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理工学部〈生命科学科〉 2016年度(平成28年度)推薦入試(一般公募)|過去問題|近畿大学入試情報サイト

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(1)

12月5日実施

(2)
(3)
(4)

以下のから 30 に最もよくあてはまる答えを各解答群から1つ選び, 解答用紙(マークシート)にマークせよ。ただし,同じ番号を繰り返して用いてもよい。 数値を選ぶ場合は最も近い値を選ぶものとする。

!

地球の万有引力がはたらく物体について考える。地球を球と考え,その半径をR

質量をM,万有引力定数をG,地表ではたらく重力加速度の大きさをgとする。地球

のおよぼす万有引力は地球の中心からはたらくと考えてよい。また,地球以外の天体が

およぼす万有引力,地球の自転による遠心力の効果,空気抵抗はすべて無視できるもの

とする。

-R h

v

図1 地表で質量m0の物体にはたらく万有引力

の大きさは 1 である。よって,地表

で の 重 力 加 速 度 の 大 き さ に つ い て

g= 2 が成り立つ。

図1のように,質量mの人工衛星が地表

から鉛直方向に高さhの円軌道を速さv

回 っ て い る。こ の と き,vgを 用 い て

3 ,円運動の周期T は 4 と

表される。

1 , 2 の解答群

" GMmR # GMm0 $ GMm

R %

GMm

R

& GMR ' GM ( GM

R )

GM R

* GmR ! Gm0 + Gm

R ,

Gm

R

.

(5)

の解答群

! ! gR

Rh " !

gRh)2

R # !

gR

Rh $ !

gRh

R

% ! gR

Rh)2 & !

gRh)2

R2 ' !

gR

Rh)2 ( !

gRh

R

の解答群

! 2π !

R

g " 2 π

!

R

gRh) # 2 π

!

R

gRh)2

$ 2π !

R

gRh)3 % 2 π

!

Rh

g & 2 π

!

Rh)2

gR

' 2π !

Rh)3

gR2 ( 2

π !

Rh)4

gR

ここで,地表すれすれの円軌道を飛ぶ人工衛星を考えよう。地球の半径を6.4×106m,

重力加速度の大きさを1.0×10m/s2とすると,人工衛星の速さは 5 m/s,そ

の周期は 6 時間と近似計算できる。ただし,人工衛星の飛行高度は地球半径に

比べて無視できるほど小さいので,h=0とする。

の解答群

! 2.5×102 " 8.0×10# 2.5×103 $ 8.0×103 % 2.5×10& 8.0×10

の解答群

(6)

) ケプラーの法則は地球を円軌道で回る人工衛星や月にも適用できる。実際,人工衛 星の公転周期T と,円軌道の半径rRhについて 7 を計算すると,その

値はhによらず地球を回るすべての人工衛星および月に共通で一定の値になる。

この結果を静止衛星と月の軌道に適用してみよう。静止衛星は周期T が1日とな

る衛星である。いま,地球を回る月の周期TMを27日と仮定すれば,月の中心と地

球の中心間の距離をrM〔m〕,地球の中心から静止衛星までの距離r〔m〕について

rM= 8 ×r

の関係があることがわかる。

の解答群

! Tr " rT2 # T

r3 $

T r

% T

r & T

r2 '

T

r3 (

Tr

の解答群

(7)

) 位置エネルギーの原点を無限遠とすると,半径rRhの円軌道を速さvで飛行

する質量mの宇宙船のもつ力学的エネルギーは 9 である。このとき,地球

の 引 力 圏 か ら 抜 け 出 し 無 限 遠 方 ま で 飛 び だ す た め に 必 要 な 最 小 の 速 さ は,

V= 10 × 3 である。

R h

V v

燃料

図2

いま,図2のように時計と反対回りに速さvで円軌道上を飛行する宇宙船が燃料

を瞬間的に噴射し,宇宙船は進行方向に速さV となった。燃料の噴射速度は,地球

が静止した座標系から見て,宇宙船の進行方向に対し反対向きで大きさは 3

であった。このとき,噴射後の宇宙船の質量は 11 ×mとなる。ただし,噴

射された燃料と噴射後の宇宙船の質量の和は,燃料噴射直前の宇宙船の質量mであ

る。

の解答群

! 1mv2−G mM

R "

mv2+G

mM

R #

mv2−G

mM R

$ 1mv2+G mM

R2 %

mv2−G

mM

Rh &

mv2+G

mM Rh

' 1mv2−G mM

Rh)2 (

mv2+G

mM

(8)

10 , 11 の解答群

" 2−!2 # (!2−1) $ 1 % (2−!2)

& !2 ' 2(!2−1) ( 1 ) !

* 2+!2 ! 2 ,!2+1) -!

(9)

)

点電荷と導体球の作る電場(電界),電位について考える。ただし,クーロンの法則 の比例定数をk0〔N・m2/C2〕とし,電気量Q〔C〕は正とする。

r

電気力線

Q

1m2当たり

E本の電気力線

図1

* 図1のような電気量Q〔C〕の点電荷がつくる電場と電気力線について考える。点

電荷を中心とする半径r〔m〕の球面を考えると,球面上の各点の電場の強さE

12 〔N/C〕である。球面を貫く電気力線の数は1m2当たり

E本で,球面の表

面積は4πr2〔m2〕であるから,点電荷から出る電気力線の本数は 13 本となる。

これはガウスの法則「任意のある閉曲面の内部にQ〔C〕の電荷があるとき,この曲

面を貫いて外に出る電気力線の本数は 13 本である」を意味する。無限遠点を

電位の基準とすると,点電荷から距離r〔m〕離れた点の電位は 14 〔V〕である。

12 の解答群

! kQr " kQr2 # kQr2 $ kQr % kQ

r & kQ

r ' k

Q

r2 ( k

(10)

13 の解答群

! πkQ " πkQ2 # 4πkQ $ 4πkQ2 % 1

πkQ & 1

πkQ2 ' 1

4πkQ ( 1 4πkQ

14 の解答群

! kQ

r " kQ

r # k

Q

r2 $ k

Q r

% −kQ

r & −kQ

r ' −k

Q

(11)

