平成１８年度
特許出願技術動向調査報告書
半導体洗浄技術
（要約版）
平成１９年４月
特 許 庁
＜目次＞
第１章
半導体洗浄技術の調査概要. . . . 1
第２章
特許出願動向. . . . 11
第３章
研究開発動向. . . . 25
第４章
市場、政策動向. . . . 33
第５章
総合分析. . . . 42
問い合わせ先
特許庁総務部技術調査課 技術動向班
電話：０３−３５８１−１１０１（内線２１５５）
第 １ 章 半 導 体 洗 浄 技 術 の 調 査 概 要
第 １ 節 半 導 体 洗 浄 技 術 の 概 要
半 導 体 製 造 の 概 略 を 図 1- 1に 示 す 。ウ エ ハ の 処 理 工 程 は 、ト ラ ン ジ ス タ を 形 成 す る ま で の 基 板 工 程（ F EOL：Fr ont End Of t he L i ne）と そ の 後 の 多 層 配 線 を 形 成 す る 配 線 工 程（ BEOL：Bac k End Of L i ne) に 大 別 さ れ る 。
半 導 体 は 様 々 な 工 程 を 経 て 製 造 さ れ る が 、 そ れ ぞ れ の 工 程 で パ ー テ ィ ク ル 、 種 々 の 金 属 を 含 む 無 機 物 、 ポ リ マ ー 化 合 物 な ど の 有 機 物 の 汚 染 物 質 が 生 じ る 。 半 導 体 に 汚 染 物 質 が 残 存 し た り 、 ま た 付 着 す る こ と で 電 気 的 特 性 の 劣 化 等 が 生 じ 、 半 導 体 品 質 に 大 き な 影 響 を 与 え る と い う 問 題 が あ る 。 従 っ て 汚 染 物 除 去 は 半 導 体 製 造 に お い て 必 要 不 可 欠 で あ り 、 半 導 体 の 構 造 が 微 細 に な る に 従 い 、 洗 浄 も 高 度 な 技 術 が 要 求 さ れ る 。 半 導 体 製 造 は 汚 染 と の 闘 い と も 言 わ れ る と こ ろ で あ る 。ま た 、洗 浄 工 程 が 半 導 体 製 造 の 全 工 程 に 占 め る 割 合 は 、25％ と も 30％ と も 言 わ れ て お り 、 洗 浄 は 非 常 に 重 要 な 技 術 と な っ て い る 。 半 導 体 製 造 が 始 ま っ て か ら 、 い ろ い ろ な 洗 浄 方 式 、 薬 液 （ 洗 浄 剤 ） が 試 行 錯 誤 さ れ て い る が 、 半 導 体 の 微 細 化 や 環 境 問 題 と の か ら み も あ り 、 更 に 洗 浄 効 果 の 高 い 洗 浄 技 術 の 開 発 が 求 め ら れ て い る 。
図 1- 1 半 導 体 製 造 の 概 略
ウ エ ハ 処 理 工 程 （ 前 工 程 ）
基 板 工 程( F E O L ) 熱 処 理 工 程
不 純 物 導 入 繰 返 し
膜 形 成 平 坦 化
配 線 工 程( BE O L )
膜 形 成 繰 返 し
平 坦 化
組 立 工 程 （ 後 工 程 ）
チ ッ プ
検 査 工 程
製 品
リ ソ グ ラ フ ィ ー レ ジ ス ト 塗 布 ベ ー キ ン グ 露 光 、 現 像 エ ッ チ ン グ レ ジ ス ト 除 去
ウ エ ハ 製 造 工 程
結 晶 製 造
切 断
研 磨
現 在 の ウ ェ ッ ト 洗 浄 は 、 1970 年 に 米 国 RCA 社 の W. Ker n と D. A. Puot i nen が 発 表
1
し た い わ ゆ る RCA 洗 浄 が 基 本 と な っ て い る 。 現 在 に い た る ま で 改 良 を 加 え な が ら 、 世 界 中 で 半 導 体 製 造 の 洗 浄 方 法 と し て 広 く 用 い ら れ て き た 。 RCA 洗 浄 は 、 SC1( ま た は APM) と 呼 ば れ る ア ン モ ニ ア ／ 過 酸 化 水 素 ／ 水 を 用 い る 洗 浄 と 、SC2（ ま た は HPM）と 呼 ば れ る 塩 酸 ／ 過 酸 化 水 素 ／ 水 を 用 い る 洗 浄 と を 組 み 合 わ せ て 行 う 洗 浄 方 法 で あ る 。 SC1 は 主 に パ ー テ ィ ク ル や 有 機 物 汚 染 の 除 去 に 使 用 さ れ 、 SC2 は 主 に 金 属 汚 染 の 除 去 に 使 用 さ れ る 。 使 用 温 度 は い ず れ も 80℃ 程 度 の 高 温 と な り 、 ウ エ ハ 表 面 を リ ン ス す る た め に 膨 大 な 量 の 超 純 水 を 必 要 と す る な ど コ ス ト 面 か ら の 問 題 が あ る が 、 現 状 の 主 流 と い え る 洗 浄 方 式 は ウ ェ ッ ト 洗 浄 と 言 え る 。
一 方 、 ド ラ イ 洗 浄 に は 、 プ ラ ズ マ 、 レ ー ザ ー 、 紫 外 線 、 オ ゾ ン な ど を 用 い た 方 法 が あ る 。 ウ ェ ッ ト 洗 浄 で は 問 題 と な っ て い た 、 洗 浄 液 に よ る 汚 染 、 ウ ォ ー タ ー マ ー ク を 回 避 す る こ と が で き る 。 さ ら に 洗 浄 液 や リ ン ス 液 の 排 水 処 理 設 備 や 乾 燥 工 程 が 不 要 に な る た め 、 洗 浄 工 程 を 単 純 化 で き る と い う メ リ ッ ト が あ る 。 し か し 、 プ ラ ズ マ 洗 浄 で は 、 汚 染 以 外 の 基 板 を 削 っ て し ま う と い う 欠 点 が あ り 、 オ ゾ ン は 容 易 に 酸 素 に 分 解 し て し ま う の で 操 作 性 が 悪 い と い っ た 面 も あ る 。 ま た 、 プ ラ ズ マ 発 生 装 置 や 、 オ ゾ ン 発 生 装 置 な ど 新 た な 設 備 を 整 え る 必 要 も あ る 。
洗 浄 を 取 り 巻 く 現 状 と し て は 、 年 々 進 む 、 半 導 体 デ バ イ ス の 微 細 化 、 高 集 積 化 に 伴 い 、 よ り 高 精 度 に 広 い 面 積 を 洗 浄 す る 要 求 が 高 ま っ て い る 。表 1- 1に 見 ら れ る よ う に 技 術 ノ ー ド は 微 細 化 の 一 途 を た ど っ て い る 。
ま た 、 近 年 で は 、 例 え ば 、 こ れ ま で は 重 大 な 汚 染 源 と し て 避 け ら れ て き た 材 料 が 採 用 さ れ る 状 況 に あ り 、配 線 金 属 の 材 質 に 起 因 す る 配 線 抵 抗（ R）と 層 間 絶 縁 膜 の 材 質 に 起 因 す る 配 線 間 容 量（ C）に よ る CR遅 延 時 間 の 増 大 の 問 題 を 解 決 す る た め に 、従 来 の Al 配 線 か ら Cu配 線 へ 置 き 換 わ っ た こ と や 、ゲ ー ト 絶 縁 膜 と し て 長 年 に わ た り 採 用 さ れ て き た Si O2 の 薄 膜 化 に よ り 顕 在 化 し て い る ト ン ネ ル リ ー ク 電 流 の 問 題 解 決 の た め に 、Hf , Zr , L a, Al な ど の 酸 化 物 お よ び こ れ ら の ア ル ミ ケ ー ト 、 シ リ ケ ー ト 、 窒 素 ド ー プ 膜 を 中 心 と し た 絶 縁 材 料 の 適 応 の 研 究 が 進 め ら れ て い る こ と が 指 摘
