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◆ 2009 年 3 月期第 3 四半期の累計業績
当第
3
四半期における経済情勢は、米国に端を発した金融危機が世界各国の実体経済へ波及し、日本におい ても、基幹産業である自動車、電子・電機を直撃し、リテール、運輸にも広がるという極めて厳しい状況となっ ている。当社においても、世界経済の急激な低迷の影響を受けて需要が急減したことにより、第
3
四半期までの累計 業績は、売上高が前年同期比50
億円減、営業利益が同22
億円減、経常利益が同25
億円減、四半期純損益に至っ ては1
億91
百万円の損失という、非常にふがいない結果となった。当第
3
四半期単独の業績について、まず売上高は、需要が急減したことにより同43
億円減少して186
億79
百万円となった。そのうち為替の変動による減少は13
億円である。前年比達成率は、国内事業が90.3
%、海 外事業が61.7
%、連結で81.3
%となった。営業利益は、売上高の減少により同
14
億円減少、欧州子会社において在庫および売上債権の評価見直しを 行ったことにより同2
億10
百万円減少し、77
百万円となった。経常利益は為替変動で営業外損益が4
億50
百万 円の差損となったことにより、3
億81
百万円の損失となった。さらに、海外の赤字子会社の影響により、四半 期純損益は7
億6
百万円の損失となった。◆地域別の第 3 四半期の状況
当社の基幹事業である国内事業については、急速な需要低迷により、売上高が前年同期比
15
億25
百万円減 少した。製品群別に見ると、メカトロ製品は製造業を中心とした各企業の投資抑制の影響により10
億42
百万 円減(前年同期比75.8
%)となった。サプライ製品は5
億85
百万円減(同94.3
%)であるが、内訳を見ると、 アパレル・小売・物流・FA
向けは同90
%前後と厳しい状況であるが、一方で、食品加工・医療・サービス業 向けは前年並みから前年以上を確保している。保守サービスは1
億1
百万円増(同109.4
%)となり順調に推移 している。国内事業の営業利益は7
億92
百万円減少した。利益減少理由の主な内訳は、売上減少による影響が5
億70
百万円、海外グループ会社との取引による影響が1
億92
百万円である。海外事業については、昨年から構造改革に注力してきたが、営業力や管理面においてまだ十分とはいえず、 その未熟さが顕著に表れた。海外事業の売上高は
27
億69
百万円減となり、国内以上に大幅に減少した。その うち、為替の変動による減少は13
億円である。営業利益については、業績低迷により6
億97
百万円減、会計 基準の変更により2
億27
百万円減、為替の変動により1
億12
百万円増となった結果、8
億12
百万円減少した。 特に欧州事業については、営業力強化、管理体制の見直しの両面からテコ入れを継続しており、下期黒字化 を目指していたが、景気後退の直撃を受け、加えて会計上の追加対応を行ったことにより、大幅な赤字計上と なった。徹底的に体質を改善する必要があり、現在、以下の四つの取り組みを推進している。第1
に、ドイツ 子会社が7
カ国に展開する支店のうち4
支店を統廃合する。第2
に、ラベル生産における原紙調達コストの低減、 納期管理の徹底、および生産ロスの減少に取り組む。第3
に、業務オペレーションおよび決算対応強化のため、 日本人FC
を現地派遣して指導する。第4
に、特別チームによる直接指導で国内営業ノウハウを注入する。こ れらの取り組みにより、厳しい環境の中で大口顧客を獲得するなど、実績は上がってきつつある。◆危機への対応∼構造改革のスピードを上げる
今回のような景気の急速な悪化は従来にないことであり、当社にとって大きな危機であると認識しているが、 同時に、新たな構造改革を実現する絶好のタイミングでもあるととらえている。今後は、変化への対応をスピー ドアップして体質改善を一気に実行し、次の飛躍に備える。
現在進めている構造改革は主として以下の
5
項目である。第
1
に、グループオペレーションを改革する。今まで海外の営業拠点ごとに行っていた業務について、重複構造改革をスピードアップして
次の飛躍に備える
株式会社サトー社長
西 田 浩 一
(ニシダ コウイチ)http://www.sato.co.jp/
