• 検索結果がありません。

第2 水道事業 平成15年3月25日 堺市監査委員公表 第8号 堺市

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2018

シェア "第2 水道事業 平成15年3月25日 堺市監査委員公表 第8号 堺市"

Copied!
34
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

第2 水道事業

Ⅰ 水道事業の概要 1.堺市水道事業の現況

堺市水道事業は地方公営企業法の適用を受ける地方公営企業であり、その組織、

財務及びこれに従事する職員の身分取扱いその他経営の根本基準、企業経営に関 する事務並びに財政の再建に関する措置は、同法及び同法の基本原則に合致した 堺市条例、規則、規程によって運営されている。

また、水道の布設及び管理を適正かつ合理的にし、水道を計画的に整備し、清 浄にして良質の水を安定的に供給し、公衆衛生と生活環境を改善するために制定 された国の水道行政についての基本法たる水道法の適用を受けている。

堺市水道事業の水源は、平成 7 年度以降、その全量を大阪府営水道に依存して いる。

水道普及率については、平成 3 年度には 99.9%、平成 13 年度にはほぼ 100%と なっており、堺市の水道事業は、現在、拡張時代から維持管理の時代に入ったと 評価されている。

主要な施設は、浅香山浄水場(これについては現在配水場として機能している)

他 5 配水場、4 配水池、2 制御所を配水施設として有し、家原寺配水場内の配水管 理センターにおいてそれらの施設の集中管理制御を行っている。また、百舌鳥梅 北町所在の市保有地に水道事業の中核拠点としての水道局新庁舎を建設する計画 が承認され、平成 13 年 6 月着工、平成 14 年 11 月竣工、平成 15 年 1 月より新庁 舎で業務が行われている。

年間給水量は、平成 11 年度から平成 12 年度にかけて微増したものの、平成 13 年度の年間給水量は 106,622,630㎥であり、前年度と比較して、0.5%減少してい る。給水人口については前年度と比較して 0.2%増加している。

年間有収水量については平成 13 年度は 97,629,977㎥となっており、前年度と 比較して 1.6%減少しており、有収率にいたっては平成 11 年度以降減少し続けて いる状態である。

有収水量が減少し水道料金収入が減少するなか、平成 12 年 10 月から実施され た大阪府営水道の料金改定による受水費負担増が重なり、13 年度は約 1,525,000 千 円 の 単 年 度 赤 字 を 計 上 す る に 至 っ た 。 こ の 結 果 、 前 年 度 末 に 保 有 し て い た 約 761,000 千円の利益剰余金で補填しても約 764,000 千円の欠損金が生じた。 そのようななか、堺市は、平成 13 年 4 月に学識経験者及び水道利用者よりなる

(2)

画に関する事項、③その他水道事業の健全な発展に関する事項について審議を行 った。その結果、平成13 年 10 月 15 日に市長宛「堺市水道事業の経営健全化の方 策について」との提言がなされた。

この提言内容を踏まえ、平成 14 年 2 月議会に水道料金改定を主な内容とした堺 市水道事業の一部を改正する条例案を提出し、同年 3 月28 日に同条例案は可決、 平成 14 年 4 月から水道料金の改定(平均改定率 11.81%)を行っている。 水道事業には安全で良質な「水」を市民へ安定して供給する使命がある。明治

時代から通水を開始し、老朽化が相当程度進んでいる堺市の水道については、① 老朽管対策、②地震対策等水道管等の配水施設についてのメンテナンスや更新が 必要とされるが、他方で水道拡張工事と違い、配水管整備改良工事を行ったから といって、給水人口や給水量の増大につながらず、増収は見込めない。上記のと おり年間給水量や給水人口が横ばいあるいは微減しているなかで、市民の生命、 身体についての安全を確保するため、配水管整備改良工事を行っていかなければ ならないところに堺市水道局が抱える財政面における問題がある。

(経営状況)

区 分 単位 平成 11 年度 平成 12 年度 平成 13 年度 年間給水量 ㎥ 106,891,470 107,128,420 106,622,630

給水人口 人 798,478 798,674 800,000

年間有収水量 ㎥ 99,663,216 99,215,090 97,629,977

有収率 % 93.2 92.6 91.6

1 日平均給水量 ㎥ 292,053 293,503 292,117

純利益 千円 △153,376 △724,549 △1,525,806

給水原価 円/㎥ 181.41 187.04 194.54

供給単価 円/㎥ 171.97 171.56 170.59

職員数 人 396 384 378

送配水管延長 m 1,877,097 1,894,145 1,912,823

配水管使用効率 ㎥/m 56.7 56.4 55.6

負荷率 % 82.2 88.2 86.3

施設利用率 % 67.0 67.3 67.0

最大稼働率 % 81.6 76.4 77.7

(3)

水道事業 財務諸表 経年比較

(損益計算書) (単位:百万円)

(注)平成 11 年度のその他の営業収益及び浄配水費の減少は、会計処理の変更による

ものである。(ⅩⅠ 2 移設工事収入の計理処理の変更と決算並びに問題点)の

項で検討している。

平成 9年度 平成 10 年度 平成 11 年度 平成 12 年度 平成 13 年度

営業収益 18,821 18,762 17,961 17,832 17,493

給水収益 17,339 17,339 17,140 17,021 16,654

受託工事収益 127 108 107 101 87

その他の営業収益 1,355 1,315 (注) 714 710 752

営業費用 17,006 16,889 16,284 16,842 17,354

浄配水費 9,721 9,660(注)8,830 9,453 10,075

給水費 1,697 1,726 1,836 1,687 1,577

業務費 1,733 1,686 1,672 1,691 1,693

総係費 1,359 1,326 1,404 1,380 1,366

減価償却費 2,195 2,246 2,298 2,357 2,403

その他費用 301 245 244 274 240

営業利益 1,815 1,873 1,677 990 139

営業外収益 168 174 133 103 122

うち 他会計負担金 36 36 38 18 44

営業外費用 2,087 2,028 1,933 1,854 1,762

うち 支払利息及び 企業債取扱諸費

2,052 1,991 1,922 1,846 1,759

経常損益 △104 19 △123 △761 △1,501

当年度純利益(△純損失) △104 10 △153 △725 △1,525

前年度繰越利益剰余金 1,840 1,713 1,712 1,486 761

当年度未処分利益剰余金 (△未処理欠損金)

(4)

(貸借対照表) (単位:百万円)

(注 1)平成 13 年度有形固定資産の増加の主なものは、新庁舎用地の購入によるもの であり、また、現金・預金の減少の主な原因は、新庁舎用地取得代金決済によ るものである。

平成 9年度 平成 10 年度平成 11 年度平成 12 年度 平成 13 年度

固定資産 63,755 65,022 67,238 68,717 73,007 有形固定資産 63,514 64,786 67,015 68,509 (注 1)72,811

無形固定資産 138 133 120 108 96

投 資 103 103 103 100 100

流動資産 12,008 11,923 12,480 12,805 8,156 うち現金・預金 9,172 9,327 9,953 9,730 (注 1)4,963

資産合計 75,763 76,945 79,718 81,522 81,163

固定負債 501 530 1,025 1,410 1,679

退職給与引当金 (注 3) 501 530 774 929 1,129

修繕引当金 (注 4) − − 251 481 550

流動負債 3,477 2,969 3,006 3,446 2,750

負債計 3,978 3,499 4,031 4,856 4,429

資本金 48,355 48,068 47,566 46,732 47,785

自己資本金 10,658 10,658 10,658 10,658 (注 2)12,746

借入資本金 37,697 37,410 36,908 36,074 35,039

剰余金 23,430 25,378 28,121 29,934 28,949

資本剰余金 (注 5) 19,713 21,651 24,548 27,085 29,713

利益剰余金(△欠損金) 3,717 3,727 3,573 2,849 △764 資本合計 71,785 73,446 75,687 76,666 76,734 負債・資本合計 75,763 76,945 79,718 81,522 81,163