" 次に図2のような半径a〔m〕の電気量Q〔C〕に帯電した導体球Aの中心Oから

r〔m〕離れた点の電場,電位について考える。

導体球Aは導体全体が等しい電位で,表面にQ〔C〕の電荷が一様に分布している。

したがって,導体球A内部(ra)の中心Oからr〔m〕離れた点の電場の強さは

15 〔V/m〕である。

導体球A外部(ra)の場合,導体球Aと同じ中心Oを持つ半径r〔m〕の球面を

考えると,球面上の各点で電場の強さE は一定で,かつ電場の向きは球面に垂直で

ある。球面を貫く1m2当たり電気力線の本数が電場の強さであるので,ガウスの法

則から4πrE= 13 となる。よって電場の強さは 12 〔N/C〕と求まる

が,これは!の点電荷が作る電場と変わらない。

これらのことから,導体球の内外の電場の強さを最も適切に表すグラフはr〔m〕

の関数として 16 となり,電位を表すグラフは 17 となる。ただし,グ

ラフの縦軸は 16 の場合には電場の強さ, 17 の場合には電位とする。

O

a r

導体球A

(12)

15 の解答群

" kQr # kQr2 $ kQr2 % kQr & kQ

r

' kQ

r ( k

Q

r2 ) kQ

r2 * 0

16 , 17 の解答群

O a

r〔m〕 O ar〔m〕 O ar〔m〕 O ar〔m〕

" # $ %

O

r〔m〕

O a a

r〔m〕 O a

r〔m〕 O a

r〔m〕

& ' ( )

O a

r〔m〕 O ar〔m〕 O ar〔m〕 O ar〔m〕

(13)

' 次に図3のような同心球コンデンサーの電気容量を求めよう。同心球コンデンサー は半径a〔m〕の導体球Aと,それを取り巻く中心Oを同じにした半径b〔m〕の薄

い中空の導体球Bでできている。導体球AはQ〔C〕に帯電している。中空の導体球

Bは接地されている。導体球Aの表面にQ〔C〕が帯電しているので,帯電体に近い

側の表面つまり中空の導体球Bの内側に,帯電体と異種の電荷−Q〔C〕が現れる。

この現象を 18 という。

arbの領域では中空の導体球Bがない時と電気力線は変わらず,電場の強さ

は 16 のグラフと同じになる。rarbの電位をそれぞれVaVbとする

とき電位差VVaVbは 19 〔V〕となる。よって,この同心球コンデンサー

の電気容量は 20 〔F〕となる。一方,rbの領域での電気力線のようすを最

も適切に示す中心Oを通る断面図は 21 である。

O

a

b 導体球A

中空の導体球B

図3

18 の解答群

(14)

19 の解答群

! kQ ab

ab " kQ ab

ab # kQ

ba ab

$ kQ ab

ab % kQ

ab

ab & kQ ab ba

20 の解答群

! ab

kab "

ab

kab #

ba kab

$ k ab

ab) %

ab

k0(ab) &

ab k0(ba

21 の解答群

! "

(15)

(

固 体 の 状 態 で の 比 熱(比 熱 容 量)がCS〔J/(g・K)〕,液 体 の 状 態 で の 比 熱 が

CL〔J/(g・K)〕の 物 質AがM〔g〕入 っ た 容 器 が あ る(図1)。こ の 容 器 に,比 熱 が

CB〔J/(g・K)〕で質量m〔g〕の金属Bを静かに入れた場合の温度変化を考える。与え

られたすべての比熱は,この実験で扱う温度の範囲では一定とみなせる。物質Aの

入った容器は周囲を断熱材で覆われ,熱容量は無視できる。金属Bを入れても物質A

が容器からあふれることはない。また,物質Aと金属Bが化学反応したり,金属Bが

物質Aに溶解することはなく,物質Aの蒸発は無視できるとする。

B

A

図1

) M〔g〕の物質Aの温度が沸点に比べて十分低く液体のときを考える。M〔g〕の物

質Aの温度を∆T〔K〕だけ上昇させるために必要な熱量は 22 〔J〕である。

液体の状態での物質Aの温度が30℃であるところに40℃の金属Bを入れ,しばらく

すると,物質Aと金属Bをあわせた容器内の温度が一様になった。このような状態

を 23 という。この実験中,物質Aは液体のままであったとすると,容器内

の温度が一様になったときの温度は 24 〔℃〕である。

22 の解答群

! CL∆T

M " CL∆T # MCL∆T $ CL ∆T % MCL

T &

CL

MT '

(16)

23 の解答群

! 整 流 " 臨 界 # 昇 華

$ 融 合 % 共 振 & 熱平衡

24 の解答群

! 35 " 40CL+30CB

CL+CB #

30CL+40CB

CL+CB

$ 10mCB

30MCL+40mCB %

10MCL

40MCL+30mCB &

40MCL+30mCB

MCL+mCB

' 30MCL+40mCB

MCL+mCB (

35mCB

MCL+mCB )

35MCL

MCL+mCB

* M〔g〕の物質A全体をT0〔℃〕に冷やし,物質Aを完全に固体とした。そこへ 図2のように熱量を加え続けて,物質Aを完全に液体としたときの温度変化を考え

る。この実験中,物質Aの体積変化は無視でき,容器内の温度は一様とみなせる。

物質Aの融点をTM〔℃〕,融解熱をLM〔J/g〕,物質Aに吸収された熱量はAの状態

によらず一定の割合Q〔J/s〕とする。また,CS<CLである。

Q

A

図2

熱量を加えはじめた時刻をt=0,物質Aが融解をはじめた時刻をt1〔s〕,物質A

が完全に液体になった時刻をt2〔s〕とする。物質Aの温度の時間変化を表す図とし

て 最 も 適 切 な の は 25 で あ り,時 刻t1〔s〕は 26 〔s〕,(t2−t1)〔s〕は

(17)

25 の解答群 0 T0 t1 T T〔℃〕 M

t2 t〔s〕 0 T0

t1 T T〔℃〕

M

t2 t〔s〕 0 T0

t1 T T〔℃〕

M

t2 t〔s〕 0 T0

t1 T T〔℃〕

M

t2 t〔s〕

0 T0 t1 T T〔℃〕 M

t2 t〔s〕 0 T0

t1 T T〔℃〕

M

t2 t〔s〕 0 T0

t1 T T〔℃〕

M

t2 t〔s〕 0 T0

t1 T T〔℃〕

M

t2 t〔s〕

! " # $

% & ' (

26 の解答群

! C(S TM−T0)

