BiL1 第 2 回研究会 (2010/5/15)
カナダの日英同時バイリンガルの子どもの会話的コードスイッチング:母親とのやりとり の分析から
時田朋子(東洋大学)
発表要旨:
同時バイリンガルの子どもは、いかにコードスイッチング(CS)をするのか。本研究は会 話分析の手法を用いて、親とのやりとりの中で行われた CS を分析した。
データは、家族間の自然会話から構築したコーパスである。被験者は、バンクーバーで生 まれ育つ、英語と日本語の同時バイリンガル、4 家庭 6 人の就学前後の子どもである。父親は 英語母語話者、母親は日本語母語話者である。
まず、CS は、①直前の相手の発話の繰り返し、②相手からの指示への対応、③語彙・表現 の補完、の際に行われ、文脈の一貫性を維持していた。次に、CS を隣接ペアの観点より分析 したところ、第一ペアにおいては、聞き手に①依頼する、②関心を引く、③期待する、機能に、 第二ペアにおいては、①同意する、②主張する、③否定する、機能に伴い行われており、会話 機能を強化していた。なお、CS の言語的方向性は「アコモデーション」と結びついていた。