宮崎県鳥獣被害対策プロジェクト推進計画
(第2回改訂)
平成28年6月
は
じ
め
に
本 県 に お け る 平 成 2 6 年 度 の 農 林 作 物 等 の 被 害 額 は 約 7 億 円 で 、 前 年 度 に 対 し 1 5
% の 減 少 と な っ て い る も の の 、 依 然 と し て 被 害 は 大 き く 、 直 接 的 な 被 害 に 加 え 、 農 林
家 の 作 付 意 欲 の 減 退 や 作 付 の 断 念 な ど の 影 響 を 含 め 、 中 山 間 地 域 を 中 心 に 深 刻 な 問 題
となっています。
県では、平成22年度から鳥獣被害対策の専門家の招聘により、「新たな視点」に立
っ た 鳥 獣 被 害 対 策 の 推 進 体 制 を 構 築 す る と と も に 、 地 域 住 民 や 市 町 村 、 関 係 機 関 ・ 団
体 等 と 連 携 し 、 被 害 現 場 に お い て 総 合 的 な 鳥 獣 被 害 対 策 が 推 進 さ れ る よ う 「 鳥 獣 被 害
対策緊急プロジェクト」に取り組んでおります。
こ の プ ロ ジ ェ ク ト は 、 地 域 が 一 体 と な っ た 「 面 的 」 な 鳥 獣 被 害 対 策 が 必 要 不 可 欠 で
あ り 、 地 域 住 民 を は じ め 、 多 く の 関 係 者 の 理 解 が 必 要 で あ る こ と か ら 、 鳥 獣 被 害 対 策
の 基 本 的 な 考 え 方 や 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 推 進 手 順 等 を 「 鳥 獣 被 害 対 策 プ ロ ジ ェ ク ト 推 進
計画」として取りまとめております。
本 計 画 は 、 鳥 獣 被 害 対 策 に 取 り 組 む 基 本 指 針 や 重 点 推 進 事 項 、 推 進 体 制 に つ い て お
示 し す る と と も に 、 各 事 項 ご と に 取 り 組 む べ き 課 題 を 具 体 的 に 、 実 施 す る 順 序 を 踏 ま
えて整理したものです。
し か し な が ら 、 野 生 鳥 獣 に よ る 被 害 は 、 そ の 発 生 要 因 や 態 様 が 様 々 で あ り 、 全 て に
有効な方策はなく、それぞれの地域の状況に応じ柔軟に対策を進める必要があるため、
今回、過去3年間のプロジェクトの推進状況等を踏まえ、本計画の見直しを行いました。
今 後 と も 、 プ ロ ジ ェ ク ト 推 進 に 向 け 、 多 く の 関 係 者 の 方 々 一 人 ひ と り が 、 そ れ ぞ れ
の 立 場 で 主 体 的 な 取 組 み を 進 め て い た だ く よ う 、 皆 様 の 御 理 解 、 御 協 力 を お 願 い い た
します。
平成28年6月
宮崎県鳥獣被害対策特命チーム長
目
次
第1 基本方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
第2 重点推進事項
1 地域が一体となって取り組む「被害防止対策」 ・・・・・・・・ 2
(1)集落対策の推進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
(2)総合的な被害防止対策の実施 ・・・・・・・・・・・・・・ 5
(3)モデル集落の育成と優良事例としての波及 ・・・・・・・・ 8
(4)地域リーダーの育成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
(5)広域的な被害防止対策の実施 ・・・・・・・・・・・・・・ 8
2 被害状況に応じた適切な「捕獲対策」 ・・・・・・・・・・・・ 9
(1)野生鳥獣の生息状況の的確な把握 ・・・・・・・・・・・ 10
(2)適切な捕獲の実施 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
(3)捕獲体制の整備 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14
3 中・長期的視点に立った「生息環境対策」 ・・・・・・・・・ 17
(1)多様な森づくりの推進 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 17
(2)適正な草刈時期の検証及び周知 ・・・・・・・・・・・・ 17
4 捕獲鳥獣の地域資源としての「利活用推進対策」 ・・・・・・ 19
(1)推進体制の確立 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
(2)需給状況・ニーズ等の把握調査の実施 ・・・・・・・・・ 19
(3)衛生管理の向上 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20
(4)生産・流通体制等の確立 ・・・・・・・・・・・・・・・ 22
第3 推進体制の整備
1 鳥獣被害対策特命チーム ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25
(1)本庁の推進体制 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25
(2)各地域における推進体制 ・・・・・・・・・・・・・・・ 26
2 鳥獣被害対策支援センター ・・・・・・・・・・・・・・・・ 27
(1)組織 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27
(2)鳥獣センタ−の業務内容 ・・・・・・・・・・・・・・・ 27
3 チーム員の知識向上、技術指導者の育成 ・・・・・・・・・・ 30
(1)チーム員の知識向上 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30
(2)技術指導者の育成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30
第4 普及・啓発活動の強化 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31
(1)「宮崎県鳥獣被害対策推進月間」の設定 ・・・・・・・・・ 31
(2)主な取組内容 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31
第1 基本方針
イ ノ シ シ ・ シ カ ・ サ ル な ど の 野 生 鳥 獣 に よ る 被 害 は 、 農 林 作 物 等 へ の 直 接 的 な 被
害 に と ど ま ら ず 、 農 林 家 の 生 産 意 欲 の 減 退 や 作 付 け の 断 念 な ど 数 字 で は 計 れ な い 影
響を及ぼすなど本県にとって重要な課題となっている。
これまで、県では、平成22年度から鳥獣被害対策緊急プロジェクトを立ち上げ、
プ ロ ジ ェ ク ト の 推 進 母 体 と な る 「 鳥 獣 被 害 対 策 特 命 チ ー ム 」 を 本 庁 及 び 各 地 域 に 設
置するとともに、よりきめ細やかで効果的な対策を技術面で支援するため、「鳥獣被
害 対 策 支 援 セ ン タ ー ( 以 下 「 鳥 獣 セ ン タ ー 」 と い う 。)」 を 設 置 し 、 地 域 の 活 動 支 援
を行ってきた。
こ れ ら の 取 組 に よ り 、 被 害 額 の 減 少 や 、 鳥 獣 被 害 対 策 を き っ か け と し 集 落 活 動 が
活性化するなどの事例が見られている。
し か し な が ら 、 依 然 と し て 鳥 獣 被 害 は 、 本 県 の 中 山 間 地 域 を 中 心 に 深 刻 な 問 題 で
あることから、「宮崎県鳥獣被害対策緊急プロジェクト」を「宮崎県鳥獣被害対策プ
ロジェクト」として継続的に被害対策に取り組んで行きます。
今後も引き続き、野生鳥獣の生息状況や被害状況の的確な把握に努めるとともに、
鳥 獣 被 害 対 策 の 基 本 的 な 考 え 方 の 浸 透 ・ 定 着 を 進 め 、 鳥 獣 を 近 づ け な い 集 落 環 境 づ
く り や 徹 底 的 な 追 い 払 い 、 地 域 リ ー ダ ー の 育 成 、 適 切 な 捕 獲 実 施 、 多 様 な 森 林 づ く
りの推進、林道等路肩の適切な維持管理など、「鳥獣を寄せ付けない『地域力』の向
上」を目指し、以下の鳥獣被害対策を総合的に推進する。
1 地域が一体となって取り組む「被害防止対策」
2 被害状況に応じた適切な「捕獲対策」
3 中・長期的視点に立った「生息環境対策」
加えて、野生鳥獣は農林作物等への被害をもたらす一方で、捕獲した野生鳥獣は、
地 域 に お け る 重 要 な 資 源 と も な り 得 る 。 捕 獲 し た 野 生 鳥 獣 の 利 活 用 を 推 進 す る こ と
が 、 狩 猟 者 を は じ め と し て 、 鳥 獣 被 害 対 策 に 関 わ る 人 々 の 活 動 意 欲 が 向 上 し 、 地 域
