経済統計・宿題 #05 (解答)
担当:鹿野(大阪府立大学)
提出期限: 2014 年 08 月 01 日(金)pm 17:45、1階事務室前の提出 Box
解答
1. 以下、係数推定値下のカッコ内の数字は、有意性検定のt値である。
(a) 北海道内のn = 89公立病院のコブ・ダグラス型生産関数。患者数対数値(qi)を、総 従業員対数値(li)と稼働ベッド数対数値(ki)に回帰。
qi = 0.44
(2.78)+ 0.72(10.82)ℓi+ 0.18(2.54)ki
, n = 89, R¯2= 0.95. (1)
(b) 2014年FIFAワールドカップのGLにおける、n = 32チームの勝ち点と開催地(ブラ
ジル)までの距離の関係。勝ち点(pointi)を、距離(disti)とポッド(podi)に回帰。 distiだけに単回帰: pointi = 6.96
(6.82)− 0.35(−3.00)disti, n = 32, R
2 = 0.23, (2) distiとpodiに重回帰: pointi = 9.22
(9.23)− 0.16(−1.55)disti− 1.49(−4.06)podi, n = 32,
R¯2= 0.48. (3) 2. (a) 独立な標本の標本平均X¯ の期待値・分散は一般にE( ¯X) = µ、Var( ¯X) = σ
2
n 。ポアソン
母集団ならばµ = λ、σ2 = λなので、
E( ˆλ) = E( ¯X) = λ, Var( ˆλ) = Var( ¯X) = λ
n. (4)
(b) ˆλ = ¯Xを標準化すると、中心極限定理より
Z = √ˆλ − λ
λ/n ∼ N(0, 1). (5)
解説
1. データ分析を行ったら必ず、必要な数値を式や表にまとめること。問題1-(b)のように、 いくつかの回帰分析の結果をまとめる場合は、次のような表が便利。
モデル1 モデル2 推定値 t値 推定値 t値 勝ち点(pointi) 6.96 6.82 9.22 9.23 距離(disti) -0.35 -3.00 -0.16 -1.55
ポッド(podi) -1.49 -4.06
決定係数 0.23 0.48
サンプル数 32 32
1
(a) 単回帰と重回帰で、同じ説明変数の係数推定値やt値が大幅に変わることがある。こ の例では、podiを加えると、distiが統計的に有意でなくなる。
(b) コブ・ダグラス型生産関数Q = ALβ1Kβ2は、対数変換により次のように線形化できる。 log Q = logALβ1Kβ2= log(A) + log(Lβ1) + log(Kβ2) = log(A) + β1log(L) + β2log(K).
(6) ここでqi= log Qi、α = log A、ℓi = log Li、ki= log Kiと置き、誤差項uiを加えれば 次の重回帰モデルを得る。
qi = α + β1ℓi+ β2ki+ ui. (7) 2. ポアソン分布の分布関数 f (x) = e
−λλx
x! の対数をとると
log f (x) = −λ + x log(λ) − log(x!). (8)
よって対数尤度関数(講義ノート#27)は
log L(λ) = −λ + log(λ)Xi− log(Ci!)= −nλ + log(λ)
Xi− c, c =log(Xi!). (9)
上式をλで微分しゼロと置けば、最大化の一階条件、そして最尤推定量を得る。 d log L(λ)
dλ = −n + 1 λ
Xi = 0. ⇒ ˆλ = 1n
Xi = ¯X. (10)
λの最尤推定量は、標本平均であることがわかる。(余力のある方は、フィッシャーの情報 量から ˆλの漸近分布の分散を求めてみて下さい。)
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