2009年度
ミクロ経済学 宿題 4†
問題1 (初級).
二つの工場A, Bが生産量に比例してCO2を排出しているとします。各工場の生産量はxA, xBであり、各 工場の生産者余剰はπA(xA) = 40xA−x2A, πB(xB) = 60xB−x2Bであらわされるとします。いま、消費者余 剰は考えず、
社会厚生=生産者余剰の総和-社会的費用 であるとします。ただし、ここで社会的費用は20 × (xA+ xB)とします。
(a) 社会厚生を最大化する生産量の組(¯xA,x¯B)と社会厚生をもとめてください。
(b) 各工場が生産者余剰を最大化するときの生産量x˜A,x˜Bと社会厚生を求めてください。
(c) 政府が各工場の最大生産量を20に制限したときの生産量xˆA,xˆBと社会厚生を求めてください。 (d) この経済にCO2排出権に関する市場を導入します。各工場は最大で20単位生産する権利を持ってお
り、生産量に関する権利を1単位当たり価格pで売買することができるとします。このとき均衡で実現 する価格p∗と各工場の生産量x∗A, x∗Bをもとめ、そのときの社会厚生を求めてください。
問題2 (中級).
経済主体がAさんとBさんの2人であり、公共財と私的財のある経済を考えます。公共財の消費量はG であらわされ、公共財の生産関数はG= f (x) = xであらわされるとします(xは公共財生産に用いられる 私的財の総和)。また、pA, pBを各人の公共財生産に関する負担割合とします。各人の私的財の初期保有量は ωA, ωB、私的財の消費量はxA, xB,であり、効用関数はuA(xA, G) = xA+ log G, uB(xB, G) = xB+ log G であるとします。
以下、内点解の範囲で考えます(コルムの三角形において辺上の配分は除いた内部の点について考えます)。 (a) 各経済主体に関して、限界代替率
∂u/∂x
∂u/∂Gをもとめてください。
(b) パレート効率的な配分をすべて求め、コルムの三角形を用いて図示してください。 (c) リンダール均衡(p∗A, p∗B, x∗A, x∗B, G∗)を求めてください。
問題3 (初級).
以下の利得表を持つ3種類の2人ゲームを考えます。表の中で左側の数字はプレーヤー1の、右側の数字 はプレーヤー2の利得を表します。また、A, Bおよびa, bはそれぞれプレーヤー1, 2の純粋戦略をあらわし ています。
(ゲーム1の利得表)
a b
A 13, 1 7, 1 B 15, 1 3, 0
† 質問や間違いがありましたら、micro09komaba(at)gmail.com までご連絡ください。
1
(ゲーム2の利得表) (ゲーム3の利得表)
a b c
A 2, -2 -3, 1 0, 0 B -3, 1 2, -2 0, 0
C 0, 0 0, 0 2, 1
a b c
A 3, 2 1, 0 0, 2 B 1, 1 1, 1 0, 1 C 2, 0 1, 0 1, 1
(a) それぞれのゲームに、(純粋戦略の範囲で)弱支配される戦略、弱支配戦略があればもとめてください。 (b) それぞれのゲームについて、(純粋戦略の範囲で)ナッシュ均衡をすべてもとめてください。
問題4 (中級).
製品差別化のある財を売る2社の企業A, Bを考えます。各企業は自社の販売価格pA, pBをそれぞれ同時 に決定しているとし、それぞれDA= 9 − pA+ pB, DB= 20 − 2pB+ pAという需要曲線に直面しているとし ます。各企業は生産にあたって費用はかからないとします。このゲームにおいて、純粋戦略の範囲でナッシュ 均衡を求めてください。
問題5 (上級).
同質財を売るI社の企業を考えます。販売数量qi(i = 1, 2, ..., I)と価格pの間には、p= a − ΣIi=1qiとい
う関係があるとします(a > 0)。また、ΣI
i=1qi > aのときは、p= 0であるとします。各企業は自社の販売数 量を選び、すべての企業の決定は同時になされるとします。以下、純粋戦略の範囲で考えます。
はじめに、I= 2の場合を考えます。企業1について、費用が完全にサンクされている、すなわち企業1の 生産1単位当たりの限界費用は0であるとします。企業2については限界費用が1であるとします。
(a) 各企業の最適反応曲線のグラフをひとつの図に描いてください。 (b) この場合について、ナッシュ均衡を求めてください。
次に、より一般的な場合について考えます。企業数がIのとき、すなわちi= 1, 2, ..., Iとし、各企業の限界 費用が各々1であるとします。
(c) この場合について、ナッシュ均衡を求めてください。I → ∞のときどうなりますか??
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