の所得の確保に繋がることで、中山間地域の活性化が期待されることから、「地域資
源としての『利活用推進対策』」を推進する。
新たな視点に立った鳥獣被害
こ の 集 落 に 来 る と “ 必 ず 満 腹 に な れ る ” 、 人 や 車 は “ そ ん な に 怖 く な い ” と
動 物が 学習 する よう な無 自 覚の 「餌付け」 をやめ 、徹底 的な追 い払い を行う
と とも に、 不足 する 冬期 の エサ を制 限する ことに より、 適正な 生息頭 数に導
第2 重点推進事項
1 地域が一体となって取り組む「被害防止対策」
被 害 防 止 対 策 で は 、 加 害 獣 種 や 被 害 の 発 生 時 期 ・ 頻 度 、 対 象 作 物 、 被 害 地 域 の
範 囲 な ど の 状 況 を 的 確 に 把 握 し 、 被 害 発 生 の 原 因 や プ ロ セ ス を 解 明 し 、 適 切 な 被
害防止技術を選択することが重要である。
防 護 柵 の 設 置 な ど の ハ ー ド 対 策 が 各 地 で 行 わ れ て い る と こ ろ で あ る が 、 数 戸 の
個 別 農 家 が 「 点 的 な 被 害 対 策 」 を 行 っ て も 、 近 隣 農 地 に 被 害 が 分 散 す る な ど 地 域
全体としての被害軽減効果は低いことから、地域ぐるみによる「面的な被害対策」
に取り組むことが必要である。
そ こ で 、 平 成 2 2 年 度 か ら 鳥 獣 被 害 対 策 緊 急 プ ロ ジ ェ ク ト を 実 施 し 、 平 成 2 4
年 度 か ら は 鳥 獣 セ ン タ ー を 中 心 に 、 地 域 特 命 チ ー ム 等 の 被 害 防 止 対 策 に 関 す る 取
組 に 対 し て 、 技 術 面 で の 支 援 を 積 極 的 に 行 っ た こ と に よ り 、 以 下 の よ う な 成 果 が
みられたところである。
特に、モデル集落を中心に一部の集落では、「新たな視点」に基づいた被害防止
対 策 が 取 ら れ た こ と で 、 鳥 獣 被 害 の 減 少 が み ら れ 、 集 落 住 民 の 営 農 意 欲 が 高 ま っ
た こ と に よ り 、 耕 作 放 棄 地 の 未 然 防 止 に つ な が っ た 等 の 成 果 が 報 告 さ れ て い る 。
○ 「被害防止対策」の主な成果(平成22年度から平成27年度まで)
① 地 域 特 命 チ ー ム や 鳥 獣 セ ン タ ー の 指 導 の 下 、 集 落 点 検 や 各 種 研 修 会 の 開 催
に よ る 啓 発 活 動 の 実 施 、 ア ン ケ ー ト 調 査 の 実 施 、 暗 視 カ メ ラ に よ る 侵 入 防 止
経 路 の 特 定 、 集 団 追 い 払 い の 実 施 、 被 害 防 止 マ ッ プ の 作 成 等 の 取 組 が 県 内 各
地で実施された。
② 「 鳥 獣 被 害 対 策 マ イ ス タ ー 」 が 4 2 4 名 、「 鳥 獣 被 害 対 策 地 域 リ ー ダ ー 」
が 、 2 , 3 8 6 名 育 成 さ れ 、 総 合 的 な 鳥 獣 被 害 防 止 対 策 を 実 施 す る た め の 人
材育 成 が進 んだ 。
③ 現 地 で の 研 修 会 や 集 落 点 検 を 実 施 し な が ら 防 護 柵 の 点 検 と 加 害 獣 の 生 態 に
即 し た 改 善 策 の 指 導 が 行 わ れ 、 こ れ ら の 取 組 に よ り 、 一 部 の 地 区 で は 、 住 民
自 ら が 防 護 柵 を 改 善 す る 動 き が み ら れ る な ど 、 効 果 的 な 防 護 柵 設 置 技 術 の 普
及が 図 られ た。
④ 各 地 域 で の 講 演 会 や 現 地 指 導 を 行 い 、 集 落 の 合 意 形 成 を 進 め た 結 果 、 各 地
域 で 核 と な る モ デ ル 集 落 が 新 た に 3 7 地 区設 置 さ れ た。
⑤ 集 落 等 で の 講 習 会 や 技 術 指 導 を 効 果 的 に 実 施 す る た め 、 獣 種 毎 の 特 徴 や 対
策 を ま と め た マ ニ ュ ア ル が 活 用 さ れ る と と も に 、 各 農 業 改 良 普 及 セ ン タ ー 等
9箇 所 に 、 地図 情 報 シ ステ ム が 導 入 され た 。
⑥ 人 工 林 被 害 対 策 で は 、 防 護 柵 を 設 置 し た も の の 食 害 等 が 確 認 さ れ る 人 工 林
が 見 受 け ら れ た た め 、 強 化 型 防 護 柵 の 普 及 、 定 着 を 図 る と と も に 、 継 続 的 な
⑦ 特 用 林 産 物 被 害 対 策 で は 、 シ カ 、 サ ル に よ る 被 害 対 策 と し て 、 侵 入 防 止 ネ
ッ ト や 人 工 ほ だ 場 等 を 設 置 し た 。 サ ル に よ る 林 内 ほ だ 場 の 上 面 側 か ら の 侵 入
対策について、鳥獣被害対策支援センターと連携して引き続き検討していく。
一 方 で 、 被 害 対 策 を 実 施 し た 集 落 で あ っ て も 、 対 策 実 施 後 の 検 証 や 改 善 が
不十分で、取組の成果が上がっていない事例も見られる。
こ の た め 、 今 後 は 、 県 下 全 域 に モ デ ル 集 落 の 成 果 を 波 及 す る と と も に 、 住
民 自 ら が 被 害 軽 減 目 標 や 被 害 防 止 対 策 を 定 め た 上 で 、 計 画 的 な 活 動 の 実 施 と
実 施 後 の 検 証 を 行 い 、 集 落 住 民 が 一 体 と な っ た 効 果 的 な 被 害 防 止 対 策 の 実 践
を推進していく。
併 せ て 、 広 範 囲 を 行 動 域 と す る 野 生 鳥 獣 の 特 性 に 対 応 す る た め に 、 集 落 間
の連携や市町村間の連携を図り、広域での被害防止対策の実現を目指す。
さ ら に 、 こ れ ら の 被 害 防 止 対 策 を 実 施 す る 集 落 に お い て 、 鳥 獣 被 害 防 止 対
策 の 実 施 を き っ か け に 高 ま っ た 営 農 意 欲 を 基 に 、 新 た な 営 農 振 興 の 取 組 、 更
には地域づくりへと繋げていく。
(1)集落対策の推進
① 地域住民の合意形成づくり(「みんなで勉強」の実施)
地域ぐるみの対策を実施するには、まず集落内の合意形成が必要となるが、
農 家 と 非 農 家 、 被 害 が 深 刻 な 住 民 と 被 害 を 受 け て い な い 住 民 な ど 、 住 民 の 立
場 や 意 見 は 多 様 で あ る こ と か ら 、 十 分 な 説 明 を 行 い 、 共 通 の 認 識 を 持 っ て も
らう必要がある。
ま た 、 被 害 を 受 け て い る 住 民 の 意 識 で は 、 対 策 は 行 政 が 中 心 に 行 う も の で
あるとの考えが多いことから、「地域住民が一体となった総合的な対策が必要
で あ り 、 防 護 柵 の 設 置 や 有 害 鳥 獣 捕 獲 だ け の 対 処 療 法 的 な 対 策 で は 、 抜 本 的
な 被 害 軽 減 に 繋 が ら な い 」 と い う こ と を 集 落 の 人 た ち に 理 解 し て も ら う 必 要
がある。
② 被害実態の適切な把握と情報の共有
集 落 が 一 体 と な っ た 取 組 の 実 現 の た め に は 、 ま ず 、 具 体 的 な 被 害 面 積 ・ 金
額 等 を 算 出 し 、 被 害 状 況 を 地 域 住 民 へ 的 確 に 伝 え 、 深 刻 な 状 況 で あ る こ と を
地域全体が理解する必要がある。
このため、地域の被害状況を的確に捉えるため、「地域で守る鳥獣被害みえ
る 化 事 業 」 で 開 発 さ れ た 地 図 情 報 シ ス テ ム の 活 用 を 推 進 す る こ と で 、 効 果 的
な被害防止対策の実施を図る。
そ の 上 で 、 鳥 獣 被 害 対 策 に お け る 集 落 の 問 題 点 を 洗 い 出 し 、 地 域 住 民 が 被
害 防 止 対 策 に 取 り 組 む 意 識 を 高 め る た め 、 チ ェ ッ ク シ ー ト を 活 用 す る な ど 住
民による「集落点検」を実施する。
また、「集落点検」で得られた結果については、地図情報システムを活用し
な が ら 被 害 防 止 対 策 の 内 容 や 優 先 順 位 を 決 定 し 、 集 落 の 共 通 目 標 を 設 定 し て
[事例](チェックシート項目)
№ 取 組 項 目 ○ or×
1 鳥獣被害対策をみんなで話し合う場を設けている。
2 電気柵は漏電しないように下草刈りなどの管理を徹底している。
3 誰も管理していない放任果樹は伐採している。
4 サルを見かけたら誰でもいつでも追い払うようにしている。
5 被害を出す個体を中心に捕獲するようにしている。
6
7
③ 集落被害対策ビジョンの作成