2
さ れ て お り 、こ れ ま で は 採 用 さ れ て い な か っ た 元 素 の 導 入 が 進 む と 推 測 さ れ る 。
そ の た め 従 来 使 用 可 能 で あ っ た 洗 浄 剤 に よ り こ れ ら の 材 料 が 含 ま れ て い る 半 導 体 基 板 が 溶 け て し ま い 、 Si や 絶 縁 膜 な ど に 付 着 し て 深 刻 な ク ロ ス コ ン タ ミ ネ ー シ ョ ン を 招 く と い う 問 題 が 生 じ て い る 。
表 1- 1 半 導 体 技 術 の ロ ー ド マ ッ プ （ I TRS2005年 版 か ら デ ー タ 参 照 ）
生 産 開 始 年 2006 2008 2010 2012 2014 2016 2018 2020 DRAM
1
/2Pi t c h
3
（ nm） 70 57 45 36 28 22 18 14
実 際 で の ゲ ー ト 長
4
（ nm） 28 23 18 14 11 9 7 6
1
W. Ker ns , D. A. Puot i nen, Cl ean Sol ut i ons Bas ed on Hy dr ogen Per oxi de f or Us e i n Si l i c on Semi c onduc t or Tec hnol ogy , RCA Rev i ew, pp187- 206, 1970
2
服 部 毅 , 「 半 導 体 プ ロ セ ス に お け る 洗 浄 管 理 半 導 体 製 造 に お け る 洗 浄 技 術 の 最 新 動 向 」 ク リ ー ン テ ク ノ ロ ジ ー , p7- 10( 2003. 9)
3
DRAMセ ル の 配 線 ピ ッ チ の 1/ 2の 長 さ で 表 さ れ る 微 細 化 の 指 標 。 2004年 以 前 は 技 術 ノ ー ド と 言 わ れ て い た 。
4
MPU デ バ イ ス で の 値
第 ２ 節 技 術 俯 瞰 図
図 1- 2 に 半 導 体 洗 浄 技 術 の 俯 瞰 図 を 示 す 。 洗 浄 技 術 は 産 業 用 、 一 般 生 活 で 多 く 利 用 さ れ 、 産 業 用 に 限 定 し て も 半 導 体 、 光 学 ・ 電 子 材 料 な ど 様 々 な 分 野 で 利 用 さ れ て い る 。
図 1- 2 半 導 体 洗 浄 技 術 の 俯 瞰 図
洗 浄 技 術
一 般 生 活 食品・食器 衣類 その他 産 業 用
半 導 体
光 学 ・ 電 子 材
料
そ の 他
ク ロ ス コ ン タ ミ ネ ー シ ョ ン 防 止
・ 前 工 程 か ら の 再 付 着 防 止
・装 置 汚 染 に よ る コ ン タ ミ 防 止 装 置
メ ー カ ー
ウ ェ ッ ト 洗 浄 浸 漬 タ イ プ 、 枚 葉 タ イ プ
ド ラ イ 洗 浄
活 性 ガ ス 、 蒸 気 、 プ ラ ズ マ 、 紫 外 線 な ど 品 質 の 向 上 （ 新 材 料 へ の 対 応 、 裏 面 ・
エ ッ ジ へ の 対 応 、被 洗 浄 物 の 損 傷 防 止 な ど ）
環 境 適 応 技 術 評 価 （ 計 測 ） 技 術 薬 液
メ ー カ ー
環 境 負 荷 低 減（ 排 ガ ス 、排 液 対 策 な ど ） そ の 他 の 洗 浄 ス ク ラ ブ 式 洗 浄 な ど の 物 理 的 手 段 生 産 性 の 向 上（ 生 産 容 易 化 、小 型 化 、
時 間 短 借 、 歩 留 り 向 上 な ど ）
第 ３ 節 洗 浄 方 法
１ ． ウ ェ ッ ト 洗 浄
水 を 媒 体 と す る ウ ェ ッ ト 洗 浄 方 式 は 、 長 い 歴 史 と 信 頼 性 が あ り 、 取 扱 い も 容 易 で あ り 、 現 在 で も 主 流 で あ る 。
ウ ェ ッ ト 洗 浄 は 、 洗 浄 方 式 に よ り 大 き く 浸 漬 式 と 枚 葉 式 に 分 か れ る 。 浸 漬 式 を 風 呂 の バ ス タ ブ に た と え 、 枚 葉 式 を シ ャ ワ ー に た と え る と 解 り や す い 。 も と も と RCA 洗 浄 の 浸 漬 式 が 主 流 で あ っ た が 、 薬 液 の 削 減 、 ク ロ ス コ ン タ ミ ネ ー シ ョ ン 防 止 、 300mm ウ エ ハ の 大 型 化 へ の 対 応 な ど か ら 、 枚 葉 式 に 移 行 す る 傾 向 に あ る 。
１ - １ 浸 漬 式
浸 漬 式 の 例 （ 特 開 2002- 158200） を 図 1- 3 に 示 す 。 通 称 ド ブ づ け と 言 わ れ る 方 式 で 、 洗 浄 液 で 満 た さ れ た 処 理 槽 に 基 板 を 沈 め 、 基 板 全 体 が 洗 わ れ る よ う に な っ て い る 。
浸 漬 式 は 、 ウ エ ハ を 全 面 に わ た り 浸 漬 す る の で 、 枚 葉 式 の よ う に 静 電 気 発 生 と い う 問 題 が な い 。ま た 、メ ガ ソ ニ ッ ク
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な ど の 超 音 波 振 動 を 付 加 す る こ と に よ り 、 よ り 洗 浄 効 率 を 上 げ る こ と も で き る 。
浸 漬 式 の 課 題 と し て ウ ォ ー タ ー マ ー ク
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防 止 が あ る が 、 洗 浄 後 に ウ エ ハ を 引 き 上 げ る 時 に I PA 蒸 気 を 吹 き か け る な ど の 解 決 手 段 を 取 っ て い る 。 ま た 、 洗 浄 液 の 均 一 化 の 課 題 に 対 し て は 、 洗 浄 液 の 流 れ を 制 御 す る な ど し て 解 決 を 図 っ て い る 。
微 細 化 へ の 対 応 と し て は 、 洗 浄 液 に 界 面 活 性 剤 、 錯 化 剤 な ど を 添 加 し て 、 微 細 な 溝 へ の
浸 透 性 を 上 げ る な ど の 対 策 を 講 じ て い る 。 洗 浄 効 果 を 上 げ る た め に 、 水 素 、 ア ル ゴ ン 、 オ ゾ ン な ど の 気 体 を 水 に バ ブ リ ン グ し 、 水 に 微 量 の ガ ス を 含 有 さ せ た も の も あ る 。
一 方 、基 板 単 位 あ た り の 水・薬 液 量 を 削 減 、洗 浄 時 間 を 短 縮 し 、装 置 設 置 面 積 を 小 さ く し 、 生 産 効 率 を あ げ る こ と も 課 題 と な っ て い る 。 洗 浄 効 果 を 上 げ る た め に 、 洗 浄 液 を 高 温 に す る と 、 半 導 体 基 板 に ダ メ ー ジ を 与 え る と い う 課 題 も あ る 。