Q "

C(S TM+T0)

Q #

MC(S TM−T0)

Q

$ MC(S TM+T0)

Q %

QTM−T0)

MCS &

QTM+T0)

MCS

' MCST

Q (

MCSTM

Q

27 の解答群

! MQTM+T0)

LM "

MQTM−T0)

LM #

Q MLM

$ LM(TM−T0)

Q %

MLM(TM−T0)

Q &

LM(TM+T0) 2Q

' MLM(TM+T0)

Q (

MLM

(18)

( 図3のように,M〔g〕の物質Aにm〔g〕の金属Bを入れて全体をT0〔℃〕に冷や し,'と同様の実験を行った場合を考える。この実験中,物質A,金属Bの体積変 化は無視でき,容器内の温度は一様とみなせる。また,容器内の物質に吸収された熱

量は,Aの状態,金属Bの有無によらず一定の割合Q〔J/s〕で'と変わらない。 熱量を加えはじめた時刻をt=0,物質Aが融解をはじめた時刻をt1′〔s〕,物質A

が完全に液体になった時刻をt2′〔s〕とすると,t1とt1′の関係は 28 ,(t2−t1)

と(t2′−t1′)の関係は 29 である。t=0からt2′〔s〕の間に物質Aと金属Bに吸

収された熱量は 30 〔J〕である。

Q

B A

図3

28 の解答群

! t1>t1′ " t1<t1′ # t1=t1′

29 の解答群

! (t2−t1)>(t2′−t1′) " (t2−t1)<(t2′−t1′) # (t2−t1)=(t2′−t1′)

30 の解答群

(19)

容器 容器

コック

ピストン

VA VB

!

混合気体に関する次の文章を読み,空欄 1 ∼ 15 にあてはまる最も適

切なものを,それぞれの解答群から一つ選び,解答欄にマークせよ。ただし,同じもの

を繰り返し選んでもよい。気体に対しては,理想気体の状態方程式が成りたつものとす

る。また,33℃における水の蒸気圧は5.0×103

Paとし,液体の水の体積および液体の

水への気体の溶解は無視できるものとする。原子量はO=16,Ar=40とする。

図のように,温度によって容積が変化することのない耐圧容器A,Bが,コックCで

連結されている。容器Aの容積VAは0.40L,

容器Bの容積VBは,ピストンを動かすこと

によって変えることができる。また,2つの

容器の連結部の容積は無視できる。

容器Aに酸素とアルゴンの混合気体(物質

量の比O:Ar=1.0:3.0)が封入され,33℃に保たれている。この混合気体の全圧が

2.0×105

Paで あ る と き,酸 素 の 分 圧 は 1 [Pa],ア ル ゴ ン の 分 圧 は

2 [Pa]である。また,この混合気体の平均分子量は 3 である。一方,

閉じた状態のコックCにより容器Aと隔てられた容器Bには,メタンが封入されている。

メタンの33℃での体積と圧力は,ピストンの位置とメタンの物質量を調整することに

より,それぞれ0.10L,5.0×104

Paに保たれている。

この状態から,以下の〔操作1〕∼〔操作3〕を続けて行った。ただし,〔操作1〕

と〔操作2〕においては,ピストンの位置は固定されていて変化しない。

〔操作1〕コックCを開けて容器A,B内の気体を混合し,しばらく放置した。

操作1を行った後,33℃で混合気体の組成が均一になったときのメタンの分圧は

4 [Pa],酸素の分圧は 5 [Pa],アルゴンの分圧は 6 [Pa]で

ある。

!

(20)

〔操作2〕続いて,コックCを開けたままの状態で,混合気体中のメタンを完全燃焼

させた。その後,容器AとBの温度を33℃に保った。

操作2における燃焼反応の化学反応式は,!式で表される。

CH+ 7 O56 CO+ 8 HO !

操作2を行った後の容器内には,酸素,二酸化炭素,水蒸気,アルゴンからなる混合

気体以外に,液体の水が存在する。このとき,混合気体中の酸素の分圧は 9 [Pa],

二酸化炭素の分圧は 10 [Pa],水蒸気の分圧は 11 [Pa]であり,液体の

水の物質量は,!式の反応によって生じたHOの物質量の 12 [%]である。

〔操作3〕さらに,容器AとBの温度を33℃に保ちながら,ピストンをゆっくりと動

かし,容器AとBの全容積(VA+VB)[L]を増加させた。

操作3の容積変化の過程において,容器AとB内のHOは,VAVB= 13 [L]

に 達 し た と き に す べ て 水 蒸 気 と な り,VA+VB=1.0Lの と き の 水 蒸 気 の 分 圧 は

14 [Pa],VA+VB=2.5Lのときの水蒸気の分圧は 15 [Pa]である。

1 , 2 , 4 ∼ 6 , 9 ∼ 11 ,

14 , 15 に対する解答群

(21)

に対する解答群

" 22 # 28 $ 30 % 32 & 34

' 36 ( 38 ) 40 * 45 ! 56

7 , 8 に対する解答群

(ただし,係数が1の場合は,省略せずに!を選べ。)

" 1 # 2 $ 3 % 4 & 5

' 6 ( 7 ) 8 * 9

12 に対する解答群

" 20 # 25 $ 33 % 40 & 50

' 60 ( 67 ) 75 * 80 ! 90

13 に対する解答群

(22)

&

塩 化 ナ ト リ ウ ム と そ の 水 溶 液 の 電 気 分 解 に 関 す る 次 の 文 章 を 読 み,空 欄 16 ∼ 35 にあてはまる最も適切なものを,それぞれの解答群から一つ選び,