鳥 獣 被 害 に 強 い 集 落 づ く り を 進 め る た め に は 、 集 落 点 検 結 果 等 を 基 に 、 集
落住民が主体となって取り組む「守れる集落づくり」や「守れるほ場づくり」
等の具体的内容を記した「集落被害対策ビジョン」の作成が重要である。
なお、集落被害対策ビジョンには、鳥獣被害対策から発展した集落振興(地
域づくり) や農地の維持管理等の内容についても定め、地域一体となった取組
への共通認識を図る。
④ 集落被害対策ビジョンに基づく被害防止対策の実施
集 落 被 害 対 策 ビ ジ ョ ン の 実 施 に 当 た っ て は 、 防 護 柵 の 設 置 だ け で は な く 、
集 落 に あ る エ サ 場 の 除 去 、 鳥 獣 を 近 づ け な い 集 落 環 境 づ く り 、 徹 底 的 な 追 い
払 い 等 の 「 守 れ る 集 落 づ く り 」 の た め の 技 術 や 低 樹 高 栽 培 等 の 「 守 れ る ほ 場
づくり」を適切に組み合わせながら、総合的な対策を行っていくことが重要で
ある。
⑤ 集落被害対策ビジョンの点検
「集落被害対策ビジョン」については、進捗状況や集落変化等に即し、適宜、
見直しを行うとともに、集落における PDCA サイクル(計画→実行→評価→
改 善 ) が 機 能 し 、 鳥 獣 被 害 の 減 少 に 着 実 に 繋 が る よ う 、 効 果 的 な 集 落 対 策 の
推 進 を図 るこ と とす る。
⑥ 鳥獣被害対策から発展した営農振興・地域づくりの実現
鳥獣被害対策の最終的な目的は、集落を「鳥獣被害から守る」だけでなく、
守った集落で農林産物を生産しながら、集落の振興につなげていくことである。
こ れ ま で も 、 モ デ ル 集 落 の 中 で 、 鳥 獣 被 害 の 軽 減 が 図 ら れ た 集 落 で は 、 地
域の連携が生まれ、集落の活性化につながった事例がみられている。
このような集落活性化の動きを今後も推進するため、高まった営農意欲を
基にした直売所の設置等の営農振興への取組や、捕獲した獣肉の活用等、地
(2)総合的な被害防止対策の実施
① 農作物被害対策
農作物の被害防止は、防護柵や爆音機等の資材を用いて行われている。
こ れ ら の 被 害 防 止 対 策 を 効 果 的 に 行 う た め に は 、 加 害 鳥 獣 の 生 態 に 即 し た
正 し い 知 識 に 基 づ き 資 材 を 適 切 に 設 置 す る と と も に 、 防 護 柵 は 継 続 的 な 維 持
管 理 を 徹 底 し 、 複 数 の 資 材 を う ま く 組 み 合 わ せ る な ど 、 い わ ば 「 防 護 柵 を 成
長させていく」ことが重要である。
ま た 、 地 域 全 体 の 侵 入 防 止 効 果 が 十 分 発 揮 さ れ る よ う 、 集 落 単 位 を 基 本 と
した組織的な維持管理体制へと誘導する必要がある。
さ ら に 、 今 後 は 、 適 切 な 防 護 柵 の 設 置 等 の 個 別 対 策 の 普 及 だ け で な く 、 追
い 払 い 活 動 等 の 「 守 れ る 集 落 づ く り 」 の た め の 技 術 と 防 護 柵 の 設 置 を は じ め
と し た 「 守 れ る ほ 場 づ く り 」 を 適 切 に 組 み 合 わ せ 、 以 下 の 視 点 に 留 意 し な が
ら、効果的な対策に努める。
ア 守れる集落づくり
(ア)集落にあるエサ場の撤去
農地周辺には、農家にとっては価値のないものでも、鳥獣にとっては餌
と な る も の が 数 多 く あ る 。“ こ の 集 落 に 来 る と 必 ず 満 腹 に な れ る ” と 動 物
が学習するような、住民が行う無自覚の「餌付け」をやめ、これらを適切
に管理することが鳥獣を農地に引き寄せない第一歩となる。
さらには、収穫後のイネの切り株から再生するヒコバエや冬の水田を覆
う緑草など、野生鳥獣の餌が乏しくなる冬期のエサ源の管理が重要となっ
てくる。
[事例]
□ 収穫が終わった野菜を除去、すき込む
□ 水田のヒコバエや雑草をすき込む
□ 放置された果樹を伐採・撤去する
□ 人家やお墓の周辺に鳥獣の餌となるものを放置しない
(イ)鳥獣を近づけない集落環境づくり
多く の野生動物は、本来、外敵から身を守るために身を隠すことができ
ない開けた空間では「警戒心」を持ちやすいものである。そこで見通しの
良い空間( 緩衝地帯)を 整備し、元来、臆病な野生鳥獣が出没しづらい集
落環境をつくり出す。
[事例]
□ 耕作地周辺の藪を撤去する
□ 定期的に里山林の下草刈りを実施する
(ウ)徹底的な追い払い
集 落 に サ ル や シ カ が い る の を た だ 見 て 通 り 過 ぎ れ ば 、“ 人や 車 は そ ん な
に怖くない” といった動物の学習、いわゆる「人慣れ学習」が進むことに
なる。
「サルが廃園のみかんを食べていたのでそのまま通り過ぎた」、「休耕田
のレンゲやセリを食べていれば自分の家の大根畑は安心だと見て通った」、
これが一番やってはいけない「人慣れ学習」であることを住民に理解して
もらい、集落住民みんなで徹底的な追い払いを実施する。
なお、サルが人を威嚇したり、買い物袋を奪うようになるまで凶暴化す
るなど極度に人慣れが進行した場合においても、サルの人慣れは固定化し
たものではなく、人の態度次第では「急におどおどした態度をとるように
なる」ことがあることから、安全に配慮した上で、追い払い活動を開始す
る必要がある。
[事例]
□ 鳥獣を見かけたら悪さをしていなくても徹底的に追い払う
□ 非農家や高齢者を含め地域住民みんなで追い払う
イ 守れるほ場づくり
(ア)適切な防護柵の設置と維持管理
防護柵は、適切な設置と維持管理を実施することにより、効果が生じる
ものである。
このため、研修や集落点検の実施を通じて、適切な設置を行うとともに、
定期的な点検を実施することで、維持管理に努める必要がある。
また、電気柵の設置においては、電気事業法に基づき、①危険である旨
の表示、②電気柵用電源装置の使用、③漏電遮断器の設置(電源が 30V以
上の場合)、④専用の開閉器(スイッチ)の設置等、安全対策を徹底する。
[事例]
□ 電気柵は、地面から20cm以上あけず日中も通電する
□ 柵の近くに作物を栽培しない
□ 柵周辺は、定期的に除草するなど維持管理を徹底する
□ 危険表示板の設置等、安全対策を講じる
(イ)鳥獣被害に強い栽培体系づくり
防護柵の設置と併せて、鳥獣被害に強い栽培技術の改善を図ることは、
鳥獣被害対策に対して、効果的な取組である。
また、防護柵で囲みやすいほ場、ほ場内に野生鳥獣が侵入した際の追い
[事例]
□ 防護柵内は野生獣から見えない側に実らせる
□ ツル性の農作物は畑の周囲ではなく中央部に植える
□ 野生獣の掘り返しから守りやすい栽培方法(竹マルチ栽培等)を実施
□ 防護柵で囲みやすい栽培方法(低樹高栽培栽培、低面ネット栽培)を
実施
② 人工林被害対策
森 林 に お け る 被 害 は 、 そ の ほ と ん ど が ス ギ 等 の 造 林 地 に お け る 植 栽 幼 齢 木
の シ カ 食 害 や 、 雄 シ カ の 角 こ す り に よ る 樹 皮 の 剥 皮 被 害 等 で あ り 、 被 害 を 受 け た 造 林 木 は 、 成 長 が 阻 害 さ れ 材 質 が 低 下 す る ほ か 、 激 し い 場 合 に は 造 林 木
が 枯 死 す る 場 合 も あ る 。 シ カ 等 の 生 息 地 域 で は 、 シ カ 等 の 侵 入 を 防 ぐ た め 、 造林地の周囲にシカネット等の防護柵を設置することが必要である。
こ れ ら の 防 護 柵 の 設 置 は 、 造 林 事 業 等 を 活 用 し て 森 林 所 有 者 等 に よ り 実 施
さ れ て い る が 、 被 害 防 止 対 策 を 効 果 的 に 行 う に は 、 適 正 な 防 護 柵 の 設 置 に 加 え て 、 設 置 後 の 巡 回 点 検 ・ 補 修 な ど の 森 林 所 有 者 等 に よ る 経 常 的 な 維 持 管 理
が重要である。
こ の た め 、 地 域 特 命 チ ー ム や 鳥 獣 セ ン タ ー と 連 携 し 、 森 林 所 有 者 、 防 護 柵 を 設 置 す る 森 林 組 合 等 を 対 象 に 、 適 正 な 防 護 柵 の 設 置 ・ 管 理 に 関 す る 講 習 会
の 開 催 や 、 よ り 効 果 の あ る 強 化 型 防 護 柵 設 置 の 普 及 ・ 定 着 を 図 る と と も に 、 継続的な維持管理を普及啓発していく必要がある。
③ 特用林産物被害対策
椎 茸 を は じ め と す る 特 用 林 産 物 の 栽 培 は 、 集 落 を 離 れ た 山 間 地 等 に 散 在 し て お り 、 管 理 ・ 監 視 の 目 が 届 き に く い こ と か ら 、 シ カ や サ ル 等 の 被 害 を 受 け
やすい環境下にある。
こ の た め 、 侵 入 防 止 ネ ッ ト ・ 電 気 柵 等 に よ る 被 害 防 止 対 策 は も と よ り 、 目
