写真1:アタカマ高地で稼働している名古屋大学のミリ・ サブミリ波望遠鏡 :NANTEN2 と当研究所の地球中層大
前澤 裕之(大気圏環境部門)
はじめに
惑星の大気(同位体、化学組成、構造・ダイ ナミクスなど)や地質の研究は、太陽系や惑星 の進化・形成過程、生命の発生の起源、地球大 気環境の進化と将来予測などについて理解を深 めるための重要な情報を提供してくれる。これ らの観測には探査機だけでなく地上望遠鏡も威 力を発揮する。これらに搭載する計測器は、紫 外線 / 光 / 赤外線 / 電波などの様々な波長域のも のがある他、中性子線や質量の分析器など、そ の種類は実に様々である。ここでは我々のミリ・ サブミリ波(波長が 10mm − 0.1mm の電波) 帯の地上電波望遠鏡の観測により探る惑星大気 について簡単に紹介する。
ミリ・サブミリ波帯の電波望遠鏡
国内外には様々な大きさのアンテナの電波望 遠鏡が数多く稼働している。我が国ではサブミ リ波帯をカバーする望遠鏡として ASTE 望遠鏡
(国立天文台)と NANTEN2 望遠鏡(名古屋大学 : 写真 1)が、チリ共和国のアタカマ高地(標高 4800m)において活躍している。これらの望遠鏡 が南半球のアタカマ高地にあるのは、北半球か らは見えない天体を観測できること、大気透過 度が大変優れていること、標高が高いわりには 開けていて車でのアクセスも可能なためである。 現在アタカマ高地は世界有数の観測サイトとし て着目されており、各国の研究機関により望遠 鏡の建設ラッシュが進んでいる。2013 年頃から は日・欧・米の国際協力によるアタカマ大型ミ リ波・サブミリ波干渉計(ALMA)プロジェクト
超伝導検出素子によるヘテロダイン分光 ミリ・サブミリ波帯の高周波信号をいきなり 直接増幅できる高感度検出器は存在しない。こ のため、我々は絶縁層(I)を超伝導体(S)で挟 んだ 1 ミクロンサイズの SIS 接合を集積した量 子デバイスを自分達で設計開発している。天体 や大気中の微量分子からのスペクトルはアンテ ナで集光され、導波路を通って、この SIS ミク サ素子へと導かれる(図 1)。スペクトルはこ の SIS ミクサで局部発振器からの既知の周波数 と混合され、低くて扱い易い数 GHz 帯の差周波 信号へとダウンコンバートされる。そして、最 終的に差周波信号は、音響光学型分光計やデジ タル高速フーリエ変換分光計などによってスペ クトル処理される。この一連の流れはヘテロダ イン分光と呼ばれ、星間分子雲や地球・惑星大 気中に漂う分子ガスが放つ微弱な放射スペクト
ルの直接観測を可能にする。太陽のような背景 光源を要する吸収分光計測などと違って、昼夜 を問わない観測も可能である。また、Δf / f =10-6 と非常に高い周波数分解能を有する特徴があり、 特にシャープで細い線幅を持つ惑星の中高層大気 成分を捉えるのに威力を発揮する。
火星・金星の大気観測
夜空で恒星よりも明るく輝く金星や火星は、 人類にとって大変身近な惑星である。火星は 2003年に NASA の研究グループが赤外線の観測 により、メタンの存在を明らかにした。地球に おけるメタンガスの主要起源は生物なので、火 星のメタンガスの起源については、現在白熱し た議論が展開されている。しかし、残念ながら 現時点ではまだ、地球以外では確固たる生物の 痕跡は確認されていない。なぜ地球だけがこの ような大気環境を享受して生命を育むことがで きたのか?そして地球大気環境は将来どうなる のか?こうした基本的な問題に対し、火星・金 星大気中の微量分子の挙動は、私たちに重要な ヒントを与えてくれる。
地球では最近、太陽フレアに伴う高エネルギ ー粒子が中・高層大気中の NOXやオゾンなどの 微量分子成分に間接的に影響を与えることが分 かってきた。火星についても一酸化炭素(CO) の変動量と太陽の 11 年周期に相関がありそう だとの報告もあるが、まだ検証できるだけの十 分なデータ量は無い。火星は太陽からの距離が
地球よりも遠いものの、地磁気がほとんど無く、 また重力も小さく大気が薄いため、太陽活動が 火星の中層大気に与える影響は無視できない。 また金星についても、厚い大気に覆われてはい るものの、太陽に近く、固有磁場を持たないため、 大気組成・構造は様々な太陽の影響を受けてい るものと推察される。今後、こうした惑星の大 気環境の変動と太陽活動とのリンクについて基 本的な描像を得るためには、11 年をカバーする 長期に亘る観測が、そして太陽の不測の高エネ ルギー現象の影響を捉えることのできる定期的 なモニタリングが鍵を握る。
こうした背景を受け、我々は NANTEN2 望遠鏡 を用いて、ハード・ソフトウエアの改良を行い、 火星と金星について CO(J=2-1:230.538GHz)スペ クトル線のモニタリング観測に着手している。観 測は大学研究室の計算機から、ほぼ遠隔制御で行 える。図 2 は、その試験観測時のファーストライ トである。NANTEN2 望遠鏡の口径は 4m あり、 200GHz帯でのビームサイズは約 90 秒角である。 これに対し、この観測時の金星と火星の視直径は、 ビームサイズよりも約一桁小さい。
地球上では温室効果ガスとして何かと目の敵に されやすい二酸化炭素(CO2)であるが、火星や 金星では CO2が大気の 95% 以上を占める。これ によって金星は温室効果の暴走により平均気温は 460度程度と非常に高温である。どうあがいても 人間は住めそうにない。一方、火星では CO2が 主成分とは言え、大気そのものが少ないために温