平成 9年度 平成 10 年度平成 11 年度平成 12 年度 平成 13 年度

現金比率 263.8% 314.1% 331.1% 282.4% 180.5%

自己資本構成比率 45.0% 46.8% 48.6% 49.8% 51.4%

固定資産対長期資本比率 88.2% 87.9% 87.6% 88.0% 93.1%

営業収益対営業費用比率 111.0% 111.5% 110.5% 106.2% 101.0%

性 企業債元利償還金

(5)

(注 2)平成 13 年度自己資本金の増加は、減債積立金及び建設改良積立金を自己資本 金に組入れたことによるものである。

(注 3)退職給与引当金については、(Ⅹ 2 退職金の予算と執行及び退職給与引当

金について)の項で検討している。

(注 4)修繕引当金については、(Ⅸ 固定資産の購入・売却・維持管理及び減価償却

は適正に実施されているか)で検討している。

(注 5)資本剰余金のうち、加入金については、(Ⅳ 4 受託工事収納事務)の項で、

また、工事負担金については、(Ⅵ1 下水道部から受け入れる工事負担金につ

(6)

2.他市との比較

平成 13年度の堺市の類似事業体(給水人口 30 万人以上の中核都市)との比較は 下記各表のとおりである。堺市は、普及率については 99.98%と給水人口 30 万人以 上の中核都市 27 市の平均が 97.25%であることと比較しても非常に高水準といえる。 なお、給水人口30万人以上の中核都市27市平均の施設利用率は69.36%、最大

稼働率は 80.91%、負荷率は 85.67%、固定資産使用効率は 9.67㎥/万円、配水管使 用効率は 31.34㎥/m、有収率は 88.34%であり、これらの数値と比し、堺市水道事 業の数値はいずれも平均的なものであるといえ、特異な点は見られない。

区分 堺市 宇都宮市 旭川市 郡山市 金沢市 浜松市

普及率 (%) 99.98 97.31 91.38 94.60 98.73 95.17 施設利用率 (%) 67.03 67.99 68.85 68.72 52.50 76.90 最大稼働率 (%) 77.69 80.16 78.15 80.48 62.46 87.54 負荷率 (%) 86.28 84.82 88.09 85.39 84.05 87.85 固 定 資 産 使 用 効

率 (㎥/万円)

14.64 6.88 6.89 6.80 10.83 11.00

配 水 管 使 用 効 率 (㎥/m)

55.55 25.14 18.71 27.77 27.75 25.40

有収率 (%) 91.57 85.05 82.46 86.10 90.81 94.44

また、給水人口 30万人以上の中核都市 27市平均の給水原価は 171.51 円/㎥、供 給単価は 169.72 円/㎥、回収率(供給単価を給水原価で除した数字)は 99.49%と なっている。堺市は水源について全量を大阪府営水道に依存しているため、給水原 価が他都市と比較して高額となることもやむを得ない面があるが、平成 13 年度の回 収率が 90%以下というのは他市と比較してもかなり低い状況といえる。

(平成 14 年 3 月 31 日現在)

区分 堺市 宇都宮市 旭川市 郡山市 金沢市 浜松市

給水原価(円/㎥) 194.54 193.05 194.54 207.63 186.26 146.76

供給単価(円/㎥) 170.59 196.80 159.91 205.33 174.31 159.42

回収率 (%) 87.69 101.94 82.20 98.89 93.58 108.63

(7)

水道事業 財務諸表 他市比較

次に、損益状況及び財政状態について、地方公営企業法財務規定適用の給水人口 30 万人以上(都及び政令指定都市を除く)の46事業団体(県、市、企業団営等) の単純平均値及び一部の中核市との比較は次のとおりである。(出所:平成 12 年度 地方公営企業年鑑)

(損益計算書比較) (単位:百万円)

団体名 大阪府 北海道 栃木県 新潟県 石川県 静岡県 岡山県 熊本県

項目

平均値

堺市 旭川市 宇都宮市 新潟市 金沢市 浜松市 岡山市 熊本市

(現在給水人口) (千人) 524.0 798.7 329.3 464.1 514.8 436.1 585.3 624.2 635.8 (年間総有収水量)(千㎥) 64,043 99,215 32,128 55,308 71,877 57,438 66,235 89,999 77,501 1. 総収益 12,100 18,008 5,973 11,759 10,772 11,284 11,067 13,678 14,003 (1)営業収益 11,564 17,832 5,257 11,666 10,407 10,862 10,972 13,632 13,561 給水収益 10,895 17,021 5,130 10,808 9,163 10,028 10,574 12,642 13,304

受託工事収益 184 101 - - - 404 38 28 162

その他の営業収益 485 710 127 858 1,244 430 360 962 95

(2)営業外収益 522 103 716 92 364 422 95 42 438

他会計補助金 93 32 488 58 - 17 - 6

その他・雑収入 429 71 228 34 364 405 95 36 438

(3)特別利益 14 73 - 1 1 - - 4 4

2.総費用 11,525 18,733 6,430 10,637 9,354 11,046 9,841 13,101 12,121 (1)営業費用 9,510 16,842 4,797 7,464 8,089 9,332 8,142 11,304 9,401 原水及び浄水費 3,266 ③8,763 923 2,433 1,418 4,534 2,902 2,192 1,352 配水及び給水費 1,757 2,377 986 861 3,140 1,310 1,725 2,448 2,341

受託工事費 190 139 - - - 463 38 32 145

業務費及び総務費 1,563 ④3,072 867 1,251 1,558 1,027 1,282 2,658 2,045

減価償却費 2,546 ①2,357 1,728 2,812 1,875 1,945 2,125 3,913 3,173

その他営業費用 188 134 293 107 98 53 70 61 345

(2)営業外費用 1,995 1,855 1,610 3,152 1,259 1,714 1,686 1,780 2,696 支払利息 1,886 ②1,847 1,602 3,144 1,209 967 1,685 1,730 2,695

その他営業外費用 109 8 8 8 50 747 1 50 1

(3)特別損失 20 36 23 21 6 - 13 17 24

(8)

(貸借対照表比較) (単位:百万円)

団体名 大阪府 北海道 栃木県 新潟県 石川県 静岡県 岡山県 熊本県

項目

平均値

堺市 旭川市 宇都宮市 新潟市 金沢市 浜松市 岡山市 熊本市

1.固定資産 81,006 68,717 59,346 96,982 57,311 57,312 62,800 110,793 83,816

(1)有形固定資産 75,915 ⑥68,509 54,014 92,994 57,229 55,909 62,783 109,890 83,736

(2)無形固定資産 3,295 108 5,327 3,988 13 1,393 17 805 30

(3)投資 1,796 100 5 - 69 10 - 98 50

2.流動資産 6,846 12,805 2,214 7,415 6,252 8,370 12,457 6,915 9,667

3.繰延勘定 94 - - - - 197 - -

-4.資産合計 87,946 81,522 61,560 104,397 63,563 65,879 75,257 117,708 93,483

5.固定負債 1,952 1,410 - 233 522 1,476 2,940 - 1,370

6.流動負債 2,265 3,446 379 1,166 3,769 3,156 2,053 3,641 2,962

7.負債合計 4,217 4,856 379 1,399 4,291 4,632 4,993 3,641 4,332

8 資本金 53,530 46,732 44,883 84,800 42,759 37,519 40,265 51,266 62,090

(1)自己資本金 14,169 ⑧10,658 3,835 16,281 18,082 19,505 7,492 12,908 11,060

(2)借入資本金 39,361 ⑦36,074 41,048 68,519 24,677 18,014 32,773 38,358 51,030

9.剰余金 30,199 29,934 16,298 18,198 16,513 23,728 29,999 62,801 27,061

(1)資本剰余金 28,463 27,085 16,629 14,320 14,553 23,246 23,216 61,324 21,726

(2)利益剰余金 (△欠損金)