の 届 き や す い 集 落 周 辺 に 栽 培 施 設 等 を 整 備 す る こ と で 、 管 理 ・ 監 視 体 制 の 強 化を図ることが重要である。
特 に 、 猿 害 対 策 に つ い て は 、 林 内 ほ だ 場 の 上 面 側 か ら の 侵 入 対 策 に つ い て
十分な検討を行う必要がある。
④ 家畜防疫対策
ア 畜舎等における侵入防止
本 県 で 発 生 し 甚 大 な 被 害 を も た ら し た 「 口 蹄 疫 」 は 、 ウ イ ル ス の 感 染 に よ る 急 性 熱 性 伝 染 病 で あ り 、 伝 染 力 が 強 く 、 牛 、 豚 な ど の 家 畜 を は じ め 、
シカ、イノシシ等の野生動物を含むほとんどの偶蹄類動物が感染する。 一 方 で 、 野 生 鳥 獣 の う ち 、 イ ノ シ シ や タ ヌ キ 等 に つ い て は 、 夜 間 、 畜 舎
に侵入して家畜の餌を「盗食する」ことなどから、「家畜と野生鳥獣の接触」
が各種家畜伝染病をまん延させかねない状況が考えられる。
こ の こ と か ら 、 野 生 鳥 獣 の 生 息 域 内 の 畜 舎 等 に お い て は 、 野 生 鳥 獣 が 侵
イ 飼料作物の適切な管理
野 生 鳥 獣 に よ る 飼 料 作 物 の 平 成 2 6 年 度 被 害 額 は 、 野 菜 、 水 稲 に 次 い で
3番目となっているが、作付ほ場(採草地及び放牧地を含む。)に野生鳥獣
が 侵 入 す る こ と は 、 飼 料 作 物 の 被 害 に 留 ま ら ず 、 野 生 鳥 獣 と 家 畜 と が 間 接 的 に 接 触 す る こ と に 繋 が る た め 、 家 畜 防 疫 の 観 点 か ら 、 そ の 侵 入 防 止 に 取 り組む必要がある。
ま た 、 山 ぎ わ の 牧 草 地 で は 、 イ ノ シ シ が 牧 草 ( イ タ リ ア ン ラ イ グ ラ ス ) の 冬 季 生 草 重 の 6 割 、 春 季 生 草 重 の 4 割 を 食 害 し て い る と の 報 告 も あ る こ と か ら 、 飼 料 作 物 へ の 鳥 獣 被 害 が 発 生 す る 地 域 に お い て は 、 適 切 な 防 護 柵 を 設 置 す る な ど 、 野 生 鳥 獣 を 寄 せ 付 け な い 飼 料 作 物 の 管 理 に 努 め る こ と と する。
⑤ 地域発新技術の実証
平 成 2 2 年 度 に 第 一 期 宮 崎 県 鳥 獣 被 害 対 策 緊 急 プ ロ ジ ェ ク ト 推 進 計 画 が 策 定 さ れ て 以 降 、 農 業 改 良 普 及 セ ン タ ー が 中 心 と な り 、 各 地 域 に お い て 優 良 技 術の実証が行われ、地域の実状に応じて改良が行われている。
ま た 、 集 落 に お い て も 、 住 民 の 創 意 工 夫 に よ る 技 術 の 蓄 積 が 見 ら れ る こ と か ら 、 こ れ ら の 地 域 発 新 技 術 に 関 す る 情 報 を 収 集 す る と と も に 、 同 様 の 課 題 を有する地域への波及を促進する。
(3)モデル集落の育成と優良事例としての波及
集 落 対 策 の 推 進 に は 、 身 近 な 地 域 に お い て 成 功 事 例 が 創 出 さ れ る こ と が 重 要 で あ る こ と か ら 、 各 地 域 特 命 チ ー ム ご と に 、 モ デ ル 集 落 を 設 置 し 、 重 点 的 な 支 援を行う。
このモデル集落では、「集落被害対策ビジョン」を作成し、ビジョンに基づき
地 域 住 民 に 対 す る 研 修 会 や 集 落 点 検 、 追 い 払 い 活 動 等 を 実 施 す る と と も に 、 集 落 点 検 に 基 づ き 適 切 な 防 護 柵 等 の 設 置 ・ 管 理 を 行 い 、 集 落 ぐ る み に よ る 被 害 防 止効果を実証するとともに成功事例の創出を図る。
(4)地域リーダーの育成
集 落 の 合 意 形 成 、 集 落 点 検 等 を 効 率 的 に 進 め て い く に は 、 基 礎 的 な 鳥 獣 被 害 対 策 の 考 え 方 や 地 域 ぐ る み の 対 策 の 重 要 性 等 を 理 解 し た 集 落 リ ー ダ ー の 存 在 が 必要である。
こ の た め 、 鳥 獣 被 害 対 策 ス ペ シ ャ リ ス ト や 鳥 獣 セ ン タ ー 職 員 、 鳥 獣 被 害 対 策
マイスターの指導のもと、各地域毎にリーダー育成のための講習会を開催し、「鳥
獣 被 害 対 策 地 域 リ ー ダ ー 」 を 育 成 す る こ と で 、 集 落 対 策 の 円 滑 な 実 施 を 図 る 。
(5)広域的な被害防止対策の実施
鳥 獣 は 、 集 落 や 市 町 村 等 の 区 域 に か か わ ら ず 、 自 然 界 で 自 由 に 行 動 す る こ と か ら 、 被 害 防 止 対 策 に お い て は 、 鳥 獣 の 行 動 域 に 対 応 し た 取 組 を 行 う こ と が 、 効果的である。
2 被害状況に応じた適切な「捕獲対策」
捕 獲 対 策 で は 、 野 生 鳥 獣 の 生 息 状 況 の 的 確 な 把 握 、 適 切 な 捕 獲 の 実 施 及 び 捕 獲
体制の整備などを行い、以下のような成果がみられた。
○ 「捕獲対策」の主な成果(平成22年度から平成27年度まで)
① 個 体 群 管 理 の 根 拠 と な る 生 息 数 、 分 布 域 等 の 把 握 を 行 う た め 、 シ カ と サ ル
の 生 息 状 況 調 査 を 実 施 し 、 そ の 結 果 を 各 地 域 で の 説 明 会 や 研 修 会 を 通 じ 周 知 することで、対策に向けた情報の共有化が図られた。
(シカ推定個体数) (単位:頭)
H22 H23 H24 H25 H26 H27
中央値 136,306 135,312 130,593 124,923 115,315 −
(サル推定個体数) (単位:頭)
H22 H23 H24 H25 H26 H27
群れ数 99 101 103 103 100 98
中央値 5,000 5,000 4,500 4,300 4,300 4,000
② イ ノ シ シ と シ カ の 狩 猟 期 間 を 延 長 す る と と も に 、 有 害 鳥 獣 捕 獲 班 へ の 活 動 支 援 や 有 害 捕 獲 に 対 す る 助 成 等 に よ り 捕 獲 強 化 を 図 っ た 結 果 、 イ ノ シ シ と シ カ、サルの狩猟と有害捕獲を合わせた捕獲数は、増加している。
(主な鳥獣の捕獲数)
③ 狩 猟 免 許 試 験 を 年 3 回 、 複 数 会 場 で 休 日 に も 実 施 す る な ど 狩 猟 免 許 を 取 得
し や す い 環 境 づ く り を 進 め て き た 結 果 、 狩 猟 免 許 所 持 者 数 は 、 こ こ 数 年 は 増 加傾向にある。
(狩猟免許所持者数) (単位:人)
H22 H23 H24 H25 H26 H27
網・わな 2,228 2,439 2,471 2,566 2,643 − 銃器 4,120 4,070 3,281 3,230 3,194 − 計 6,348 6,509 5,752 5,796 5,837 −
0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000
H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26
イノシシ シカ サル
(1)野生鳥獣の生息状況の的確な把握
シ カ 、 イ ノ シ シ 、 サ ル な ど の 特 定 の 鳥 獣 に つ い て は 、 生 息 状 況 及 び 加 害 の 実
態 を 把 握 す る と と も に 、 生 息 状 況 に 応 じ た 個 体 群 の 管 理 の 方 法 に つ い て 、 長 期
的 な 見 通 し に 立 っ た 検 討 を 行 い 、 狩 猟 を 含 む 個 体 群 管 理 の 実 施 な ど 鳥 獣 の 適 正
な管理に努める必要がある。
こ の た め 、 継 続 し て 生 息 調 査 等 を 行 い 、 精 度 の 高 い 推 定 生 息 数 や 分 布 域 等 を
把握するとともに、捕獲数を正確に把握する必要がある。
① シカの生息調査
環 境 省 は 、 平 成 2 6 年 度 に 統 計 手 法 ( 階 層 ベ イ ズ 法 ) を 用 い た シ カ の 生 息 状
況 等 調 査 を 全 国 的 に 実 施 し て お り 、 2 7 年 4 月 に 公 表 し た 本 県 の シ カ の 生 息 頭
数は、平成25年度末で、約12万5千頭と推定している。
階 層 ベ イ ズ 法 は 、 現 在 、 よ り 精 度 が 高 い 調 査 手 法 と 言 わ れ て い る た め 、 本 県
に お い て も 同 手 法 に よ る 推 定 を 行 う た め の 、 捕 獲 数 、 モ ニ タ リ ン グ 調 査 に よ る