解答欄にマークせよ。ただし,同じものを繰り返し選んでもよい。必要ならば,原子量は,

H=1.00,O=16.0,Na=23.0,Cl=35.5とし,気体 定 数R=8.31×103PaL(mol・K),

ファラデー定数F=9.65×104C/molを用いよ。また,計算は4桁で行い,四捨五入し

て有効数字3桁で答えよ。

〔1〕 ナトリウム原子は, 16 を 17 個放出すると, 18 原子と同じ

安定な電子配置をもつナトリウムイオンになる。一方,塩素原子は, 16 を

19 個もち,電子を 20 個受け取ると, 21 原子と同じ安定な電

子配置をもつ塩化物イオンになる。塩化ナトリウムの結晶では,ナトリウムイオンと

塩化物イオンが,交互に規則正しく配列し,陽イオンと陰イオンとの間に生じる静電

気的な引力で結合している。このような結晶を 22 という。

16 に対する解答群

" 価電子 # 自由電子 $ 中性子 % 陽 子

17 , 19 , 20 に対する解答群

" 1 #$% 4 ⑤ 5

⑥ 6 ⑦ 7 ⑧ 8 ⑨ 9

18 , 21 に対する解答群

" アルゴン # 塩 素 $ カリウム % カルシウム

⑤ クリプトン ⑥ 臭 素 ⑦ ナトリウム ⑧ ネオン

⑨ フッ素 ! マグネシウム ' ヨウ素

22 に対する解答群

" イオン結晶 # 共有結合の結晶

(23)

〔2〕

32 の水溶液 飽

和 塩 化 ナ ト リ ウ ム 水 溶 液

水 28 25

陽イオン 交換膜

炭 素 ︵ 黒 鉛 ︶ の 電 極

陽極

鉄 の 電 極

陰極

図.塩化ナトリウム水溶液の電気分解 図に示すように,陽極側に炭素

(黒鉛)の電極を,陰極側に鉄の電

極を用い,その間を陽イオンだけを

通過させる隔膜(陽イオン交換膜)

を用いて仕切り,陽極側には飽和塩

化ナトリウム水溶液を,陰極側には

水を入れ,塩化ナトリウム水溶液の

電気分解を行う。このとき,陽極側

では!式にしたがい, 23 が 24 されて,気体の 25

が生じる。

一方,陰極側では"式にしたがい, 26 が 27 さ れ て,気

体の 28 が生じる。

陽極側:2 23 !" 25 + 29 e− ! 陰極側:2 26 + 29 e− !" 28 +2 30 "

このため,陰極付近の水溶液では, 30 と,膜を通過してきた 31 の濃

度が大きくなり,この溶液を取り出して濃縮すると,純度の高い 32 が得られ

る。 32 の固体は,空気中に放置すると,水分を吸収して溶ける。このような

現象を 33 という。

電気分解中,電解液の体積変化や発生した気体の水溶液への溶解は,無視できるも

のとし,0.500Aの一定電流が流れ,電気分解後,陰極側で生じる 28 の体積

が,302K,1.00×105

Paのもとで,0.251Lであるとすると,電気分解を行った時

間は, 34 [秒]であり,陰極側付近の溶液を濃縮して得られる 32 の

(24)

23 , 25 , 26 , 28 , 30 ∼ 32

に対する解答群

" Na+ # Cl− $ H+ % OH− & NaCl ' NaClO ( NaOH ) HCl * HO ! H + Cl , O

24 , 27 , 33 に対する解答群

" 還 元 # 酸 化 $ 中 和 % 潮 解 & 風 解 ' 変 性 ( 融 解

29 に対する解答群

(ただし,係数が1の場合は,省略せずに!を選べ。)

" 1 #$%&

' 6 ( 7 ) 8 * 9

34 に対する解答群

" 193 # 386 $ 772 % 1930 & 3860 ' 7720 ( 19300 ) 38600 * 77200

35 に対する解答群

(25)

)

炭化水素に関する次の文章を読み,空欄 36 ∼ 47 にあてはまる最も適 切なものを,それぞれの解答群から一つ選び,解答欄にマークせよ。ただし,同じもの

を繰り返し選んでもよい。原子量はH=1.0,C=12,O=16,Br=80とする。

炭素と水素からなる有機化合物のうち,分子内に環状構造を含まず,単結合だけから

なる脂肪族飽和炭化水素は 36 に分類される。また,分子内に環状構造を含まず,

不飽和結合を含む脂肪族炭化水素のうち,炭素原子間に二重結合を1個もつ不飽和炭化

水素は 37 に,炭素原子間に三重結合を1個もつ不飽和炭化水素は 38 に

分類される。 37 や 38 に分類される脂肪族不飽和炭化水素は臭素と

39 反応を起こしやすい。

37 に分類される不飽和炭化水素の一般式は 40 で表される。なお,一

般式 40 においては,nは2以上とする。この脂肪族不飽和炭化水素x[mg]

の元素分析を行うと,二酸化炭素が 41 [mg],水が 42 [mg]得られる。

38 に分類される脂肪族不飽和炭化水素Aを41mgはかりとり,臭素と十分

39 反応をさせたところ,すべての結合が単結合からなる化合物が201mg得ら

れた。したがって,脂肪族不飽和炭化水素Aの分子量は 43 であり,含まれる炭

素の数は 44 である。分子量 43 をもち, 38 に分類される脂肪族

不飽和炭化水素の異性体は, 45 種類存在する。ただし,鏡像異性体は区別する

ものとする。

脂肪族不飽和炭化水素Aに水素を十分 39 反応させ 36 に分類される化

合物を生成させたところ,枝分かれのない脂肪族飽和炭化水素Bが得られた。この脂肪

族飽和炭化水素Bの名称は 46 である。脂肪族飽和炭化水素Bは室温(25℃程

度),常圧では 47 である。

36 ∼ 38 に対する解答群

! アルカン " アルキン # アルケン $ アルコール

(26)

39 に対する解答群

" エステル化 # 脱 水 $ 脱 離 % 置 換 & 付 加 ' ヨードホルム

40 に対する解答群

" CnHn−2 # CnHn $ CnHn+2

41 に対する解答群

" 3x # 3x $ 11x % 11x & 6x

' 11x ( 22x ) 44x * 3nx ! 11nx

+ 6nx , 44nx

42 に対する解答群

" x # 11x $ x % 2x & 9x

' nx ( 11nx

2 ) 11nx *

nx

7 !

nx

+ 18nx

43 に対する解答群

" 20 # 27 $ 34 % 40 & 41

' 48 ( 54 ) 68 * 80 ! 82

(27)

44 , 45 に対する解答群

" 1 # 2 $ 3 % 4 & 5

' 6 ()*! 10

+ 11 , 12 - 13 . 14 / 15

0 16 1 17 2 18 3 19 4 20

46 に対する解答群

" ウンデカン # エタン $ オクタデカン % オクタン & デカン ' ドデカン ( ノナン ) ブタン * プロパン ! ヘキサン + ヘプタン , ペンタン - メタン

47 に対する解答群

(28)

!

