• 検索結果がありません。

PDF 和文論文・総説・雑文 丸山宗利研究室

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2018

シェア "PDF 和文論文・総説・雑文 丸山宗利研究室"

Copied!
10
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

no.25

2011

アリの巣に住む昆虫

特 集

(2)

目 次

no.25 2011

昆虫おもしろ講座

サムライアリの奴れい狩り 矢島  稔

特集 アリの巣に住む昆虫

丸山 宗利小松  貴

❽ 最近、群馬県および昆虫の森園内で確認された

昆虫、ダンゴムシについて

茶珍  護 筒井  学

昆虫施設めぐり⑧ 石川県ふれあい昆虫館

三上 秀彦

オススメの本

金杉 隆雄

友の会だより

「缶バッチ」「カブトムシ飼育」「かかし作り」 楡井 正弥

第6回 ぐんま昆虫の森「虫の絵」作品展入賞作品

楡井 正弥

ぐんま昆虫の森 News 2011 秋

金杉 隆雄

昆虫生態図鑑

オオミズスマシの大解剖

編集後記

茶珍  護

昆虫生態図鑑

オオミズスマシの生活史

インフォメーション

茶珍  護

C O N TE N TS C O N TE N TS

p a g e

【★】

       (★)

表紙の昆虫

★★★★★★★

(3)

が羽化したばかりの白いクロヤマアリの働きアリ をくわえています。これが引越しに見えるのです が実は違う種類のアリのまゆを盗んで自分の巣に もち帰るところなのです。サムライアリの巣の中 でまゆから出たクロヤマアリの働きアリはまるで そこが自分たちの巣と思うらしく、巣を広げ、サ ムライアリの幼虫を育て、外に行って食べものを 集めてきます。サムライアリの働きアリは何もし ないでお腹がすくと大あごを広げて食べものをも らう毎日を過ごします。別に鎖でつながれていな いし、外にも出られるのに逃げようとしないクロ ヤマアリはサムライアリのために働く奴れいのよ うな生活を送り、寿命で死ぬとサムライアリは再 び奴れい狩りに出かけます。

 こうした生態を研究したのは昆虫学者の矢野宗 幹先生で、江戸時代までの武士の姿と似ているの でサムライアリと命名したのです。

 他の種類に労働寄生するサムライアリはクロヤ マアリだけを奴れいにする習性が決まっているの も不思議です。

 私は日曜日の午後1時半から映像ホールで『昆 虫おもしろ講座』を行い、昆虫の生態について話 をした後、参加者からの質問を受けています。9 月11日は265回目でした。今年は暑い日が続い ているので平年でも9月中旬まで観察できるサム ライアリの奴れい狩りの話をしました。サムライ アリは普通に見られる種類ですが、何百匹もの集 団で移動するのですぐに分かります。小さい頃は、 アリの引っ越しだと思っていました。なぜなら一 匹ずつ白い米粒ほどのまゆか白い働きアリをくわ えていたからです。ところが何回か見ている内に そうではない事が分かってきました。よく見ると くわえているアリは大あご(きば)の形が少し大 きくするどく尖っています。それに集合し移動し ている時に何もくわえていないのは巣から出て、 これから奴れいにするクロヤマアリの巣に向かっ て歩いていく時です。

 この行列のあとをつけてい くと、先頭のサムライアリが 見つけておいたクロヤマアリ の巣に入り、まるで水がしみ 込むように次々に他のアリも 入ります。中にいるクロヤマ アリは攻撃されると戦います がほとんどかみ殺され、そこ に あ る た く さ ん の 白 い ま ゆ

(クロヤマアリの蛹が入ってい る)を一匹が一つずつくわえ て巣から出てきます。ですか ら帰りの行列はみんな、まゆ

昆 虫 おもしろ 講座

『サムライアリの奴れい狩り』

ぐんま昆虫の森園長 矢島 稔

クロヤマアリの巣をおそうサムライアリ

(4)

アリの

アリの巣 巣に に住 住む む昆 昆虫 虫

丸山宗利

丸山宗利(九州大学総合研究博物館) (九州大学総合研究博物館) 小松 貴小松 貴(信州大学理学部)  写真:(信州大学理学部)  写真:小松 貴小松 貴  アリはいろいろなところで見かける一番身近な昆虫のひとつです。皆さんの家の庭や近所の公園でも よく目にするはずです。そんな身近なアリですが、彼らの生活や巣の中でいったい何がおきているか知 る人は多くないと思います。あまり知られていませんが、アリの巣の中にはアリ以外の別の昆虫が住ん でいることがあります。皆さん、知っていましたか?

