函館市の各学校においては,これまで,すべての児童生徒が「いじ
めを絶対に許さない」という認識をもてるよう全教育活動を通して,
豊かな心を育む道徳教育の推進や生徒指導の充実等,指導・支援の工
夫・改善を行ってきました。
このたび,学校・家庭・地域社会を含めた,函館市民全体でいじめ
の防止に向け,強い決意をもって取り組むため,この「函館市いじめ
防止基本方針」を策定しました。
概 要 版
函館市教育委員会
い じ め は , す べ て の 児 童 生 徒 に 関 わ る 問 題 で す 。 す べ て の 児 童 生 徒 が い じ め を 行 わ ず , い じ め を 認 識 し な が ら 放 置 す る こ と が な い よ う , 日 頃 か ら , 教 職 員 と 子 ど も , 子 ど も 同 士 の 信 頼 関 係 を 深 め る と と も に , 子 ど も に 関 わ る す べ て の 大 人 た ち が 子 ど も の サ イ ン を 見 逃 さ ず , 子 ど も 理 解 と 正 確 な 状 況 把 握 に 努 め ま す 。
「『 い じ め 』 と は , 児 童 生 徒 に 対 し て , 当 該 児 童 生 徒 が 在 籍 す る 学 校 に 在 籍 し て い る 等 当 該 児 童 生 徒 と 一 定 の 人 的 関 係 に あ る 他 の 児 童 生 徒 が 行 う 心 理 的 ま た は 物 理 的 な 影 響 を 与 え る 行 為 ( イ ン タ ー ネ ッ ト を 通 じ て 行 わ れ る も の を 含 む ) で あ っ て , 当 該 行 為 の 対 象 と な っ た 児 童 生 徒 が 心 身 の 苦 痛 を 感 じ て い る も の 」 と 定 義 し ま す 。
こ の方針で は,い じめの防 止等( いじめ の防止,いじめの早期発見およびいじめ への対処)の 対策における基本理念として,次の3つを定めています。
すべての児童生徒が安心して学校生活を送り,様々な活動に取り組むことができるよう, 学校の内外を問わず,いじめがなくなるようにします。
いじめが,いじめを受けた児童生徒の心身に深刻な影響を及ぼす許されない行為であるこ とについて,児童生徒が十分に理解できるようにします。
いじめを受けた児童生徒の生命・心身を保護することが特に重要であることを認識しつつ,市, 学校,地域住民,家庭,その他の関係機関の連携の下,いじめの問題を克服することを目指します。
基本理念
いじめの定義
い じ め の 防 止 等 に 関 す る 基 本 的 な 考 え 方
「いじめ」に当たるか否かの判断は,学校内に組織されているいじめの防止等の対策のた めの組織を十分活用して客観的に判断し,対応します。
学校の内外を問わず,学校・学級や部活動,塾やスポーツ少年団等,当該児童生徒との何 らかの人的関係の中で行われる行為に対応します。
インターネットを通じたいじめ等,本人の自覚がない中で誹謗中傷が行われた場合におい ても対応します。
す べ て の 児 童 生 徒 の た め に , 学 校 , 教 職 員 , 保 護 者 , 地 域 社 会 ・ 市 民 , 教 育 委 員 会 等 が 連 携 し て , い じ め の 防 止 等 の 取 組 を 進 め ま す 。
■■ 学 校 ■■
教育活動全体を通じ,「いじめをしない」「いじめをさせない」「いじめを許さない」集団づ く り に 努 め, す べ ての 児 童 生徒 が 安 心で き , 他 者か ら認 めら れて いる と感 じら れる 居場 所 づ くりや,他者の役に立っていると感じられる絆づくりを進めることが求められます。
【取組例】
・ 道 徳 教 育の 充 実 ・ 定 期 的な 教 育 相談 の 実 施 ・ 学年 を越 えた ふれ あい 活動 の充 実 な ど
■■ 教職員 ■■
児 童生 徒 へ の 理解 を 深 め, 信 頼 関係 を 築 き, 児 童生 徒の ささ いな 変化 ・ 兆候 であ って も, い じ めと の 関 連 を常 に 考 慮し て , いじ め を 看過 し たり 軽視 した りす るこ と なく 対応 する とと も に ,児 童 生 徒 一人 ひ と りの 個 性 を生 か し た授 業 や学 級経 営を 通し て, 自 他を 尊重 する 態度 を育成することが求められます。
【取組例】
・ 積 極的 な い じ めの 認 知 と対 応 ・教 職 員 間で の 情報 の共 通理 解 ・研 修 会へ の参 加 など
■■ 保護者 ■■
自 尊感 情 を は ぐく む と とも に , 児童 生 徒 の発 達 の段 階に 応じ て基 本的 な 生活 習慣 や社 会生 活 上 のル ー ル や マナ ー 等 が身 に 付 くよ う に 努め る とと もに ,児 童生 徒が い じめ を受 けた 場合 も , 行っ た 場 合 も, 児 童 生徒 の 心 に寄 り 添 う姿 勢 が大 切で す。 また ,学 校 と連 携を 図る こと が望まれます。