1,736 2,849 △331 3,878 1,960 482 6,783 1,477 5,335

10.資本合計 83,729 76,666 61,181 102,998 59,272 61,247 70,264 114,067 89,151

11.負債・資本合計 87,946 81,522 61,560 104,397 63,563 65,879 75,257 117,708 93,483

< 財務分析> (%)

(1)自己資本構成比率 50.4 ⑧49.8 32.7 33.0 54.4 65.6 49.8 64.3 40.8 (2)固定資産

対長期資本比率

94.5 88.0 97.0 93.9 95.8 91.4 85.8 97.1 92.6 (3)流動比率 302.3 371.6 583.5 635.8 165.9 265.2 606.6 189.9 326.4 (4)総収支比率 105.0 96.1 92.9 110.6 115.2 102.2 112.5 104.4 115.5 (5)営業収支比率 122.1 106.2 109.6 156.3 128.7 117.9 134.9 120.7 144.7 (6)企業債償還元金

対減価償却比率

58.6 68.9 58.1 81.0 50.3 54.5 69.7 37.3 65.8 <料金収入に対する比率>

(9)

給水人口 30万人以上の46 事業団体中、堺市の規模は上位に位置している。損益 状況及び財政状態について、給水人口及び有収水量規模を考慮しながら他市と比較 すると、堺市は次のような特徴があるといえる。

(1) 損益状況

○ 他市と比較して良い点

①減価償却費は有収水量の規模からみて、他市と比べ少額である。 ②営業外費用の支払利息は平均値とほぼ同額であり、料金収入に対する企業

債利息比率は、他市にくらべ比較的低い。 ○ 他市と比較して劣る点

③営業費用のうち、特に、原水及び浄水費が非常に多額である。 ④また、業務費及び総務費も、他市に比べ高い。

⑤46 事業団体の単純平均値では、経常利益を計上しているが、堺市は大阪府 営水道料金の増額改定のため費用が増加し、平成 12 年度は経常損失となっ た。

(2) 財政状態

○ 他市と比較して良い点

⑥有形固定資産総額が有収水量規模を考慮すると、他市と比べ少額である。 ⑦借入資本金は平均値より少なく、料金収入に対する企業債償還元金比率は

9.5%と平均値 13.7%よりかなり低い。 ○ その他

(10)

Ⅱ 経営計画について 1.概 要

堺市は、その時代における社会経済情勢に対応し、適正で効率的な市民サービ スを最良の形で提供するため、組織、施策運営方法の基本計画を策定、実施し、 これを見直してきた。

最近では、平成7 年度に「堺市行財政見直し推進計画」及び「堺市行財政見直

し実施計画」を策定し、平成 9 年度、10 年度、12 年度とこれを見直し、実施計画 を策定している。

一方、水道事業については、平成 11 年度には、新しい時代に向けて良質で安定

した水の供給を維持するため、「新世紀配水施設整備計画」を策定している。

これらの経営計画について概観する。

2.新世紀配水施設整備計画について

平成 11 年 6 月、水道局は「新世紀配水施設整備計画」を策定した。

これは、平成 3 年 6 月に厚生省から 21 世紀に向けた水道整備の長期目標(ふれ っしゅ水道計画)が示され、水道の質的向上を目指した施設整備の21 世紀に向け た目標が具体化されたこと、また、平成 7 年1 月の阪神・淡路大震災のような自 然災害や病原性大腸菌O−157 に代表される社会的な問題を契機として、従来の安 全・安定給水のみならず、危機管理を含めた都市における水道の在り方が課題と

して提起されたことを踏まえ、21 世紀における四半世紀を展望した水道施設の整

備計画と平成 22 年度までの施設整備目標を定めたものである。平成12 年度から 平成 16 年度までは第 1期として位置付けられている。

施設整備の目標は、強靱で災害に強い「高規格な水道」と安全でより良質な水 の供給を維持、拡大する「高品質な水道」の達成にある。具体的には、新配水ブ ロック化の推進(配水コントロールシステムの構築)、地震対策、計画的な施設更 新、安全で良質の供給を実施することとされている。

(11)

(注)平成 13 年度までは実績値である。平成 14 年度・平成 15 年度は「平成 15 年度給水量計画」

における見込値・計画値である。

3.「新堺市行財政見直し実施計画」及びその遂行状況について

堺市は、行財政改革について平成 7 年度には「堺市行財政見直し推進計画」と その実施計画を策定した。その後、平成 9 年、10 年と見直しを行い、平成 12 年

9 月に時代の動向や市民ニーズの変化に対応すべく計画の改定をおこない、「新

堺市行財政見直し実施計画(平成12 年度版)」を策定した。

この計画は、堺市全体についてのものであるが、水道局についても行財政改革

が必要なことは論を待たないところであり、水道局における「新堺市行財政見直

行政区域内人口の計画と実績比較

780 785 790 795 800 805 810 815

平成12 年度

平成13 年度

平成14 年度

平成15 年度

平成16 年度

平成17 年度

平成18 年度

平成19 年度

平成20 年度

平成21 年度

平成22 年度 行政区域内人口(計画値、千人)

行政区域内人口(実績等、千人)

日最大給水量と計画と実績比較

290 300 310 320 330 340 350 360 370 380 390 400

平成12 年度

平成13 年度

平成14 年度

平成15 年度

平成16 年度

平成17 年度

平成18 年度

平成19 年度

平成20 年度

平成21 年度

平成22 年度 日最大給水量(計画値、千立方メー トル / 日)

(12)

し実施計画(平成 12 年度版)」の遂行状況について調査することとした。 (1) 定員管理の適正化

「新堺市行財政見直し実施計画(平成12 年度版)」は、水道事業について の事務事業の見直しとして、「市民サービスの向上」「経営の安定化」「市民負 担増の極力抑制」の三つの目標達成に向け、業務全般について、更なる抜本

的見直しを行い、経営構造の一層の改善を図ることを項目として掲げている。

実施概要としては、①現行の定員見直し計画に加え、収納事務の改善等事務 事業の見直しを実施することにより定員の見直しを行うこと、②休日、夜間 の給水異常対応の拠点のあり方と職員配置の見直しを行うことを挙げている。

定員の見直しについての水道局の取り組み状況は次のとおりである。 まず、水道局は、従前より職員の定員を減少させるよう努力しており、平

成 6 年度以降の職員数の変遷状況は、下記表のとおりとなっている。

職員数の変遷 (単位:人) 年度 平成 6 平成 7 平成 8 平成 9 平成 10 平成 11 平成 12 平成 13 平成 14 職員数 449 445 435 426 418 408 398 391 378

公社派遣 5 14 14 15 13 12 14 13 9

前年度増減 △4 △10 △9 △8 △10 △10 △7 △13

削減累計 △4 △14 △23 △31 △41 △51 △58 △71

(注)公社は(財)堺市水道サービス公社。

これは、①組織の見直しとして平成9 年4月に2 部20課 52係を3 部12 課 37 係に再編したこと、②平成 14年 1 月に水質試験所を配水管理課に統合 したこと、③アウトソーシングによる職員数の見直し(検針業務、未納料金 徴収業務)、④配水場の無人化による運転管理業務の見直し、⑤電算の高度利 用等の取り組みにより可能となったものである。

この点、「新堺市行財政見直し実施計画(平成 12 年度版)」においては、平 成 11 年度以降平成 15 年を目処に約 50 人の削減をおこなうことを実施概要に 挙げているが、平成 11 年度以降平成 14 年度までに 40 名の定員削減を行って おり、ほぼ予定通り定員削減は行われているといってよい。

