第2章
計画の基本的な考え方
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基本事項
(1)策定の趣旨
〇 平成 28 年 12 月にがん対策基本法の一部改正が行われ、基本理念のひとつと
して、「がん患者が尊厳を保持しつつ安心して暮らすことのできる社会の構築を
目指し、がん患者が、その置かれている状況に応じ、適切ながん医療のみなら
ず、福祉的支援、教育的支援その他の必要な支援を受けることができるように
するとともに、がん患者に関する国民の理解が深められ、がん患者が円滑な社
会生活を営むことができる社会環境の整備が図られること」が新たに位置づけ
られました。
県も国とともに、医療・福祉資源を有効に活用し、県民の視点に立ったがん
対策を実施することが求められています。
〇 そのため、国が策定した「第3期がん対策推進基本計画」を基本に、本県にお
けるがん医療の提供の状況等も踏まえながら、本県のがん対策を総合的かつ計
画的に推進する計画として策定しました。
(2)計画の位置づけ
本計画は、熊本県保健医療計画、くまもと21ヘルスプラン(熊本県健康増進
計画)、熊本県健康食生活・食育推進計画などの他の計画と調和を図っています。
(3)計画期間
本計画の期間は、平成 30 年度から平成 3 5 年度までの6年間とします。なお、
計画期間内であっても、がん医療を取り巻く環境に著しい変化が生じた場合に
は速やかに見直すものとします。
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全体目標
がん患者を含めた県民が、様々ながんの病態に応じて、いつでも、どこに居
ても安心かつ納得できるがん医療や支援を受け、尊厳を持って暮らしていくこ
とができるよう、「がん予防」、「がん医療の充実」、「がんとの共生」の3つを柱
として、次のとおり設定します。
(1)がんを知りがんを予防する
∼科学的根拠に基づくがん予防・がん検診の充実∼
がんの一次予防として、子どもの頃からの適切な生活習慣の定着を図りま
す。また、がんの二次予防として、がん検診について、特に若い世代や女性
に対する受診啓発を進めるとともに、関係機関等と連携して、健康経営の促
進による職域での受診啓発や県民が利用しやすい検診体制を構築すること
で、がんの早期発見、早期治療を促します。
(2)適切な医療を受けられる体制を充実させる
∼患者本位のがん医療の実現∼
がん患者を含めた県民全体が、人生の最後まで住み慣れた地域で自分らし
い暮らしを送ることができるよう、がん診療連携拠点病院を中心とした2次
医療圏ごとの医療体制を整備するなどがん医療の均てん化を図り、効率的か
つ持続可能ながん医療を実現していきます。
(3)がんになっても自分らしく生きることのできる社会を実現する
∼尊厳を持って安心して暮らせる社会の構築∼
がん患者が、いつでも、どこに居ても、尊厳を持って安心して生活し、自
分らしく生きることのできる地域共生社会を実現します。
そのために、がん患者が住み慣れた地域社会で生活をしていく中で、必要
な支援を受けることができる環境を整備します。また、関係者等が、医療・
福祉・介護・産業保健・就労支援分野等と連携し、効率的な医療・福祉サー
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計画の推進
(1)各主体に期待される役割
この計画の推進に関わる各主体は、第3章の各項目に記載した役割と併せ
て、次の基本的な考え方のもとに連携して取り組むものとします。
〇行政の役割
・ 熊本県は、住民のがんに対する理解と関心を深めるために、住民に対
してがんに関する有用な情報を提供します。また、がん対策について、
がんの予防及び早期発見、医療体制の整備、がん患者及びその家族のQ
OL
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の向上を図るため、医療、教育、雇用等幅広い観点から検討を行い、
必要な施策を講じます。
・ 市町村は、県及び医療機関その他の関係者と連携し、がんの予防及び
早期発見に向けた施策の推進に努めます。
〇がん診療連携拠点病院の役割
・ 5大がんをはじめとする様々ながんについて、集学的治療(手術療法、
放射線療法、薬物療法等)の提供体制を整え、キャンサーボード
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の開催
等多職種によるチーム医療を推進することにより、医療の質の向上を図
ります。また、緩和ケアや相談支援など、患者及びその家族のQOLの
維持・向上にも配慮し、多面的な医療サービスの提供に努めます。
・ 地域の医療機関にとっての中心的な役割を担うとともに、がん診療に係
る研修会等を開催し、地域の医療機能の向上を図ります。
・ 「私のカルテ」
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の活用など、地域の医療機関との連携を推進します。
〇地域の医療機関の役割
・ 熊本県及び市町村が講ずるがんの予防及び早期発見の推進に協力す
るとともに、がん患者の置かれている状況を深く認識し、良質かつ適
切ながん医療を行うよう努めます。
・ がん患者及びその家族等に対し、これらの者が求めるがんに関する情
報を提供するとともに、その人らしい生活や治療の選択ができるよう支
援することによって、療養生活の質の向上に努めます。
〇検診機関の役割
・ 質の高い検診が提供できるよう、精度管理の向上や効果的な検診手法
の導入に努めるとともに、がんに関する知識の普及、検診受診率向上及
びがん予防のための啓発などに努めます。
〇事業者・医療保険者の役割
・ 従業員の心身の健康を守ることで職場や企業における生産性等の向上
をめざす「健康経営」の取組みが注目されており、従業員の健康増進に
積極的に関与することが期待されます。そこで、従業員ががんを予防し、
又は早期に発見することができる環境の整備等産業保健活動
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に取り組
むことにより、従業員の健康増進に努めます。
・ 従業員ががん患者となった場合に安心してがんの治療を受け、療養す
ることができるよう環境整備に取り組み、就労の継続が図られるよう努
めます。
〇県民の役割
・ 食生活、喫煙、飲酒、運動その他の生活習慣ががんに及ぼす影響など、
がんに関する正しい知識を深め、がんの予防に努めます。
・ 早期発見が重要なことから、市町村あるいは事業主が実施するがん検
診の受診に努めます。
・ がん患者及びその家族の置かれている状況への理解を深め、互いに支
え合うことにより、がんになっても安心して暮らせる社会の実現に寄与
します。
(2) 推進体制と進行管理
〇推進体制
・ 熊本県は、計画の推進にあたり、がん検診の精度管理を行う「熊本県
生活習慣病検診等管理指導部会」、県内のがん診療の連携体制の強化及
びがん医療の均てん化を推進する「熊本県がん診療連携協議会」、がん
サロンの普及とがんの啓発を行う「がんサロンネットワーク熊本」など
の関係機関と協働し、取り組んでいきます。
〇進行管理
・ 計画に基づいて実施する事業の取組状況等、計画の進行管理は、患者、
医療機関、関係団体、学識経験者等からなる「熊本県がん対策推進会議
(以下「推進会議」という。)」において行うものとします。
・ 具体的には、推進会議に、各事業の内容の進行状況、事業の成果等を
報告し、併せて、事業を実施するうえで明らかになった課題などについ
ても報告し、改善策に対する意見を伺います。また、必要に応じて、各
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産業保健活動とは、健康で安心して働ける職場づくりを支援することであり、労働条件と労働環
団体・機関に対する意向調査を実施し、がん対策に関するニーズの把握
に努めます。
・ 計画期間内であっても、がん医療を取り巻く環境に著しい変化が生じ
た場合には、推進会議の意見を踏まえ、計画内容を速やかに見直すもの
とします。
・ 計画に定めている具体的数値目標及びその他の定性的目標の達成状況
については、推進会議に報告し、その評価結果を含め県ホームページ等