第 9 期 プ ロ ・ ナ ト ゥ ー ラ フ ァ ン ド 助 成 成 果 報 告 書 ( 200G)
生態系保全のための「河北潟」自然公回計圓案の作成
河北潟湖沼研究所生物委員会
高橋 久・川原奈苗・三浦淳男・平松新一
白井伸和・永坂正夫・石原一彦・西原昇吾
Ec ol ogi c al Cons er v at i on of L ak e Kahok ugat a −A Pl an f or N at ur al Par k
Bi ol ogi c a1 Gr ouP of Kahok ugat a L ak e l ns t i t ut e
Hi s as hi nk ahas hi , Nanae Kawahar a, hdao Mi ur a, Shi n, i c hi Hi r amat u, Nobuk az u Sh㈲i , Mas aoNgas ak a・ Kaz uhi k o l s hi har a・Shou8o Ni s h出ar a
河北潟は豊かな生態系を有する海跡湖であった が、1960年代から70年代にかけての干拓事業によ り、水域は3分の1以下になり、淡水化により汽水 性生物群集は消滅し、湖岸はほぼ100%護岸され た。澗地や水際桟生も壊滅的な打撃を受け、多く の淡水化された他の汽水域同様、水質は極端に悪 化した。さまざまな問題を抱えた河北潟が再生す るためには、河北潟の野生生物の生息環境として の価値を認め、人間と野生生物との新たな共存関 係をつくりあげることが重要である。我々は、河 北潟の残された貴重な自然環境を保全区域とし、 干拓敗の農地や周辺の水田においては、野生生物 に配慮した農業を確立することを目標に、「河北潟 将来構想」を作成した。最初に基礎的な生物相調 査を実施し、その調査結果に基づいて現状分析を おこなった。作成にあたっては以下の点に留意し た。
1)河北潟の白然環境の現状を正確に把握する。 我々は、河北潟の現状を詳しく調べることに よって、干拓・淡水湖化により失われたものを客 観的に評価すると同時に、干拓事業により新しく 生じた環境においてどのような生物群集が作られ
石 川 県 金 沢 市 二 □町 ハ 銘
ているのかを詳繕に調べ、現在の環境の中にある 優れた点を抽出するように努めた。
2)河北潟が農地であることを重視する。 河北潟の現在の環境は農地であることにより維 持されている側面が大きい。基本的に干拓地が農 地であることを前提に計画を立てた。
3)再生の目標:潟と生活の接点を取り戻す 我々は、河北潟に様々な生物があふれ人々がそ の豊かさを享受していた干拓前の状態を再生の目 標とした。自然条件だけでなく、河北潟の干拓前 における住民の暮らしを含めた河北潟の再生とい うことを第一に考え、現在の異なった白然条件の もとで、どうしたら潟と住民の生活の接点を取り 戻せるのかを念頭に置きながら計画案を練った。 4)実現可能な案を作る
河北潟の現在の形を大きく変えるのではなく、 実現可能な改良を行うことに重点を置いた。また、 保全区域の設定などソーンニング、生物生息環境 のネットワーク化などの考え方を淋入した。 F 河北潟将来構想」パンフレットは2000部作成 し、地域住民、農家、学校、行政橿関などに配布 している。
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河北潟自然観察会の様子
水質の測定と水生昆虫の採集時の様子
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河北潟の水辺の生物の調査実施時風景
人工化が進む河北潟周辺の農業用水路