図 1:電磁波が導波路を通って超伝導チップへと集光される 様子を示す高周波電磁界シミュレーション(上)と、SIS 超 伝導接合の電子顕微鏡写真(下)。
図 2:NANTEN2 を用いて観測した火星(上)と金星(下)大 気中の CO 分子の回転スペクトル線(J=2-1;230.538 GHz)。
室効果も弱く、平均気温はマイナス 50 度程度と、 凍りついた惑星となっている。この CO2が太陽紫 外線で光解離されることによって CO が生成され る。そして、CO は大気循環と大気化学反応のネ ットワークの中で酸化されて、CO2へ戻っていく と考えられている。我々はこの CO の長期・定期 モニタリングを通して、太陽活動が惑星大気の物 理・組成に与える影響や大気光化学反応の素過程 に迫る計画である。
木星型惑星の大気観測
太陽系の巨大惑星(木星、土星、天王星、海 王星)の大気は、水素やヘリウム、メタン、ア ンモニアなどが主成分である。これらの惑星は、 太陽系の形成過程において原始惑星系円盤のガ スや塵などをそのまま身にまとったと考えられ ている。
2005 年、 我 々 は ASTE 望 遠 鏡( 口 径 10m) に搭載された SIS 受信機を用いて海王星の CO
(J=3-2:345.795GHz)と HCN(J=4-3:354.506GHz) のスペクトル線の観測を行った(写真 2)。345 GHz帯における ASTE のビームサイズは約 22 秒角であるのに対し、海王星の視直径は 2.3 秒 角と非常に小さい(視力が 1 の人の場合、目 の分解能は 60 秒角程度)。木星では 1994 年に Shomaker-Levy9彗星(SL9)が衝突し、それ以降、 COや HCN などのミリ波スペクトルが検出され るようになった。CO や HCN は、惑星大気中で は高温ないし高圧環境下でないと生成されにく いため、その起源としては、SL9 含有物、高温 の爆発反応、木星内部の CO、HCN が衝突の余波 で湧き上がった可能性などが考えられ、ガス型 惑星の大気化学反応素過程や大気ダイナミクス・
内部構造を理解するための重要な情報を持つ
(図 3)。海王星の CO、HCN については、過去に 同様の衝突のイベントが起こった可能性の他に も、衛星トリトンからの窒素流入や海王星内部 からの対流など、いくつかの可能性が考えられ ている。今後これらの詳細観測を通して、巨大 惑星の CO や HCN の起源にも迫っていきたいと 考えている。
最後に
我々は現在、アタカマ高地に高感度 SIS 受信 機を搭載したミリ波分光装置を立ち上げ、地球 の中層大気中の温室効果ガスやオゾン層回復関 連分子のモニタリングを展開しており、微量分 子ガス種の近年のトレンドに迫るとともに、太 陽活動との関連について調査研究を進めている。 将来的には、地球・惑星大気のミリ・サブミリ 波帯の CO 観測を通し、太陽フレアに伴うコロ ナ質量放出や太陽粒子現象などの影響が金星・ 地球・火星の大気へと余波を伝搬していく様子を リアルタイムかつ総合的に捉えていきたいと考 えている。太陽活動はこれから 2012 年頃のピー クに向けて活発化していくため、今の時期から 地球・惑星大気のモニタリングをきちんと推進 していくことが大変重要となる。
本年、我が国では次期火星探査のワーキング グループも発足しており、こうした衛星観測と 地上望遠鏡を用いた相補的な観測研究の推進に も力を注いでいきたい。また我々は、電波望遠 鏡を用いて星形成誕生の場である暗黒星雲などの 観測的研究も行っており、そこで生まれる複雑な 分子種がどのように原始惑星系や惑星大気環境を 確立していくのか?という問題にも取り組んでい きたいと考えている。
写真 2:国立天文台 ASTE 望遠鏡と、観測された海王星 大気中の CO(J=3-2:345.795 GHz) と HCN(J=4-3:354.506 GHz) スペクトル線。
図 3:木星の SL9 の衝突などを想定した簡単な数値化学計算。 低温ではCH4やNH3が、高温ではCOやHCNが増加する(安定 となる)ことが分かる。
太陽風の宇宙天気図を作る
2006 年度、STE 研で 1 年を過ごしました。その 間、北海道 - 陸別短波レーダー建設の際には、西 谷さんに連れられて陸別町に何度も足を運びまし たし、菊池さんには、キングサーモンレーダー(ア ラスカ)のメンテナンスに同行させて頂きました。 GEDAS室で毎日、お昼に三好さんとモニターを 眺めながら腕組みして放射線帯の宇宙天気予報に ついて考えていた日々を思い出します。STE 研を 離れてから早いもので、もうすぐ 2 年が過ぎよう としています。現在は理化学研究所で太陽風のモ デリング研究を行っています。STE 研の計算機も 共同利用させて頂いております。
太陽風は、基本的には、磁気流体力学という 物理法則に従って流れているプラズマです。そ のスピードは驚異的で、たとえば典型的な値で すが、たった一秒で 400 キロメートルも進みま す。このマッハな太陽風は磁気も帯びており、 地磁気と激しく反応することで、オーロラを輝 かせたり送電線システムを破壊したりする大き な電力を常に発生させています。逆に、地球に ぶつかってくる太陽風の「スピード」と「磁場」 が分かれば、オーロラ地磁気活動は予測できま す。変化に富んだ太陽風に吹き流される磁気圏 が電離圏と相互作用しながら、どこでどのよう にどれくらい発電し、磁気圏と電離圏にどのよ うな電流がどれくらい流れるか、という複雑な 天然の発電システムの追求は、STE 研が最も得 意とする研究分野の一つだと思います。