ヒトの血糖値(血糖量)の調節に関する次の文章を読み,以下の各問いに答えよ。答 えは各問いの下の解答群から最も適当なものを選び,解答欄にマークせよ。

ヒトの生体における血液中のグルコース濃度(血糖値:血糖量ともいう)は,自律神

経系と内分泌系が協調することにより調節されている。この調節の中心となるのが間脳

の ア である。血糖値の上昇は ア で感知され,その情報が イ 神

経を介してすい臓のランゲルハンス島B細胞に伝達され,インスリンの分泌が促進さ

れる。インスリンは, ウ や筋肉においてグルコースからの エ の合成を

促進することにより血糖値を低下させる。一方,激しい運動や飢餓などで血糖値が低下

す る と, ア か ら の 情 報 が オ 神 経 を 介 し て 副 腎 髄 質 に 伝 達 さ れ,

カ の分泌が促進される。また血糖値が低下すると,すい臓のランゲルハンス島

A細胞からのグルカゴンの分泌も促進される。 カ やグルカゴンは ウ や

筋肉において エ の分解を促進することにより血糖値を上昇させる。このほかに

も,脳下垂体前葉からは キ 刺激ホルモンが分泌され,それにより キ か

ら ク が分泌される。 ク は,アミノ酸などからのグルコースの合成を促

進することにより血糖値を上昇させる。このとき,

(A)血液中の ク 濃度が上昇しす

ぎると, ア からの放出因子や脳下垂体からの キ 刺激ホルモンの分泌が

抑制される。

このように血糖値は,

(B)各種ホルモン,ならびに イ 神経や オ 神経など

の自律神経のはたらきによって一定の範囲内に維持されているが,これらの機能が十分

にはたらかなくなると健康が害される。例えば,すい臓から分泌されるインスリンの量

が減少する,あるいはうまくはたらかなくなると,

(C)血糖値が高くなりすぎて糖尿病にな

る。

!

(29)

問1 文中の に当てはまる組みあわせとして正しいものはどれか。それぞれ

1つ選べ。ただし,文中の同じカタカナは同じものを示す。

ア , ウ , キ の組みあわせ: 1

〔解答群〕

甲状腺 肝 臓

脳下垂体 (

副腎皮質 腎 臓

脳下垂体 '

副腎皮質 肝 臓

脳下垂体 &

甲状腺 腎 臓

脳下垂体 %

甲状腺 肝 臓

視床下部 $

副腎皮質 腎 臓

視床下部 #

副腎皮質 肝 臓

視床下部 "

甲状腺 腎 臓

視床下部 !

ア ウ キ

イ , オ の組みあわせ: 2

〔解答群〕

中 枢 交 感

(

末 梢 交 感

'

中 枢 副交感

&

末 梢 副交感

%

中 枢 末 梢

$

末 梢 中 枢

#

副交感 交 感

"

交 感 副交感

!

(30)

問2 文中の エ , カ , ク に当てはまるものをそれぞれ1つ選

べ。ただし,文中の同じカタカナは同じものを示す。

エ の解答: 3

カ の解答: 4

ク の解答: 5

〔解答群〕

! 糖質コルチコイド " アドレナリン # バソプレシン $ オキシトシン % グリコーゲン & マルトース

' フルクトース ( グルコース

問3 下線部(A)のようなしくみのことを「個体の恒常性の維持」とよぶが,以下の

現象のうち,「個体の恒常性の維持」とは直接関係のない現象はどれか。1つ選べ。

〔解答群〕

! 暑い日に激しい運動をすると汗をかく。

" 知らずに熱い物に触れると無意識のうちにすばやく手を引っ込める。 # 寒いときに,体が震える。

$ 血中の甲状腺ホルモン濃度が高くなると,甲状腺刺激ホルモンの分泌は抑制 される。

(31)

問4 下線部(B)について,ヒトとラットはほぼ同じ機構をもっている。そこで,す い臓から分泌されるインスリンおよびグルカゴンの調節について調べるため,2匹 のラットを用いて以下のような実験を行った。2匹のラット(X)および(Y)を 図1のように,(X)のすい臓から出た血液が(Y)の体に入り,(Y)の血液が再 び(X)の体に戻るように手術を行った。そして(X)の動物の血管内にインスリ ン,グルカゴンあるいはグルコースを注射したときのそれぞれ2匹のラットの血糖

値の変化を調べたところ,表のような結果となった。表の中の に当ては

まるものをそれぞれ1つ選べ。ただし(Y)は(X)の恒常性の変化に対して影響 を受けるものとする。また,(X)に注射した物質は(X)の体内でのみ作用する ものとする。なお解答は同じものを繰り返し選んでもよい。

X Y

すい臓の 静脈

大腿部の 静脈

大腿部の

動脈   は血流の方向

大腿部の静脈

たい

たい たい

図1 ラットを用いた実験

表 実験結果

上 昇 グルコース

上 昇 グルカゴン

低 下 インスリン

投与後の(Y)の血糖値 投与後の(X)の血糖値

(X)の動物に注射したもの

〔解答群〕

(32)

問5 下線部(C)について,図2は食事前後の血糖値(a)とインスリン濃度(b)

の変化を表したものである。健康な人および糖尿病患者における血糖値とインスリ

ン濃度の組みあわせとして最も適当なものを1つ選べ。 10

(ア)

(ウ)

(イ) (エ)

食 事 260

220

180

140

100

食事からの経過時間(時間)

0 1 2 3 4

mg

ml

食 事 80

60

40

20

食事からの経過時間(時間)

0 1 2 3 4

インスリン濃度(相対値)

血糖値(

  

10

0 

) (a) (b)

図2 健康な人および糖尿病患者における血糖値とインスリン濃度の変化

〔解答群〕

ウ イ

エ ア

$

エ ア

ウ イ

#

ウ ア

エ イ

"

エ イ

ウ ア

!