 実は、アリはさまざまな他の生き物と関わりあって生きています。アリと仲のよい生き物の一つとし ては、アブラムシがよく知られています。アリの中には草木の上に住むアブラムシの集団(アリマキ) に集まって、その甘露(アブラムシが植物の汁を吸って出す甘いおしっこ)を好んで餌にするものが少 なくありません。植物の新芽などを観察してみると、アリがアブラムシにつきまとっているのがすぐに 見つかると思います。その代わり、アリはアブラムシに寄生するハチなどの天敵からアブラムシを守っ てあげます。

 また、アリと関わりをもつ生き物としては、アリを好んで食べるアオゲラやアリスイなどの鳥も挙げ られるでしょう。小さなアリなんかを食べておなか一杯になるのかと心配になりますが、これらの鳥が アリの巣を壊して、何分も一所懸命についばむと、アリだってそれなりの量の餌になります。アリはこ れらの鳥に対してなす術もありませんが、多くのアリは酸っぱい蟻酸を出したり、毒針で刺したり、か みついたりするので、アリを好んで食べる鳥や天敵はそう多くはありません。

 さて、アリの巣の中に住む昆虫の話しに入りますが、なぜそれらがアリの巣に住むかという答えはい ま話したところにあります。ほとんどの生き物(鳥や大型の昆虫など)がアリを食べたがらないので、 小さな昆虫にとってはアリの巣の中にさえいれば安全に暮らせるからです。また、アリは集団で社会を つくって生活し、みんなで集めた沢山の餌を巣の中に持ち込み、幼虫たちを育てています。いわばアリ の巣は食糧庫付きの住居です。そこにいれば餌にこまらないというのも、アリの巣の住む利点です。  具体的にどんな昆虫がいるので

しょうか。これから順に紹介してい きましょう。

 まずはアリヅカコオロギ(写真1) です。群馬県にも3種ほどが生息し ています。ずんぐりむっくりした可 愛らしいコオロギで、夜店で売って いる鈴カステラに足をつけたような 形です。ただし、アリの巣の中に住 むのですから、とても小さくて、ア リより少し大きい程度、体長は3∼ 5ミリメートル程度しかありません。

コオロギといっても翅はなく、鳴く 写真1 トビイロシワアリの巣にいるサトアリヅカコオロギ

特 集

アリの巣に住む昆虫アリの巣に住む昆虫

(5)

こともできません。おまけに、暗いアリの巣で過ごすため、眼はほとんど退化しています。アリの巣に 住む昆虫の中では一番身近なものの一つで、街中でも普通に見られます。石などを起こしてアリの巣を 覗いてみてください。もちあげた石の裏側にちょこちょこと歩き回るアリヅカコオロギが見られるはず です。

 アリヅカコオロギは巣の中で何をしているかというと、アリの巣の中にある餌の残りを食べたり、特 別な方法でアリになりきって、アリから口移しで餌をもらったりしています。またとても素早く、アリ を怒らせたときには、急いで逃げることができます。

 ところで、アリヅカコオロギはどうやってアリになりきれるのでしょうか。アリは主に匂いで仲間と 交信しています。敵が来たり、餌を見つけたときなど、多くの情報を匂い(フェロモンや体表の物質) で仲間に知らせます。いわばアリは匂いで会話しているようなものです。アリヅカコオロギは、アリが 巣の仲間を認識するのに使う体表の物質を盗み取り、それを体に染みつけることによって、アリの社会 に溶け込んでいるのです。かわいい姿ですごい技を使うものですね。

 また、アリスアブ(写真2)とい うハエの一種も代表的なアリの巣の 昆虫です。群馬県にも6種ほど生息 しているはずです(調査が進んでい ないため、あまり記録はありません)。 アリの巣に住むのは幼虫(写真3) だけです。幼虫はブヨブヨとした半 球形で、一見昆虫とは思えません。 実際、昔の学者はこれをナメクジの 仲間だと思ってしまったほどです。  アリスアブの幼虫は、アリの巣の 中でアリの幼虫やさなぎを食べて生 活しています。アリにとっては迷惑 な話しですが、ふつうアリの巣には アリスアブの幼虫が食べきれないほ どたくさんの幼虫がいるので、アリ にとってはそれほどの痛手にはなり ません。アリスアブも、アリの幼虫 を食べつくしてしまうほど、1つの 巣にたくさん住みついたりしません。 自然はうまくできているものです。  アリスアブの幼虫がアリの巣の中 にいても、アリは全然気にしません。