また、近場の宇宙には目に見えない宇宙放射線 が存在しています。これからの高度な宇宙利用に は、これらの複雑な宇宙環境の変化を予測する宇
宙天気予報が必要不可欠です。人工衛星に障害が 発生しやすい磁気嵐、オーロラ爆発、地球放射線 帯の異常増加に加え、宇宙飛行士や航空機乗務員 を被ばくさせ得る太陽からの強い放射線を予測す る必要もあります。そこで私は、宇宙天気予報の 一番の基礎となる太陽風の宇宙天気図(スピード と磁場の分布図)を 3 次元磁気流体シミュレーシ ョンで作る、という研究に取り組みました。 図は 2006 年 12 月の磁気嵐直前の太陽風スピ ードの分布を色で表しています。白いベール状 に表した太陽風電流シートの形状や、フレアに 伴って太陽を飛び出しているコロナガス質量噴 出が地球にやって来る様子を再現することで、 地球にぶつかってくる太陽風の「スピード」と「磁 場」を予測できます。また、フレア領域や衝撃 波と地球をつなぐ磁力線(青線)を追跡するこ とで、太陽放射線の予測にも役立ちます。猛ス ピードとはいえ、太陽風が太陽から流れ出て地 球に来るまでには、平均スピードで約 4 日かか ります。太陽画像データなどをもとにシミュレ ーションすることで、実際に数日先の磁気嵐や 放射線嵐の発生を予測することができるのです。 ただし、コロナガス質量放出をどのようにモデ リングするかは難問で、まだ多くの課題が残っ ています。
豊川キャンパス内に巨大アンテナを建設した徳 丸さんの研究室では、太陽風の流れによって乱さ れた電波(IPS:惑星間空間シンチレーション)を 観測しています。いろいろな方向に見える電波星 をいっぺんに調べて、その乱れの情報を逆算する ことで、太陽から地球を越えて広がる太陽風の立 体的なスピード分布を知るこ とができます。今は、太陽風 シミュレーションと IPS 観測 との動的なデータ同化に関す る共同研究を始めたばかりで す。IPS 観測データに基づい て作成した、フレアに伴う爆 風があちこちに飛び出しては 相互作用するような映像を皆 様に紹介できる日が来るのを 楽しみにしています。
片岡 龍峰(理化学研究所)
磁気流体シミュレーションで再現された 2006 年 12 月の太陽風スピード分布図。
ContinuingCollaborationwithColleaguesatSTEL
MyresearchattheUniversityofAlaskahasmuchin commonwithactivitiesofseveralotherresearchers at STEL.We have had past collaborations and I was eager to visit STEL to expand and develop additionalnewresearchconnections.Further,the opportunityforanextendedstayofthreemonths providedanopportunitytolearnmoreaboutJapan andtovisitlocationswithadifferentperspective comparedtothequicktourist.
Withmywife,wewerefortunatetobeabletolive comfortablyontheNagoyacampuswhichprovided easyaccesstoworkatSTEL.Onweekendswewere abletoseemanyplacesinandaroundNagoyasuch astheNagoyaCastle,Takayama,Nagoyaport,and many museumsand parks.Wewerealsoableto visitKyoto,Tokyo,andNara,andtoattendscience conferencesatSendai,andTokyo.Thechanging treecolorsduringOctoberandNovemberweremost enjoyable.
The research I currently do is on the topic of radarstudiesoftheearth’supperatmosphere,and ionosphericmodiicationusinghigh-powerradio waves.IusetheexperimentalfacilitiesinAlaska for this work.The researchers at STEL conduct similarresearchusingfacilitiesinScandinaviaand theislandofSvalbaard.Wethereforehavemuchin commonbothinourexperimentalapproachesand thefocusontheenvironmentoftheearth’supper atmosphereathighlatitudes.