糖尿病患者の インスリン濃度 糖尿病患者の

血糖値 健康な人の

インスリン濃度 健康な人の

(33)

問6 ホルモンが細胞に作用するしくみに関する以下の文章を読み, に当て

はまるものを以下の解答群からそれぞれ1つ選べ。ただし,同じ番号は同じものを

示す。なお 12 と 13 の解答順序,および 14 と 15 の

解答順序は問わない。

ホルモンには,水に溶けやすい水溶性ホルモンと,脂質に溶けやすい脂溶性ホル

モンがあり,作用するしくみがそれぞれ異なる。なぜなら,細胞膜は主に 11

とタンパク質から構成されており,水溶性ホルモンは細胞膜を直接通過することは

できないからである。そのため水溶性ホルモンは標的細胞の細胞膜表面にある受容

体に結合することで,細胞内にホルモンの情報を伝達している。これに対して脂溶

性ホルモンはそのまま細胞膜を通過して細胞内に入り, 12 内や 13

内に存在する受容体に結合することによって特定の遺伝子発現を調節する。様々な

ホルモンのうち,インスリンやグルカゴンなどはいずれも水溶性ホルモンであるが,

脂溶性ホルモンとしては 14 や 15 などが知られている。

〔解答群〕

" セルロース # リン脂質 $ 糖 質 % 細胞質 & ミトコンドリア ' 核

( ゴルジ体 ) 小胞体 * 糖質コルチコイド

! cAMP + バソプレシン , 鉱質コルチコイド

(34)

!

植生の遷移に関する次の文章を読み,以下の各問いに答えよ。答えは各問いの下の解 答群から最も適当なものを選び,解答欄にマークせよ。ただし,同じ番号は同じものを

示す。

火山の噴火などによって生じた新たな裸地では土壌は形成されておらず,植物の根や

種子なども存在していない。日本の場合,そのような裸地は 16 から森林へと変

化していくことが多く,そこでは

(A)最初に地衣類やコケ類が定着しやすい。風化の進行と

ともに土壌が徐々に形成されると,それにともない草本や低木が侵入し,やがて高木の

陽樹を 17 種とする森林ができる。しかし,その林床においては,

(B)高木や亜高木

の林冠部によって林床へ届く光が制限されるため,陽樹の幼木は育ちにくくなり,陰樹

の幼木が生育するようになる。そのため,陽樹は世代交代が困難となって,枯死ととも

に陰樹と入れ替わり,陽樹と陰樹の混交林から陰樹を中心とした植生への遷移が進む。

こうして陰樹林が成立すると,植生は長年にわたり安定した状態を保つ。このような状

態を 18 という。

上記で説明した植生の変化は一次遷移と呼ばれる。山火事跡地などから始まる二次遷

移では,その遷移の進行は一次遷移よりかなり速い。

18 に達した森林において,枯死・倒木によって 19 が発生して林床に

光が届くと,その 19 に陽樹が育って小規模な二次遷移が起きることがあり,陽

樹と陰樹や,さまざまな遷移段階が混在した 20 構造の森林が構成される。この かくらん

ような適度な規模の攪乱は森林の 21 性維持に役立っている。

(C)遷移は,植物どうしの光獲得競争や,落ち葉による土壌環境へのはたらきかけなどの

22 の影響で起きると考えられ,

(D)一次・二次遷移や,それ以外にも自然条件に応

じた遷移が見られる。一方,人間が雑木林を肥料や燃料として利用するため,その遷移

(35)

問1 文中の に当てはまるものをそれぞれ1つ選べ。

〔解答群〕

" 落葉樹 # キーストーン $ 多 様 % モザイク & 針葉樹 ' 湿 地 ( 優 占 ) 草 原 * 極 相 ! ギャップ + 環境要因 , 独 占

- 病 害 . 一 様 / 環境収容力 0 常緑樹

1 広葉樹 2 環境形成作用 3 里 山 4 相互作用

問2

(36)

問3 下線部(B)に関する次の記述のうち,正しいものをすべて含む組みあわせはど

れか。1つ選べ。 25

ア.林冠が発達している森林においては,林冠に降り注ぐ光の半分が林床に届く。

イ.コナラ,アカマツ,スダジイはすべて陽樹である。

ウ.陰樹の芽生えや幼木は,陽樹に比べて光補償点が高いため,陽樹より暗い場所

でも成長できる。

エ.陰樹は,芽生えや幼木のときは陰生植物の性質を持つが,成木になると強い光

のもとで良く成長する。

〔解答群〕

" アのみ # イのみ $ ウのみ % エのみ & アとイ ' アとウ ( アとエ ) イとウ

* イとエ ! ウとエ + アとイとウ , アとイとエ

(37)

問4 以下の図は,陽生植物Xと陰生植物Yについて,ある一定の温度とCO2濃度に

おける光の強さとCO2吸収速度との関係を示した模式図である。次の文中の

に当てはまるものをそれぞれ1つ選べ。ただし,光の強さに関係なく,

呼吸速度は一定とする。

a.図において,陽生植物Xより陰生植物Yの方が生育に適している光の強さの

範囲は 26 ×103ルクスから 27 ×10ルクスである。

b.図において,陽生植物Xの光飽和点における光合成速度は,陰生植物Yの光

飽和点における光合成速度の 28 倍となる。

陽生植物X

陰生植物Y

(mg/(100cm2・時))

15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 −1 −2 −3 −4 −5 CO2

の 吸 収 速 度

 光の強さ (×103ルクス)

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1010 1111 1212 1313 1414 1515 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15

図 光の強さとCO2吸収速度

〔解答群〕

(38)