生 息 密 度 及 び 狩 猟 者 ア ン ケ ー ト 等 に よ る 捕 獲 効 率 及 び 目 撃 効 率 等 の 密 度 指 標 の
② サルの生息調査
サ ル の 生 息 調 査 に つ い て は 、 生 息 状 況 を 的 確 に 把 握 す る た め 、 平 成 1 4 年
度 か ら 県 内 を 大 ま か に 県 北 、 県 央 、 県 南 の 3 ブ ロ ッ ク に 分 け て 、 現 地 調 査 に
よ る 群 れ 数 と 頭 数 の 調 査 を 実 施 し て い る が 、 今 後 は 、 一 斉 に 調 査 す る な ど 調
査方法の見直しを検討する。
な お 、 本 県 の 生 息 数 は 、 平 成 2 7 年 度 末 の 時 点 で 9 8 群 れ の 約 4 千 頭 と 推
定している。
③ イノシシの生息調査
イ ノ シ シ の 生 息 数 に つ い て は 、 環 境 省 が 九 州 地 方 の 個 体 数 を 平 成 2 4 年 末
で 約 3 5 万 頭 ( 中 央 値 ) と 推 定 し て い る も の の 、 イ ノ シ シ は 、 捕 獲 数 以 外 に
生 息 密 度 を 表 す 有 効 な 指 標 と な る デ ー タ が な く 、 県 毎 に 推 定 し た 場 合 は 、 推
定 の 精 度 が 低 く な る と し て い る こ と か ら 、 本 県 の 実 態 を 反 映 す る 適 用 可 能 な
調査手法は確立されていない。
な お 、 環 境 省 が 実 施 し た 自 然 環 境 保 全 基 礎 調 査 に よ る と 、 平 成 1 5 年 の イ
ノシシの生息区画率(1区画:5㎞メッシュ)は、昭和53年と比較して、6.5%
増 の 9 2. 9 % ( 全国 平 均 3 8. 5 % ) とな っ て お り、 分 布域 が拡 大 し、 ほ
ぼ県下全域でイノシシが確認されている状況にある。
④ アライグマの生息調査
特 定 外 来 生 物 に 指 定 さ れ 、 農 畜 産 物 等 に 深 刻 な 被 害 を 及 ぼ す ア ラ イ グ マ に
つ い て は 、 九 州 北 部 で は ほ ぼ 全 域 で 生 息 が 確 認 さ れ 、 九 州 南 部 へ と 生 息 域 を
拡大しつつある。
本 県 に お い て も 平 成 2 7 年 度 に 日 之 影 町 と 延 岡 市 で そ れ ぞ れ 1 頭 が 捕 獲 さ
れ 、 西 都 市 で は 写 真 撮 影 さ れ る な ど 、 県 内 で の 繁 殖 や 生 息 域 の 拡 大 が 懸 念 さ
れている。
こ の た め 、 県 内 で の ア ラ イ グ マ の 生 息 状 況 を 把 握 す る た め 、 ア ラ イ グ マ 情
報 を 広 報 等 で 周 知 し 、 狩 猟 者 は も と よ り 地 域 住 民 等 か ら の 発 見 等 の 情 報 収 集
に 努 め る と と も に 、 発 見 等 の 情 報 が 寄 せ ら れ た 地 域 等 に お い て 自 動 撮 影 カ メ
ラの設置や痕跡調査等を行うこととする。
(2)適切な捕獲の実施
野 生 鳥 獣 に よ る 被 害 を 軽 減 す る た め に は 、 防 護 柵 の 設 置 な ど に よ る 「 被 害 防
止対策」と併せて、有害鳥獣捕獲と狩猟による適切な捕獲を推進する必要がある。
こ の た め 、 農 林 水 産 省 の 交 付 金 等 を 活 用 し た 有 害 捕 獲 に 加 え 、 環 境 省 事 業 を
活 用 し た 県 に よ る 指 定 管 理 鳥 獣 捕 獲 等 事 業 を 実 施 す る な ど 、 関 係 者 が 連 携 し て
捕獲に取り組むことが重要である。
ま た 、 必 要 に 応 じ て 、 狩 猟 等 の 規 制 緩 和 を 行 う な ど 、 適 切 な 捕 獲 圧 を 維 持 し
確保してくことも重要である。
① シカの捕獲対策
環 境 省 と 農 林 水 産 省 は 、 鳥 獣 被 害 の 深 刻 化 を 踏 ま え 、 シ カ の 生 息 数 を 1 0
年 後 の 平 成 3 5 年 度 末 ま で に 半 減 す る こ と と し て お り 、 本 県 に お い て も 、 個
体 群 管 理 計 画 ( 平 成 2 6 年 度 末 策 定 ) に 基 づ き 、 各 種 助 成 制 度 等 を 活 用 し な
がら計画的な捕獲を促進するものとする。
特 に 、 県 境 を 越 え て 広 域 的 に 生 息 す る シ カ に つ い て は 、 九 州 シ カ 広 域 一 斉
捕獲に参加するなど、引き続き関係県等と連携した捕獲に取り組む。
また、狩猟による捕獲を促進するため、狩猟期間の延長(11/15∼2/15→11/1
∼ 3/15: 日 南 市 、 串間 市 、 三 股町 を 除 く )や 捕 獲 数 制 限の 解 除 ( 1頭 → 制 限
○ 個体 群 管理 計画 (単 位 :頭 )
② サルの捕獲対策
サ ル に つ い て は 、 人 家 周 辺 に 出 没 し 、 女 性 や 高 齢 者 が い て も 逃 げ ず 、 屋 根
に 上 が っ た り 住 宅 に 侵 入 す る な ど の 人 慣 れ が 極 度 に 進 ん だ 地 域 も 一 部 で 見 受
けられるなど早急な対策が必要となっている。
一 方 で 、 対 策 と し て 捕 獲 の み に 頼 る こ と は 、 被 害 の 軽 減 に つ な が ら な い ば
か り か 、 場 合 に よ っ て は 、 加 害 群 の 分 裂 ・ 拡 大 を 促 し た り 地 域 個 体 群 を 絶 滅
させる恐れがある。
こ の た め 、 群 れ の 生 息 状 況 、 被 害 状 況 等 に 応 じ て 、 被 害 防 止 対 策 の 徹 底 を
図 る と と も に 、 捕 獲 に 当 た っ て は 、 加 害 個 体 を 特 定 し た 上 で 、 群 れ の 分 裂 や
拡 大 を 招 か な い よ う 十 分 に 検 討 し た 上 で 行 い 、 県 内 の 地 域 個 体 群 ・ 生 息 域 を
安 定 的 に 維 持 し つ つ 農 林 作 物 被 害 等 を 軽 減 し て 、 人 と サ ル と の 共 存 を 図 る こ
ととする。
③ イノシシの捕獲対策
イ ノ シ シ に つ い て は 、 生 息 密 度 や 個 体 数 を 推 定 す る 現 実 的 な 調 査 方 法 が 確
立 さ れ て い な い こ と か ら 、 宮 崎 県 第 二 種 特 定 鳥 獣 ( イ ノ シ シ ) 管 理 計 画 ( 平
成 2 7 年 5 月 2 9 日 ∼ 平 成 2 9 年 3 月 3 1 日 ) に お い て 個 体 数 を 管 理 目 標 と
するのではなく、「被害額が増加傾向を示す以前(昭和61年度∼平成7年度)
の 平 均 被 害 額 ( 約 5 千 万 円 ) 以 下 に 抑 え る 」 こ と を 目 標 と し て 、 農 林 作 物 へ
の被害を軽減させながら、個体群の安定的な維持を図るとしている。
捕 獲 に あ た っ て は 、 各 種 助 成 制 度 等 を 活 用 し な が ら 有 害 捕 獲 を 促 進 す る と
ともに、狩猟による捕獲を促進するため、狩猟期間の延長(11/15∼2/15→11/1
∼3/15)等の規制緩和を継続する。
な お 、 イ ノ シ シ の 生 息 状 況 の 指 標 と な る 捕 獲 数 や 被 害 額 等 を 的 確 に 把 握 す
る と と も に 、 そ の 点 検 ・ 評 価 を 随 時 行 い 、 必 要 に 応 じ て 捕 獲 対 策 の 見 直 し を
行うものとする。
(3)捕獲体制の整備
狩 猟 者 の 減 少 ・ 高 齢 化 が 進 む 中 、 適 切 な 捕 獲 を 実 施 し て い く た め に は 、 新 た
な 狩 猟 者 の 確 保 ・ 育 成 対 策 を 進 め な が ら 、 効 果 的 な 有 害 鳥 獣 捕 獲 を 実 施 す る た
めの体制を整備することが重要である。
ま た 、 狩 猟 や 有 害 鳥 獣 捕 獲 に 際 し て の 事 故 が 全 国 的 に 多 発 し て お り 、 県 内 で
も 少 な か ら ず 発 生 し て い る こ と か ら 、 安 全 の 確 保 に つ い て 、 十 分 に 配 慮 す る も
のとする。
(
基準年) (
1年目) (
2年目) (
3年目) (
4年目) (
5年目) (
6年目) (
7年目) (
8年目) (
9年目) (
10年目)
H25
H26
H27
H28
H29
H30
H31
H32
H33
H34
H35
目標生息頭数
125,000
123,000
113,000
105,000
97,000
90,000
83,000
77,000
72,000
67,000
63,000
① 狩猟者の確保・育成対策
狩 猟 免 許 保 有 者 数 は 減 少 傾 向 に あ り 、 狩 猟 免 許 所 持 者 の う ち 6 0 歳 以 上 の