Theuseofhigh-powerradio-wavestotemporarily modify the ionosphere provides a method to studytheionosphericplasmainanactivemanner that is not possible with passive methods.A very high-power (several MW) radio wave in thefrequencyrangeabout2-5MHzwillinteract with the ambient ionospheric plasma and form irregularitiesinthebackgroundplasmaandalso generate plasma waves that have effects that are detectable with UHF radars. The study of irregularitiesintheionosphericplasmaisimportant because they affect GPS and synthetic aperture radars(SAR)thatareusedforremotesensingofthe earth’ssurface.WhenGPSandSARradiosignals propagatethroughtheionosphere,theyareaffected bynaturalirregularities.Theabilitytotemporarily create ionospheric irregularities permits us to
BrentonWatkins,VisitingProfessor
(fromGeophysicalInstitute,UniversityofAlaskaFairbanks,U.S.A.)
conductcontrolledexperimentstostudytheeffects of radio-wave propagation through the artiicial irregularities.Arelatedresearchtopicisthestudy of plasma waves generated by the interaction of thehigh-powerradiowaveswiththeionosphere. The small-scale plasma irregularities associated with mode conversion of electromagnetic waves toelectrostaticwavescanbeobservedwithUHF radars.ThespectralcharacteristicsoftheLangmuir andion-acousticwavesprovideinformationabout fundamentalplasmaprocessesthatareoccurring. For example we can study the electron currents andelectronheatingeffectsthatoccurshortlyafter pulsingonthehigh-powerradio-wave.
Anotherstudythatisofmutualinterestbetween our two institutions is the study of natural electric ields and currents associated with the high-latitude auroral region. I am using electric ieldsandionosphericdensitydatafromtheUHF incoherent-scatterlocatednearFairbanks,Alaska, whereastheSTELgroupusessimilardatafromthe EISCATfaciltiesinnorthernEurope.Theelectric ieldandelectrondensitydatapermitustocompute electricalconductivities,temporalchangesinthe electricields,andassociatedheatingoftheupper atmosphere.
I expect our friendly collaborative research to continue in future and greatly appreciate the opportunitytovisitandworkatSTEL.
The author and his wife enjoying a visit to Nara
Auroral‘Whirlpools’andOnsenatSTEL
The best things are often those that you didn’t expect.WhileattendingaconferenceinSingapore a few years ago I was pleasantly surprised and impressed with observations from a brand new observatory in space known as REIMEI. This spacecraft is a result of a brilliant engineering projectsupportedbytheJapaneseInstituteofSpace andAstronauticalSciencewhichroutinelycaptures simultaneoushighresolutionmoviesofthevivid, dynamic,luminousauroraandmeasurementsofthe energeticparticlesrainingdownfromNear-Earth spacethatareresponsibleforitsformation.After expressingmyenthusiasmfortheseresultsatalater meeting I was fortunate enough to be invited to visittheSolar-TerrestrialEnvironmentLaboratory (STEL)inNagoyaforacloserlook.
Signiicantly,theREIMEIobservationspresenta challengetopreviouslyheldconceptsofauroral particle acceleration.The text book account of auroral arc formation is presented in terms of quasi-steady acceleration processes occurring abovetheaurorawhichshiftelectronsinenergy to produce a characteristic observational feature in electron energy spectrograms known as an inverted-V.However,aquickperusalofREIMEI observationsrevealsthatauroraeobservedunder inverted-Velectronstructuresareoftenanything but quasi-steady. These observations make it obviousthattounderstandauroralarcformation and the dynamic evolution of auroral forms that makes aurora watching so compelling, requires the inclusion of time dependent processes.This time-dependencyintroduceswavephysicsormore speciicallyinthespaceplasmasfoundabovethe aurora,thephysicsofAlfvenwaves.
TheanalysisofobservationsfromREIMEIwith co-workers here at STEL, and also at ISAS and the Tohoku University, has led us to pursue a generalizedAlfven wave model for auroral arc formation.Thismodelisbeingimplementedthrough thedevelopmentofasimulationcodeforauroral arcevolutionwhichmaybedirectlycomparedto themoviesofevolvingauroralformsprovidedby REIMEI.Signiicantly,theREIMEIobservations provide the complete set of input parameters
ChristopherChaston,VisitingAssociateProfessor
(fromUniversityofCalifornia,Berkeley,U.S.A.)
requiredtoperformthesimulationandtherebyallow rigorouscomparisonbetweentheobservedevolution andthesimulatedcase.Whileourdataanalysisand simulationworkisstillintheearlystages,initial resultsarepromisingandrevealtheformationof
‘whirlpool-like’ or vortical structures and folds whichformintheobservationsandsimulationson similartimeandspatialscales.Theactualprocesses whichleadtotheobservedevolutionarecurrently being investigated however it would appear that
‘wind-overwater’orKelvin-Helmholtzinstabilities, Rayleigh-Taylorlikeinterchangeinstabilitiesand currentsheettearingmayplayacrucialrole.
More generally, our visit to STEL has been a bonus not only from a scientiic perspective but alsobecausebothJacquelineandIlovecomingto Asia.Weverymuchlookedforwardtoandhave enjoyed our stay in Nagoya. Business has taken ustoSendaiandaroundTokyoandwehavehad several weekend trips purely for fun to nearby KyotoandShirakawa-goandIse-Jinguforexample. Onthesetripswehavehadthepleasureofclocking asigniicantnumberofhoursinvariousOnsen.For mywifeJacqueline,ithasalsoprovidedtheuseful opportunitytoconcentrateoncompletingherbook inthequietenvironsoftheUniversity.Finally,the excellentfacilities,accommodationandhospitality forvisitorshereatNagoyaUniversityandSTEL havemadeusverycomfortableandwewilllook backfondlyonourvisithereforyearstocome.
The author far right with wife Jacqueline and colleagues Kanako, Masafumi and their boy and Yoshizumi enjoying the sites at Ise-Jingu.
