経済統計 #24 ・復習問題解答
担当:鹿野(大阪府立大学)
2014 年度前期
解答
1. (a) Yi=子どもiのテストスコア、X1i=塾通いダミー(子どもiが塾に通っていれば1)、 X2i=子どもiの親の所得とする。次の回帰モデル
Yi = α + β1X1i+ β2X2i+ ui (1)
の偏回帰係数β1をOLS推定すれば、所得を一定としたうえで塾通いがテストスコ アの平均に与える影響が推定できる。
(b) 同一の所得層(例えば年収500万円台)の子どもを集め、塾通いをしている子供の テストスコアの平均と、そうでない子の平均の差を求めれば良い。二標本t検定で有 意差の検定もできる。
2. 補足:親の所得X2iは子供の成績Yi、塾通いX1i双方に強く作用する可能性が高い。その ため、塾通いグループと塾通いでないグループのスコアの平均に有意差があったとして も、それが塾の教育効果によるものか、親の所得差を反映したものか、識別できない。
Y:テストスコア X1:塾通い
X2:親の所得 +(?)
+ +
(a) 親の所得の影響を排除する一つの方法は、重回帰分析である。このとき「親の所得 をコントロールする」と言う。この分析では塾通いダミーが主役、親の所得が脇役 である。
(b) もう一つの方法は、単純に、同一所得層内で塾通いグループ・塾通いでないグルー プの平均スコアの差を求めることである。もしここで両グループに有意差があれば、 それは所得の影響ではなく、塾による差である。
(c) 今回の問題は、因果関係の識別(講義ノート#21)と密接に関係する。詳しくは計量 経済学の講義を参照。
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