占 め る 割 合 が 平 成 2 6 年 度 は 約 7 5 % と 高 齢 化 が 進 ん で お り 、 将 来 的 に は 、
有 害 鳥 獣 捕 獲 に 支 障 を 来 す 恐 れ も あ る こ と か ら 、 新 た な 狩 猟 者 の 確 保 ・ 育 成
対策を進めることが急務となっている。
このため、狩猟免許試験の複数回実施(年3回)や複数会場実施(平成27
年度から8会場)、休日実施に取り組むとともに、免許取得希望者のための初
心 者 講 習 会 の 実 施 な ど 狩 猟 免 許 を 受 験 し や す い 環 境 整 備 を 継 続 実 施 し な が ら
狩猟者の確保に努める。
ま た 、 狩 猟 初 心 者 等 を 対 象 と し た 安 全 や 捕 獲 技 術 向 上 の た め の 講 習 会 等 を
実施して初猟者の育成を図る。
② 有害鳥獣捕獲体制の整備
ア 有害鳥獣捕獲班の活動支援
鳥 獣 に よ る 農 林 水 産 業 等 へ の 被 害 を 防 止 す る た め 、 県 内 2 6 市 町 村 全 て
に 「 有 害 鳥 獣 対 策 協 議 会 」 が 設 置 さ れ 、 そ の 下 部 組 織 と し て 「 有 害 鳥 獣 捕
獲 班 」 が 、 ま た 、 サ ル の 生 息 数 が 多 く 、 被 害 が 深 刻 化 し て い る 1 8 市 町 村
で は 、 有 害 鳥 獣 捕 獲 班 と は 別 に 「 野 生 猿 特 別 捕 獲 班 」 が 編 成 さ れ て い る 。
有 害 鳥 獣 対 策 協 議 会 は 、 市 町 村 、 J A 、 森 林 組 合 、 猟 友 会 代 表 者 等 で 構
成 さ れ て お り 、 捕 獲 班 に よ る 有 害 鳥 獣 の 捕 獲 許 可 申 請 と 実 際 の 捕 獲 活 動 が
主 な活 動内 容 であ る。
平成27年4月1日現在、有害鳥獣捕獲班は、208班、班員2,557名、
野 生 猿 特 別 捕 獲 班 は 7 0 班 、 班 員 8 0 8 名 と 現 状 を 維 持 し て い る が 、 捕 獲
班の活動は、原則としてボランティアであることから、市町村と連携して、
捕 獲 活 動 に 要 す る 経 費 の 一 部 を 助 成 す る と と も に 、 班 員 へ の 安 全 や 技 術 向
上 講 習 会 を 実 施 す る な ど 、 引 き 続 き 、 そ の 活 動 支 援 に 努 め る こ と と す る 。
イ 認定鳥獣捕獲等事業者の活用
認 定 鳥 獣 捕 獲 等 事 業 者 は 、 鳥 獣 の 捕 獲 の 一 層 の 促 進 と 担 い 手 の 育 成 を 図
る た め 、 必 要 な 技 能 及 び 知 識 な ど 国 が 定 め る 基 準 を 満 た す 事 業 者 で あ り 、
本 県 に お い て も 1 事 業 者 が 認 定 を 受 け て い る 。
認 定 事 業 者 は 、 有 害 鳥 獣 捕 獲 に 従 事 で き る ほ か 、 県 が 実 施 す る 指 定 管 理
鳥 獣 捕 獲 等 事 業 を 受 託 し て 、 シ カ や イ ノ シ シ の 捕 獲 を 行 う こ と が 可 能 で あ
り 、 狩 猟 者 の 減 少 ・ 高 齢 化 が 進 行 す る 中 、 新 た な 捕 獲 の 担 い 手 と し て 期 待
さ れ る こ と か ら 、 認 定 事 業 者 の 活 用 を 進 め る こ と と す る 。
ウ 地域ぐるみの捕獲の促進
狩 猟 者 の 減 少 ・ 高 齢 化 に よ り 、 現 在 の 有 害 鳥 獣 の 捕 獲 体 制 だ け で は 、 高
ま る 捕 獲 要 請 に 対 応 で き な く な る こ と が 懸 念 さ れ て い る 中 、 一 定 の 条 件 を
を 補 助 者 と し て 捕 獲 従 事 者 に 含 む こ と が で き る 制 度 「 補 助 者 制 度 」 が 、 平
成24年度から全国的に実施できるようになった。
本 制 度 は 、 狩 猟 者 と 地 域 住 民 が 一 体 と な っ た 捕 獲 を 行 う こ と で 、 よ り 迅
速 な 捕 獲 や 狩 猟 者 の 負 担 軽 減 に つ な が る な ど 、 地 域 住 民 ・ 狩 猟 者 双 方 に メ
リ ッ ト が あ る 制 度 で あ り 、 本 県 に お い て も 、 宮 崎 市 や 西 都 市 及 び 五 ヶ 瀬 町
で 導 入 さ れ 、 地 域 住 民 の 狩 猟 免 許 取 得 に つ な が る な ど の 波 及 効 果 も 現 れ て
い る こ と か ら 、 今 後 も 、 地 域 ぐ る み で 捕 獲 に 取 り 組 む 「 補 助 者 制 度 」 を 促
3 中・長期的視点に立った「生息環境対策」
生 息 環 境 対 策 で は 、 野 生 鳥 獣 が 生 息 し や す い 森 林 環 境 の 確 保 、 林 道 等ののり面
の食害等を防ぐのり面緑化工法の実現化や冬場の新芽発生を抑制する草刈時期の検
証を行い、以下のような成果がみられたところである。
○ 「生息環境対策」の主な成果(平成25年度から平成27年度まで)
① 国 庫 補 助 事 業 等 を 活 用 し 、 広 葉 樹 の 植 栽 等 や 除 間 伐 を 実 施 し 、 多 様 な 生 息
環境を持つ森林づくりを推進した。
② タ ケ ニ グ サ 等 を 配 合 し た 緑 化 工 法 、 小 さ な 金 網 で 覆 う マ ッ ト 工 法 の 実 用 化
とともに、9月から10月を除く草刈時期に一定の効果があることを検証した。
(1)多様な森林づくりの推進
森 林 は 、 多 種 多 様 な 野 生 動 植 物 等 の 生 息 す る 場 と な っ て お り 、 天 然 林 の 伐 採 や 単 一 樹 種 に よ る 森 林 施 業 は 、 そ こ に 生 息 す る 野 生 鳥 獣 の 生 態 系 へ 少 な か ら ず 影響を及ぼしている。
ま た 、 人 工 林 に お け る 適 正 な 管 理 が 行 わ れ な く な る と 、 下 層 植 生 が 乏 し く な り 、 生 物 多 様 性 の 保 全 に 支 障 を 来 す だ け で な く 、 野 生 鳥 獣 の 生 息 場 所 や餌場 の 減 少 に よ り 、 植 栽 木 の 食 害 や 野 生 鳥 獣 が 集 落 周 辺 へ 出 没 す る な ど 農 林 作 物 に 被 害を与えることが危惧される。
こ の た め 、 野 生 鳥 獣 が 生 息 し や す い 森 林 環 境 を 確 保 す る た め 、 多 種 多 層 な 森 林構造に誘導するなど、多様な森林づくりを推進する。
① 間伐の推進
人 工 林 の 生 育 段 階 に 見 合 っ た 適 切 な 間 伐 に よ り 、 樹 幹 や 根 系 の 発 達 や 下 層 植生を誘導し、生物多様性を有した森林づくりを推進する。
② 広葉樹林・針広混交林の造成
広 葉 樹 の 植 栽 や 地 域 に 適 合 し た 様 々 な 樹 種 で 構 成 さ れ る 森 林 へ の 誘 導 を 図 り、多様な樹種で構成された針広混交林の造成を推進する。
③ 天然林の維持保全
適 地 適 木 、 林 業 生 産 性 を 考 慮 し 、 資 源 循 環 型 の 森 林 を 造 成 す る た め の 伐 採 跡 地 の 再 造 林 を 進 め る 一 方 で 、 天 然 林 の 適 正 な 配 置 保 全 に 努 め 、 自 然 の 力 を 活 用 し た 更 新 に よ り 、 生 物 多 様 性 保 全 に 配 慮 し た 自 然 度 の 高 い 森 林 の 造 成 を 推進する。
(2)適正な草刈時期の検証及び周知
林 道 や 農 道 等 の 「 の り 面 」 の 保 護 は 、 雨 水 に よ る 侵 食 の 防 止 や 凍 上 に よ る 表 層 崩 壊 の 抑 制 を 図 る こ と を 目 的 と し 、 草 本 類 や 木 本 類 に よ る 緑 化 工 に よ り 施 工 されている。
また、「のり面」や「路肩」の管理は、視距を確保し、車両の通行の安全性を
し か し な が ら 、 こ れ ら の 林 道 等 は 山 地 と 集 落 を 連 絡 す る “ み ち ” で あ る こ と か ら 、 シ カ 等 を 集 落 へ と 導 く 「 誘 導 路 」 と も な っ て お り 、 生 息 域 の 拡 大 の 一 因 として考えられている。
また、「のり面」や「路肩」などの青草(緑草帯)は、野生鳥獣の餌が乏しく
な る 冬 期 に お い て 、 シ カ 等 の 貴 重 な餌資 源 と な っ て お り 個 体 数 維 持 の ( 個 体 数 が減少しない)一因と考えられている。
このため、「のり面」は小さな金網で覆うマット工法等の活用により緑化を行
4 捕獲鳥獣の地域資源としての「利活用推進対策」
野 生 鳥 獣 は 農 林 作 物 等 へ の 被 害 を も た ら す 一 方 で 、 捕 獲 し た 野 生 鳥 獣 は 、 地 域