ALookatEquatorialElectrojetalongJapaneseMeridian
My visit to the Ionospheric and Magnetospheric Environmenta.k.a.Division2ofSTEL,Nagoya University during July-October 2008 has indeed be a life transforming experience for me. It has beenarewardingtimeworkingwithmyhostK. Shiokawa-senseiandtheteamofstaffworkingwith himinthedivision.Ihadprivilegeofexchanging words and collaborative ideas with Director of STEL,R.Fujii-senseionfewoccasions.Hewas always at hand ready for interactions either in oroutsidehisofice-alongthecorridors,bythe roadside, or at open gathering such as the big partywehadatthefrontageofSTELbuildingto commemorate the relocation of Division 2 from ToyokawatoHigashiyamaMaincampusinNagoya. AtSTEL,Iemployedanimprovedandproventhick shellmodelofthecontinuouscurrentdistributionto obtainthemorphologyoftheequatorialelectrojet EEJ and solar quiet daily variation Sq currents alongtheJapanesemeridian.Themodelisathree dimensionalempiricalmodelwhoseparameterscan beevaluatedbyittinginmeasuredgeomagnetic ieldvariables.STELstaff-Y.Tanaka,K.Yumoto,
BabatundeRabiu,VisitingAssociateProfessor
(fromFederalUniversityofTechnology,Akure,Nigeria) and K. Shiokawa - initiated a multinationally coordinatedmagneticobservationalongthe190°, 210°,and250°magneticmeridians(MMs)during the STEP period (1990-1995).Yumoto-sensei hassincemovedtoSpaceEnvironmentResearch Center SERC Kyushu University and continued with worldwide deployment of magnetometers. The 210° MM magnetic observations are being conductedbyKyushuUniversityandthedatabase and archives are being maintained by STEL, Nagoya University.This innovation made STEL theirstInstitutiontoestablishauniquechainof groundobservationalfacilitythathasnowformed basis for validating satellite based observation and for studying various ionospheric processes includingspaceweatherphenomenon.
DatafromarchivesoftwoJapaneseinstitutions- STELandSERC-wereemployedinmyresearch. The data set obtained courtesy of the 210 MM chain project of STEL and SERC provide a uniqueopportunitytostudytheSqandEEJinthe Japanese/Philippine sector and thus open up the sectortovirileinvestigationprobablynexttoIndian sectorwhoseSqandEEJhappened tobethemostwidelystudiedofall sectors.The parameters obtainable from the model include: peak intensityoftheforwardcurrentatits centre,peakintensityofthereturn current,ratioofthepeakreturntothe peakforwardcurrentintensity,total forwardcurrentlowingbetweenthe current foci, half of the latitudinal width or the focal distance from the current centre, distance of the peak return current location from thecurrentcentre,halfthicknessof thepeakcurrentdensity,latitudinal extentofthecurrentfromitscentre and dip latitude of the electrojet
Sitting third from left with an arrow on my head at a reception organized for me at Noyori International Residence Lounge. Shiokawa-sensei is standing while Nishitani-sensei sits on his left.
centre.ThestudyindicatesthattheaxisoftheEEJ alongtheJapanesemeridiandoesnotcoincidewith thedipequator,butliesat-0.192°(21.3km)south ofitinthespringequinoxof2008.Similarresult isobtainedforothersectorsandvalidatessatellite observationthattheEEJaxisissouthwardofthe dipequatorandrunsalmostparalleltoitacrossall sectors.
IwassponsoredbySTELtopresentmyresearch work at the following establishments: National Institute of Information and Communications Technology,Tokyo;SpaceEnvironmentResearch Center, Kyushu University, Fukuoka; andWorld Data Center for Geomagnetism and Space Magnetism,KyotoUniversity,Kyoto,Japan.Ialso participatedinthe2ndSymposiumonEquatorial AtmosphereRadarheldattheResearchInstitute forSustainableHumanosphere,KyotoUniversity. I had ample opportunities to share collaborative ideasandthevisionofAfricanGeospaceSociety beingpioneeredatthismaterialtimewithseveral scientistsinandoutofSTEL.
As I return to Nigeria, the good memory of my experience with the polite community in STEL will forever linger in my heart. I embraced the politecultureoftheJapaneseman.Ienjoyedevery moment of my stay in Japan. I met hospitable Japanese everywhere in and out of ofice - in big departmental stores, on the streets, in the subways,attheChurchwhereIworshipandeven on ‘Shinkansen’ (Japanese bullet train). I found Japanesetobeculturallyconscious,wonderfuland patriotic.Excellenceseemstobethetrademarkof averageJapanese.Theexcellentinfrastructureson groundeverywhere-apartments,oficesandpublic places-arequiteoutstanding.Theinfrastructural development and Japanese spirit jointly creates suitable environment for research and high productivity.Iendthisarticlewithastatementmade byacolleaguefromanotherdevelopednationand whichIfoundtobeabsolutelytrue:“everything worksinJapan”.Obviously,Japanworksbetterthan anyotherplaceandIwishthesystemissustained amidst global interaction that is fast promoting societal/culturalpollution.