なお、前記②の休日、夜間の給水異常対応の拠点のあり方と職員配置の見 直しについては今後の課題である。

(13)

「新堺行財政見直し実施計画(平成 12 年度版)」は、事務事業の見直しと して、水道事業について「総合窓口のオンライン化及び各種業務の電算高度 利用化(財務、業務、積算システム)を図る。」ことを実施概要として定める。 これに基づき、

① M/T(磁気テープ)交換による口座振替業務を、料金計算センター

から直接各金融機関の事務センター等にデータ送付をおこなうことによ り、これに係る事務の省力化を図る。

② 上記計画の定着後、再振替日(現在は振替日より1ヶ月後)の見直し

(早期の再振替)を行い収納促進を図る。 という方針が導入された。

現在の具体的実施状況は

① 平成 12 年 4 月から 40 金融機関のうち 23 金融機関で伝送化開始 平成 13 年 4 月から 39 金融機関のうち 32 金融機関に拡大

平成 14 年 8 月現在 34 金融機関のうち 32 金融機関で実施

② 2 ヶ月検針の制度変更(平成 14 年 4 月)による、業務処理サイクルが定 着化した後、検針→調定→請求期間を再検討しそこで生じた問題点を解 消した後上記早期の再振替による収納促進を実施する予定である。

(3) アウトソーシング ア 開栓現地処理業務

水道使用開始申込者を対象に、現地訪問を行い面談率を高めたうえで「指

示数・納期日・検針日の周知、漏水のチェック、給水装置維持管理及び口 座振替のお願い」等の業務を委託することのアウトソーシングを実施して いる。

具体的取り組み内容としては、①開栓現地処理業務について平成 12 年度 及び平成 13 年度に財団法人堺市水道サービス公社(以下、「サービス公社」 という。)に委託したうえで、②平成 14 年 10 月より、閉栓業務も含め民間 業者に委託することとした。

イ 未納料金徴収業務の委託

(14)

門業者に委託する試行実施を行う、②平成 13 年度も同様で試行実施を行い、 試行結果の総合評価を行った結果、平成 14 年 4 月から全面実施した。

ウ 4 ヶ月検針から 2 ヶ月検針への制度変更に伴う委託範囲の拡大

一般家庭等の 4 ヵ月ごとの検針期間を 2 ヶ月ごとの検針期間に改めると ともに、従来水道局で行っていた大口使用者の 1 ヶ月検針を含め、業務委 託の範囲拡大を図ることを実施し、平成 14 年度から、調定にかかわる業務 の現地処理業務の大半をサービス公社への委託した。

(4) 直結給水の拡大

小規模貯水槽の設置を必要とする、中高層住宅への直結給水の拡大を図り、

一定戸数以下の集合住宅について、平成 14 年度から全市域において直結給水 を行った。

(5) コスト削減実績表における進捗状況の内部把握

平成 14 年 5 月 22 日に各局総務担当課長宛、堺市行革推進室次長より「新 堺市行財政見直し実施計画等の進捗状況について(照会)」があり、実績表の 提出が求められた。従来(13 年度)と見直し後(14 年度)の比較の形式で経 費効果を記載するものである。以下に実績表の内容を記載する。

ア 定員管理の適正化

従来(13 年度) 水道局職員数 378 名 サービス公社派遣13 名 合計 391 名

見直し後(14 年度)水道局職員数 369 名 サービス公社派遣9 名 合計 378 名

経費効果 134,400 千円

イ 郵便料金の削減

口座振替済通知書を従前郵送していたが、ハンディターミナル(特定の 情報を指定用紙に印刷することができる小型端末機)の利用により、請求 予定額及び口座振替済通知書を検針時に手交することにより、郵便料金の 削減を行った。

(15)

経費効果 30,529 千円 ウ 郵便料金の削減

従前、納入通知書を封入し郵送していたのを納入通知書をシーラー化(は

がきサイズの用紙を貼り合わせて、記載内容を外部から見えなくする方法)

してハガキの郵便料とし、郵便料の削減を図った。 従来(12 年度) 20,731 千円

見直し後(13 年度) 15,225 千円

経費効果 5,506 千円

エ 受託工事における随意契約の見直し

受託工事における随意契約について競争入札を実施した。 従来(11 年度) 108,190 千円

見直し後(13 年度) 93,398 千円

経費効果 14,822 千円

(この比較については、平成 13 年度の設計額と平成 11 年度の随意契約 における落札率に基づき、推計し算出した)

オ 遊休資産の利用

サービス公社等への賃料値上げ

(16)

4.「堺市水道事業の経営健全化の方策について」及びその対応について

平成 13 年 4月 25日、堺市長から堺市水道事業懇話会に対し、「堺市水道事業 の経営健全化の方策について」の意見が求められた。同懇話会は、堺市水道事業 が当面する諸課題について学識経験者及び水道利用者から幅広く意見を聴くため、 平成 13 年 4 月 1 日に設置されたものである。

懇話会は、堺市水道事業における経営の現状と課題及び今後の見通しを踏まえ、

経営問題、将来計画など経営全般にかかる諸問題について、平成 13年 10 月に意 見を取りまとめ、「堺市水道事業の経営健全化の方策について(提言)」(以下、提 言という)を市長に提出した。

提言は、まず堺市における水源について、高品質の水を安定的に供給すること 及び経済合理性の観点から、今後も大阪府営水道を水源とすることが相当である としている。

水需要については、給水量が減少傾向にある一方、常に安全で良質な水を安定 的に供給するための施設の整備、改良を必要とするため、一層の合理的、効率的 な施設更新と経営の効率化が望まれている。

水道料金については、平成 12 年 10 月に大阪府営水道料金が値上げされたこと により、供給単価と給水原価との差が拡大し、企業努力のみでは健全財政を維持 することが困難な状況となったとして、料金水準、料金体系の適正化が提案され た。更に、利用者サービスの面では、検針間隔の見直しや直結給水の拡大、情報 公開など実施が予定されている施策を推進するなど、ハード、ソフト両面にわた って利用者の視点に立った合理的、効率的な施策の展開を求めている。

水道事業の経営の健全化については、従来の経営改善に対する努力を評価して も水需要の減少に加えて大阪府営水道の値上げにより赤字体質となったとして、 一層の経営の効率化とともに、水道料金の適正化を含めた財政健全化計画の策定 が提言された。

局庁舎建設は、各部分の分散と経年による老朽化から百舌鳥梅北町に平成 14

年末完成を目指して新庁舎の建設が進められているが、その財源については、阪 神高速道路大和川線の築造に伴う浅香山浄水場の一部用地やその他の遊休土地の 処分益を充てるなど、利用者の負担増にならないよう最大限の努力をされること が望まれるとされた。

具体的な提言内容とそれに対する現状の取り組み状況については以下のとおり である。

(17)

ア 提言内容

使用水量に関わらず必要な固定的経費を賄うべき基本料金について、 料金収入に占める割合を中長期的視野に立って、段階的に高めていくべ きである。

さらに、給水原価以上の大口使用者が減少し、給水原価以下の使用水 量が増加傾向を示している現状では、従量料金の逓増度を緩和し、また 現行の 9 ランクある水量使用区分は簡素化する方向での適正化を図って いくべきである。

イ 具体的対応及び予定事項の取り組み

平成 14 年 4 月から実施した料金改定は、生活用水に配慮しつつも提言 の内容に沿い、基本料金での料金収入割合を 26.84%から 29.03%にアッ プした。