に お け る 重 要 な 資 源 で あ り 、 県 内 で は 以 前 か ら 、 捕 獲 し た 野 生 鳥 獣 の 肉 を 精 肉 や
加 工 品 に し て 直 売 所 等 で 販 売 し た り 、 宿 泊 施 設 等 で は 希 少 価 値 の あ る 料 理 と し て
提供されたりしている。
一方、捕獲した野生鳥獣の肉(以下「ジビエ」という。)は、流通ルートの開拓
や 定 量 ・ 定 品 質 に 向 け た 安 定 供 給 体 制 の 確 立 な ど の 課 題 も あ る こ と か ら 、 そ の 利
活 用 に つ い て は 一 部 に 留 ま っ て お り 、 地 域 資 源 と し て 十 分 に 生 か し 切 れ て い な い
状況にある。
今後、野生鳥獣の適正な個体数の管理のため、継続的な捕獲数が見込まれる中、
捕 獲 鳥 獣 の 食 用 等 と し て の 利 活 用 の 促 進 に 向 け 、 需 要 確 保 の た め の 様 々 な 取 組 を
実施する。
(1)推進体制の確立
ジ ビ エ を 本 県 の 魅 力 あ る 食 材 と し て 提 供 ・ 普 及 し 、 新 た な 里 山 ブ ラ ン ド 「 み
や ざ き ジ ビ エ 」 と し て 発 信 す る た め 、 生 産 か ら 流 通 、 消 費 に 至 る 、 今 後 の 様 々
な 課 題 解 決 に 向 け 、 料 理 関 係 者 、 狩 猟 関 係 者 、 処 理 加 工 関 係 者 、 行 政 等 か ら な
る「みやざきジビエ普及拡大推進協議会」を設置する。
(2)需給状況・ニーズ等の把握調査の実施
① 需要状況調査
平 成 2 6 年 度 に 捕 獲 さ れ た 野 生 鳥 獣 は 、 シ カ が 2 万 8 千 頭 、 イ ノ シ シ が 2
万 4 千 頭 と な っ て い る が 、 そ の 利 活 用 に つ い て は 把 握 で き て い な い た め 、 県
内の捕獲頭数に対する利活用の状況把握に努める。
② 消費状況等調査
農 林 水 産 省 の 飲 食 業 者 へ の ア ン ケ ー ト 調 査 ( 複 数 回 答 ) に よ る と 、 ジ ビ エ
料理を提供しない理由として最も多かったのが「自店の味に合わない」、次い
で 「 品 質 が 不 安 定 」 や 「 仕 入 方 法 が 分 か ら な い 」、「 価 格 が 高 い 」、「 調 理 方 法
が分からない」の順となっている。
ジ ビ エ の 普 及 拡 大 を 図 る た め に は 、 飲 食 店 等 の 販 路 確 保 と 消 費 拡 大 が 重 要
であることから、県内の飲食店等のニーズ把握に努める。
③ 県民意識等調査
本 県 に お け る ジ ビ エ の 認 知 度 は 、 食 文 化 と し て 根 付 い て い る 地 域 は あ る も
のの、全体的にその認知度および消費の実態は把握できていない。
県 民 の ジ ビ エ に 対 す る 消 費 状 況 や イ メ ー ジ を 把 握 す る こ と は 、 今 後 の 販 売
戦 略 を 行 う 上 で 重 要 で あ る こ と か ら 、 県 民 に 対 す る ジ ビ エ の 認 知 度 の 把 握 に
(3)衛生管理の向上
牛、豚などの家畜のと殺・解体については「と畜場法」、鶏等については「食
鳥 処 理 の 事 業 の 規 制 及 び 食 鳥 検 査 に 関 す る 法 律 」 に 規 定 さ れ た 、 専 用 の 処 理
施 設 ( と 畜 場 、 食 鳥 処 理 場 ) に お い て と 殺 ・ 解 体 が 行 わ れ 、 獣 医 師 等 の 専 門
的知識を有した者による検査等にて安全性が確保されている。
一 方 、 野 生 鳥 獣 は 「 と 畜 場 法 」 及 び 「 食 鳥 処 理 の 事 業 の 規 制 及 び 食 鳥 検 査
に 関 す る 法 律 」 の 対 象 動 物 と な っ て お ら ず 、 食 品 衛 生 法 に 基 づ く 、 食 肉 処 理
業 の 許 可 を 受 け た 施 設 に お い て 、 処 理 加 工 業 者 や 狩 猟 者 に よ り と 殺 ・ 解 体 が
行われている。
こ の た め 、 ジ ビ エ の 衛 生 管 理 に つ い て は 、 処 理 加 工 業 者 や 狩 猟 者 の 技 術 に
委ねられていることから、衛生管理基準の統一が求められてきた。
そ こ で 、 平 成 2 6 年 1 1 月 に 厚 生 労 働 省 は 「 野 生 鳥 獣 肉 の 衛 生 管 理 に 関 す
る 指 針 ( 以 下 「 ガ イ ド ラ イ ン 」 と い う 。)」 を 策 定 し 、 こ れ を 受 け 、 本 県 に お
いても平成27年3月に「宮崎県野生鳥獣の衛生管理に関するガイドライン」
を作成し、処理施設における衛生基準を示したところである。
ジ ビ エ の 利 活 用 の 促 進 に は 、 適 切 な 衛 生 管 理 に 基 づ い て 処 理 さ れ た 安 全 ・
安 心 な 製 品 で あ る こ と が 不 可 欠 で あ る こ と か ら 、 衛 生 管 理 ガ イ ド ラ イ ン の 周
① 処理施設における衛生管理
安 全 ・ 安 心 な 製 品 を 供 給 す る た め に は 、 ガ イ ド ラ イ ン を 満 た し た 施 設 で の 処理が必要であるが、県内施設におけるガイドラインの遵守状況については、 十分に把握できていない。
こ の た め 、 各 施 設 へ の 立 ち 入 り 調 査 の 実 施 に よ り 遵 守 状 況 を 把 握 す る と と もに、ガイドラインの基準に沿った施設への改善指導及び支援を行う。
② 食肉販売店、飲食店等における衛生管理
処 理 加 工 施 設 に お い て 適 切 に 処 理 さ れ た ジ ビ エ は 、 食 肉 販 売 業 者 、 食 肉 製 品 製 造 業 者 、 そ う ざ い 製 造 業 者 、 飲 食 店 等 を 経 て 、 一 般 消 費 者 の 手 に 届 く 。 し か し な が ら 、 処 理 加 工 施 設 に お い て 衛 生 的 に 処 理 さ れ た 肉 で あ っ て も 、 中 に は 人 に 健 康 被 害 を 引 き 起 こ す 病 原 体 を 保 有 し て い る 恐 れ が あ り 、 家 畜 と 比 較 し て 、 人 の 動 物 由 来 感 染 症 や 食 中 毒 発 生 な ど 衛 生 上 の リ ス ク が 高 い と 言 える。
こ の た め 、 各 事 業 者 は 、 家 畜 製 品 と は 異 な る 製 品 管 理 を 行 う 必 要 が あ り 、 取扱方法や調理方法等についての情報提供を行うこととする。
③ 一般家庭における衛生管理
今 後 、 ジ ビ エ ブ ー ム や 消 費 拡 大 の 取 組 に よ り 家 庭 で ジ ビ エ を 食 す る 機 会 が 増えてくることが予想される。
し か し な が ら 、 こ れ ま で 家 庭 で は ジ ビ エ を 取 り 扱 う 機 会 は 少 な か っ た た め ジ ビ エ 特 有 の 取 扱 に つ い て の 知 識 を 有 し て お ら ず 、 飲 食 店 等 に 比 べ る と 食 中 毒等が起こりやすい状況にある。
このため、一般家庭でジビエを調理する場合の注意点を県民に広く周知し、 食中毒等の防止に努める。
④ 人材の育成
衛 生 管 理 を 徹 底 す る た め に は 、 処 理 施 設 の 改 善 に 加 え 、 処 理 ・ 加 工 ・ 調 理 を行う人材の衛生管理意識の醸成と処理技術の向上が不可欠である。
こ の た め 、 衛 生 管 理 の 知 識 、 処 理 加 工 ・ 調 理 技 術 等 の 幅 広 い 知 識 や 技 術 を 有 す る 人 材 の 育 成 を 図 る た め 「 ジ ビ エ マ イ ス タ ー 制 度 」 を 創 設 し 、 狩 猟 者 や 処理加工業者、飲食店員等を対象とした研修会を開催する。
(4)生産・流通体制等の確立
① 統一表示基準等の確立
飲 食 店 や 一 般 県 民 等 の 消 費 者 が 安 心 し て ジ ビ エ を 購 入 す る た め に は 、 製 品 を購入する手がかりとなる食品表示に十分な情報が掲載されている必要がある。
ま た 、 消 費 者 に 安 心 感 を 与 え 消 費 拡 大 に 繋 げ る た め に 、 統 一 し た 表 示 基 準 を作成し、県内の販売業者等に周知した上で、広くその活用を推進する。
② 認証制度の創設
飲 食 業 者 、 加 工 業 者 、 消 費 者 が ジ ビ エ に 対 し て よ り 安 心 感 を 持 っ て も ら う
ため、統一した表示基準の作成に加えて、新たに「みやざきジビエ認証制度」
を創設する。
③ 安定流通体制の確立
野 生 鳥 獣 は 森 林 内 を 移 動 す る な ど 、 計 画 的 な 捕 獲 が 難 し く 、 捕 獲 し た 個 体
も 捕 獲 個 体 の 状 況 や 捕 獲 場 所 等 に よ っ て 良 質 な 肉 が 確 保 で き な い な ど 、 安 定