１ - ２ 枚 葉 式
枚 葉 式 の 例（ 特 開 2003- 249477）を 図 1- 4に 示 す 。基 板 を 回 転 さ せ な が ら 洗 浄 液 を ス プ レ ー し て 、 汚 染 物 を 除 去 す る 方 式 で あ る 。 浸 漬 式 と 違 っ て 、 汚 染 さ れ た 洗 浄 液 が 基 板 上 で 滞 留 す る 時 間 が 少 な い の で 、 洗 浄 効 率 が あ が る と い う 特 色 が あ る 。
一 方 、 ス プ レ ー で 洗 浄 液 を 流 す こ と で デ ッ ド ス ペ ー ス が 生 じ 、 基 板 の 裏 面 お よ び エ ッ ジ へ の 対 応 が 課 題 に な る 。 ノ ズ ル 構 造 な ど の 装 置 的 な 対 策 が 必 要 に な る 。
ま た 、 ス プ レ ー に よ り 飛 沫 化 さ れ た 汚 染 物 質 が 装 置 を 汚 染 す る と い う 課 題 も あ り 、 カ ッ プ
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高 周 波 （ メ ガ ヘ ル ツ ） の 超 音 波 を 意 味 す る
6
ウ エ ハ 表 面 に シ ミ 状 の も の が 析 出 す る 現 象 を 指 す
図 1- 3 浸 漬 式 の 例 （ 特 開 2002- 158200）
構 造 な ど の 装 置 的 な 対 策 が 必 要 に な る 。
ウ エ ハ を 回 転 す る な ど 、 回 転 制 御 、 ア ー ム 制 御 な ど 高 度 な 制 御 が 必 要 に な り 、 ま た シ ー ル 部 分 の 腐 食 、 汚 染 な ど の 問 題 も あ り 、 高 度 な 装 置 技 術 が 必 要 と な る 。
ス ル ー プ ッ ト と い う 面 で は 現 状 で は 浸 漬 式 に 及 ば な い が 、 マ ル チ チ ャ ン バ ー な ど の 導 入 、 搬 送 シ ス テ ム の 高 速 化 、ス ム ー ズ な 薬 液 交 換 な ど の 対
応 を 図 っ て い る 。ま た 、従 来 の 薬 液 を 枚 葉 洗 浄 に 適 用 す る と 時 間 が 掛 か り す ぎ る の で 、新 た な 薬 液 や 手 法 を 開 発 す る 必 要 が あ る 。す で に 、オ ゾ ン 水 と 希 フ ッ 酸 を 数 秒 ず つ 交 互 に 基 板 に 吹 き 付 け る SCROD
7
（ Si ngl e- Waf er Spi n Cl eani ng wi t h Repet i t i v e Us e of Oz onat ed Wat er and Di l ut ed HF） や わ ず か な 薬 液 と 窒 素 ガ ス や 空 気 と 混 合 し て 噴 霧 す る 手 法 な ど が 開 発 さ れ て い る 。
２ ． ド ラ イ 洗 浄
ド ラ イ 洗 浄 技 術 は 、 乾 式 で 半 導 体 表 面 か ら 汚 染 物 質 を 除 去 す る 技 術 で あ り 、 薬 液 を ほ と ん ど あ る い は ま っ た く 使 用 し な い こ と か ら 環 境 面 で 有 利 な 点 が あ る 一 方 、 除 去 対 象 と な る 汚 染 物 質 が 有 機 物 ・ 無 機 物 の ど の 種 類 で あ る か に 対 し て 、 ド ラ イ 洗 浄 に 用 い る 手 段 と し て 活 性 ガ ス 、 蒸 気 、 プ ラ ズ マ 、 紫 外 線 ら を 適 切 に 選 択 し な け れ ば な ら な い と い う 制 約 が あ る 。
プ ラ ズ マ 洗 浄 の 例 （ 特 開 平 05- 121386） を 図1- 5 に 示 す 。 HF ガ ス 、 H2を 反 応 室 （ チ ャ ン バ ー ） に 吹 き 込 み 、 放 電 に よ り プ ラ ズ マ 化 し 、 活 性 化 さ れ た ガ ス に よ り 汚 染 物 質 を 除 去 し よ う と す る も の で あ る 。
も と も と プ ラ ズ マ 化 は 真 空 ポ ン プ に よ り 減 圧 で き る 装 置 に よ り 行 な っ て い た が 、近 年 で は 大 気 圧 放 電 の ダ ウ ン フ ロ ー
8
に よ る 方 法 が 開 発 さ れ て い る 。装 置 ・ 工 程 の 簡 略 化 を 低 コ ス ト で 実 現 で き る た め 後 発 企 業 の 中 に も 開 発 す る と こ ろ が 出 て き て い る 。
紫 外 線 （ UV） を 使 用 す る 洗 浄 で は 、 汚 染 物 質 を 紫 外 線 に よ り 励 起 さ せ 、揮 発 性 物 質 に 変 化 さ せ 基 板 か ら 飛 ば し 排 気 す る 。UV/ O3洗 浄 で は 紫 外 線 と オ ゾ ン を 併 用 す る こ と に よ り 解 離 効 果 を さ ら に あ げ て い る 。
蒸 気 を 使 用 す る 洗 浄 で は 、150℃ 以 上 の 過 飽 和 水 蒸 気 を 発 生 さ せ 、ク ラ ス タ ー を 微 小 に す る こ と に よ り レ ジ ス ト に 浸 透 さ せ 、 物 理 的 な 打 撃 や キ ャ ビ テ ー シ ョ ン に よ り 汚 染 物 を 剥 離 さ せ る 。
フ ロ ン 規 制 に よ り 、PF Cに 代 わ る 活 性 ガ ス を 使 用 す る 必 要 が あ り 、フ ッ 化 カ ル ボ ニ ル（ COF
2）
な ど の ガ ス を 使 用 す る 方 法 が 開 発 さ れ て い る 。
7
T. Hat t or i ら , J . El ec t r oc hem. Soc . , p3278( 1998. 9)
8
小 川 洋 輝 堀 池 靖 浩 、「 は じ め て の 半 導 体 洗 浄 技 術 」 工 業 調 査 会 、 p188（ 2002）
図 1- 5 プ ラ ズ マ 洗 浄 の 例 （ 特 開 平 05- 121386） 図 1- 4 枚葉式の例（特開 2003- 249477）
３ ． そ の 他 の 洗 浄 技 術 （ 物 理 的 手 段 な ど ）
ス ク ラ ブ 洗 浄 の 例 （ 特 開 2002- 367948） を 図 1- 6 に 示 す 。
微 細 化 へ の 対 応 、 新 材 料 へ の 対 応 な ど か ら 、 ス ク ラ ブ 洗 浄 な ど に よ る 物 理 的 洗 浄 が 取 り 入 れ ら れ て い る 。
物 理 的 洗 浄 だ け で は 効 果 を 上 げ ら れ な い の で 、 同 時 に 洗 浄 液 を ス プ レ ー す る な ど 化 学 的 洗 浄 も 取 り 入 れ て 、 微 細 化 へ の 対 応 、 新 材 料 へ の 対 応 を 図 っ て い る 。
極 低 温 エ ア ロ ゾ ル 洗 浄 は 、 Ar や N