6287 サトー
企 業
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している部分などを見直し、日本の開発、営業、物流、ラベル生産、経営企画などの部門ごとに現地を指導する。 今回の危機を契機として、海外の最前線の課題対応力と営業力を強化・向上させるためのグループオペレーショ ン体制構築を前倒しして実現する。これにより、海外子会社のサトー化の徹底と収益力をアップさせていく。 第
2
に、国内事業においては成長期待市場、好調企業への回り込みを強化する。堅調な食品加工と小売分野(輸 入関連、食品スーパー)に注力、「売れるマーケット」に営業人員をシフトする。また、ニーズへの的確な対 応による顧客アプローチを徹底する。例えば、手貼りによる人海戦術から自動貼りによる効率化ニーズが増し、 当社の自動印字貼付け機「タフアーム」の新機種が好調である。不況の影響で、効率的な値引き対応のための マークダウン(値引き)シールも大きく伸びている。「環境」をキーとして台紙の無い「ノンセパ」によるマー クダウンも提案し、既存ユーザーにも入れ替え提案を仕掛けていく。さらに、今期投入した新製品による提案 営業を強化していく。第
3
に、海外事業においては、重点市場・用途の絞り込みを国別に展開する。アメリカについては、有力代 理店とのパイプ強化施策を拡充する。中国については、期待する市場ではあるが、事前投資額が大きく、これ をまだ回収できていないので、当面は投入コストを抑制し、日系企業への直販活動を強化して黒字化を目指す。OEM
ビジネスについては、アメリカとドイツで進めているが、南米や東欧などの新興国市場の開拓にもつな げていきたい。アジアにおいては、利益率の高い保守契約獲得の推進や、メディカル、MC
カード(磁気カード) などの成功事例を横展開する。第
4
に、欧州事業については、構造改革の推進をさらに強化する。ドイツにおいては、不採算支店を統廃合 して、顧客を代理店販売と直販とにうまく振り分けるように進めている。また、売掛金回収を強化してキャッ シュをしっかり取り戻していく。スペインについては、欧州全体へのラベル供給拠点としての確立に注力して おり、また大口商談も出てくるなど徐々に成果が表れている。イギリスについては、営業組織の再編成を徹底 的に行い、リテールビジネスを強化していく。第
5
に、固定費を削減する。具体的には、2009
年度の設備投資の半減、研究開発費の大幅な見直し、役員 賞与不支給・報酬カット、社員の年俸の業績部分見直しなどを実行する。ただし、人材育成については、前年 と同水準の投資を行い、引き続き注力していく。当社は人材のリストラは行わず、現有の社員で全社一丸となっ てこの危機を乗り切ろうと考え、進めている。その他、全社的に「もったいない運動」を徹底している。「もったいない運動」は、社員が主体的に活動をスター トさせたもので、上期は、全社員参画の活動として「もったいないこと」とその解決策のアイデアを集め、下 期は、部門・部署ごとにチーム編成し「実行宣言」を作成して、チームごとにムダをなくす活動を実行してい る。その結果、電気使用量や事務用品購入費、コピー費用、携帯電話利用料が削減できただけでなく、社員が 自分に投資をして能力をアップし「
8
時間で仕事をやりきる」運動を推進することによって時間外労働時間の 削減につながったり、あるいは、OJT
の推進や社内研修の効率化で研修費の削減につながったりと、かなり の成果が上がっている。◆ 2009 年 3 月期通期の業績予想
通期の業績は、売上高
785
億円、営業利益16
億円、経常利益10
億円、当期純損失は8
億円を予想している。 不本意な数字ではあるが、これを乗り越えて、将来につながる種まきをして来期の準備をしっかり進めていき たい。経常利益が黒字であるのに当期純利益がマイナスとなるのは赤字の海外子会社の影響であるので、海外 子会社の構造改革もスピードを上げて徹底的に進めていきたい。この緊急事態を乗り切るためには、固定費を 削減することはもちろんであるが、売上を伸ばすことが一番効果的であると考えている。そのために、投入し た新機種の拡販や当社のソリューション提案をアピールしていく。なお、配当については、株を長期保有してもらうために、短期業績にとらわれない安定配当を目指している ので、当初計画どおりに実施する方針である。
(平成