問5 下線部(C)に関する次の記述のうち,正しいものをすべて含む組みあわせはど

れか。1つ選べ。 29

ア.光,温度,水,土壌などは非生物的環境と呼ばれ,植生の遷移に影響を及ぼす。

イ.林冠部での光の遮断により,林床では赤色光よりも青色光の割合が増加し,青

色光受容体のフィトクロムのはたらきによって種子が発芽する。

ウ.生物は非生物的環境から影響を受けると同時に,非生物的環境を変えるはたら

きも持っている。

エ.植物の落葉・落枝は,林床において腐植構造を形成し,土壌生成のための重要

な要素となっている。

〔解答群〕

" アのみ # イのみ $ ウのみ % エのみ & アとイ ' アとウ ( アとエ ) イとウ

* イとエ ! ウとエ + アとイとウ , アとイとエ

(39)

問6 下線部(D)に関する次の記述のうち,正しいものをすべて含む組みあわせはど

れか。1つ選べ。 30

ア.一次遷移が進行し極相に達するまでに,およそ数十年の年月が必要である。

イ.二次遷移において遷移の進行が速いのは,植物の生育に必要な土壌があり,そ

の中に種子や地下茎が残っているためである。

ウ.陸上が出発点となる遷移を乾性遷移といい,湖沼から始まる遷移を湿性遷移と

いう。

エ.湿性遷移では,水生植物が沈水植物から抽水植物へと遷移し,草原が遷移の最

終形となる。

〔解答群〕

" アのみ # イのみ $ ウのみ % エのみ & アとイ ' アとウ ( アとエ ) イとウ

* イとエ ! ウとエ + アとイとウ , アとイとエ

(40)

!

動物の形態形成に関する次の文章を読み,以下の各問いに答えよ。答えは各問いの下 の解答群から最も適当なものを選び,解答欄にマークせよ。ただし,同じ番号は同じも

のを示す。

動物の卵内ではいろいろな物質が不均等に分布する極性をもっており,形態形成に重

要な役割を果たしている。たとえばウニでは,未受精卵を赤道面と垂直な面で半球に分

割して核のある方を受精させると正常なプルテウス幼生となるが,

(A)赤道面で半球に分割

して核のある方を受精させても正常なプルテウス幼生は生じない。また,カエルやイモ

リなどの両生類の卵では,精子の侵入によって表層回転がおこり, 31 を形成す

る。

(B) 31 では 32 極側の表層が赤道付近の細胞質と接触して相互作用する

ことで,背側,腹側の体軸が決定される。このように,卵母細胞に蓄えられて発生過程

に影響を及ぼすmRNAやタンパク質を母性因子とよぶ。

ショウジョウバエの未受精卵にも,将来,体の前端部になる部位である前極と後端部

になる後極が存在し,母性因子が不均等に分布する。受精後,前極付近では 33

タンパク質が合成され,後方に拡散して前端から後端までの濃度勾配が生じる。一方,

後極でも 34 タンパク質が合成され,後端から前端までの濃度勾配が生じる。そ

れぞれのタンパク質の濃度が卵における相対的な位置情報となり,胚の前後軸が形成さ

れ,

(C)各部位で発現する遺伝子が調節される。胚には前後軸に沿って並ぶように 35

個の体節が形成される。体節ごとにさまざまな遺伝子が異なる組みあわせで発現するこ

とでそれぞれ決まった構造がつくられ,やがて,頭部,胸部,腹部が区別できるように さなぎ

なる。その後,胚はふ化し,幼虫となり,幼虫は2回脱皮して蛹を経て成虫になる。

ショウジョウバエには

(D)ウルトラバイソラックス(バイソラックス)突然変異体とよば

れる 36 対の翅を持つ変異体が存在する。初期の形態形成に関わる遺伝子にお

(41)

問1 文中の に当てはまるものをそれぞれ1つ選べ。

〔解答群〕

31 ∼ 34 に対する解答群

" ビコイド # アクチン $ チラコイド % ナノス & オーキシン ' β カテニン

( コーディン ) ディシェベルド * 植 物

! 動 物 + 第一極体 , 灰色三日月環

35 , 36 に対する解答群

" 1 # 2 $ 3 % 4 & 5 ' 6 ( 7 ) 8 * 10 ! 12 + 14 , 16 - 20 . 24 / 28 0 32 1 36 2

問2 下線部(A)について,核が動物極側と植物極側にある両方の場合の操作におい

て,それぞれの核をもつ半球が胞胚期まで発達したあとに起こる変化として正しい

ものはどれか。1つ選べ。 37

〔解答群〕

" 動物半球,植物半球ともに胞胚のまま変化しない。

# 動物半球,植物半球ともに原口と不完全な腸や骨片が形成される。

$ 動物半球,植物半球ともに不完全な腸や骨片が形成されるが,原口は形成さ れない。

% 動物半球のみに原口と不完全な腸や骨片が形成され,植物半球は胞胚のまま 変化しない。

& 植物半球のみに原口と不完全な腸や骨片が形成され,動物半球は胞胚のまま 変化しない。

(42)

問3 下線部(B)について, 31 の領域に移動して作用し,背腹軸の形成に関

与するタンパク質は何か。1つ選べ。 38

〔解答群〕

! β カテニン " ビコイド # ナノス $ ディシェベルド % コーディン & トロポニン ' アクチン ( カドヘリン

問4 下線部(C)について,それぞれの体節構造が形成される過程において,以下の

4つの遺伝子群が関わっている。それぞれの遺伝子群がはたらく順番として正しい

ものはどれか。1つ選べ。 39

ア.セグメントポラリティー遺伝子群

イ.ギャップ遺伝子群

ウ.ホックス遺伝子群(ホメオティック遺伝子群)

エ.ペアルール遺伝子群

〔解答群〕

(43)

問5 下線部(D)について,以下のa∼cの問いに答えよ。

a.この変異体の表現型の説明として正しいものはどれか。1つ選べ。 40

〔解答群〕

! 中胸体節に生える翅が重複して発生することで生じる。 " 後胸体節が中胸体節におきかわることにより生じる。

# 成虫の腹部に,翅を発生する遺伝子が新たに発現することによって生じる。 $ 成虫の胸部が重複して形成されることによって生じる。

% 成虫の触角のかわりに,翅が形成されるために生じる。

b.この変異体の原因となる突然変異は,下記のどの遺伝子群に属する遺伝子にお

いて生じているか。1つ選べ。 41

〔解答群〕

! セグメントポラリティー遺伝子群 " ギャップ遺伝子群

# ホックス遺伝子群(ホメオティック遺伝子群) $ ペアルール遺伝子群

% その他の遺伝子群

c.ショウジョウバエにおいて,この変異体と同じ遺伝子群に属する遺伝子の障害

によって生じる変異体はどれか。1つ選べ。 42

〔解答群〕

! 白眼変異体 " 曲がり翅変異体

(44)

!