逓増度においては、8.86 倍から 7.1 倍に下げると共に、9 ランクから 8 ランクへ水量使用区分の簡素化を図った。

② 公衆浴場料金及び福祉施設料金の取扱 ア 提言内容

公衆浴場は、年々数が減少してきていることに加え、その営業形態も 単に入浴するだけの浴場からより快適性を追及したものへと変貌してき ている。

また、一部の福祉施設に対する減免措置を継続することは、今後、高 齢化が進展し、その需要がますます増大することが予測されるなか、他 の多くの利用者への負担増につながることとなる。

水道局は、大阪府の補助制度の見直しを契機として、受益者負担及び 独立採算制の原則に立ち返ることとし、公衆浴場用及び一部の福祉施設 に関する水道料金上の特例措置について、堺市の一般行政で対処する等 見直す時宜にある。

イ 具体的対応及び予定事項の取り組み

公衆浴場用料金については、料金改定時において提言の趣旨を踏まえ ながらも零細な公衆浴場業者に配慮し、従来の単一従量料金を 3 ランク に改めた。

しかし、福祉施設料金については、水道料金の激変を避けるため、料 金改定は行ったものの廃止には至らなかった。

(18)

・提言内容

昭和 54 年、給水人口の増加傾向を踏まえ、検針員数の増加抑制の

ため、それまでの2ヶ月毎の検針を4ヶ月毎としているが、2ヶ月毎 への検針への移行を早急に実施すべきである。

なお、制度改正に当たっては、極力利用者の負担増とならないよう アウトソーシングを含め経営の効率化を図られるよう努められたい。 ・具体的対応及び予定事項の取り組み

提言の趣旨を踏まえ、平成 14 年度から 2 ヶ月検針に制度変更を行 った。この制度変更に伴い、委託範囲の拡大を図ったために、サービ ス公社が採用していた検針員の大幅な増員、従来直営で行っていた大 口径の検針を行う男性検針員も必要となった。しかし、公社を通じた 入札による民間委託への変更を行ったため、検針数の倍増や委託範囲 の拡大にかかわらず、委託費用は約 1.5 倍程度に抑えられている。 イ 直結給水の拡大

・提言内容

近年、中高層建物の小規模貯水槽の衛生管理が問題視されており、 この解消のためには、現有水道施設能力をもって可能な区域はもとよ り、他の区域(配水管水圧の不足を補う増圧ポンプの設置の必要のあ る区域)についても直結給水の拡大を推進すべきである。

・具体的対応及び予定事項の取り組み

平成 14 年度から、一定の戸数の住宅について、提言の趣旨に沿っ

て直結給水を実施している。 ウ 情報公開

・提言内容

近年、IT革命が進むなか、新しい媒体としてのインターネット利 用により水質問題や経営状況等水道に関する情報を提供するなど、今 後ともあらゆる機会を通じて積極的な広報活動を展開し、利用者の理 解と協力を求めていくことが肝要である。

・具体的対応及び予定事項の取り組み

平成 14 年度において、水道局独自のホームページを立ち上げ、情

報の公開に努めると共に、開閉栓の受付等市民サービスの向上を図っ ていく。

(19)

をうけ、定員管理の適正化、事務事業の見直しによる経費の削減、アウトソーシ ング等を実施しており、一定の成果を収めている。

しかしながら、休日、夜間の給水異常対応の拠点のあり方と職員配置の見直し については実施が未了であり、これに対する方策が今後の課題として残る。 また、需要の低迷、大阪府営水道の料金値上げ等の影響により今後も水道財政

(20)

Ⅲ 平成13 年度の予算及び決算の状況について 1.概 要

平成 13 年度の予算及び決算の概要は次のとおりである。 (1) 収益的収支(税抜き)

(2) 資本的収支(税抜き)

2.監査の結果

予算と決算とを比較・分析した資料を閲覧し、予算額と決算額との差額の主な (単位:百万円)

当初予算額 決算額 増減額 増減率

(a) (b) (c)=(b)-(a) (c)/(a) 収益的収入

水道料金 16,962 16,654 △ 308 △1.8% 1-1

固定資産売却益他 102 21 △ 81 △79.4% 1-2

その他収入 972 961 △ 11 △1.1%

 合 計 18,036 17,636 △ 400 △2.2%

収益的支出

人件費 3,721 3,633 △ 88 △2.4%

受水費 9,377 9,392 15 0.2%

動力費・薬品費 62 57 △ 5 △8.1%

支払利息 1,772 1,759 △ 13 △0.7%

減価償却費 2,401 2,403 2 0.1%

施設維持修繕費 1,133 855 △ 278△24.5% 1-3

その他支出 1,294 1,063 △231 △17.9% 1-4

 合 計 19,760 19,162 △ 598 △3.0%

収 支 差 引 △ 1,724 △ 1,526 198△11.5%

項  目 備考

(単位:百万円)

当初予算額 決算額 増減額 増減率

(a) (b) (c)=(b)-(a) (c)/(a) 資本的収入

企業債 742 756 14 1.9%

加入金 356 374 18 5.0%

その他収入 2,603 2,081 △ 522△20.1% 2-1

 合 計 3,701 3,211 △ 490△13.2%

資本的支出

建設改良費 7,612 6,618 △ 994△13.1%

 整備改良事業費 (4,446) (3,646) (△800)△18.0% 2-2  固定資産購入費 (2,220) (2,185) (△35) △1.6%  庁舎建設事業費 (946) (787) (△159)△16.8% 2-3

企業債償還金 1,793 1,791 △ 2 △0.1%

その他支出 20 0 △ 20 △100%

 合 計 9,425 8,409 △ 1,016△10.8%

収 支 差 引 △ 5,724 △ 5,198 526 △9.2%

(21)

内容について担当者から説明を聴取することにより、次の事項を検討した。監査 の対象とした範囲においては、特に取り上げるべき事項は認められない。 ① 収入項目について、決算が予算を下回っているものが多いが、その差額発生

の理由は妥当なものか。

② 費用項目について、決算が予算を下回っているものが多いが、その差額発生 の理由は妥当なものか。また、費用の発生を先延ばしにしているものはないか を検討した。

③ 当初予算がそもそも過大に見積もられていることはないかを検討した。

3.当初予算額と決算額との差額の主な内容

当初予算額と決算額との差額が大なるものについて、その差額発生の主な内容 は次のとおりである。

<収益的収入> (1-1)水道料金

水道料金の減少は、有収水量の減少によるもの 231,000 千円と、供給単価の低下 によるもの77,000 千円である。

① 有収水量の減少によるもの

大阪府からの給水量が増加しているにもかかわらず、有収率の低下により水 道料金が減少している。有収率の低下原因については、その原因を解明し、有 効な対策を講じるべきである。

② 供給単価の低下によるもの

供給単価は、給水収益を年間総有収水量で除したものであり、単位当たり水 道料金収入の平均を示すものである。水道料金は口径別に基本料金と従量料金 との組合せで決定される。当初予定していた利用区分構成と実績のそれとが相

違したため、(平均)供給単価が低下したものである。

有収水量(千

)

98,979

97,630

△ 1,349

△ 231

 給水量(千

)

106,430

106,623

193

(30)

 有収率(%)

93.0%

91.6%

△1.4ポイント

(△261)

供給単価(円)

171.37

170.59

△ 0.78

△ 77

△ 308

合計 (①+②)

増減額

(百万円)

当初予算

決 算

差 引

(22)

(1-2)固定資産売却益他

当初予算では3物件の売却を予定し売却益102,000千円を見込んでいた。そ のうち、北花田用地 2 物件は阪神高速道路建設に伴う代替用地として売却予定 であったが、他の 1 物件も含めて平成 13 年度中には売却に至らなかった。一方、 当初予算には含めていなかった 4 物件の土地売却があったため、結果として売 却益は 21,000 千円の計上となった。

