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ミクロ経済学Ⅱ 宿題 3 解答例
大学院修士課程 2017年度春学期水2
佐野 隆司
1.下の利得表で表される2人ゲームを考える.
1 / 2 L R
T 1, 3 8, 0
B 5, –2 4, 3
(1) 各プレーヤーの混合戦略の最適反応対応を記述せよ.
プレーヤー1がTを取る確率を� ∈ [0,1]で表し、pによって1の混合戦略を表すことにする. プレーヤー2がLを取る確率を� ∈ [0,1]で表し、2の混合戦略を表すことにする.プレーヤ ー1がTを取った時の期待利得は
�1(�, �) = � + 8(1 − �) = 8 − 7� Bを取った時の期待利得は
�1(�, �) = 5� + 4(1 − �) = 4 + � ゆえに
�1(�, �) ≥ �1(�, �) ⇔ � ≤ 1/2. プレーヤー1の最適反応対応�1(�)は
�1(�) = �
1 �� � < 1/2 [0,1] �� � = 1/2 0 �� � > 1/2.
一方、プレーヤー2がLを取った時の期待利得は
�2(�, �) = 3� − 2(1 − �) = 5� − 2 Rを取った時の期待利得は
�2(�, �) = 3 − 3� ゆえに
�2(�, �) ≥ �2(�, �) ⇔ � ≥ 5/8. プレーヤー2の最適反応対応�2(�)は
�2(�) = �
1 �� � > 5/8 [0,1] �� � = 5/8 0 �� � < 5/8.
2 (2) 混合戦略を含む全てのナッシュ均衡を答えよ.
混合戦略の組を(p, q)で表すとすると、ナッシュ均衡は(�∗,�∗) =�
5 8,
1 2�
2.下の利得表で表される2人ゲームを考える.
1 / 2 L R
T 3, 1 2, 1
B 5, 4 2, 0
(1) 各プレーヤーの混合戦略の最適反応対応を記述せよ.
プレーヤー1がTを取る確率を� ∈ [0,1]で表し、pによって1の混合戦略を表すことにする. プレーヤー2がLを取る確率を� ∈ [0,1]で表し、2の混合戦略を表すことにする.利得表よ りプレーヤー1にとって Bが弱支配戦略になっていることに注意すると、純粋戦略Bは1 にとって常に最適.� = 0のときのみTとBが無差別である.よってプレーヤー1の最適反 応対応�1(�)は
�1(�) = �[0,1]0 �� � = 0�� � > 0.
また利得表よりプレーヤー2にとってLが弱支配戦略になっているので純粋戦略Lは2に とって常に最適.� = 1のときのみLとRが無差別である.よってプレーヤー2の最適反応 対応�2(�)は
�2(�) = � 1 �� � < 1 [0,1] �� � = 1. 1
0 1
q
p
�
2( �)
�
1( �)
1/2
5/8
3 (2) 混合戦略を含む全てのナッシュ均衡を答えよ.
混合戦略の組を(p, q)で表すとすると、ナッシュ均衡は(�∗,�∗) = (0,1), (1,0) (純粋戦略均 衡(B,L)と(T,R))
3 [Public Goods Provision]. n (n≥ 2)人の個人からなる社会を考える(� = {1, … , �}).各人 がそれぞれ�� ∈ ��≡ [0, ∞)単位を公共財に拠出すると、� = ∑�∈���単位の公共財が生産され、 そのとき個人iが得る効用は
��(��,�) = ��(�) − ��
であるとする.ここで各� ∈ �について��:ℝ+→ ℝ+は連続かつ微分可能な関数で、��′> 0,
��′′< 0, ��′(0) > 1, かつlim
�→∞��
′(�) = 0
を仮定する.また全ての� ∈ �について��(0) = 0, ま た全ての� ∈ ℝ+について
�1′(�) < �2′(�) < ⋯ < ��′(�)
を満たすものとする.ナッシュ均衡の各人の公共財供給量を求めよ.
任意の個人i以外の拠出量の組�−�に対して、個人iの利得最大化問題は
max�� �����+� ��
�≠�
� − �� s. t. ��≥ 0 1
0 1
q
p
�
2( �)
�
1( �)
4 最適化の1階条件(Kuhn-Tucker条件)は
��′���+� ��
�≠�
� + ��= 1,
ここで��≥ 0は戦略の非負制約��≥ 0に関するラグランジュ乗数である.ナッシュ均衡�∗と その時の総公共財供給量�∗=∑ �� �∗について、��∗ > 0を満たす全てのiについて
��′(�∗) = 1
を満たさなければならないから、仮定�1′(�) < �2′(�) < ⋯ < ��′(�)より、2 人以上の個人が 正の拠出をするような均衡は存在しない.個人� < �のみが��∗> 0を拠出すると仮定すると、
��′(��∗) = 1 <��′(��∗)
より、個人nは正の拠出をするインセンティブがある.従ってナッシュ均衡では個人 nの みが拠出して、
�∗ = (0, … ,0,��∗), 但し、��∗ > 0は��′(��∗) = 1をみたす値.