2な ど の
不 活 性 ガ ス を 極 低 温 で ア イ ス 状 態 に し て 、 汚 染 物 質 に 物 理 的 衝 撃 を 与 え て 洗 浄 す る も の で あ る 。 ド ラ イ 洗 浄 技 術 に 入 れ て い る 研 究 者 も い る が 、 本 調 査 で は 、 汚 染 物 質 と 接 触 す る 瞬 間 は 固 体 な の で 、 そ の 他 の 洗 浄 技 術 （ 物 理 的 手 段 な ど ） に 分 類 上 入 れ る こ と と す る 。
第 ４ 節 技 術 分 類
技 術 分 類 を 要 素 技 術 、 課 題 、 解 決 手 段 の 3 つ の 軸 に 分 け 、 表 1- 2∼ 表 1- 4 に 示 し た 。
表 1- 2 要 素 技 術 の 分 類 ( 1/ 2)
要 素 技 術 Ⅰ 要 素 技 術 Ⅱ 要 素 技 術 Ⅲ
浸 漬
噴 射 、 泡 、 ス プ レ ー 洗 浄 の 補 助
液 体 に よ る 洗 浄 形 態
特 定 で き な い 洗 浄 形 態 洗 浄 液 成 分
液 の 状 態
液 の 状 態 （ 超 臨 界 流 体 ） 液 の 精 製 ・ 調 整 方 法 に 特 徴 洗 浄 液 に 特 徴
洗 浄 液 成 分 の 使 用 方 法 ウ ェ ッ ト 洗 浄 技 術
乾 燥 技 術 に 特 徴 乾 燥 技 術 に 特 徴
活 性 ガ ス 不 活 性 ガ ス 蒸 気 プ ラ ズ マ
光 （ 紫 外 線 、 レ ー ザ ー ） イ オ ン
洗 浄 媒 体 の 種 類
複 数 の 組 合 せ 、 そ の 他 主 媒 体 が 活 性 ガ ス 主 媒 体 が 不 活 性 ガ ス 主 媒 体 が 蒸 気 主 媒 体 が プ ラ ズ マ
主 媒 体 が 光 （ 紫 外 線 、 レ ー ザ ー ） 主 媒 体 が イ オ ン
ド ラ イ 洗 浄 技 術
洗 浄 媒 体 に 他 物 質 を 混 入
主 媒 体 が 複 数 の 組 合 せ 、 そ の 他 図 1- 6 ス ク ラ ブ 洗 浄 の 例 （ 特 開 2002- 367948）
表 1- 2 要 素 技 術 の 分 類 ( 2/ 2)
要 素 技 術 Ⅰ 要 素 技 術 Ⅱ 要 素 技 術 Ⅲ
活 性 ガ ス 不 活 性 ガ ス 蒸 気 プ ラ ズ マ
光 （ 紫 外 線 、 レ ー ザ ー ） イ オ ン
洗 浄 媒 体 の 生 成 に 関 す る も の
複 数 の 組 合 せ 、 そ の 他 活 性 ガ ス
不 活 性 ガ ス 蒸 気 プ ラ ズ マ
光 （ 紫 外 線 、 レ ー ザ ー ） イ オ ン
洗 浄 媒 体 の 使 用 に 関 す る も の
複 数 の 組 合 せ 、 そ の 他 活 性 ガ ス
不 活 性 ガ ス 蒸 気 プ ラ ズ マ
光 （ 紫 外 線 、 レ ー ザ ー ） イ オ ン
ド ラ イ 洗 浄 技 術 （ 続 き ）
流 れ 生 成
複 数 の 組 合 せ 、 そ の 他 ウ ェ ッ ト 洗 浄 と ド ラ イ 洗 浄
の 組 合 せ 、 そ の 他
ウ ェ ッ ト 洗 浄 と ド ラ イ 洗 浄 の 組 合 せ 、 そ の 他
ウ ェ ッ ト と ド ラ イ の 組 合 せ 、そ の 他
接 触 方 式
同 時 に ウ ェ ッ ト 洗 浄 を 行 な う 同 時 に ド ラ イ 洗 浄 を 行 な う 工 具 、 ブ ラ シ 、 ま た は 類 似 部 材 に よ
る 洗 浄
同 時 に 吸 引 を 行 な う
ナ ノ ピ ン セ ッ ト 等 ナ ノ ピ ン セ ッ ト 等
か 焼 爆 発 そ の 他 の 洗 浄 技 術
（ 物 理 的 手 段 な ど ）
そ の 他 の 洗 浄 技 術 お よ び 補 助 手 段
洗 浄 の 補 助 手 段
洗 浄 面 の 評 価 技 術 洗 浄 面 の 評 価 技 術
雰 囲 気 の 評 価 技 術 雰 囲 気 の 評 価 技 術
洗 浄 前 の 洗 浄 液 の 評 価 技 術 洗 浄 前 の 洗 浄 液 の 評 価 技 術 評 価 （ 計 測 ） 技 術
洗 浄 後 の 洗 浄 液 の 評 価 技 術 洗 浄 後 の 洗 浄 液 の 評 価 技 術
排 液 排 液
排 ガ ス 排 ガ ス
環 境 適 応 技 術
固 形 廃 棄 物 固 形 廃 棄 物
表 1- 3 課 題 の 分 類
課 題 Ⅰ 課 題 Ⅱ 課 題 Ⅲ
洗 浄 液 ・ 媒 体 の 性 能 向 上 洗 浄 液 ・ 媒 体 の 均 一 ・ 安 定 化 洗 浄 液 ・ 媒 体 の 汚 染 防 止 効 果 の 均 一 化
効 果 の 安 定 化 表 面 改 質 特 定 異 物 除 去
微 細 空 隙 へ の 浸 透 性 向 上 洗 浄 ・ す す ぎ 工 程 で の 品 質 向 上
そ の 他 乾 燥 む ら 防 止 乾 燥 媒 体 の 性 能 向 上 乾 燥 媒 体 の 汚 染 防 止 乾 燥 媒 体 の 安 定 化 乾 燥 工 程 で の 品 質 向 上
そ の 他
液 中 に お け る 再 付 着 防 止 再 付 着 防 止
飛 散 ミ ス ト ・ 飛 沫 に よ る 再 付 着 防 止 基 板 の 汚 染 防 止
汚 染 防 止
装 置 の 汚 染 防 止
ヘ イ ズ （ 曇 り ） の 低 減 化 酸 化 膜 除 去 ・ 抑 制
自 然 酸 化 膜 の 除 去 ・ 抑 制 基 板 の 腐 食 抑 制
腐 食 抑 制
装 置 の 腐 食 抑 制 ウ ォ ー タ ー マ ー ク 防 止 ウ ォ ー タ ー マ ー ク 防 止
Cu 配 線 、 L ow- k、 Hi gh- k 新 材 料 へ の 対 応
そ の 他 新 材 料
裏 面 ・ エ ッ ジ へ の 対 応 裏 面 ・ エ ッ ジ へ の 対 応 被 洗 浄 物 の 損 傷 防 止 被 洗 浄 物 の 損 傷 防 止 品 質 の 向 上
大 型 基 板 へ の 対 応 大 型 基 板 へ の 対 応
稼 働 率 の 向 上 誤 操 作 対 策 生 産 容 易 化
メ ン テ ナ ン ス（ 故 障 、交 換 、保 守 点 検 ）容 易 性 向 上
装 置 の 小 型 化 小 型 化
設 置 ス ペ ー ス の 縮 小 リ ー ド タ イ ム 短 縮 ス ル ー プ ッ ト の 向 上 時 間 短 縮
工 程 の 簡 略 化
歩 留 り 向 上 歩 留 り 向 上
生 産 性 の 向 上
検 出 ・ 検 知 ・ 検 査 精 度 の 向 上 検 出 ・ 検 知 ・ 検 査 精 度 の 向 上 設 備 コ ス ト
省 エ ネ ル ギ ー 処 理 コ ス ト
ラ ン ニ ン グ コ ス ト 低 減 コ ス ト 低 減
節 水 ・ 節 洗 浄 液 ・ 節 洗 浄 媒 体 節 水 ・ 節 洗 浄 液 ・ 節 洗 浄 媒 体
作 業 者 の 安 全 性 作 業 者 の 安 全 性
安 全 性 の 向 上
作 業 環 境 の 安 全 性 作 業 環 境 の 安 全 性
排 ガ ス 対 策 排 ガ ス 対 策
排 液 対 策 排 液 対 策
環 境 負 荷 低 減
そ の 他 そ の 他
表 1- 4 解 決 手 段 の 分 類 ( 1/ 2)
解 決 手 段 Ⅰ 解 決 手 段 Ⅱ 解 決 手 段 Ⅲ
