1
環 廃 対 発 第 1 7 0 3 2 1 2 号 環 廃 産 発 第 1 7 0 3 2 1 1 号 平成 2 9 年3月 2 1 日
各都 道府 県・ 政令 市 廃棄 物処 理担 当部(局 )長殿
環境 省 大臣 官房 廃棄 物・リ サ イク ル対 策部 廃棄 物 対策 課長
産業 廃棄 物課 長
廃棄物処理に関する排出事業者責任の徹底について(通知)
廃 棄 物 処 理 行 政 の 推 進 に つ い て は 、 か ね て よ り 種 々 御 尽 力 、 御 協 力 い た だ いて いる とこ ろで あ る。
事 業活 動に 伴っ て 排出 され る廃 棄物 に つい ては、廃棄物の処理及び清掃に関 する法律(昭和 45 年法律第 137号。以下「廃棄物処理法」という。)第 3条 第 1 項 に お い て 「 事 業 者 は 、 そ の 事 業 活 動 に 伴 っ て 生 じ た 廃 棄 物 を 自 ら の 責 任 に お い て 適 正 に 処 理 し な け れ ば な ら な い 」 と す る 排 出 事 業 者 責 任 が 規 定 さ れ て お り 、 こ れ ま で 、 委 託 基 準 ・ 再 委 託 基 準 の 順 次 強 化 、 産 業 廃 棄 物 管 理 票 の 全面 義務 化等 によ り 強化 され てき たと こ ろで ある 。
し かし 、平成28年 1月 、建 設廃 棄物 に つい て、下請 け業 者 に処 理の 委託を 無 責 任 に 繰 り 返 し 、 最 終 的 に 処 理 能 力 の 低 い 無 許 可 解 体 業 者 に よ っ て 不 法 投 棄 が な さ れ た 不 適 正 処 理 事 案 が 判 明 す る と と も に 、 同 月 、 食 品 製 造 業 者 及 び 食 品 販 売 事 業 者 が 廃 棄 物 処 分 業 者 に 処 分 委 託 を し た 食 品 廃 棄 物 が 、 当 該 処 分 業 者 に よ り 不 適 正 に 転 売 さ れ 、 複 数 の 事 業 者 を 介 し 、 食 品 と し て 流 通 す る と い う 事 案 が 判 明 し た と こ ろ で あ り 、 不 適 正 処 理 事 案 は 後 を 絶 た な い 。 特 に 、 食 品 廃 棄 物 の 不 適 正 転 売 事 案 は 食 品 に 対 す る 消 費 者 の 信 頼 を 揺 る が せ た 悪 質 かつ 重大 な事 件で あ る。
食品 廃棄 物の 不適 正 転売 事案 を受 け、平 成28 年 3月 に取 りま と めら れた「食 品 廃 棄 物 の 不 適 正 な 転 売 事 案 の 再 発 防 止 の た め の 対 応 に つ い て ( 廃 棄 物 ・ リ サイ クル 関係 )」 ( 平成 28 年 3月 14 日 環境 省) にお いて 、 食品 廃棄 物の転 売 防 止 対 策 の 強 化 に 取 り 組 む こ と と さ れ た 。 ま た 、 排 出 事 業 者 に 係 る 対 策 と して の食 品廃 棄物 の 不適 正な 転売 防止 対 策の 強化 に関 して 、 平成28年 9月、 中 央 環 境 審 議 会 に お い て 「 食 品 循 環 資 源 の 再 生 利 用 等 の 促 進 に 関 す る 食 品 関 連 事 業 者 の 判 断 の 基 準 と な る べ き 事 項 の 改 定 に つ い て ( 答 申 ) 」 が 取 り ま と
2
め ら れ た 。 同 答 申 で は 、 排 出 事 業 者 責 任 に つ い て 、 食 品 関 連 事 業 者 ( 食 品 製 造 業 者 、 食 品 卸 売 業 者 、 食 品 小 売 業 者 及 び 外 食 事 業 者 ) に よ る 食 品 廃 棄 物 等 の不 適正 な転 売防 止 の取 組の 具体 的方 向 性に 関連 して、「 食品 関連 事業 者が、 自 ら の 事 業 に 伴 っ て 排 出 さ れ た 食 品 廃 棄 物 等 の 処 理 に つ い て 最 後 ま で 責 任 を 負 う と の 排 出 事 業 者 責 任 を 重 く 再 認 識 す る 」 こ と が 必 要 で あ り 、 「 排 出 事 業 者 の 責 任 に お い て 主 体 的 に 行 う べ き 適 正 な 処 理 業 者 の 選 定 、 再 生 利 用 の 実 施 状 況 の 把 握 ・ 管 理 、 処 理 業 者 に 支 払 う 料 金 の 適 正 性 の 確 認 等 の 廃 棄 物 処 理 の 根 幹 的 業 務 が 地 方 公 共 団 体 の 規 制 権 限 の 及 ば な い ( 中 略 ) 第 三 者 に 任 せ き り に さ れ る こ と に よ り 、 排 出 事 業 者 と し て の 意 識 ・ 認 識 や 排 出 事 業 者 と 処 理 業 者 と の 直 接 の 関 係 性 が 希 薄 に な り 、 排 出 事 業 者 の 責 任 が 果 た さ れ な く な る こ と 等 が 危 惧 」 さ れ 、 「 そ も そ も 廃 棄 物 の 処 理 に は 、 不 適 正 な 処 理 を す る こ と に よ っ て 利 益 を 得 る 一 方 で 、 重 大 な 環 境 汚 染 を 引 き 起 こ す と い う 構 造 的 特 性 が あ る 。 こ の た め 、 排 出 事 業 者 も 、 そ の 事 業 活 動 に 伴 っ て 生 じ た 廃 棄 物 の 処 理 を 委 託 す る 場 合 で あ っ て も 、 再 生 利 用 業 者 と の 信 頼 関 係 を 基 礎 に 、 廃 棄 物 処 理 の 根 幹 的 業 務 を 自 ら 実 施 し て い く 体 制 を 整 備 す る 必 要 が あ る 」 等 が 指 摘 され てい る。