的 な 供 給 を 行 う こ と が で き な い こ と も 販 路 の 拡 大 に 繋 が ら な い 要 因 の 一 つ で
ある。
一 方 で 、 野 生 鳥 獣 の 捕 獲 は 各 地 域 で 行 わ れ て お り 、 地 域 間 の 流 通 取 引 の 活
性化及び衛生管理の徹底を図ることで、安定的な供給が期待できる。
こ の た め 、 統 一 表 示 基 準 や 認 証 制 度 等 を 創 設 す る な ど し て 、 地 域 間 取 引 の
拡大を図り、安定供給体制を確立する。
④ みやざきジビエの認知度向上
消 費 拡 大 に は 一 般 消 費 者 が ジ ビ エ の 良 さ を 理 解 し て 、 食 べ る 文 化 を 醸 成 し
て い く こ と が 必 要 で あ る こ と か ら 、 一 般 消 費 者 や 飲 食 店 等 へ 、 ジ ビ エ の 美 味
し さ や ヘ ル シ ー で 栄 養 価 の 高 い 食 材 で あ る こ と 等 を 広 く ア ピ ー ル し 認 知 度 向
上を図る。
ア 県民に対する認知度向上
飲 食 店 等 で の 取 引 を 拡 大 さ せ る た め に は 、 ジ ビ エ を 県 民 に 広 く 食 し て も
ら う 必 要 が あ る 。 こ の た め 、 消 費 拡 大 イ ベ ン ト の 実 施 や パ ン フ レ ッ ト 配 布
等 を 行 う こ と に よ り 認 知 度 の 向 上 を 図 り 、 み や ざ き ジ ビ エ の 普 及 拡 大 を 目
指す。
イ 飲食店等に対する認知度向上
料 理 講 習 会 の 開 催 や 処 理 加 工 業 者 と 飲 食 店 や 加 工 業 者 等 と の 商 談 会 ( マ
ッ チ ン グ ) 等 を 開 催 す る こ と に よ り 、 こ れ ま で ジ ビ エ を 取 り 扱 っ て い な い
飲 食 店 等 に つ い て は 新 た な 取 引 を 、 既 に 取 り 扱 っ て い る 飲 食 店 等 に つ い て
は県内産への転換や取引量の拡大を促す。
⑤ 販売戦略の検討
ジ ビ エ は 家 畜 と は 異 な り 、 定 量 ・ 定 品 質 の 製 品 を 供 給 す る こ と が 難 し く 、
捕獲時期、捕獲個体の年齢・性別などにより、その肉質は大きく異なるため、
こ の こ と が 、 定 時 ・ 定 量 ・ 定 品 質 を 求 め る レ ス ト ラ ン 等 の 飲 食 店 で の 取 引 が
拡大しなかった要因の一つとなっている。
一 方 で 、 こ の 肉 質 の 違 い が ジ ビ エ の 特 徴 で あ り 、 肉 質 に 適 し た 調 理 法 を 選
択 す る こ と で 、 野 生 味 の あ る 個 性 的 な 料 理 を 提 供 で き る こ と と な り 、 画 一 的
こ の た め 、 ジ ビ エ の 販 売 戦 略 を 進 め る 中 で 、 捕 獲 時 期 及 び 年 齢 等 に よ る 肉
質 ( 品 質 ) 分 類 表 を 作 成 し 、 そ れ ぞ れ の 肉 質 に 適 し た 調 理 法 ( レ シ ピ 等 ) を
示 す と と も に 、 料 理 に 適 し た 肉 質 の ジ ビ エ を 提 供 す る な ど に よ り 、 野 生 動 物
が持つ新たな付加価値を検討し消費拡大を目指す。
⑥ ジビエ以外の利活用の検討
捕 獲 個 体 の 肉 と し て の 歩 留 ま り は 、 シ カ で 2 ∼ 3 割 程 度 、 イ ノ シ シ で 3 ∼
5 割 程 度 と 言 わ れ て お り 、 利 活 用 を 継 続 的 に 進 め て い く た め に は 、 肉 以 外 の
部位についてもその利活用を図っていく必要がある。
こ の た め 、 皮 や 角 、 骨 と い っ た 肉 以 外 の 部 位 に つ い て も 利 活 用 の 方 法 を 検
第3 推進体制の整備
1 鳥獣被害対策特命チーム
(1)本庁の推進体制
① 鳥獣被害対策特命チーム
庁 内 に 副 知 事 を チ ー ム 長 と し 、 各 部 の 関 係 課 長 で 構 成 す る 「 鳥 獣 被 害 対 策 特 命 チ ー ム 」 に よ り 、 全 県 的 な 鳥 獣 被 害 対 策 の 方 向 性 や 被 害 対 策 基 本 方 針 の
決 定 、 施 策 成 果 の 検 証 、 各 部 会 間 の 調 整 ・ 進 行 管 理 、 県 民 へ の 啓 発 等 、 本 県 の鳥獣被害対策を総括する。
② 専門部会
鳥獣被害対策特命チームの下部組織として、以下の4つの専門部会により、
各種事業を実施するとともに施策の検討を行う。
( ア) 農作物被害対策部会
□ 集落対策の推進
□ 総合的な被害対策の推進
□ モデル集落の育成と優良事例の波及
□ 地域リーダーの育成
□ 広域的な被害防止対策の実施
( イ) 捕獲対策部会
□ 野生鳥獣の生息状況の的確な把握
□ 適切な捕獲の実施
□ 捕獲体制の整備
( ウ) 森林被害・環境対策部会
□ 適正な防護柵の設置・管理
□ 侵入防止柵・人工ほだ場の設置・管理
□ 多様な森林づくりの推進
□ 適正な草刈時期の検証及び周知
( エ) 捕獲鳥獣利活用部会
□ 情報収集・提供活動
□ 宮崎県衛生管理マニュアルの普及啓発
□ 捕獲鳥獣を活用した地域おこしの取組支援
③ 鳥獣被害対策支援センターとの連携
集 落 に お い て 、 被 害 防 止 対 策 を 実 施 し て い く た め に は 、 地 域 特 命 チ ー ム を
はじめとした関係機関の支援体制が欠かせないものとなっている。
特 に 、 地 域 特 命 チ ー ム へ の 技 術 指 導 や 人 材 育 成 、 鳥 獣 被 害 防 止 対 策 に 係 る
④ 宮崎県鳥獣被害防止緊急対策協議会
市 町 村 、 県 農 業 協 同 組 合 中 央 会 、 県 森 林 組 合 連 合 会 、 県 猟 友 会 、 県 内 各 森
林 管 理 署 に よ り 組 織 さ れ た 標 記 協 議 会 に お い て 関 係 機 関 が 連 携 し 、 鳥 獣 被 害
対策に関する全県的な課題について、協議や情報共有を図る。
(2)各地域における推進体制
支 庁 ・ 農 林 振 興 局 単 位 に 設 置 し た 「 地 域 鳥 獣 被 害 対 策 特 命 チ ー ム 」 に よ り 、
集 落 や 市 町 村 等 が 行 う 集 落 対 策 、 被 害 対 策 、 生 息 環 境 対 策 、 捕 獲 対 策 、 利 活 用
促進対策等を支援する。
① 地域特命チーム長
チーム長については、西臼杵支庁長及び農林振興局長が就任する。
② 窓口の一元化
本 プ ロ ジ ェ ク ト の 実 施 に 当 た っ て は 、 支 庁 ・ 振 興 局 内 に 留 ま ら ず 多 く の 関
係 機 関 ・ 団 体 の 関 与 が 必 要 な こ と か ら 、 本 庁 段 階 と 支 庁 ・ 振 興 局 段 階 の 連 携
窓口として、また、地域チームの全体の運営窓口として、窓口担当を選任する。
④ 関係機関・団体等の関与について
本 プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 に 当 た っ て は 、 市 町 村 や 農 協 、 農 業 共 済 組 合 、 森 林 組
合 、 猟 友 会 等 の 関 係 機 関 ・ 団 体 及 び 集 落 の 主 体 的 な 取 組 み と 連 携 ・ 協 力 が 欠
か せ な い こ と か ら 、 地 域 特 命 チ ー ム の 構 成 員 に は 、 関 係 機 関 ・ 団 体 及 び 集 落
代 表 者 等 を 加 え る こ と と す る が 、 そ の 構 成 や 役 職 等 に つ い て は 、 地 域 の 実 情
や実効性の確保などを考慮し、各地域で判断する。
ま た 、 捕 獲 に 際 し 、 国 有 林 へ の 野 生 鳥 獣 の 逃 げ 込 み 等 が 課 題 に な っ て い る
地域にあっては、森林管理署との連携を図ることとする。
⑤ 隣県を含めた広域連携について
加 害 鳥 獣 の 生 息 域 が 県 域 や 市 町 村 域 を ま た ぐ 場 合 に は 、 広 域 連 携 に よ る 鳥
獣被害対策が有効であると考えられる。
現 時 点 に お い て も 、 県 内 で の 広 域 的 な 被 害 防 止 対 策 ( 東 臼 杵 西 部 鳥 獣 被 害
防 止 対 策 協 議 会 ) の 取 組 、 九 州 5 県 に よ る シ カ 広 域 一 斉 捕 獲 や 一 部 地 域 に お
け る 県 外 の 隣 接 地 域 と 連 携 し た 被 害 防 止 対 策 ( 高 森 ・ 竹 田 ・ 高 千 穂 地 域 鳥 獣
害防止広域対策協議会)の取組が見られるところである。
ま た 、 県 内 の 地 域 間 は も と よ り 県 外 の 隣 接 地 域 と の 間 に お い て も 、 必 要 に
応じ野生鳥獣の生息状況や被害実態などの情報交換や意見交換を行いながら、