無 機 主 成 分 の 改 良 洗 浄 液 主 成 分 の 改 良
有 機 主 成 分 の 改 良 無 機 系 組 合 せ 有 機 系 組 合 せ 洗 浄 液 の 組 み 合 わ せ 改 良
無 機 ・ 有 機 の 組 合 せ 界 面 活 性 剤
錯 化 剤 ・ キ レ ー ト 剤 腐 食 抑 制 剤
添 加 剤 に よ る 改 良
そ の 他 添 加 剤
洗 浄 液 よ り 除 去 洗 浄 液 よ り 除 去
温 度 濃 度 圧 力 pH 値
表 面 張 力 、 粘 度 、 接 触 角 超 臨 界 状 態
エ ア ロ ゾ ル 化 ・ 固 溶 体 ・ 霧 状 超 音 波 ・ 振 動
液 の 粒 径 洗 浄 液 の 改 良
液 の 状 態 改 良
そ の 他
活 性 ・ 不 活 性 ガ ス 蒸 気
プ ラ ズ マ
光 ・ イ オ ン そ の 他 主 媒 体 の 改 良
砥 粒 、 そ の 他
活 性 ・ 不 活 性 ガ ス と の 組 合 せ 蒸 気 と の 組 合 せ
プ ラ ズ マ と の 組 合 せ
光 ・ イ オ ン そ の 他 と の 組 合 せ 固 体 微 粒 子 と の 組 合 せ 媒 体 組 合 せ 改 良
液 体 と の 組 合 せ 温 度
濃 度 圧 力 速 度
超 音 波 ・ 振 動 洗 浄 媒 体 の 改 良
媒 体 の 状 態 改 良
そ の 他
形 状 ・ 構 造 の 改 良 （ 処 理 槽 ） 処 理 槽 ・ 処 理 装 置
材 質 （ 処 理 槽 ）
形 状 ・ 構 造 の 改 良 （ ノ ズ ル ） 圧 力 調 整 構 造
混 合 構 造 噴 射 方 向 ・ 角 度 ノ ズ ル
材 質 （ ノ ズ ル ）
形 状 ・ 構 造 の 改 良 （ 支 持 体 ） 材 質 （ 支 持 体 ）
チ ャ ッ ク ・ 支 持
可 動 部 分 の 改 良 （ 支 持 体 ） 形 状 ・ 構 造 の 改 良 （ 壁 ） 壁 ・ カ ッ プ 構 造
材 質 （ 壁 ）
形 状 ・ 構 造 の 改 良 （ 工 具 ） 材 質 （ 工 具 ）
装 置 の 改 良
工 具 ・ 部 品
可 動 部 分 の 改 良 （ 工 具 ）
表 1- 4 解 決 手 段 の 分 類 ( 2/ 2)
解 決 手 段 Ⅰ 解 決 手 段 Ⅱ 解 決 手 段 Ⅲ
そ の 他 配 置 の 工 夫 配 置 （ 処 理 槽 ） 配 置 （ ノ ズ ル ） 配 置 （ 支 持 体 ） 配 置 （ 壁 ） そ の 他 配 置 の 工 夫
配 置 （ 工 具 ）
運 搬 ・ 搬 送 装 置 の 改 良 運 搬 ・ 搬 送 装 置 の 改 良 密 閉 構 造
排 液 処 理 装 置 排 気 装 置 セ ン サ 取 付 構 造 フ ィ ル タ そ の 他
洗 浄 液 ・ 媒 体 の 供 給 ・ 貯 蔵 構 造 装 置 の 改 良
（ 続 き ）
周 辺 装 置
リ サ イ ク ル ・ リ ユ ー ス ・ 循 環 構 造 同 一 工 程 内 で の 改 良
自 動 化 、 シ ス テ ム 化
工 程 の 順 序 （ 複 数 工 程 間 で の 改 良 ） 操 作 方 法 の 改 良
新 た な 工 程 の 追 加（ 複 数 工 程 間 で の 改 良 ） 温 度
濃 度 圧 力 速 度 時 間 複 数 条 件
洗 浄 液 ・ 媒 体 の 量 ・ 流 れ の 制 御 雰 囲 気 の 設 定
処 理 条 件 の 設 定
そ の 他
工 程 動 作 の 監 視 方 法 改 良 被 洗 浄 物 の 監 視 方 法 改 良 装 置 の 監 視 方 法 改 良 制 御 方 法 の 改 良
検 出 ・ 検 知
洗 浄 液 ・ 媒 体 の 監 視 方 法 改 良
第 ２ 章 特 許 出 願 動 向
第 １ 節 全 体 動 向 分 析
特 許 出 願 全 体 動 向 分 析 で は 、 基 本 的 に は WPI フ ァ イ ル を 使 用 し て 検 索 し デ ー タ を 抽 出 し た 。 技 術 区 分 別 動 向 分 析 で は PATOLI Sを 検 索 し て デ ー タ を 抽 出 し 、 PATOL I Sに 収 録 さ れ て い な い デ ー タ は WPI フ ァ イ ル を 使 用 し て 抽 出 し た 。 2つ の 抽 出 デ ー タ の 合 計 を 解 析 デ ー タ と し た 。 そ の 他 参 考 に し た デ ー タ ベ ー ス は US Pat ent s Ful l t ext フ ァ イ ル 、I NPADOCフ ァ イ ル 、ESPACENET、 USPTOな ど で あ る 。収 集 さ れ た 特 許 レ コ ー ド 15, 737件（ 特 許 40, 018件 ）を 外 国 特 許 の 元 デ ー タ と し て 分 析 し た 。
技 術 区 分 別 の 解 析 を す る た め の デ ー タ を 収 集 す る 方 法 は 、 ま ず 日 本 に 出 願 さ れ て い る も の に つ い て は PATOLI Sに よ り 抽 出 し た 。日 本 以 外 の 米 国・欧 州・韓 国・台 湾 に 出 願 さ れ て い る も の は 、 WPI フ ァ イ ル に 基 づ き デ ー タ を 抽 出 し た 。
表 2- 1 技 術 分 析 に 使 用 し た デ ー タ ベ ー ス と 抽 出 件 数
デ ー タ ベ ー ス 全 体 ノ イ ズ 解 析 対 象 PATOL I S（ 日 本 へ の 出 願 ） 8, 081 865 7, 216 WPI フ ァ イ ル （ 日 本 以 外 ） 5, 492 106 5, 386
計 13, 573 971 12, 602
本 調 査 で は 調 査 対 象 国 と し て 、 日 本 、 米 国 、 欧 州
9
、 韓 国 、 台 湾 （ 以 上 5極 ） を 選 定 し た 。 解 析 に 用 い た 出 願 年 は 、 出 願 日 を 基 本 に 集 計 し て い る が 、 優 先 権 主 張 を と も な う 出 願 に つ い て は 優 先 日 で 集 計 を し て い る 。
全 体 動 向 分 析 で は 、 2005年 が 出 願 年 の 特 許 は 、 検 索 を 行 な っ た 時 点 で 公 開 さ れ て い な い 特 許 が 存 在 す る こ と か ら 、 解 析 対 象 範 囲 は 1996∼ 2004年 ま で と し て い る （ 技 術 区 分 別 動 向 分 析 に つ い て は 、 1996∼ 2005年 ま で で 解 析 を 行 な っ て い る ） 。 ま た 、 2004年 が 出 願 年 の 特 許 に つ い て も 必 ず し も 全 て 公 開 さ れ て い る と は 限 ら な い た め 、 出 願 件 数 推 移 を 見 て い く 上 で 注 意 が 必 要 で あ る 。た だ し 、資 料 編 に 収 録 す る グ ラ フ の 数 値 に つ い て は 、2005年 ま で 記 載 し て い る 。