この理由はよくわかっていませんが、 (写真3) トビイロケアリの巣のなかにいるアリスアブの幼虫

(写真2) 葉の上にとまるアリスアブ

       アリの巣に住む昆虫

(6)

おそらくアリスアブの体の表面は、アリの巣の壁と同じような匂いのため、アリがまったく気付けない からだと考えられます。アリスアブの幼虫はアリよりずっと大きく、ヒトとゾウくらいの違いがありま す。想像してみてください。家の中にゾウくらいの動物が一緒にいて、私たちがそれに全く気付かない ようなものです。なんだか面白いですね。

 シジミチョウの仲間の幼虫は、多くがア リと関わりをもって生きています。大部分 の種は、さきほど述べたアブラムシと一緒で、 草木の上で葉を食べながらアリに甘露を与 える代わり、外敵から身を守ってもらって います。しかし、中にはその関係がより親 密になって、アリの巣に入りこむものもい ます。群馬県では、クロシジミやゴマシジミ、 オオゴマシジミがその代表的なものです。 クロシジミ(写真4)は地味なチョウです。 少し大きくなった幼虫は巣に運ばれ、アリ から口移しに餌をもらって大きく成長しま す(写真5)。オオゴマシジミ(写真6)の 幼虫は巣に入りこんだあと、アリの幼虫を 食べて生活します。親密とはいっても、ア リには迷惑な話しですが、アリは自分たち の幼虫が食べられても気にしないようです。  さきほどアリスアブのところで話しまし たが、自然はうまくできていて、アリとア リの巣の中に住む昆虫は、絶妙なバランス を保って互いに生活しています。しかし、 ひとたび人間の手によって環境が変えられ てしまうと、このバランスは簡単に崩れて しまい、アリの巣の中に住む昆虫はあっと いう間にいなくなってしまいます。クロシ ジミとゴマシジミ、オオゴマシジミは、そ れぞれクロオオアリ、シワクシケアリとい う普通種のアリの巣に住みますが、たとえ これらのアリが生き残っていても、多くの 場所で絶滅したり、数を減らし続けています。 これらシジミチョウのような小さな生き物 たちが、自然のバランスの大切さ、それを

(写真4) クロオオアリの巣の近くに産卵するクロシジミ

(写真5)クロオオアリから口移しに餌をもらうクロシジミの幼虫

(写真6)シワクシケアリの幼虫を襲うオオゴマシジミの幼虫

特 集

アリの巣に住む昆虫アリの巣に住む昆虫

(7)

維持することのむずかしさを私たちに伝えてくれているようです。

 皆さんは甲虫というと、カブトムシやクワガタムシなど大きな種類を思い浮かべると思いますが、日 本には1万種近くの甲虫がいて、その大部分は5∼10ミリメートル程度の小さな昆虫です。そんな甲 虫の中にも、アリの巣に住む仲間がたくさんいます。

 一番多いのは、ハネカクシという変わった形の甲虫の仲間です。ハネカクシの大部分は土の中や草の 根元で生活していますが、いくつかの仲間はアリの巣に見られます。群馬県でも30種くらいのハネカ クシがアリの巣に見つかるはずです。

 クサアリハネカクシの仲間(写真7) は、クロクサアリなどの行列に住んで います。昼間はアリの死体やアリの集 めた餌を食べていますが、夜になると アリを襲って食べます。なんだか夜に なると性格が変わってしまうようで、 面白いです。

 ハケゲアリノスハネカクシ(写真8) は、夏の間はクロヤマアリの巣に住み、 アリから口移しに餌をもらって過ごし ます。幼虫もクロヤマアリに育てられ ます。しかし、秋が近付くと、成虫は 巣を飛び出して、クシケアリの仲間の巣に移動します。これはクロヤマアリが涼しくなると早々に活動 をやめてしまうのに対し、クシケアリが寒くなっても活動を続け、寒い早春から活動を再開することに 関係があります。つまり、クシケアリの巣にいれば、長い期間餌がもらえるからです。だったらずっと クシケアリの巣にいればいいと思いますが、クシケアリの巣は小さく、多量の餌を必要とするハネカク シの幼虫が育たないので、成虫は繁殖

のためにクロヤマアリの巣に戻る必要 があるのです。ここまで巧妙だと驚か されますね。

 このように、アリの巣にはさまざま な昆虫が暮らしています。ここにあげ た仲間は、シジミチョウの仲間を除い て全部、昆虫の森に見られるはずです。 アリヅカコオロギなどは、皆さんの住 む町や庭にもきっといるはずです。一 度アリの巣の中をじっくり見てくださ い。そこにはいままでに気付かなかっ た昆虫の世界が見つかると思います。