<収益的支出>

(1-3)施設維持修繕費

当初予算額1,133,000 千円に対し決算額は855,000千円で278,000 千円減少

している。減少の主なものは、「量水器の購入単価低下等による量水器取替費の

減少 91,000 千円」、「道路上修繕費の減少 66,000 千円」等である。

(1-4)その他支出

当初予算額1,294,000 千円に対し決算額は1,063,000千円で231,000千円減 少している。減少の主なものは、「メータ検針業務他の委託料の減少等 63,000 千円」、「資産減耗費の減少 55,000 千円」「予備費未使用 21,000 千円」等である。

<資本的収入> (2-1)その他収入

当初予算額2,603,000 千円に対し決算額は2,081,000千円で522,000千円減 少している。減少の主なものは、工事負担金の減少 563,000 千円である。

しかし、工事負担金の当初予算額2,499,000千円と対応する決算額は、実質 的には「当年度決定額 2,259,000 千円」の方が妥当であり、実質減少額は 240,000 千円となる。

(単位:百万円) 決算額 = 当年度決定額 + 前年度分入金額 − 翌年度繰越額

1,936 = 2,259 + 510 − 833

<資本的支出>

(2-2)建設改良費・整備改良事業費

(23)

的には「当年度工事契約額 2,682,000 千円」であり、実質減少額は149,000 千 円である。

(単位:百万円) 決算額 = 当年度工事契約額 + 前年度繰越額 − 翌年度繰越額

2,164= 2,682 + 512 − 1,030

(2-3)建設改良費・庁舎建設事業費

当初予算額946,000千円に対し決算額は787,000千円で159,000千円減少し ている。減少の主なものは、「工事費の減少 143,000 千円」である。

(24)

Ⅳ 収入事務は適正に実施されているか。 1.概 要

水道事業における収入には、水道料金収入、手数料収入(設計審査手数料、

工事検査手数料及びその他手数料)、給水工事収入及び水道加入金収入等がある

が、このうち給水収益たる水道料金収入がその基本的経営基盤である。平成 13 年度における水道料金収入は、16,654,445,123 円である。

これらの収入事務が適正・公正に実施されているかどうかの視点から調査し た。

2.水道料金収納事務 (1) 水道料金収納事務

堺市内をA・B・C・Dの 4 つのブロックに分け、これらをA及びC、B

及びDの2区域に分類したうえ、2ヶ月に 1 度、検針(ただし、毎月検針を

除く。)のうえ水道料金を徴収している(地方公営企業法第 21 条、堺市水道 事業給水条例第 25 条、第 28 条、堺市水道事業給水条例施行規程第 15 条)。

収納方法には、納付書送付型と口座振替型があり(堺市水道事業給水条例 施行規程第20 条)、平成 13 年度における比率は下記のとおりである。各納付 期限までの収納率は、概ね納付制が 50%、口座制が 98%となっている。

件数比 金額比

納付書送付型 (%) 17.7 26.2

口座振替型 (%) 82.3 73.8

堺市水道局は、平成 3年 4 月、全国の自治体に先駆け、コンビニエンスス トアにおける収納を導入したが、平成 15 年 1 月からは利用可能なコンビニ店 舗の拡大による市民サービスの向上、自主納付の促進及び1件あたりの徴収 費用減などを目的として、コンビニ収納事務を一括して信販会社へ委託を開 始した。また、当該委託によって、コンビニへ支払う手数料が金融機関より も割高となっていた点がかなり解消される見込みである。

(2) 未納料金徴収事務

平成 13 年度において、水道料金の納付期限内収納率は 90.75%であり、さ

らに督促状発送から2週間後の収納率は 93.55%、調定3ヶ月後における収

納率は 97.41%、年度末における収納率は 99.80%となっている。

(25)

年度より、市内全地域において、一括して委託を実施し、委託業者により、 督促手続の第1段階より、督促状を持参のうえ現地を訪問するという体制が 取られている。

当該委託により、平成14 年度より、滞納整理事務に要する人員は25名と なり、平成13 年度に比べて 12 名が削減された。

なお、長期滞納分についての対策については、北部・南部各サービスセン ターの営業課において、定期的に「滞納進行管理会議」を開催して収納率の 向上を図るため協議している。

(3) 監査の結果

水道料金に係わる収納事務及び滞納整理事務については、ともに積極的な

外部委託を実施し、これにより相当程度事務が効率化している。手続は適正、

妥当なものであったが、下記問題点を列挙したい。

未納料金の回収方法について更なる取り組みを行う余地がある。すなわち 現状は、長期滞納者、あるいは常時滞納者に対し、内容証明郵便による催告 がなされるのみで法的手続を選択した例はない。しかし、回収のさらなる強 化を図るため、一定の基準(滞納回数、金額など)を設け、支払督促申立な どの法的手続の実施についてもさらに検討すべきである。

3.給水停止執行事務

堺市においては、水道料金を 2 回分(4 ヶ月)滞納し、3 回目の請求が調定さ れた時点で給水停止事務(堺市水道事業給水条例第 35 条)に入る。平成 14 年 度からは、滞納整理事務を受託している業者から水道局に案件が戻され、現実

の引継事務としては、委託業者から督促経過を記載した「滞納経過記録カード」

を受領する。給水停止事務に要する局内人員は 25 名であり、各局員が担当地区 を受け持ち、滞納一覧表を作成して事務を管理している。

平成 13 年度における給水停止事務の執行件数は2,818 件であった。

給水停止執行事務について、特に問題と考えられる点は見受けられなかった。

4.受託工事収入(主として水道加入金収入)事務 (1) 概 要

受託工事収入とは、給水装置(堺市水道事業給水条例第 3 条)設置工事にか

かる収入であり、給水装置工事の申込を行った市民は、下記項目の費用を支払

うことになっている。

(26)

イ 手数料(堺市水道事業給水条例第12 条 4 項、第 31 条) 設計審査手数料

工事検査手数料 ウ 道路手続関係費

(注)道路手続関係費とは、給水装置工事において新たに道路占用が必要 なときには、道路法第 32 条に基づき道路管理者に対し道路占用の手続 を行うが、その受託事務に必要な人件費と物件にかかる費用をいう。 (2) 水道加入金制度

水道加入金制度は、新旧利用者の負担の公平化、水道料金の高額化の防止を 目的に水道施設拡張の建設にかかる増分原価を一律に水道料金に含ませること なく、一定の合理的基準に基づいて原因者である新規利用者に負担を求める、 いわゆる受益者負担という考えから設けられた制度である。その徴収根拠は、 地方自治法第 224 条、同 228 条及び水道法第14 条に基づき、堺市水道事業給水 条例第 30条 2 項及び堺市水道給水条例施行規程第21 条の2 ないし22 条の 2 である。平成 13 年度における加入金収入は、約 2,800 件で 392,883,930 円であ る。

そのうえで、加入金の具体的な算定根拠については、導入後 3 年間(昭和 48 年度∼昭和50 年度)の「拡張事業及び配水管整備事業にかかる企業債利息と施 設の減価償却費」を加算した金額を算出し、これを現使用者と新規使用者の施 設利用割合で按分した。

ところが、平成 6 年度は、平成 5 年度をもって第 15 次拡張事業が終了し、拡 張事業債の新たな発行がなくなったとの理由から、加入金徴収の上記算定根拠 を、配水管整備改良事業のうち需要増に対処する事業費の水道局の自己財源相 当分の費用と改め、同時に平均 29.0%の値上げを行った。