【取組例】
・ い じめ チ ェ ッ クシ ー ト の活 用 ・スマホ,携帯電話を時間を決めて預かる運動の実施 など
■■ 地域社会・市民 ■■
学 校外 で 活 動 でき る 場 所や 機 会 を提 供 す ると と もに ,児 童生 徒が いじ め を受 けて いる ,ま た は いじ め を 行 って い る との 疑 い を感 じ た 場合 に は, 学校 など の関 係機 関 に相 談や 連絡 ・通 報することが望まれます。
【取組例】
・地域における見守り活動の実施 ・学校運営協議会や学校評議員会等での協議 など
■■ 教育委員会 ■■
す べて の 児 童 生徒 が 安 心し て 学 校に 通 え るよ う ,必 要な 体制 の整 備・ 充 実を 図り ます 。ま た , 日頃 か ら 学 校と 緊 密 に連 携 を 図り な が ら実 情 把握 に努 め, 学校 や保 護 者か らい じめ の連 絡,通報等があった場合には,当該学校への助言や支援に努めます。
【取組例】
・電話相談体制や教育相談体制の充実 ・保護者や教職員への支援および助言 など
それぞれの役割と取組
い じ め の 防 止 等 の た め の 役 割 と 取 組
函 館 市 教 育 委 員 会 で は , 学 校 生 活 や 家 庭 生 活 の こ と で 悩 ん で い る お 子 さ ん や 保 護 者 の た め に ,「 子 ど も 悩 み 相 談 電 話 」 を 開 設 し て い ま す 。
【 以 下 の 番 号 で も 相 談 を 受 け 付 け て お り ま す 】
□ 子 ど も 何 で も 相 談 1 1 0 番 0 1 3 8 ( 3 2 ) 3 1 9 2
□ 子 ど も 人 権 1 1 0 番 0 1 2 0 - 0 0 7 - 1 1 0
□ 函 館 家 庭 生 活 カ ウ ン セ ラ ー ク ラ ブ 月 ・ 水 ・ 金 ( 1 0 時 ~ 1 5 時 ) お よ び
火 ・ 木 ( 1 8 時 3 0 分 ~ 2 0 時 3 0 分 ) 0 1 3 8 ( 2 3 ) 4 1 8 8 火 曜 日 ( 1 0 時 ~ 1 5 時 ) 0 1 3 8 ( 5 7 ) 6 1 6 1 木 曜 日 ( 1 3 時 ~ 1 6 時 ) 0 1 3 8 ( 4 5 ) 5 5 8 1
函 館 市 教 育 委 員 会 学 校 教 育 部 教 育 指 導 課 函 館 市 い じ め 防 止 基 本 方 針 〒 0 4 0 - 8 6 6 6 函 館 市 東 雲 町 4 番 1 3 号
概 要 版 T E L : 0 1 3 8 - 2 1 - 3 5 5 7
H P ア ド レ ス : h t t p : / / w w w . c i t y . h a k o d a t e . h o k k a i d o . j p 重大事態発生の報告を受けた教育委員会は,その事案について調査の主体を判断します。
〈学校が主体となる場合〉
学 校 に 設 置 し て い る い じ め 防 止 等 対 策 委 員 会において重大事態の調査等を行います。
〈教育委員会が主体となる場合〉
函 館 市 い じ め 等 対 策 委 員 会 内 に , 外 部 か ら の専門家を入れた「(仮称)いじめ防止対策調 査会」を組織し,調査等を行います。
〈調査結果の取扱い〉
教 育 委 員 会 ま た は 学 校 は , い じ め を 受けた児童生徒やその保護者に対して, 調 査 に よ っ て 明 ら か に な っ た 事 実 関 係 等を適切に提供します。
ま た , 教 育 委 員 会 は , 調 査 結 果 に つ いて市長に報告します。
調査の主体
重 大 事 態 へ の 対 応
相 談 窓 口 一 覧
◆ は こ だ て 子 ど も ほ っ と ラ イ ン ◆
□ は こ だ て い じ め SOSダ イ ヤ ル
TEL 0 1 3 8 ( 5 7 ) 3 0 0 9
TEL 0 1 3 8 ( 5 7 ) 6 6 4 4
相 談 日 毎 週 月 曜 日 ~ 金 曜 日 ( 祝 日 を の ぞ く ) 時 間 8 : 4 5 ~ 1 7 : 3 0
□ 函 館 市 南 北 海 道 教 育 セ ン タ ー
TEL 0 1 3 8 ( 5 7 ) 8 2 5 1
□ 函 館 市 教 育 委 員 会 学 校 教 育 部 教 育 指 導 課
TEL 0 1 3 8 ( 2 1 ) 3 5 5 7
① い じめによ り当該 学校に在 籍する 児童生 徒の生命,心身または財産に重大な被害 が生じた疑い があると認めるとき。
② い じめによ り当該 学校に在 籍する 児童生 徒が相当の期間学校を欠席することを余 儀なくされて いる疑いがあると認めるとき。
~「函館市いじめ防止基本方針」より~