2009 年が始まって、半月あまりが過ぎま した。日常の生活も仕事もいつも通りにな り、年末年始にかけての慌ただしさとのん びりした気分もようやく普段のリズムを取 り戻しました。
思い起こせば、昨年はいろいろとありま した。特に、富士観測所の雷被害はひどく、 これまでにないくらい観測シス
テムが故障しました。1 回 の出張では復旧の目処が 立たず何度も名古屋と富 士を往復。夏休みを挟んで しまったので観測を再開でき
たのは約 1 ヶ月後、改めて雷被害の怖さ を再認識した一件でした。その他、観測小 屋にできたスズメバチの巣の駆除に手間取 ったり、観測室の水道管が漏れてしまった りと自分たちには手に負えないトラブルも 多く、歯がゆく感じたこともしばしば。そ れと同様に、菅平観測所の故障では大変悔 しい思いを経験しました。故障に再現性が
ないため、積極的な対策が取れずいつも事 後処理にならざるをえなかったのです。こ んな調子で忙しく動き回っているうちに、 ふと気付くと車のメーターは 10 万キロ目前 でした。
こうやって書いていると悪いことばかり のように思えますが、そうばかりではあり ません。他の観測所とは打って変わっ て木曽観測所はトラブルが少な く順調に観測を続けることがで きました。また、豊川分室のア ンテナは研究に必要なデータを 蓄積しつつあります。それに加え て、富士観測所、木曽観測所の制御機器、 観測機器の更新の目処が立っています。こ れらは明るい話題といえるでしょう。 そういうわけで、新しい年がスタートし ました。何事にも前向きに、そして気持ち を新たに頑張っていきたいと思います。
丸山 益史
(全学技術センター 技術職員)
私達の生活に密接に関係した地球温暖化な ど全地球的観測の発端となった、地球物理学 的現象の包括的で全球的な理解と太陽活動の 関係を解明する国際地球観測年(International GeophysicalYear,IGY:1957-1958)から 50 年が経 った。この節目の年に、地球・太陽物理研究の 幅広い分野の科学と工学研究者が一同に集まっ て、地球・太陽物理研究の現状を総括するのと 同時に、今後 50 年の研究の方向付けを見出す ことを目的として、関係する国際組織(注 1) は、2008 年 11 月 10 − 13 日 に つ く ば 市 の 産 業総合研究所で「国際シンポジウム:IGY か ら 50 年−最新情報技術と地球・太陽の科学
−(InternationalSymposium:FiftyYearsafterIGY -ModernInformationTechnologiesandEarthandSolar Sciences-)」を共同で開催した。この国際シンポ ジウムの大きな特徴は、各団体で毎年国際会議 を開催している国際組織の代表者や Google、VO
(VirtualObservatory)、GRID、次世代スパコンなど IT技術で世界の先端を駆けているキーパーソン が初めて一同に会して発表・意見交換したこと で、意義の深い場であったといえる。
国際シンポジウムは、1. 観測とモデリングに基 づく地球と太陽科学の新しい知識と情報、2. 情報 技術と通信技術の進歩と地球と太陽科学への応用、 3.IGY+ 50 年を超えてのデータ共有と地球と太 陽科学研究の方向及び私達の使命の 3 セッション で構成され、共同開催の国際組織の代表者による
基調講演、国際的なキーパーソンによる招待講演、 および一般講演が行われて、IGY+50 国際プログ ラムの現状と成果、地球と太陽科学における最近 の進歩と将来、地球、太陽、天文分野の VO 構築、 最新の IT 技術の応用、IGY+50 を越えての国際デ ータシステム及び分野横断的データマネージメン トと社会への発信などについて活発な議論が交わ された。口頭発表は基調講演と招待講演を中心と して 58 件、ポスター発表は一般講演を中心とし て 71 件で、参加者は全体で約 210 名、その内外 国からの参加者が 41 名、若手研究者と学生の参 加者が約 70 名であった。講演以外のイベントと しては、村田健史氏(NICT)が主導して複数シス テムを同期させた VR(バーチャルリアリティ) 遠隔制御のデモンストレーション、研究機関と企 業で合計 9 個のデータ共有化と最新 IT 利用を紹 介したブース展示が行われて好評であった。当研 究所も地球磁気圏などジオスペース現象の VR デ モと太陽地球環境データと説明小冊 子などの情報公開デモのブース展示 を行った。また、開催に共同主催機 関として貢献した。
更に、国際シンポジウム:IGY か ら 50 年の共同主催団体として、地 球や宇宙空間で起こる全球的現象に 対し、地球物理学、生物科学、情報 科学、社会科学等の観点から、既存 の枠組みを超えた新しい研究の方向 性を打ち出した「つくば宣言」を採 択して世界に向けて発信した。
IGY から 50 年−最新情報技術と地球・太陽の科学−
荻野 龍樹(ジオスペース研究センター)
FiftyYearsafterIGY-ModernInformationTechnologiesandEarthandSolarSciences- 国際シンポジウム開催報告
注1:日本学術会議、国際惑星地球年 (IYPE)、国際極年 (IPY)、国際太陽系観測年 / 太陽地球系物理学 (IHY/STPP)、国際ディジ タル地球年 (eGY)、世界資料センター (WDC)、太陽地球系物理学・科学委員会 (SCOSTEP)、科学技術データ委員会 (CODATA)