しかし、その後、平成 7 年度から本格化した下水道地区整備事業に伴い、下 水道部からの受託事業としての配水管整備改良事業が増加したことにより、水 道局独自の配水管整備改良事業を予定していた路線についても、下水道事業の 施工時に同時に水道管の施工が可能となる路線が増加した。その結果、水道局 の自己財源相当額自体が減少した。平成 7 年度から平成 12 年度までの水道加入 金徴収金額は年平均約 480,000 千円であるのに対し、平成 7 年度から平成 12 年度までの自己財源分金額(起債対象分を除く)は年平均約 230,000 千円であ り、大幅に過徴収となってしまったのである。なお、この過徴収金については、 拡張事業債の元金の償還に充当されてきた。

(27)

加入金の全体額との整合性が失われつつあるという理由で、その算定根拠につ いての考え方を、加入金制度を発足させた昭和 49 年当時の趣旨に戻り、上水道 拡張事業債元金の償還金へと更に改めた。

(3) 路面復旧費及び諸経費について

路面復旧費は、給水装置設置工事のうち、道路復旧工事についての工事代金 である。平成 13 年度までは水道局が徴収していたが、平成 14 年度より廃止さ れた。これは、平成 13 年度までの道路掘削工事及び復旧工事については水道局 名義で道路使用許可を申請し、工事の受付、費用の徴収、精算・還付業務を行 っていたところ、平成 14 年度から指定工事業者が直接これを行うこととなった ためである。

また、従前、路面復旧費とあわせ、給水工事収入として徴収していた諸経費 (堺市給水条例施行規程第 6条 2号)についても、設計審査手数料及び工事検

査手数料に含めて集約することとなり、平成14 年度より廃止されている。

(4) 監査の結果

① 水道加入金について

手数料等の受益者負担の原則は、負担の公平性という観点から、その価格設 定及び根拠の妥当性を検討する必要がある。堺市においては、上水道が全国的 に拡張事業の時代にあるなか、拡張事業の企業債の利息支払及び施設の減価償 却費を原価として、新規使用者についてもそれまでの使用者と応分の負担をし てもらうという考え方から加入金制度を発足させ、算定根拠も上記考え方に見 出していた。水道局は、平成 6 年に一旦これを自己財源を根拠とする考え方に 改めたが、現在では、昭和 49 年当時の趣旨に戻り、平成35 年までは拡張事業 に関する企業債の償還が継続すること、したがってそれまでの間は、徴収の根 拠が見いだせると説明している。

しかし、上水道が事業拡張時代を終えた現在、拡張事業債の償還残元金は当 然のことながら減少していくのであり、最終償還期たる平成 35 年に近づくにつ れ、加入金の価格設定及びその全体額と算定根拠との整合性が失われていくこ

とになる。さらには、上記考え方を継続する限り、平成36 年以降は、全くその

(28)

とおり、長期的視点に立って、より合理的な算定方法を検討していくべきであ る。

② 路面復旧費について

平成 14 年度より、実際に道路掘削及び路面復旧工事を実施する業者が費用

の徴収・精算事務を行うこととなり、実体に則した事務手続に変更され、評価 できる。もっとも、平成13年度において、道路工事申請の受付件数が約 1300 件、精算後還付業務が543 件あり、平成 14 年度から水道局における当該業務が 廃止されたにもかかわらず、従前当該業務を担当していた担当者は北部・南部 給水サービス課に各1名にすぎず、他業務と兼務で行っていたため、人員削減 は特に行われていない。

(5) 意 見

① 水道加入金について

水道加入金の法的根拠及びその算定方法については、従来からさまざまな意 見が分かれている。しかし、水道の新規利用者は、当然に既存の施設を利用す ることに鑑み、従前の利用者との公平性の観点から、新規利用者より加入金を 徴収する制度自体は合理性を有するものと考えられる。しかし、算定方法につ いては、拡張事業債の文言やその償還終期のみにとらわれず、既存配水管や既 存施設の設備・維持管理に要した費用等についても広く算定根拠に含めること

を検討すべきである。また、利用者に対する説明責任をより徹底するとともに、

上記算定根拠とあわせ、加入金徴収の根拠についても長期的な視点で検討すべ きである。

5.水道料金の過誤納金処理について (1) 概 要

使用者が水道料金を納付したあとに過誤納金が判明した場合は、使用者への還 付等の手続きが行われている。過誤納金が発生する原因としては、①「キー不一

致」による過誤納(システム入力ミス等)、②過入金、③更正による過誤(水道管

の破裂等により水道料金過払いとなった場合)などがある。還付等の方法につい ては、預金口座への入金、現金払戻、次回請求分の水道料金への充当がある。

会計上は預り金として計上されている。

(29)

(注)還付や充当処理が1件あたり複数回数行われることもある。

5 年間還付等の手続きが行なわれなかった場合、時効到来による会計処理(雑

収入計上処理)が行われるが、平成 13 年度においても 1 件(3 千円)発生してい

る。

( 2) 意 見

平成 13 年度以前に発生したが、監査時点で還付ができていないものが 17 件、

36 千円あり、年度別の発生金額は次のとおりである。

発生年度 件数(件) 金額(千円)

平成 10 年度 4 4

平成 11 年度 6 7

平成 12 年度 2 9

平成 13 年度 5 16

合計 17 36

過誤納が発生した時点では電話による通知を行い、往復はがきを送るなどの方

法を行っている。それでも還付が行われない使用者に対しては、口座振替制度利

用者であれば、一方的に口座へ入金しその旨の通知書を発送している。しかし、

上記 17 件の事例が発生しているのは、先方の転居先が不明等の理由で還付を行う

ことができないから、今後は還付時の手順や還付ができなかったときの対処方法

をまとめたマニュアル書類を整えておくことが望ましい。

(単位:件、千円)

平成12年度末 平成13年度末

繰越額 発生額 還付額 充当額 時効平成13年度純増減額 残高 件数 121 4, 203 1, 111 3, 229 0 196 317 金額 2, 280 77, 937 34, 302 42, 725 0 910 3, 190

件数 106 2, 475 911 2, 190 1 36 142

金額 971 25, 788 13, 794 12, 146 3 △ 155 816 件数 227 6, 678 2, 022 5, 419 1 232 459 金額 3, 252 103, 726 48, 096 54, 871 3 755 4, 007

平成13年度

北部

南部

(30)

6.不納欠損処理について (1) 概 要

水道料金収入等、営業収益については地方自治法第 236 条により収益計上後

5 年後には時効となり、不納欠損処理を行っている。過去5 年間の水道料金不

納欠損額の推移は次のとおりである。

調定年度 欠損処理年度

不納欠損件数 (件)

不納欠損額 (千円)

欠損率(%) (注)

平成 4 年 平成 9 年 1,706 8,650 0.06

平成 5 年 平成 10 年 2,367 10,288 0.07

平成 6 年 平成 11 年 2,945 17,622 0.10

平成 7 年 平成 12 年 3,233 22,214 0.12

平成 8 年 平成 13 年 3,434 31,315 0.17

(注)欠損率とは、調定年度の調定金額に対する不納欠損額の割合である。

なお、平成 13 年度に不納欠損処理を行ったものは水道料金及び受取損害賠償金 もあり、その明細は次のとおりである。なお、受取損害賠償金とは工事業者等に より水道管破損等がされた場合、修繕工事代金を当該工事業者等へ請求した時の 請求金額のことをいう。

項目・理由 転居先不明 倒産 貧困

督促するも 徴収不能

合計

水道料金(件数) 1,382 28 187 1,597

(金額・千円) 18,680 10,655 1,979 31,315

受取損害賠償金(件数) − − − 2 2

(金額・千円) − − − 133 133

未収入金については水道使用者が倒産等の状況となったとしても、その貸倒 処理(不納欠損処理)は時効(水道料金は 5年、受取損害賠償金は3 年)とな るまで計上したままとなっている。なお、水道局が破産債権届出をしたものは 水道料金の破産債権届出経過一覧表で把握することができ、平成13年度に 41 件、8,577 千円が届出されている。