また、平成29年 2月 の中 央環 境審 議会 の「廃棄 物処 理制 度の 見直 しの 方向 性 ( 意 見 具 申 ) 」 に お い て も 、 「 排 出 事 業 者 責 任 の 重 要 性 が す べ て の 事 業 者 に適 切に 認識 され る こと が重 要」で あり、「排出事業者が、自らの責任で主体 的に行うべき適正な処理事業者の選定や処理料金の確認・支払い等の根幹的業 務を、規制権限の及ばない第三者に委ねることにより、排出事業者としての意 識が希薄化し、適正処理の確保に支障を来すことのないよう、都道府県、市町 村、排出事業者等に対して、排出事業者の責任の徹底について改めて周知を図 るべき」とさ れた とこ ろで ある 。
つ い て は 、 貴 職 に お か れ て は 、 排 出 事 業 者 責 任 の 徹 底 に 係 る 下 記 事 項 に つ い て 、 貴 管 下 の 排 出 事 業 者 及 び 廃 棄 物 処 理 業 者 へ の 周 知 徹 底 及 び 適 切 な 指 導 を 行 う と と も に 、 貴 管 下 市 町 村 に 対 し 、 当 該 市 町 村 管 下 の 排 出 事 業 者 及 び 廃 棄物 処理 業者 への 周 知徹 底及 び適 切な 指 導を 行う よう 周知 を お願 いし たい 。
記
1.排出事業者責任とその重要性について
廃棄物処理法第3条において、事業者は、その事業活動に伴って生じた廃 棄物を自らの責任において適正に処理しなければならず、また、当該廃棄物 の再生利用等を行うことによりその減量に努めなければならないとする排出 事業者責任を定めている。排出事業者は、その廃棄物を適正に処理しなけれ ばならないという重要な責任を有しており、その責任は、その廃棄物の処理 を他人に委託すれば終了するものではない。
排出事業者は、その廃棄物について自ら処理をするか、自ら行わず他人に 委託する場合には、産業廃棄物であれば産業廃棄物処理業者等、一般廃棄物
3
であれば一般廃棄物処理業者等、廃棄物処理法において他者の廃棄物を適正 に処理することができると認められている者に委託しなければならないなど、 廃棄物処理法における排出事業者責任に関する各規定の遵守について改めて 認識する必要がある。
以上 の点 につ いて 、排 出事 業者 及び 廃棄 物 処理 業者 への 周知 徹 底及 び指導 方お願いしたい。
2.規制権限の及ばない第三者について
排出事業者による処理業者への廃棄物処理委託に際し、地方公共団体(一 般廃棄物にあっては市町村、産業廃棄物にあっては都道府県又は政令市)の 規制権限の及ばない第三者が排出事業者と処理業者との間の契約に介在し、 あっせん、仲介、代理等の行為(以下「第三者によるあっせん等」という。) を行う事例が見受けられる。
一般廃棄物については、平成 11年に通知「一般廃棄物の適正な処理の確保 について」(平成11 年8月30日付け衛環第72 号厚生省生活衛生局水道環境 部環境整備課長通知)を発出し、第三者によるあっせん等は、一般廃棄物の 処理責任が不明確になる等の理由から、市町村の処理責任の下での適正な処 理の確保に支障を生じさせるおそれがある旨周知してきたところである。
1.で述べたように、排出事業者は、排出事業者責任を有しており、排出 事業者が廃棄物の処理を他人に委託する場合は、廃棄物処理法に規定する処 理業者に委託しなければならないなど、排出事業者の義務を遵守しなければ ならない。
その場合、排出事業者としての責任を果たすため、排出事業者は、委託す る処理業者を自らの責任で決定すべきものであり、また、処理業者との間の 委託契約に際して、処理委託の根幹的内容(委託する廃棄物の種類・数量、 委託者が受託者に支払う料金、委託契約の有効期間等)は、排出事業者と処 理業者の間で決定するものである。排出事業者は、排出事業者としての自ら の責任を果たす観点から、これらの決定を第三者に委ねるべきではない。
これらの内容の決定を第三者に委ねることにより、排出事業者責任の重要 性に対する認識や排出事業者と処理業者との直接の関係性が希薄になるのみ ならず、あっせん等を行った第三者に対する仲介料等が発生し、処理業者に 適正な処理費用が支払われなくなるといった状況が生じ、委託基準違反や処 理基準違反、ひいては不法投棄等の不適正処理につながるおそれがある。
以上のように、廃棄物処理における排出事業者の責任は極めて重いもので あり、排出事業者においては、上記の点を十分認識した上で、自らの事業活 動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理することが強く求 められる。
以上 の点 につ いて 、排 出事 業者 及び 廃棄 物 処理 業者 への 周知 徹 底及 び指導 方お願いしたい。