大腸菌に関する次の文章を読み,以下の各問いに答えよ。答えは各問いの下の解答群 から最も適当なものを選び,解答欄にマークせよ。

大腸菌は自身のDNAのほかに,プラスミドとよばれる独立して増殖する小さな環状

のDNAをもつことがある。大腸菌には,菌体外にあるプラスミドを菌体内に取り入れ

る性質がある。このプラスミドを大腸菌から取り出し,目的の遺伝子を組み込んで大腸

菌に戻すことができる。そこで,オワンクラゲ由来の緑色蛍光タンパク質遺伝子

gfp)をプラスミドに組み込んで大腸菌に戻す実験を計画した。

【材料】

!大腸菌:この大腸菌はアンピシリン(Amp)という抗生物質に非抵抗性で,アンピ シリンを含む培地(LB/Amp)では生育できない。さらにラクトース分解酵素であ

るβ ガラクトシダーゼ遺伝子(lacZ)を持っていない。

!

(A)ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法により増幅したgfpを含むDNA溶液:緑色蛍光タ

ンパク質は紫外線によって緑色の蛍光を発する。PCRで用いたプライマーの5’末端

側には制限酵素EcoRIの認識部位を含む配列が付加されている。実験では,すでに

EcoRIで制限酵素処理されたgfpを含むDNA溶液を用いる。

!プラスミド:アンピシリン耐性遺伝子(ampr)とlacZ をもつプラスミドである

(図1)。lacZは,ラクトースオペロンのプロモーター(P1)とオペレーター(O)

をもつ。amprは独自のプロモーター(P2)を持っている。amprはアンピシリン分

解酵素β ラクタマーゼの遺伝子である。このlacZ 内のEcoRI部位にgfp が入ると,

lacZ のアミノ酸配列が大きく変わり,正常なβ ガラクトシダーゼが発現しない。実

験では,すでにEcoRIで制限酵素処理されたプラスミドを用いる。

!EcoRI:制限酵素

!酵素W:目的のDNAをプラスミドに組み込む時に使う酵素 !LB寒天培地:大腸菌を培養するための栄養が含まれた培地 !アンピシリン(Amp):抗生物質

(45)

【方法】

! PCR法により増幅したgfpを含むDNAを,

(B)プラスミドのlacZ 内のEcoRIで切

断される部位に挿入し,組換えプラスミドを作る(図1)。

" この組換えプラスミドを,化学処理を施した大腸菌に導入し,大腸菌を形質転換す る。

#

(C)形質転換処理後の大腸菌を様々なLB寒天培地に塗り広げ,37℃で一晩,培養する。

PCR産物

複製 起点

gfp)

lacZ

O

P1 P2

ori ampr

EcoRIで 切断される 部位

(46)

問1 下線部(A)に関して,PCRを行う際に反応液に加えるヌクレオチドとして正

しいものはどれか。1つ選べ。 43

〔解答群〕

! 塩基としてアデニン,グアニン,シトシン,チミンを含み,リボースとリン 酸からなるヌクレオチド

" 塩基としてアデニン,グアニン,シトシン,チミンを含み,デオキシリボー スとリン酸からなるヌクレオチド

# 塩基としてアデニン,グアニン,ウラシル,シトシンを含み,リボースとリ ン酸からなるヌクレオチド

$ 塩基としてアデニン,グアニン,ウラシル,シトシンを含み,デオキシリ ボースとリン酸からなるヌクレオチド

問2 下線部(A)に関して,PCRの過程を示した図2の反応X∼Zに当てはまるも

のとして正しい組みあわせはどれか。1つ選べ。 44

0 2 4

時間(分)

6 8

1サイクル

温 度

(°C)

反応 Y

反応 Z 反応

X 100

80

60

40

20

(以下,同じサイクルをくりかえす)

(47)

ア.新しいヌクレオチド鎖を合成する。(DNAの伸長反応)

イ.2本鎖のヌクレオチド鎖を1本ずつに解離させる。(熱変性)

ウ.プライマーを相補的な配列を持つヌクレオチド鎖に結合させる。

(アニーリング)

〔解答群〕

ア ウ イ イ ア ウ Z

イ ア ウ ア ウ イ Y

ウ イ ア ウ イ ア X & % $ # " !

問3 下線部(B)に関して,目的のDNAをプラスミドに組み込む時に使う酵素W

の名称と,そのはたらきはどれか。それぞれ1つ選べ。

〔解答群〕

酵素 W の名称: 45 ! DNAヘリカーゼ " 逆転写酵素 # DNAリガーゼ $ RNAポリメラーゼ

酵素 W のはたらき: 46 ! DNAからRNAを合成する。 " RNAからDNAを合成する。 # DNA鎖の末端を連結する。

(48)

問4 下線部(C)の実験を行ったところ,次の表のような結果が得られた。

白いコロニーと青いコロニー が点在した。

白いコロニーのみが点在した。 結果

Amp,X gal,IPTGを含む Ampを含む

LB培地の条件

ロ イ

a.形質転換処理後の大腸菌をAmp,X gal,IPTGをすべて含まないLB寒天培

地に塗り広げた場合,どのような結果が得られると考えられるか。1つ選べ。

47

〔解答群〕

! 大腸菌は全く増殖しなかった。

" 少数の青いコロニーを形成する大腸菌のみがまばらに増殖した。 # 多数の白い大腸菌のみが培地一面に増殖した。

$ 多数の青い大腸菌のみが培地一面に増殖した。

b.β ガラクトシダーゼが発現した大腸菌のコロニーはどれか。1つ選べ。

48

〔解答群〕

(49)

c.紫外線を照射した場合,緑色蛍光を発する大腸菌が含まれているコロニーはど

れか。1つ選べ。 49

〔解答群〕

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