第 11期 プ ロ ・ ナ ト ゥ ー ラ ・ フ ァ ン ド 肋 成 成 果 報 ; 11古 ( 2002)
長野県南部のハナノキが白生する湿地の保全活動
はなのき友の会
北沢あさ子・長野康之・大熊純子・下平春夫・岡田いく代・清川博明・
古松隆明・椎原澄・椎原幸子・筒井和彦・仁木洋子・ハ木充生・ハ木和恵・他
Cons er v at i on pf J aPanes eRed M aPl e i n W et l ands and O t her N at ur a1 H abi t at s of
Sout her n N agano Pr ef ec t ur e.
J aPanes e Red MaPl e Cons er v at i on Gr ouP
As ak oKi t az awa, Yas uy uk i Nagano, Sumi k o Ok uma, Har uo Shi modai r a, l k uy o Ok ada, Hi r oak i Ki y ok awa, Tak aak i Komat u, Ki y os hi Shi i har a, Sat i k o Shi i har a,
Kaz uhi k o Tut ui , Youk o Ni k i ,Mi t i o Yagi , Kaz ue Yagi ,et c .
ハ ナ ノ キ ( カ エ デ 科 ハ ナ ノ キ 節 ) は 長 野 県 南 部 、 岐 阜 県 南 束 部 、 愛 知 県 北 東 部 の 極 め て 限 ら れ た 湿 地 に 分 布 す る 日 本 固 有 の 落 葉 高 木 で あ る 。 ハ ナ ノ キ は 自 生 地 で の 個 体 数 が 減 少 し 、 現 在 、 環 境 庁 版 レ ッ ド リ ス ト で 絶 滅 危 惧 H 類 に 指 定 さ れ て い る 。 ハ ナ ノ キ は 雌 雄 異 株 で あ る の で 、 雄 木 と 雌 木 の 開 花 個 体 が 近 く に 存 在 し な い と 種 子 を 作 る こ と が で き な い 。 長 野 県 の 自 生 地 の 大 部 分 は 、 南 部 の 飯 田 市 山 本 と 隣 の 下 伊 耶 郡 阿 智 村 の 4ケ 所 に 集 中 し て い る が 、 そ こ で は 雌 木 が 34本 程 度 し か 確 認 さ れ て い な い 上 に 、 既 に そ の 中 に 6ケ 所 の ゴ ミ 処 分 場 が あ り 、 他 に 県 の 第 三 セ ク タ ー に よ る 処 分 場 計 画 が 進 ん で い る 。 ま た 、 こ の 10年 間 に は ゴ ル フ 場 、 道 路 、 埋 め 立 て 計 画 が あ が り 保 護 活 動 を 行 な わ な け れ ば 、 ほ と ん ど を 失 っ て し ま う と こ ろ で あ っ た 。 今 し っ か り と し た 保 全 策 を 立 て な け れ ば ハ ナ ノ キ の 種 と し て の 存 続 が 危 ぶ ま れ る 。 は な の き 友 の 会 は 、 ハ ナ ノ キ と ハ ナ ノ キ が 生 育 す る 湿 地 を 後 世 に 残 す こ と を 目 的 と し て 、 1993年 か ら 様 々 な 活 動 を 行 っ て き た 。 2000年 10月 か ら は PNフ ァ ン ド の 助 成 を 受 け 1) 長 野 県 南 部 の ハ ナ ノ キ 白 生 地 4ヶ 所 の 毎 木 調 査 と 個 体 位 置 図 作 成 、 2) 自 生 地 の 環 境 調 査 、 3) 実 生 と 幼 木 の 生 存 率 ・ 成 長 率 調 査 、 4) 充
-
実種子率調査、5) 自生地の保全管理作業を行っ てきた。これらの活動によりハナノキの生態を把 握して同種の保全を検討する際の基礎的な情報を 得ること、さらに今ある自生地を保全管理するこ とを目的とした。
胸高直径5c m以上の267本( 株) のハナノキにつ いて、毎木調査と詳細な個体位置図を作成するこ とができた。ハナノキ実生の生存率は調査を行っ た4ケ所の調査地のうち1ケ所ではおよそ80%と高 かったものの、他の3ケ所ではおよそ10%と低か った。生存率が高かった1ケ所はギヤップの下に 設けた調査地であり、日照量が生存串に影響を与 えたと考えられるが、相対照度等の環境要因との 関係は明らかでなかった。3ケ所の調査地で採取 した種子の充実種子率は、昆虫または鳥に食害さ れたと思われる種子を含めるとおよそ80%であ り、種子形成は正常に行われていると考えられた。 また、毎月1回の割合で地主の協力を得てハナノ キ自生地のゴミ拾い、竹やぶ払い、つる切り、崩 壊地の土留めなどの保全活動を行った。現在残さ れたハナノキの自生地は非常に貴重なものなの で、何としても優先的に残し、積極的に保全して いく必要がある。
69−
1 . ハ ナ ノ キ の し 果 ( 羽 の 付 い た 果 実 : 4月 下 旬 ) 2 . ハ ナ ノ キ 白 生 地 内 の ミ カ ワ バ イ ケ イ ソ ウ i ご 7惣 厖 陽 Tヽ ヽ こ
\ ム 言 ふ ぬ 幽 扮
3 . ハ ナ ノ キ 調 査 隊 4 . ハ ナ ノ キ 個 体 位 置 図 作 成 時 の 調 査 風 景
,
│胆 │
胆 宍 毘 賜
市
│
ヽ
j 謡
│
, 1 1
1
` `
S 喝 i
‥
‥‥‥‥朧
. エ 匹 ` ヽ 鴬 亘 陽 四 ヽ ぶ つ 一 陽 頻 硲 . ≒ ¨ご よ 三 回 脱 , 、 ・ y ' , J ` l i ' 腎 i J 頴 薦
= 二 _ j = ・
5 . ハ ナ ノ キ 自 生 地 に は び こ っ た 竹 や ぶ 払 い 6 . 山 本 小 学 校 3年 生 と 、 崩 壊 地 の 土 留 め 作 業 風 景
− 70−