(31)

不納欠損処理は、会計規程に準拠してなされていると認められる。

(3) 意 見

地方公営企業においては、勘定科目は地方公営企業法施行令(以下、本項で は「施行令」という。)第 16 条第 5 項に基づき、地方公営企業法施行規則(以 下、本項では「規則」という。)第 2 条の 2 の定める勘定科目表に準じて区分し なければならないとされている。同勘定科目表には、「貸倒引当金」という勘定 科目が設定されていないため、未収入金について回収不能が見込まれる額につ いても「貸倒引当金」として計上されていない。

しかしながら、施行令第9条には、会計の真実性の原則(施行令第9 条第1 項)、健全性の原則(施行令第 9 条第 6 項)が明記され、このような法の趣旨か らすると、企業会計原則と同様「貸倒引当金」の勘定科目を区分して、正確に その事業の財政状態が表示できるようにすることが望ましいと考える。 ちなみに、現行会計規程上、破産債権届出がなされた水道料金については、 全額未収入金として計上されているが、これらは「貸倒引当金」として計上で きるような会計規程が適切である。そのような勘定区分がない現行会計規程の 下では、時効完成時期まで留保することなく、破産配当が確定した時点で回収 不能額について欠損処理をするか、あるいは自然債務としての任意弁済を期待 して、時効完成時期まで未収金として計上しておくかは、今後の課題として検 討していくべきである。

7.収入の調定時期について (1) 概 要

水道事業に係る収益的収入は水道料金のほか、給水工事収入(路面復旧費、 道路手続関係費、諸経費)及び手数料収入があり、資本的収入は水道加入金が ある。

各収入項目の主なものについて、調定(収益認識)の時期は次のとおりである。

項目 調定の時期

水道料金

メータ点検後の約 17 日ごろ 及び使用中止分は発生当日

水道加入金・給水工事収入・手数料収入 入金処理時

(32)

ャート概略を示すと次のとおりである。

なお、水道工事の申込みを行った堺市民が、水道局の工事承認後、調定(入金) 前に申請の撤回(取り下げ)を行う場合がある。

平成 13 年度に発生した取り下げ件数は次のとおりである。

課名

平成 13 年度取り下げ 発生件数(件) 北部給水サービス課 20 南部給水サービス課 9 合計 29

【給水装置工事フローチャート】

申込者

指定工事業者

基本調査 (申込者の事情を把握)

給水装置工事施行 承認申請受付

受付処理設計審査

承認

市納付金納付書、工事 施行承認書の発行・送付

納付金還付

市納付金等完納確認 (=調定)

市納付金等完納通知書 の発行

工事着手

検査申請書受付

検査通知書受付  :YES  :NO 工事検査

工事検査結果通知書の 発行

市納付金の精算

工事完了

道路復旧工事と 路面復旧費の

精算へ 水道局の道路復

旧工事があるか

(33)

水道料金、水道加入金・給水工事収入・手数料収入の収納事務のフローを聴取 し、調定の時期の妥当性を検討した。

(2) 監査の結果

①年度末における収益計上

給水装置工事を受付け、設計審査承認された後は、入金されるまでに、およそ 15 日間のタイムラグがあるとのことである。水道局は承認時ではなく、入金時に 調定(収入計上)をしているため、給水装置工事受付・設計審査承認後、入金さ れるまでに年度末日を迎えた場合も、年度末において収益を認識していない。平 成 13 年度中に承認された給水装置工事件数のうち、平成 14 年 3 月 31 日現在未調 定の納付金の件数及び金額は次のとおりである。

(注)上記件数、金額のなかには、入金後、口径変更となり追徴支払となったものもある。

しかし、水道事業等の地方公営企業が採用している発生主義の考えによれば、 取引の事実が発生した時点で収益を認識する必要がある。年度末においてすでに 承認が行われている工事については、設計審査業務はすでに行われているので設 計審査手数料を収益として計上する必要がある。平成 13 年度末においては 767 千円を収益に計上すべきであった。

また、年度末時点ですでに工事が始まっているものについては、設計審査手数 料のみならず道路手続関係費及び諸経費も収益に計上する必要がある。

②給水工事申請の撤回(取り下げ)を行った場合の収益計上時点

給水装置工事に係る収入はすべて、入金時に計上(調定)される。給水装置工 事申込み後、申請の撤回(取り下げ)を行った場合は、未入金であるために収入 や未収入金は計上されていない。

課 名

設計審査 手数料

工事検査 手数料

道路手続 関係費

諸経費

件数 1 3 1 1 2 5 3 3 1 2 5

金額 5 0 7 8 7 4 3 7 5 1 , 0 4 6

件数 8 5 8 4 3 4 8 3

金額 2 6 0 4 4 9 4 1 5 6 5 7

件数 2 1 6 2 0 9 6 7 2 0 8

金額 7 6 7 1 , 3 2 4 7 9 1 1 , 7 0 3 北部給水

サービス課

南部給水 サービス課

合計

(34)

設計審査についてはすでに終了しているため、設計審査手数料については収入 を計上すべきである。また、承認と同時に道路掘削のあるもので水道局への手続 きが完了したものについては、道路手続関係費を徴収することとなるが、この場 合は道路手続関係費に関する手数料収益も計上すべきである。

③取り下げを行った場合の徴収事務

取り下げとなった場合は、上述のとおり収益・未収入金を計上していない。し かし、この未収入金について債権としては計上していないが、督促の対象として いる。

平成 13 年度に取り下げが発生した件数のうち、平成 13 年度末に未納であるも のは次のとおりである。

課 名

平成 13 年度 発生件数

平成 13 年度末現在、 未納のもの

監査時点(平成 14 年 11 月 20 日現在)未納のもの 北部給水

サービス課

20 件 4 件

(設)4 件 7,600 円 (道)2 件 12,810 円

4 件

(設)4 件 7,600 円 (道)2 件 12,810 円 南部給水

サービス課

9 件 1 件

(設)1 件 1,900 円 (道)0 件

0 件

(設)0 件 (道)0 件

合 計 29 件 5 件

(設)5 件 9,500 円 (道)2 件 12,810 円

4 件

(設)4 件 7,600 円 (道)2 件 12,810 円

(注)(設)とは設計審査手数料のこと、(道)とは道路手続関係費のことである。

平成 14 年 3 月末時点で未納であった 5 件のうち、7 ヶ月経過後の監査時点(平 成 14 年 11 月)においても 1 件しか回収しておらず、4件が未回収である。当該 4 件に対して現在は特に督促を行っていない状況であった。

参照

関連したドキュメント

注)○のあるものを使用すること。

のうちいずれかに加入している世帯の平均加入金額であるため、平均金額の低い機関の世帯加入金額にひ

平成 28 年 3 月 31 日現在のご利用者は 28 名となり、新規 2 名と転居による廃 止が 1 件ありました。年間を通し、 20 名定員で 1

水道施設(水道法(昭和 32 年法律第 177 号)第 3 条第 8 項に規定するものをい う。)、工業用水道施設(工業用水道事業法(昭和 33 年法律第 84 号)第

5日平均 10日平均 14日平均 15日平均 20日平均 30日平均 4/8〜5/12 0.152 0.163 0.089 0.055 0.005 0.096. 

第1回 平成27年6月11日 第2回 平成28年4月26日 第3回 平成28年6月24日 第4回 平成28年8月29日

上水道施設 水道事業の用に供する施設 下水道施設 公共下水道の用に供する施設 廃棄物処理施設 ごみ焼却場と他の処理施設. 【区分Ⅱ】

(水道)各年の区市町村別年平均日揚水量データに、H18 時点に現存 する水道水源井の区市町村ごとの揚水比率を乗じて、メッ