平 成 3 0 年 3 月
茨
城
県
財
政
課
平成30年度資金管理方針
1
資金収支
(1)基本的考え方
日々の資金収支から年間のキャッシュフローを勘案した信憑性の高い資金水準表を
用い,最良の資金調達・運用を行う。
平成 30 年度も,従前と同様,各部局との情報共有により正確な資金収支の把握に努めな
がら,より効率的な資金管理を行うこととする。
(2)見通し
現時点において資金水準は,年度を通じてプラス水準で推移する見込みである。
4月下旬から5月に退職手当や出納整理期間中の事業確定に伴う支出等により,低下し
た後,5月末以降の法人二税及び自動車税等の県税収入により大きく上昇する。(平成 30
年度より国民健康保険特別会計が設置されることに伴い,4月下旬に負担金の収入が見込
まれるため,例年より資金水準は低下しない。)
年度後半の資金水準は,9月末の県債の償還,10 月の上期分事業費の支出等により 10
月末に低下するが,11 月の普通交付税,11 月末以降の法人二税等による収入により再び上
昇する。12 月の期末勤勉手当や事業費の確定に伴う支出等により水準が低下していくが,
3月末までプラス水準で推移する見込みである。
なお,歳入の下振れ等により資金不足となる場合には,当座借越を中心として調達を行
2
資金運用
(1)基本的考え方
公金の保全を最優先し,かつ有利な方法により運用を行う。
運用方法は,資金の種類や運用可能な期間を考慮し,預金,債券及び繰替運用とする。
(2)歳計現金等(歳計現金,歳計外現金) ア 預金
歳計現金等の支払準備金については,その資金的性格から,指定金融機関にある当座
預金または普通預金にて保管する。
また,歳出予算の執行に支障がない相当の運用期間が見込める場合は,定期性預金に
より運用する。なお,日本銀行の金融緩和により国債による運用が困難な状況が継続し
ていることから,より長い期間の資金収支の把握に努め,定期性預金による運用を積極
的に行う。
預金先については,金融機関からの引合いにより決定しており,ペイオフに対処する
ため,預金枠は原則として証書県債債務の範囲内とする。
イ 債券
国債による運用が可能な場合には,2週間程度の運用について,債券現先による運用
を検討する。
(3)基金 ア 預金
数ヶ月から1年程度の運用が可能な基金については,定期性預金を中心とした運用と
する。
基金の状況推移(定期性預金分)
年度 平均運用金利 平均残高 運用利子 H27 実績 0.162% 1,474 億円 239 百万円 H28 実績 0.052% 1,461 億円 76 百万円 H29 実績 0.024% 1,442 億円 35 百万円
イ 債券
国債による運用が可能な場合には,2週間程度の運用については,債券現先による
運用を検討する。
県債管理基金については,10年程度の長期運用が可能であるため,引き続き,債券
の購入により運用を実施する。
基金の状況(債券長期運用分)
年度 平均運用金利 平均残高 運用利子 H27 実績 0.639% 55 億円 36 百万円 H28 実績 0.508% 83 億円 42 百万円 H29 実績 0.379% 132 億円 50 百万円
ウ 繰替運用
歳計現金等の資金水準が一定期間マイナスと見込まれる期間においては,必要な範囲
市場公募地方債発行予定表
(単位:億円)
4月 5月 6 月 7月 8月 9月 10月 1 1月 12 月 1月 2 月 3月
共同発行( 1 0 年) 60 6 0 - 60 60 - - 30 - 3 0 - - - 300
個別公募(5年) - - - - 1 00 - - - 100
個別公募( 1 0 年) - - - 100 100
個別公募( 定償) - - - 100 100 計 60 6 0 - 60 1 60 - - 30 - 3 0 - - 200 600 計
時期未定 ・ フレックス
H31 H30
3
資金調達
(1)基本的考え方
年度内の支払資金が不足する場合においては,一時借入による対応を基本とするが,資
金の不足する期間や金額に応じ,県債の前倒し発行による対応も検討する。その際には,
将来の金利負担の抑制に十分配慮しながら対応することとする。
(2)一時借入
支払資金の不足期間と不足額に応じ,有利な調達手法を選択することにより,一時借入
金利子の抑制に努める。
ア 当座借越
イ 預金見合いの借入れ
ウ 期間借入
エ 繰替運用
一時借入金の状況推移
年度 借入日数 平均借入金利 借入利子 H27 実績 42 日 0.109% 2,775 千円 H28 実績 -日 - - H29 実績 -日 - -
(3) 県債
県債の資金については,長期で安定的な公的資金と,公的資金に比べ発行時期と償還年
限を比較的柔軟に決められる民間資金を組み合わせて発行することで,資金水準の調整と
金利の平準化を図る。
なお,民間資金については,引き続き発行年限や償還方式の多様化の研究・検討を進め
ていく。
ア 市場公募債
・共同発行債(10 年債)
発行額は,平成 29 年度と同額の 300 億円とする。発行時期については,発行時期の
平準化の観点から年度前半を中心に発行を計画。
* 共同発行債は,36 の地方公共団体が共同して発行する債券。平成 15 年 4 月から発行。
・全国型個別公募債
資金調達手法の多様化を目的として,5年債,10 年債,超長期債(定時償還債)の発
行を計画。シンジケート団方式の5年債は8月に発行。10 年債及び超長期債は,柔軟な
起債運営が可能な主幹事方式により年度前半の発行を計画。発行額は各 100 億円,計 300
イ 銀行等引受債
金利変動リスクを分散するため,発行時期の平準化を図ることとし,月 100億円から
200 億円程度の発行とするが,金利動向に応じて柔軟に対応する。特に平成 30 年度にお
いては,3月の借換額が大幅に増加するため,発行の前倒しを年度前半に計画するとと
もに,事業費の確定に伴う新規発行額の調整を翌年度4月及び5月に実施する。
発行市場別発行予定表(全会計) (単位:億円)
区分 銀行等引受 市場公募
共同発行 住民参加型 全国型個別 H28 実績 1,397 300 25 350 H29 実績(見込) 1,998 300 - 400 H30 見込 2,721 300 - 300
平成 28 年1月の日本銀行のマイナス金利政策導入以降,低金利水準が継続しており,
平成 30 年度も,日本銀行による「長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)付き
量的・質的金融緩和」の継続を背景に金利上昇は限定的なものになると推測される。(短
期政策金利を▲0.1%、10 年物国債金利の目標をゼロ%程度)
金利変動リスクを回避するため,引き続き超長期債(20 年債以上)を発行することとし,
長期・超長期債と短期・中期債の発行バランスを図りながら償還年限の最適化を図る。
【発行バランス】
短期・中期債(10 年債未満):長期・超長期債(10 年債以上) = 1:1
ウ 公的資金(財政融資資金,地方公共団体金融機構資金,国の予算等貸付金債)
公的資金は,原則として事業完了後の借入れとなるため,3月及び5月の借入れを
予定。
エ フレックス枠
昨今の資金調達手法の多様化及び急激な市場環境の変化に迅速に対応するために,予
め,資金調達予定額の一部をフレックス枠とし,市場環境を踏まえた上で,銀行等引受
債の資金調達先の拡大や全国型個別公募債(超長期債)の発行を検討する。
4
出資団体の資金調達
出資団体による資金調達は,可能な限り県の損失補償を伴わない形で行われるように調
整していくとともに,引き続き出資団体の資金調達コスト削減と運用の効率化が図られる