(写真7) 死んだアリを運んでいるネアカクサアリハネカクシ

(写真8) ハヤシクロヤマアリから口移しに餌をもらうハケゲアリノスハネカクシ

       アリの巣に住む昆虫

(8)

クロメンガタスズメ

マツヘリカメムシ

ビロードハマキ

ハナダカダンゴムシ  これまで群馬県内には生息していなかった南方系

の昆虫や外来昆虫が見つかっています。今回は、ぐ んま昆虫の森や群馬県内で近年確認されました昆虫 などについて紹介します。

●クロメンガタスズメ(チョウ目スズメガ科)  近年、北へ分布を広げているこの種は、北関東で の記録では、2008年に栃木県、2009年に茨城県で 確認されており、群馬県でも昨年、確認されていま す(金杉ら、2010a)。昆虫の森園内でも昨年より クマツヅラ科のクサギやコムラサキなどで初夏から 秋にかけて確認されており、特に秋に成熟した終齢 幼虫が目立ちます。今年も確認されています。

●マツヘリカメムシ(カメムシ目ヘリカメムシ科)  マツヘリカメムシは、北アメリカ大陸(カナダ、 アメリカ、メキシコ)に広く分布するカメムシで、 国内では2008年に東京都小金井市で初確認され、 その後、埼玉県、神奈川県、長野県で確認されてい ます。昨年、昆虫の森園内でも群馬県初記録と思わ れる個体が確認されました。(金杉ら、2010b)

●ビロードハマキ(チョウ目ハマキガ科)

 クロメンガタスズメと同じく近年分布を広げてい るハマキガの仲間です。1997年に東京都内で初確 認されており、その後、茨城県、埼玉県、栃木県で 見つかっています。現在、福島県いわき市まで確認

されており、今後さらなる北上が予想されています ( 星、2010)。今年8月、園内のライトトラップに 入っている個体が確認されました。群馬県内ではお そらく初記録と思われます。

 最後に昆虫ではありませんが、ダンゴムシの仲間で、 ハナダカダンゴムシが群馬県内で初めて確認されま したので紹介します。

●ハナダカダンゴムシ

      (ワラジムシ目オカダンゴムシ科)  南ヨーロッパ原産の帰化生物で、日本へ渡来した 正確な記録は不明です。国内では、神奈川県横浜市、 兵庫県神戸市といった港町が古くから知られた生息 地でした。興味深いのは、オカダンゴムシのような 旺盛な分布拡大がみられず、局所的にしか見つかっ ていません。近年では富山県や滋賀県が新たな生息 場所として知られています。今年の8月、横浜に次 いで関東では2例目となる新産地として群馬県前橋 市で発見されました。

最近、群馬県および昆虫の森園内で確認された昆虫、ダンゴムシについて

茶珍 護 ・ 筒井 学

引用文献

金杉隆雄・岩田慶次,2010a,群馬県におけるクロメンガタ スズメの発生記録,乱舞(20):14

金杉隆雄・清水聡司・神保智子,2010b, 桐生市における外 来昆虫マツヘリカメムシの記録,乱舞(20):11

星 光流,2010,ビロードハマキの越冬幼虫を福島県いわ き市北東部で採集,月刊むし(478):32-33

(9)

 加賀白山に源を もつ手取川が流れ を緩め、手取扇状 地が拡がり始める 鶴 来 町( 現 白 山 市)に、「石川県ふ れあい昆虫館」は 位置しています。 開館は1998年で、

まだ14年目の比較的新しい昆虫館です。

 順番に展示の見どころを紹介していきましょう。ま ずは、昆虫の生息環境を示した精巧な4面のジオラマを、

じっくりご覧くだ さい。どれが「本 物 」 で、 ど れ が

「作りもの」なのか、 多くの方は判断が つかないのではな いでしょうか。次 の標本展示は、平 成21年に開館10 周年を記念して入れ替えたもので、「ギネスサイズ級の カブト・クワガタ」「世界の三大美チョウ」など、6つ のテーマ展示を新たに設けました。展示種は他の施設 と大きく変わらな

いかもしれません が、普通なら収蔵 室に収められるよ うな最大クラスの カブト・クワガタ や、愛好家垂涎の 珍しいチョウなど を、おしげもなく 公開しています。

 そして最大の人気スポットといえば、チョウが放し

飼いになっている温室「チョウの園」。350㎡の空間に 年間15,000頭ほどを放すこの温室では、亜熱帯の空 間を実体験するとともに、きっと、多くの方がおとぎ の国に迷い込んだような不思議な感覚を覚えられるの ではないでしょうか。