当研究所のブース展示の風景。
産業総合研究所共通講堂前のテラス。シンポジウム参加者の集合写真。
2008 年 10 月 27、28 日の 2 日間、北海道陸別 町タウンホールにおいて「太陽から地球までシ ンポジウム」が行われました。陸別町は、1989 年 10 月に同町で撮影された赤いオーロラ(低緯 度オーロラ)のカラー写真が、日本で初めて新 聞の一面記事として掲載されて以来、「オーロラ の町」として天文ファンのみならず広く一般に 知られています。同時に、当研究所とも今日ま で深い関係を築き、現在では、りくべつ宇宙地 球科学館内に当研究所陸別観測所を開設して多 くの観測装置が設置され、国内有数の太陽地球 環境の観測拠点となっています。さらに、最先 端で研究する科学者による一般向け講演会や小 中学校での出前授業を行うなど、陸別町と連携 した社会貢献活動も積極的に行っています。 本シンポジウムは陸別町での総合観測 10 周年を 記念して、当研究所と国立環境研究所、情報通信 研究機構、学術創成研究「宇宙天気予報の基礎研 究」および陸別町の共催で行われました。当日は、 山本進一・本学理事と大塚柳太郎・国立環境研究 所理事長があいさつをし、金澤紘一・陸別町長か ら歓迎の挨拶を受けました。シンポジウムはこれ までの太陽地球環境科学と陸別観測のレビューお よび今後の方針について重点を置き、まず、世話 人代表の上出洋介・京大生存研特任教授から陸別 総合観測の 10 年間の概要の紹介後に、陸別観測に 関わる担当研究者による 10 年間の主な発見のレビ ューと陸別での総合観測に直接関わってこられな かった招待講演者によるチュートリアル、陸別観 測と関連した太陽地球科学に関わる一般講演を行
いました。国内外から約 60 名が参加して、オーロ ラ・磁気嵐、大気科学、レーダー科学、宇宙天気 の 4 テーマに関して 36 の発表が行われ、陸別にお ける観測をベースとした太陽物理、磁気圏・電離 圏物理学、超高層大気物理学、大気科学、気象学 などの太陽−地球系研究の議論とそれを通じた各 研究者間の交流を促進することができました。 また、27 日夕方には朝日新聞論説副主幹(前 科学部長)の尾関章氏による一般向け特別講演 会「小さな町の大きな空∼地域から地球を見つ める時代」を陸別町と当研究所の共催で行いま した。尾関氏は、赤いオーロラの写真を初めて 新聞記事として紹介し、「オーロラの町:陸別」 の名を全国に広めるきっかけを作られた方です。 講演では、赤いオーロラの写真を掲載した当時 の裏話や、「カミオカンデ」などのある岐阜県神 岡との比較を例にあげて科学を通じた町おこし 活動の有り様などを紹介されました。特に尾関 氏は、神岡が研究者主導で科学施設を作り、い わばトップダウンで町おこしへと進んだのに対 し、陸別は町民の自主的な草の根活動から生ま れた成果から研究者の集まる町へと進んできた と違いを指摘し、陸別のように町民の生活や実 感と研究者のデータがうまく結びつく中から、 例えば環境問題では新たな発見が出てくるので はないか、と強調されました。講演会に参加し た約 70 名の陸別町とその周辺地域の住民からは、
「オーロラの町」に関する由来に関する当時の話 を初めて聞くことができた、などと好評でした。
「太陽から地球までシンポジウム」を開催
長濱 智生(広報委員会)
陸別総合観測 10 周年記念
尾関章氏の特別講演。
上出世話人代表 ( 右 ) による活動報告。
From SuntoEarth
AGU Fall Meeting 2008 in San Francisco に参加して
2008 年 12 月 15 日 か ら 19 日 に か け て ア メ リ カ の サ ン フ ラ ン シ ス コ で 開 催 さ れ た AmericanGeophysicalUnionFallMeeting2008 に 参 加 し た。AGUFallMeeting は 毎 年 12 月 にサンフランシスコで開催されており、太陽
−地球の宇宙空間や太陽系の惑星に関する研 究から地球の海洋、大気などの地学分野まで 網羅している、アメリカでは最大級の学会で ある。日本からも大勢参加しており、会場に やってくる研究者は、のべ 1 万人は越えると 言われる。
会場となったサンフランシスコはクリスマ ス前という時期で、ビルやショップがクリス マス一色に綺麗に装飾されてとても華やかに なっていた。初めての渡米ということもあり、 建物や人など見るものすべてが新鮮でワクワ クした気持ちが抑えられなかった。一方で日 本とは異なる電車やバスの乗り方や夜間の治 安の悪さなどを同僚から聞いて不安を感じて いたが、意外と 2、3 日で慣れることができた。 今回私は、太陽観測衛星「ひので」で観測 されたデータを用いた「太陽表面における極 域磁場と赤道域の静穏領域の磁場の比較研究」 についてポスター発表を行った。極域におけ る太陽の光球面磁場については、従来の地上、 衛星による観測方法では解像度が低く、あま り詳細に観測できなかった。しかし、2006 年 に打ち上げられた「ひので」衛星によって太 陽光球面上で約 0.2 秒角(およそ 100km)まで
の磁場構造が観測できるようになったため、 より高解像度の解析が可能になった。この研 究の目的は、「ひので」の観測データを用いて 太陽磁場の理解することである。極域磁場と、 太陽表面の多くを占める静穏領域の磁場を比 較し、極域のコロナホールと呼ばれる領域の 磁場の構造や性質を解明するために研究をし ている。