ま た 、各 国 に お け る 審 査 請 求 制 度 、審 査 処 理 に 要 す る 期 間 、審 査 基 準 は 異 な っ て い る た め 、 登 録 件 数 推 移 を 見 て い く 上 で は こ れ ら の 点 に 注 意 が 必 要 で あ る 。 な お 、 登 録 件 数 は 登 録 さ れ た 年 で は な く 、 出 願 年 で 集 計 し て い る の で 直 近 年 の デ ー タ が 右 下 が り に な る の は 、 登 録 さ れ る ま で の タ イ ム ラ グ が 影 響 し て い る 。
米 国 で は 、 特 許 法 改 正 に よ り 2000年 11月 29日 か ら 早 期 出 願 公 開 制 度 が 適 用 さ れ て い る 。 こ の た め 、 制 度 施 行 前 （ 2000年 以 前 ） に お け る 米 国 の 出 願 件 数 は 登 録 件 数 を 表 し て い る 。
台 湾 で も 、 特 許 法 改 正 に よ り 2002年 10月 26日 以 降 の 出 願 に つ い て は 公 開 制 度 が 適 用 さ れ て い る た め 、 米 国 と 同 様 に 制 度 施 行 前 に お け る 台 湾 で の 出 願 件 数 は 登 録 件 数 を 表 し て い る 。
な お 、 本 報 告 書 中 の 「 出 願 人 国 籍 別 」 と は 、 「 最 先 の 優 先 権 主 張 国 を 出 願 人 国 籍 」 と し て お り 、 ま た 、 使 用 し た デ ー タ ベ ー ス （ Ｗ Ｐ Ｉ ） の 問 題 で 、 2003 年 及 び 2004 年 の 台 湾 特 許 件 数 の 集 計 で は 未 審 査 の 特 許 件 数 が 含 ま れ て い る の で 、 登 録 件 数 の 経 年 変 化 の グ ラ フ に お い て は 注 意 が 必 要 で あ る 。
9
欧 州 の 定 義 ： オ ー ス ト リ ア 、 ベ ル ギ ー 、 ブ ル ガ リ ア 、 ス イ ス 、 キ プ ロ ス 、 チ ェ コ 、 ド イ ツ 、 デ ン マ ー ク 、 エ ス ト ニ ア 、 ス ペ イ ン 、 フ ィ ン ラ ン ド 、 フ ラ ン ス 、 イ ギ リ ス 、 ギ リ シ ャ 、 ハ ン ガ リ ー 、 ア イ ル ラ ン ド 、 ア イ ス ラ ン ド 、 イ タ リ ア 、 リ ヒ テ ン シ ュ タ イ ン 、 リ ト ア ニ ア 、 ル ク セ ン ブ ル ク 、 ラ ト ビ ア 、 モ ナ コ 、 オ ラ ン ダ 、 ポ ー ラ ン ド 、 ポ ル ト ガ ル 、 ル ー マ ニ ア 、 ス ウ ェ ー デ ン 、 ス ロ ベ ニ ア 、 ス ロ バ キ ア 、 ト ル コ
（ デ ー タ ベ ー ス ： WPI 、 出 願 年 が 1996∼ 2004年 の デ ー タ ）
（ デ ー タ ベ ー ス ： WPI ） １ ． 出 願 先 国 （ 日 本 、 米 国 、 欧 州 、 韓 国 、 台 湾 ） 別 の 特 許 出 願 件 数 動 向
図 2- 1に 日 本 、 米 国 、 欧 州 、 韓 国 、 台 湾 へ の 出 願 先 国 別 の 出 願 件 数 推 移 を 、 図 2- 2に 出 願 件 数 比 率 を 示 す 。5極 の 合 計 推 移 で は 、1996∼ 2001年 に か け て 増 加 傾 向 に あ る 。2001年 に ピ ー ク が あ り 、 約 6, 300件 の 出 願 が 見 ら れ る 。 そ れ 以 降 は 減 少 し て い る 。
図 2- 2の 出 願 件 数 比 率 で 見 る と 、 1996年 か ら 2004年 の 累 計 に お い て 日 本 へ の 出 願 が 14, 160 件 （ 31％ ） と 最 も 多 く 、 次 い で 僅 差 で 米 国 へ の 出 願 が 13, 049件 （ 28％ ） と 続 い て い る 。
但 し 、図 2- 1に 示 さ れ る よ う に 2000年 以 降 は 、我 が 国 企 業 や ア ジ ア 諸 国 の 有 力 企 業 に よ る 米 国 で の 出 願 傾 向 が 顕 著 に 見 ら れ る こ と か ら 、 出 願 先 国 別 の 出 願 比 率 に つ い て は 、 将 来 的 に は 日 米 の 逆 転 の 可 能 性 が あ る 。
日 米 に 次 い で 、 韓 国 が 8, 148件 （ 18％ ） 、 欧 州 が 5, 539件 （ 12％ ） 、 台 湾 が 5, 239件 （ 11％ ） と 続 い て い る 。
図 2- 1 出 願 先 国 別 の 出 願 件 数 推 移
図 2- 2 出 願 先 国 別 の 出 願 件 数 比 率
出 願 件 数 ： 46, 135件
米国への出願 13,049件, 28%
日本への出願 14,160件, 31% 台湾への出願
5,239件, 11%
韓国への出願 8,148件, 18%
欧州への出願 5,539件, 12% 0
1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000
1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
出願年 出
願 件 数
日本への出願 米国への出願 欧州への出願
韓国への出願 台湾への出願 ５極の合計
（ デ ー タ ベ ー ス ： WPI 、 出 願 年 が 1996∼ 2004年 の デ ー タ ） その他
66件, 1%
米国 2783件
50%
日本 1493件
27% 台湾
23件, 0% 韓国
197件, 4% 欧州 977件
18%
その他 68件, 0%
米国 2866件
20% 日本
9875件 70% 台湾
79件, 1% 韓国
714件, 5% 欧州 558件, 4%
２ ． 出 願 件 数 収 支 ： 地 域 間 の 出 願 関 係
日 本 を 出 願 人 国 籍 と し た も の は 、 自 国 へ の 出 願 に 加 え て 、 米 国 、 欧 州 、 韓 国 、 台 湾 へ の 外 国 出 願 を 積 極 的 に 行 っ て い る こ と が 分 か る 。 ま た 、 米 国 を 出 願 人 国 籍 と し た も の も 、 自 国 へ の 出 願 に 加 え て 、日 本 、欧 州 、韓 国 、台 湾 へ の 外 国 出 願 を 積 極 的 に 行 っ て い る こ と が わ か る 。
図 2- 3 出 願 先 国 別 − 出 願 人 国 籍 別 出 願 件 数 収 支
その他 29件, 1%
米国 1944件
37% 日本 2018件
39% 台湾
662件 13% 韓国 323件
6% 欧州 263件
5%
欧州 341件
4% 韓国 3082件
38%
台湾 17件, 0%
日本 2499件
31% 米国 2170件
27% その他 39件, 0%
欧州 751件, 6%
韓国 1233件, 9%
台湾 383件, 3%
日本 4122件
32%
米国 6399件
49%
その他 161件, 1% 2866 件
4122 件 79 件
263 件 714 件
1233 件
17 件
383 件 197 件
323 件 558 件
23 件
341 件
2783 件
2170 件
日 本 へ の 出 願 14, 160
