統計学
I
演習
,
第
6
週
:
確率
:
演習
菅原慎矢
May 26
演習問題
1.
サイコロを三回振ってでた目のうち、1と6は10点, 2と5は5点, 3と4は0点とす る。3回の合計点が20点となるような組み合わせの数は何通りあるか(国家公務員採用 I種試験より)
2.
確率の性質P1,P2,P3を用いて以下を証明せよ
• P(Ac
) = 1−P(A)
3.
壺に4個の青玉、2個の赤玉が入っているとする
1. 6個の玉を取り出して並べたとき、赤玉が両端にくる確率を求めよ
2. 4個の玉を取り出して並べたとき、赤玉が両端にくる確率を求めよ 4.
学生aが欠席する確率は0.6, bが欠席する確率は0.5で、二人一緒に欠席する確率が
0.4であるとき、以下を求めよ
1. 少なくとも一人が欠席する確率
2. bが欠席しているとわかったとき、aが欠席している確率
3. bが出席しているとわかったとき、aが出席している確率
演習問題解答
1.
• 根源事象の総数は6×6×6
• 20点になるのは(10,10,0), (10,0,10),(0,10,10),(10,5,5),(5,10,5),(5,5,10)の6
通りであり、それぞれに対応する目は2×2×2 = 8通り,よって対応する事象の総 数は48個
• 48/63
= 2/9
2-1.
今S =A∪Ac
, A∩Ac
=φ. よって
1 = P(S) (1)
= P(A∪Ac
) (2)
= P(A) +P(Ac
) (これはP3より) (3)
従って
P(Ac
) = 1−P(A) (4)
3-1.
• 根本事象の総数は6P6 = 6!
• 赤玉について、両端にくるケースは、赤玉1が先に来るものと赤玉2が先に来るも のの2通り
• 青玉について、赤玉が両端に来た上での順列の総数は、4P4 = 4! • 求める確率は2×4!/6! = 2/30 = 1/15
3-2.
• 根本事象の総数は6P4 = 6×5×4×3
• 組み合わせ: 4つの中に赤玉二つを取る組み合わせは4C2 = 6 • これらのうち赤玉が両端にくるケースは2通り
• これらのうち青玉を並べる順列は2P2 = 2 • 求める確率は6×2×2/(6×5×4×3) = 1/15
追記: 上記は教科書p.144,例題5.1(3)であり、解答も教科書に準拠しているのですが、 授業後に学生から下記のコメントが出されました
上記のうち これらのうち青玉を並べる順列は2P2 = 2の部分は、「青球4つから2
つをとり並べる順列4P2 = 6」または「青球4つから2つをとりだす組み合わせ4C2
に、並べた2つの青球を並べる順列2P2をかけて4C2×2 P2 = 6」であるべきでは
ないか
私も検討しましたが、このコメントが正しく、教科書の解答はおそらく誤答であると 思われます。コメントありがとうございます。
4
学生a,bが欠席するという事象をそれぞれA,Bとすると、与えられた条件はP(A) = 0.6,
P(B) = 0.5,P(A∩B) = 0.4
1. 少なくとも一人が欠席するという事象はA∪Bであり、P3より
P(A∪B) =P(A) +P(B)−P(A∩B) = 0.5 + 0.6−0.4 = 0.7 (5)
2. 該当する事象はA|Bであり、条件付き確率の定義より
P(A|B) = P(A∩B)/P(B) = 4/5 (6)
3. 該当する事象はAc
|Bc
であり、条件付き確率の定義より
P(Ac
|Bc
) =P(Ac
∩Bc
)/P(Bc
) (7)
ここでP3より、
P(Ac
∩Bc
) =P(Ac
) +P(Bc
)−P(Ac
∪Bc
) (8)
今Ac
∪Bc
は、aかbのどちらかは出席するという事象であり、どちらも欠席する という事象A∩Bの補集合となっている。よって
P(Ac
∪Bc
) = 1−P(A∩B) = 0.6 (9)
前の等式に代入し、P(Ac
∩Bc
) = 0.4 + 0.5−0.6 = 0.3,さらに上の等式に代入し、
P(Ac
|Bc
) = 0.3/0.5 = 3/5