事 項｜ りんごの「一度はぎ用二重袋」利用による省力化
近 年 、 除 袋 作 業 の 省 力 化 を 図 る た め に 開 発 さ れ た 「 一 度 は ぎ 二 重 袋j の省力効果及びそ
ね ら い｜の利用による果実の日焼けの発生と果実品質への影響が明らかになったので参考に供する 。
指
導
参
考
内
容
1 使 用 方 法
二 度 は ぎ 用 二 重 袋 の 使 用 方 法 に 準 じ る が 、 除 袋 は 果 実 の 色 が 黄 色 み が か っ た 時 、 あ る いは薄い縞が入った時に行う（二度はぎ用二重袋の内袋を除去する時期）。
2 省 力 効 果 等
(1）除袋作業は、二度はぎ用二重袋を用いた場合の34∼6 0 %省力化される。
( 2）日焼けの発生率は、二度はぎ用二重袋を用いた場合よりやや高い。
( 3）硬度、糖度、酸度及び着色は、二度はぎ用二重袋を用いた場合と差がない。
( 4）除袋時における落果率は、二度はぎ用二重袋を用いた場合と同等である。
期待される効果｜ 「一度はぎ用二重袋」の利用により、除袋作業を省力化できる 。
棚上 の注意事項｜ 日焼けの発生を防ぐために、除袋は曇天か晴天の日中（10∼14時）に行う 。
担 当｜青森県農林総合研究センターりんご試験場 栽 培 部 ｜ 対 象 地 域 ｜ 県 下 全 域 平 成12∼14年 度 りんご試験場試験成績概要集
発表文献等｜平成15年 度 青 森 県 農 林 総 研 セ ン タ ー り ん ご 試 験 場 試 験 成 績 概 要 集 平 成14年 度 寒冷地果樹試験研究成績概要集（栽培）
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表2 一度はぎ用二重袋の利用による除袋時の
落 果 率 の 違 い
（平成13
∼
14年 青 森 り ん ご 試 ）区｜ 落果率（弘）
年
~I
AI
B I
C ｜対照｜参考平 成13年
I
o
.
4I
2.s
I
o
.
9I
2.s
I
s.
4 平 成14年I
1.s
I
4.s
I
2. 6I
2.o
I
s
.
1 平 成15年I
o
.
o
I
1. 1I
1. 7I
1.o
I
2.o
（注） 1 「ふじJ / M.26 （平成14年で 12年生、 25年生） を供試。
2 A∼ C ：一度はぎ用二重袋
対 照 ：二度はぎ用二重袋
参 考： 二度はぎ用二重袋を一度はぎ
【 根 拠 と な っ た 主 要 な 試 験 結 果 】
一度はぎ用二重袋の利用による除袋作業時間の違い
（平成12∼ 14年 青 森 り ん ご 試 ）
表1
なミ
除 袋 作 業 時 間 （ 分／100枚）
A B C 対照
平 成12年 5. 7( 33) 11. 1( 63) 8. 4( 48) 17. 5( 100)
平 成13年 8. 6( 49) 12. 4( 70) 12. 3( 70) 17. 6( 100)
平 成14年 6. 9( 38) 11. 3( 63) 8. 8( 49) 18. 1( 100)
平 均 7. 1( 40) 11. 6( 66) 9.8( 55) 17. 7( 100)
「ふじ」 ／M. 26 （平成14年で 12年生、 25年生）を供試。
A∼ C ：それぞれ メーカーの違 う一度はぎ用二重袋。
Aは破線が入 っており、 B とCに比べて除袋しやすい。
対照：二度はぎ用二重袋
表中の（）内は対照を100 とした時の割合（覧）
1
2
（注）
3
L一一 一一一一一一一＿.f 1一一 一一一一ーー ーーー 一一一 一l、 ι −− i 手，l一一一一 一一一 一一 一一 一一一 一戸一一一一
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問 一
λ 山 一F l
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器内 ー一一−- rr""l 一二 一l:
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A 対 参 A 対 参 A 対 参 A 対 参
照 考 照 考 照 考 照 考
9月26日 9月27日 9月26日 9月27日
「ふじJ 区 「ジ ョナゴールド」
図1 一度はぎ用二重袋の利用による日焼け発生率の違い （平成16年 青森農林総研りんご試）
（注） 1 「ふ じJ / M. 26 (8年 生 ） 、 「ジ ョ ナ ゴ ー ル ド 」／M. 26 ( 30年生） を供 試 した。
2 A ：一度は ぎ用 二 重 袋 、 対 照 ： 二 度 は ぎ 用 二 重 袋 、 参 考 ： 二 度 は ぎ 用 二 重 袋 を 一 度 は ぎ
3 日焼 け：うっすらと白 く 日焼 け し、 そ の 面 積 が10 %以 上 み ら れ る 果 実 、 ま た は 白∼ 茶 褐 色 の 目立 つ 日焼 け が 少 し で も み ら れ る 果 実 を 日焼 け とし た 。
n
U
ハ
U n u n u n u n U F b A
斗
A q u q L 1 i
除 袋 日
発
生
率
︵
覧
︶
表3
品種名 区 硬 度 ( l bs) 糖度（Br i x) 酸 度 （g/ rr&) 赤 色 度
H12 H14 H12 H14 H12 H14 H14 H16
A 16. 1 14. 4 14. 1 12. 6 0. 390 0. 248 102 74 74
ふじ B 17. 2 14. 3 14. 8 13. 0 0. 431 0. 270 97
C 16. 4 14. 6 14. 3 12. 6 0. 395 0. 263 106
対照 16. 7 14. 7 14. 9 12. 6 0. 391 0. 284 102 72 63
参 考 14. 1 13. 1 0. 271 99 74 70
A 13. 5 13. 0 0. 344 81 85 85
ジョナ B 13. 4 12. 5 0. 345 75
ゴ、ールド C 13. 0 12. 8 0. 364 80
対照 12. 8 12. 8 0. 336 83 92 92
参 考 12. 8 12. 4 0. 323 73 82 85
青森農林総研りんご試） 一 度 は ぎ 用 二 重 袋 の 利 用 が 果 実 品 質 に 及 ぼ す 影 響
（平成12 、 14年 青 森 り ん ご 試 、 平 成 16年
A 、B、C ：一度はぎ用二重袋、対照：二度はぎ用二重袋、参考：二度はぎ用二重袋を一度はぎ
赤色度が高いほど着色が良い。赤色度は反射型光センサー選果機を用いて測定した。 （注） 1
2
外袋の種類（色） 100枚当たり
袋 の 種 類 大きさ 表 畏 内袋の種類（色） の 価 格
一 度 は ぎ 用 二 重 袋 8 切 白 里 黒 285 円
二 度 は ぎ 用 二 重 袋 8 切 白 、 青 、 黄 緑 、 淡 緑 里 クリーム、 青竹、 青、 赤 250∼ 320 円
新聞紙、クリ｝ム （平均279 円）
（参考）
一 度 は ぎ 用 二 重 袋 の 価 格
- 80 -同 一 の メ ー カ ー で 比 較。
