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Academic year: 2018

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あ と が き

『ティリッヒ研究』第9 号は、第 19 回国際宗教学宗教史会議世界大会(2005 年 3 月 24 日から 30 日の 日程で、東京の高輪プリンスホテルを会場に開催。大会の総合テーマは、「宗教―相克と平和―」)に おける本研究会によるパネル「ティリッヒと平和の神学」の特集号として企画された。編集作業は3 月下 旬に行われ、実際のパネル(3 月 29 日)とほぼ時期を合わせて刊行するという予定が組まれた。したがっ て、本号に収録のパネル関係の4 つの論文は、実際のパネルにおける口頭発表の準備と並行して執筆され たものとお考えいただきたい。そのほかに、本号には、2 つの研究ノートと 1 つの書評を合わせて掲載さ れているが、以上の論文、研究ノート、書評によって、この一年間の研究会の活動の全貌がご理解いただ けるものと思う。

この一年の研究会の活動は、パネル「ティリッヒと平和の神学」の準備を中心に進められてきたが、研 究会メンバーがそれぞれ多忙になる中、次第に毎月1 回の研究会の維持が困難になってきた。そこで、2005 年度の研究会に関しては、そのあり方を大きく転換することが話し合われている。年度の前期は、メンバ ーの学会発表の準備などの必要がある場合に研究会の開催をとどめ、主な活動は後期に、『ティリッヒ研 究』第10 号の刊行の準備を中心に行うことにしたい。もちろん、新メンバーの参加やそのほかの状況の 変化が生ずれば、それに合わせて研究会のやり方を以前の状態に戻すこともあり得るが、当面、以上述べ た方向で研究会活動を進める予定である。なお、これは現在まだ検討中であるが、ティリッヒ研究会の活 動をWeb 上に一定程度移行することも、今後の会のあり方としては可能な選択肢かもしれない。より多 くの方々のティリッヒ研究会への参加をお願いするとともに、会のあり方についてご意見をいただければ 幸いである。

日本におけるティリッヒ研究の動向としては、ティリッヒをテーマに博士の学位を所得する研究者が現 れてきている点を挙げることができる。たとえば、北海道大学の石川明人氏(本研究会メンバー)、聖学 院大学の相澤一氏、そして京都大学の川桐信彦氏(本研究会メンバー)の三人である。日本におけるティ リッヒ研究者が交流する場というのは、本研究会の目指すべき方向性と言えるかもしれない。また海外に おけるティリッヒ研究の動向としては、ティリッヒに関する著作や論文集の出版が最近とくに盛んである 点を挙げることができるであろう(詳細は次のWeb を参照。http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/user/ sashina/sub8b.htm)。これは、ティリッヒのドイツ語版全集の補遺遺稿集の出版が近年次々に行われて きている点も合わせて、世界的にティリッヒ研究が、専門研究として大きくレベルアップしつつあること を示している。この中で、従来の研究や学説の再検討が必要となってきており、とくに、新しく刊行され た初期前期ティリッヒの文献を視野に入れた、後期ティリッヒの見直しが、今後の研究テーマとなるであ ろう。日本におけるティリッヒ研究にも相応のレベルアップが求められている。

これまでの日本のティリッヒ研究をリードされてきた茂洋氏の著書『ティリッヒ神学における存在と生 の理解』(新教出版社)が刊行された。詳細は、いずれ書評(『日本の神学』)にてご紹介したい。

先に述べたように、本研究会は、2005 年度も新たな方向性を探りつつ活動を続けてゆく予定であるが、 関係の皆様のいっそうのご協力をお願いしたい。

研究会代表 芦名 定道

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