米 国 へ の 出 願 13, 049 件
韓 国 へ の 出 願 8, 148 件 台 湾 へ の 出 願 5, 239 件
欧 州 へ の 出 願 5, 539 件
751 件
1944 件 1493 件
2499 件
2018 件
第 ２ 節 技 術 区 分 別 動 向 分 析
１ ． 要 素 技 術 別 出 願 ・ 登 録 件 数 動 向
要 素 技 術 別 の 出 願 件 数 の 比 率 と 推 移 を 図 2- 4に 示 す 。 要 素 技 術 別 の 比 率 を み る と 、「 ウ ェ ッ ト 洗 浄 技 術 」に 関 す る も の が 圧 倒 的 に 多 く 、「 ド ラ イ 洗 浄 技 術 」「 そ の 他 の 洗 浄 技 術 」と 続 く 。 全 体 的 な 推 移 を 見 る と 、 2001年 に ピ ー ク が 見 ら れ る 。 こ の 理 由 は 、 300mm大 型 基 板 へ の 対 応 、 L ow- k・ Hi gh- k ゲ ー ト 新 材 料 へ の 対 応 な ど 、 各 機 関 と も 開 発 に 力 を 入 れ た 結 果 と 考 え ら れ る 。 2004年 、2005年 に つ い て は 極 端 に 減 少 し て い る が 、こ の 2年 分 に つ い て は 全 て の 公 報 が 公 開 さ れ て い な い の で 、 実 際 に 件 数 が 減 少 し た と は 判 断 で き な い 。
図 2- 4 要 素 技 術 別 出 願 件 数 の 比 率 と 推 移 （ 全 世 界 ）
要 素 技 術 別 に み る と 、 ウ ェ ッ ト 洗 浄 技 術 に つ い て は 、 1996年 以 降 の 出 願 は 1996年 を 除 く と 平 均 し て い る 。 ド ラ イ 洗 浄 技 術 は 、 1999年 以 降 増 大 す る 傾 向 に あ る 。 微 細 化 に と も な い 、 パ タ ー ン 倒 れ な ど 被 洗 浄 物 の 損 傷 が 大 き な 課 題 に な っ て き て お り 、 ド ラ イ 洗 浄 が 再 び 見 直 さ れ て き て い る こ と の 現 わ れ と み ら れ る 。 そ の 他 の 洗 浄 技 術 （ 物 理 的 手 段 な ど ） も 1999年 か ら 増 大 す る 傾 向 に あ る 。 ス ク ラ ブ 洗 浄 な ど の 物 理 的 手 段 に 洗 浄 液 の 化 学 的 手 段 を 併 用 し て 、 や は り 被 洗 浄 物 損 傷 の 課 題 に 対 応 す る 技 術 が 開 発 さ れ て い る と み ら れ る 。
要 素 技 術 別 登 録 件 数 の 比 率 と 推 移 を 図 2- 5に 示 す 。 要 素 技 術 別 の 比 率 を み る と 、「 ウ ェ ッ ト
0 100 200 300 400 500 600 700 800 900
1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 出願年
出 願 件 数
ウェット洗浄技術 ドライ洗浄技術
ウェット洗浄とドライ洗浄の組合せ、その他
その他の洗浄技術（物理的手段など）
評価（計測）技術 環境適応技術 ウェット洗浄とドライ洗
浄の組合せ、その他,
339件, 3%
環境適応技術 236件, 2% 評価（計測）技術
427件, 3% その他の洗浄技術
（物理的手段など） 2259件, 18%
ドライ洗浄技術 2591件, 21%
ウェット洗浄技術 6750件, 53%
洗 浄 技 術 」「 ド ラ イ 洗 浄 技 術 」「 そ の 他 の 洗 浄 技 術 」 の 順 番 に な っ て い る 。 要 素 技 術 別 に み る と 、 ウ ェ ッ ト 洗 浄 技 術 は 減 少 傾 向 に あ る が 、 ド ラ イ 洗 浄 技 術 お よ び そ の 他 の 洗 浄 技 術 は 登 録 が 増 加 す る 傾 向 に あ る 。 2003年 、 2004年 、 2005年 は 極 端 に 減 少 し て い る が 、 半 導 体 洗 浄 技 術 は PCT出 願 さ れ て い る も の が 多 く 、公 表 ま で の タ イ ム ラ グ の 影 響 と 見 ら れ る 。ち な み に 、日 本 特 許 の 場 合 出 願 か ら 公 表 ま で は 4∼ 5年 、 そ の 後 登 録 に な る と そ れ 以 上 の 年 数 が 掛 か る 。
図 2- 5 要 素 技 術 別 登 録 件 数 の 比 率 と 推 移 （ 全 世 界 ）
0 50 100 150 200 250 300 350 400
1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 出願年
登 録 件 数
ウェット洗浄技術 ドライ洗浄技術
ウェット洗浄とドライ洗浄の組合せ、その他
その他の洗浄技術（物理的手段など）
評価（計測）技術 環境適応技術 ウェット洗浄とドライ洗
浄の組合せ、その他,
151件, 3%
環境適応技術 107件, 2% 評価（計測）技術
271件, 5% その他の洗浄技術
（物理的手段など） 1174件, 21%
ドライ洗浄技術 1572件, 28%
ウェット洗浄技術 2257件, 41%
２ ． 要 素 技 術 別 の 出 願 人 国 籍 に 対 す る 出 願 ・ 登 録 件 数 の 比 率
図 2- 6 に 要 素 技 術 別 の 出 願 人 国 籍 に 対 す る 出 願 件 数 の 比 率 を 示 す 。
ウ ェ ッ ト 洗 浄 技 術 を み る と 、 圧 倒 的 に 日 本 国 籍 の 出 願 が 多 い 。 米 国 国 籍 よ り も 韓 国 国 籍 が 多 く な っ て い る 。
ド ラ イ 洗 浄 を み る と 、 日 本 国 籍 と 米 国 国 籍 が ほ ぼ 同 じ 比 率 に な っ て い て 、 次 に 韓 国 国 籍 と 続 く 。
そ の 他 の 洗 浄 技 術 （ 物 理 的 手 段 な ど ） を み る と 、 日 本 国 籍 が や や 飛 び ぬ け て い て 、 次 に 米 国 国 籍 と 韓 国 国 籍 が 同 じ 比 率 で 続 く 。
評 価 （ 計 測 ） 技 術 を み る と 、 米 国 国 籍 が １ 番 と な っ て い て 、 こ の 分 野 に お け る 米 国 の 優 位 性 が 特 許 出 願 か ら も 判 断 で き る 。
環 境 適 応 技 術 は 日 本 国 籍 が 半 数 近 く を 占 め 、 次 に 韓 国 国 籍 が 続 く 。
図 2- 6 要 素 技 術 別 の 出 願 人 国 籍 に 対 す る 出 願 件 数 の 比 率
ウェット洗浄とドライ洗浄の 組合せ、その他 （339件）
日本, 46%
米国, 16% 欧州, 6% 韓国, 19%
台湾, 7% その他, 6% ウェット洗浄技術
（6,750件）
日本, 71% 米国, 8%
欧州, 3% 韓国, 14%
台湾, 3%
その他, 1%
ドライ洗浄技術
（2,591件）
日本, 30%
米国, 28% 欧州, 6%
韓国, 20% 台湾, 12%