私のポスター発表を聞いて下さった多くの 方々に興味を持って頂いて、これからの研究に 参考になるコメント、アドバイスも多々頂き、 自分にとって非常に有益であった。また、他の 研究者の講演を聞くと、太陽極域に関しての講 演が多く、現在多くの研究者がこの領域に興味 を持って研究していることも分かった。 この学会を通して印象的だったのは、他 分野の研究者があまり踏み込んだことを発 表者に聞かない日本の学会とは違い、他分 野の研究者も積極的に質問やコメントをして いることだった。文化の違いと言ってしまえ ばそれまでだが、こういう壁を感じない、感 じさせない学会の雰囲気を日本は見習うべき だと感じた。
サンフランシスコ滞在中、カリフォルニア 大学バークレー校にある宇宙科学研究所に行 く機会が得られたので、お話を聞き、施設を 見学することができた。そこでは、STEREO や THEMIS といった観測衛星の運用を行って おり、基本的に自動で運用していることなど、 いろいろ話を聞かせていただいた。また、海 外の大学の雰囲気を肌で感じることができた。 今回、様々な分野の講演を聴いたり、施設 を見学したりすることができ、新しい知識を 得ることができただけでなく、太陽、惑星間 空間における研究を行う上で様々な研究の切 り口が存在することや最新の太陽研究につい て知ることができた。また、他の参加者と共 に過ごし議論することで、それぞれの研究内 容からはもちろんのこと、研究に対する考え 方や研究に対する姿勢などについて、多くの 刺激を受けることができた。今回の貴重な経 験を今後の研究に生かしていきたい。
伊藤 大晃(太陽圏環境部門)
ポスター発表会場で。熱心な質問に答える筆者。
さいえんすトラヴェラー
STEL ニュースダイジェスト
編集:名古屋大学太陽地球環境研究所 出版編集委員会 〒 464-8601 愛知県名古屋市千種区不老町 F3-3(250) TEL052-747-6306 FAX052-747-6313 STELNewsletter バックナンバー掲載アドレス:http://www.stelab.nagoya-u.ac.jp/ste-www1/doc/news_book_j.htm
【外国人研究員】
2009.1.7 − 2009.7.6客員教授Balan,Nanan (シェフィールド大学・上級研究員)
【協力研究員】 2009.1.6 採用
姚 尭(総合解析部門)
【GCOE 研究員】 2009.1.1 採用
栗原 宜子(電磁気圏環境部門)
【研究アシスタント】 2008.11.1採用 神谷 浩紀
2009.1.1 採用 辻 裕司
【技術補佐員】 2009.1.1 採用
笹子 宏史(大気圏環境部門) 2009.1.1 採用
永冶 健太朗(太陽圏環境部門)
【事務補佐員】 2008.10.1 採用
香川 留美子(総務課第一庶務掛) 2009.1.1 採用
中内 清美(大気圏環境部門) 2009.1.13 採用
大島 元彦(ジオスペース研究センター)
異 動
ロシア ISTP と学術交流協定を結ぶ
2008 年 10 月に、当研究所とロシア科学アカデミーシ ベリア支部太陽地球系物理学研究所(ISTP)の間で、両 研究所間の学術交流と共同研究を推進することを目的 とした学術交流協定が結ばれました。ISTPはシベリア 域の中心であるイルクーツク市に本部があり、極域か ら中緯度域まで広範囲の観測網を所有しています。今 までは IS レーダー観測や地磁気観測等に力を入れて いましたが、近年短波レーダーのネットワークである SuperDARNに加入し、ロシア国内に計 4 基のレーダー を設置すべく準備を進めています。これらのレーダーの 一部の視野は、当研究所が 2006 年から運用を開始した 北海道 - 陸別短波レーダーの視野と隣接しており、相互 協力が期待されます。
陸別で出前授業
2008 年 10 月 29 日、北海道陸別町の陸別小学校、陸 別中学校において、出前授業を行いました。授業を担当 したのは、当研究所の塩川和夫教授のほか、油井由香利 主任開発員(宇宙航空研究開発機構)、町田敏暢室長(国 立環境研究所)。最新の研究内容を児童・生徒に分かり やすく説明しました。
二酸化炭素測定センサの初の気球試験を実施
大気圏環境部門では、地球温暖化の原因と考えられる 大気中の二酸化炭素(CO2)の世界中の様子を調べる手 段として、小型気球に搭載する CO2センサの開発を行 っています。2008 年 11 月 11 − 12 日に茨城県守谷市で
最初の気球試験を行いました。この気球装置により、天 候に左右されることなく、世界中のあらゆるところで CO2の濃度を地上から上空まで測定することができま す。これまでは小型気球観測に使える十分な精度と経済 性をもったセンサがなく、この開発により地球温暖化の 機構解明と対策に大きく貢献できると考えています。ま た、温室効果気体監視衛星「いぶき」の測定結果を検証 する役割も果たす予定です。
2008 年 EPS 賞受賞
大塚雄一助教(電磁気圏環境部門)が、2008 年 EPS 賞を受賞しました。これは、学術雑誌 Earth,Planetsand Spaceに、特に優れた論文を投稿した若手研究者に贈ら れるものです。受賞論文は“GPSdetectionoftotalelectron contentvariationsoverIndonesiaandThailandfollowingthe26 December2004earthquake”、授賞式は 5 月の地球惑星科学 連合大会で行われます。
気球試験の様子。