 これらの常設展示の他にも、子どもたちの休み期間 には、様々なイベントを行います。そのモットーは

「手作り」「体験」そして「文字の(少)ないパネル」。 子どもたちを引き寄せるワナを各所にしかけながら、 楽しいひとときを過ごせるよう工夫しています。同時に、 かつて昆虫少年だったお父さんも童心に戻れる、そん な昆虫館であり続けたいと思います。

昆 虫 施 設 め ぐ り

石川県ふれあい昆虫館

三上 秀彦

■開館時間: 9:30∼17:00

      (11月∼3月:9:30∼16:30)

■休 館 日: 火曜日 ( 祝日の場合は次の平日 ) と年 末年始 (12月29日∼1月1日 )       *ゴールデンウィークと夏休みは無休

■入 館 料:大人400円 小、中、高生200円       *団体(20名以上)は各350円、150円

■住  所: 〒920-2113

      石川県白山市八幡町戌3番地

■電  話:076-272-3417

■U R L:http://www.furekon.jp/

手作りゲーム:ケラの巣トンネル 手作りゲーム:ケラの巣トンネル 昆虫館正面

昆虫館正面

ジオラマ「日本の雑木林」 ジオラマ「日本の雑木林」

オオゴマダラの羽化観察 オオゴマダラの羽化観察

チョウの園 チョウの園

オオゴマダラと オオゴマダラと ツーショット

ツーショット チョウの園:オオゴマダラチョウの園:オオゴマダラ

テーマ展示「ギネスサイズ級のカブト・クワガタ」 テーマ展示「ギネスサイズ級のカブト・クワガタ」

(10)

オ ス ス メ の

ツノゼミ ありえない虫

 丸山宗利/著、幻冬舎刊、定価1,365円

 「ツノゼミ」は奇抜なツノを持つ種類がいる小型の昆虫で、しばし ばテレビや雑誌などでも取り上げられることがあります。でも、実物 を見たことがある人は少ないかもしれません。そんなツノゼミの本が 発行されました。

 この本では地域別に世界のツノゼミ138種が美しい写真で紹介され ています。この写真は深度合成写真撮影法という技術を用いて撮影さ れ、微小なツノゼミの体全体にピントが合っています。解説では通常 の解説以外に手書きのコメントが種毎にあり、各種の特徴を一言であ らわしています。また、それぞれの種類が掲載されたページの下には 実際の大きさとスケールが載っていて、実物の大きさも確認できるな ど手の込んだ作りとなっています。このほかツノゼミに関するいろい ろなコラムもあり、見て・読んで楽しめる本です。

日本産セミ科図鑑

 林正美・税所康正/編著、誠文堂新光社刊、定価4,830円

 ツノゼミに続いて、こちらはセミの図鑑です。セミの本格的な図鑑 が出版されました。セミの分類、形態、生態の概論から日本産全種の 標本・生態写真と解説の各論の他、セミの研究・観察のための技術・ 方法、全種の鳴き声 CD まで付いています。図鑑と名前が付いていま すが、最新の知見まで網羅した本格的な日本産セミ百科というべき内 容で、セミの研究・観察をするには必携の一冊といえます。

バッタ・コオロギ・キリギリス生態図鑑

 日本直翅類学会/監修、村井貴史・伊藤ふくお/著、北海道大学出 版会刊、定価2,730円

 この図鑑は2006年に発行された「バッタ・コオロギ・キリギリス 大図鑑」の姉妹本です。大図鑑にある詳細な記述は省いてありますが、 大図鑑にはない生態写真で各種類が紹介されています。さらに全体と 頭部の標本写真まで掲載されています。現在までに日本から記録され ているバッタ・コオロギ・キリギリスのほぼ全種が載っています。ま た、キリギリス類、コオロギ類の鳴き声を集めたミニ CD も付いており、 豊富な内容にもかかわらずとても手頃な価格となっています。この図 鑑でバッタ・コオロギ・キリギリスに興味を持つ方が増えるかもしれ ません。

(金杉隆雄)

参照

関連したドキュメント

Scival Topic Prominence

 今日のセミナーは、人生の最終ステージまで芸術の力 でイキイキと生き抜くことができる社会をどのようにつ

自然言語というのは、生得 な文法 があるということです。 生まれつき に、人 に わっている 力を って乳幼児が獲得できる言語だという え です。 語の それ自 も、 から

・私は小さい頃は人見知りの激しい子どもでした。しかし、当時の担任の先生が遊びを

清水港の面積(水面の部分)は約1,300 万平方メートルという大きさです。