0 - 0 0 7 - 1 1 0 ・ 子 ど も 相 談 支 援 セ ン タ ー 0 1 2 0 - 3 8 8 2 - 5 6 ・ 渡 島 教 育 局 ・ い じ め 相 談 電 話 4 7 - 9 1 7 7 ・ 北 海 道 警 察 函 館 方 面 本 部 警 察 相 談 セ ン タ ー 5 1 - 9 1 1 0 ・ 少 年 相 談 1 1 0 番 ( 警 察 少 年 サ ポ ー ト セ ン タ ー ) 0 1 2 0 - 6 7 7 - 1 1 0 ・ チ ャ イ ル ド ラ イ ン 全 国 共 通 ダ イ ヤ ル 0 1 2 0 - 9 9 - 7 7 7 7 ・ 児 童 家 庭 支 援 セ ン タ ー く る み 4 6 - 5 0 9 5 ・ 子 育 て 支 援 コ ン シ ェ ル ジ ュ 2 6 - 7 0 1 0
相談したあとは?
ご 自 身 が 「 虐 待 し て い る の で は ? 」 と 不 安 に な り , 相 談 い た だ い た 場 合 に は ,
安 心 し て 子 育 て が で き る よ う 必 要 な 支 援 を 一 緒 に 考 え , サ ポ ー ト し ま す 。
ま た , 近 所 の 子 ど も な ど の 虐 待 を 心 配 し て 相 談 い た だ い た 場 合 に は ,
・で き る 限 り の 情 報 を 集 め ,各 関 係 機 関 と 一 緒 に 子 ど も と 養 育 者 へ の 支 援 を 行 い ま す 。 ・
みんなでい く じ
32-31 92
おは なしきくよ
0800-800-0879
http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/
inquiry-jisedai/