その他, 4%
その他の洗浄技術
（物理的手段など）（2,259件）
日本, 33%
米国, 22% 欧州, 7%
韓国, 22% 台湾, 11%
その他, 5%
評価（計測）技術
（427件）
日本, 26%
米国, 37% 欧州, 10%
韓国, 14% 台湾, 9%
その他, 4%
環境適応技術
（236件）
日本, 56%
米国, 13% 欧州, 3% 韓国, 22%
台湾, 5%
その他, 1%
図 2- 7 に 要 素 技 術 別 の 出 願 人 国 籍 に 対 す る 登 録 件 数 の 比 率 を 示 す 。
ウ ェ ッ ト 洗 浄 技 術 を み る と 日 本 国 籍 の 登 録 件 数 が 多 い が 、 ド ラ イ 洗 浄 技 術 を み る と 米 国 国 籍 の 登 録 件 数 が 多 い 。
そ の 他 の 洗 浄 技 術 （ 物 理 的 手 段 な ど ） と 評 価 （ 計 測 技 術 ） を み て も 、 米 国 国 籍 の 登 録 が 多 い 。
環 境 適 応 技 術 を み る と 、 日 本 国 籍 の 登 録 が 一 番 多 く 次 に 米 国 国 籍 の 登 録 が 多 い 。 韓 国 国 籍 も 環 境 適 応 技 術 に つ い て の 登 録 が 他 の 要 素 技 術 に 比 べ 多 い の が 注 目 さ れ る 。
図 2- 7 要 素 技 術 別 の 出 願 人 国 籍 に 対 す る 登 録 件 数 の 比 率
ウェット洗浄技術
（2,257件）
米国, 21% 欧州, 6%
韓国, 9% 台湾, 7%
日本 55% その他, 2%
ドライ洗浄技術
（1,572件）
日本, 17%
米国, 41% 欧州, 7%
韓国, 13% 台湾, 18%
その他, 4%
ウェット洗浄とドライ洗浄の 組合せ、その他（151件）
日本, 24%
米国, 27% 欧州, 9%
韓国, 17% 台湾, 16%
その他, 7%
その他の洗浄技術
（物理的手段など）（1,174件） 日本, 18%
米国, 38% 欧州, 9%
韓国, 10% 台湾, 19%
その他, 6%
評価（計測）技術
（271件）
日本, 13%
米国, 53% 欧州, 9%
韓国, 7% 台湾, 14%
その他, 4%
環境適応技術
（107件）
日本, 45%
米国, 23% 欧州, 6% 韓国, 16%
台湾, 9%
その他, 1%
３ ． 要 素 技 術 、 課 題 、 解 決 手 段 の 解 析
解 析 対 象 は PATOLI Sに よ り 検 索 抽 出 し 、ノ イ ズ を 除 去 し た 7, 216件 、WPI フ ァ イ ル に よ り 検 索 抽 出 し ノ イ ズ を 除 去 し た 5, 386件 で あ り 、 総 数 で は 、 12, 602件 に な る 。
12, 602 件 の 公 報 を 読 み 込 み 、 3 軸 （ 要 素 技 術 、 課 題 、 解 決 手 段 ） の 分 類 を 付 与 し 解 析 を 行 な っ た 。
３ - １ 要 素 技 術 と 課 題
要 素 技 術 と 課 題 の バ ブ ル 図 を 図 2- 8 に 示 す 。
全 体 的 な 要 素 技 術 を み る と 、「 ウ ェ ッ ト 洗 浄 技 術 」 に 関 す る も の が 圧 倒 的 に 多 く 、「 ド ラ イ 洗 浄 技 術 」「 そ の 他 の 洗 浄 技 術 」 と 続 く 。
全 体 的 な 課 題 を み る と 、「 品 質 の 向 上 」が 一 番 多 く 、「 生 産 性 の 向 上 」「 コ ス ト 低 減 」と 続 く 。 品 質 の 向 上 の 中 で は 、「 洗 浄・す す ぎ 工 程 で の 品 質 向 上 」は 別 と し て 、「 再 付 着 防 止 」「 裏 面 ・ エ ッ ジ へ の 対 応 」「 汚 染 防 止 」「 被 洗 浄 物 の 損 傷 防 止 」が 多 い 。生 産 性 の 向 上 の 中 で は 、「 時 間 短 縮 」「 生 産 容 易 化 」 が 多 い 。
以 下 、要 素 技 術 別 に 課 題 を み る が 、「 洗 浄・す す ぎ 工 程 の 品 質 向 上 」は 別 と す る 。ウ ェ ッ ト 洗 浄 技 術 に 対 応 す る 課 題 は 「 時 間 短 縮 」「 生 産 性 容 易 化 」 が 多 く 、 次 い で 「 汚 染 防 止 」「 被 洗 浄 物 の 損 傷 防 止 」「 再 付 着 防 止 」 が 多 い 。 ド ラ イ 洗 浄 技 術 に 対 応 す る 課 題 は 「 生 産 性 容 易 化 」 が 多 く 、 次 い で 「 酸 化 膜 除 去 ・ 抑 制 」「 汚 染 防 止 」 が 多 く 、 そ の 次 に 「 時 間 短 縮 」「 被 洗 浄 物 の 損 傷 防 止 」 が く る 。 そ の 他 の 洗 浄 技 術 に 対 応 す る 課 題 は 「 生 産 性 容 易 化 」 が 多 く 、 次 い で
「 被 洗 浄 物 の 損 傷 防 止 」「 時 間 短 縮 」「 汚 染 防 止 」「 裏 面 ・ エ ッ ジ へ の 対 応 」 が 多 い 。
図 2- 8 要 素 技 術 と 課 題 の バ ブ ル 図 （ 要 素 技 術 Ⅰ × 課 題 Ⅱ ）
2207
956
97
647
49 253
10 381
61
55 421
162
31
159 71
174
45 187
46
28 191 139
58
100 312
87
131
23 386
146
175
21 7
1 504
328
41
422
42 241
68
65
22 553
156
166
24 98
62
48
10 86
94
101
195 249
121
58 252
80 77
洗 浄
・ す す ぎ 工 程 で の 品 質 向 上
乾 燥 工 程 で の 品 質 向 上
再 付 着 防 止
汚 染 防 止
酸 化 膜 除 去
・ 抑 制
腐 食 抑 制
ウォ
ー
ター マー ク 防 止
新 材 料 へ の 対 応
裏 面
・ エッ ジ へ の 対 応
被 洗 浄 物 の 損 傷 防 止
大 型 基 板 へ の 対 応
生 産 容 易 化
小 型 化
時 間 短 縮
歩 留 り 向 上
検 出
・ 検 知
・ 検 査 精 度 の 向 上
処 理 コ ス ト
節 水
・ 節 洗 浄 液
・ 節 洗 浄 媒 体
作 業 者 の 安 全 性
作 業 環 境 の 安 全 性
排 ガ ス 対 策
排 液 対 策
そ の 他
3
2 9
2
2 11
8 18
8 5
4 1
5
4 7
1 11
1 12
1 17
25 24 96
12 5 12
3
26 10 6
13 8 14
17 5 10 8 7
49
9
3
4
1
4 38
5 1 2 1 3
10
12
4
2 2
25
1 1
4 6 1
1
環境適応技術 評価（計測）技術 その他の洗浄技術
（物理的手段など） ウェット洗浄とドライ洗浄
の組合せ、その他 ドライ洗浄技術 ウェット洗浄技術
要 素 技 術 Ⅰ
課題Ⅱ
品 質 の 向 上
生 産 性 の 向 上
コ ス ト 低 減
安 全 性 の 向 上
環 境 負 荷 低 減
