• 検索結果がありません。

V 水道料金の算定は適切に実施されているか。 平成15年3月25日 堺市監査委員公表 第8号 堺市

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2018

シェア "V 水道料金の算定は適切に実施されているか。 平成15年3月25日 堺市監査委員公表 第8号 堺市"

Copied!
31
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Ⅴ 水道料金の算定は適切に実施されているか。 1.水道料金の改定について

(1) 概 要

平成 12 年 10 月に大阪府の水道料金が 18.3%値上げされたことを受けて、堺市 においては平成 13 年度から水道料金を改定することを検討したが、平成 12 年度 決算においてまだ利益剰余金が存在することから平成 13 年度の値上げは見送る こととし、平成 14 年 4 月から料金改定を実施した。

水道料金の改定内容の概要は次のとおりである。

<水道料金の改定内容>

(1)料金算定期間 平成 14 年 4 月∼平成 17 年 3 月(3 ヵ年) (2)料金改定率 平均 11.81%

(3)改定条例実施日 平成 14 年 4 月 1 日

(4)新料金による増収見込額 5,988,383 千円(税抜き)

(説明)新料金による増収見込額は、料金算定期間末において、累積欠損金がなく

なる程度の額とするという考え方から算定されている。

(現行料金の場合の平成 16 年度末累積欠損金見込額 5,967,433 千円)

(大阪府営水道料金値上げによる費用増加見込額(平成 12 年 10 月∼平成 17 年

3 月の受水費の増加額) 6,490,621 千円)

(5)料金体系(要旨)

ア.口径別第二部料金制(現行制度維持)

イ.生活用水に対する配慮(一世帯 1 ヵ月 20㎥まで) ウ.逓増度の緩和(2.48 倍 ⇒ 2.37 倍)

エ.最小使用区分の見直し(8㎥ ⇒ 10㎥) オ.使用区分の簡素化(9 ランク ⇒ 8 ランク) カ.特例措置の見直し

・公衆浴場用 … 単一制から逓増制の導入 ・福祉施設用 … 単価の改正を行う

(2)

のとおりである。

(1)現行料金に基づく財政収支計画表(税抜き)

(2)改定後料金に基づく財政収支計画表(税抜き)

(単位:千円)

平成13年度 平成14年度 平成15年度 平成16年度 平成14∼16年度

(決算見込) (計画) (計画) (計画) (計画合計)

17,805,754 19,757,456 20,079,018 20,008,606 59,845,080

水道料金 16,832,214 18,655,841 18,961,047 18,893,921 56,510,809

固定資産売却益等 14,366 26,000 78,111 219,438 323,549

その他 959,174 1,075,615 1,039,860 895,247 3,010,722

19,523,804 19,509,157 19,757,680 19,600,599 58,867,436

△ 1,718,050 248,299 321,338 408,007 977,644

項  目

20,950 (△累積欠損金)

△ 956,694 △ 708,395 △ 387,057 20,950

事 業 費 用

収 支 差 引 繰越利益剰余金 事 業 収 益

水道料金を徴収する根拠規定は、地方公営企業法第 21 条第 1 項の「地方公共団 体は、地方公営企業の給付について料金を徴収することができる」であるが、同

(単位:千円)

平成13年度 平成14年度 平成15年度 平成16年度 平成14∼16年度

(決算見込) (計画) (計画) (計画) (計画合計)

17,805,754 17,952,454 17,983,255 17,920,988 53,856,697

水道料金 16,832,214 16,850,839 16,865,284 16,806,303 50,522,426

固定資産売却益等 14,366 26,000 78,111 219,438 323,549

その他 959,174 1,075,615 1,039,860 895,247 3,010,722

19,523,804 19,509,157 19,757,680 19,600,599 58,867,436

人件費 3,647,400 3,586,345 3,501,641 3,524,426 10,612,412

受水費 9,376,484 9,361,771 9,383,267 9,355,516 28,100,554

減価償却費 2,402,114 2,379,189 2,653,995 2,765,270 7,798,454

支払利息 1,758,904 1,670,267 1,576,035 1,484,716 4,731,018

施設維持修繕費 1,045,960 912,181 1,018,758 1,019,881 2,950,820

その他 1,292,942 1,599,404 1,623,984 1,450,790 4,674,178

△ 1,718,050 △ 1,556,703△ 1,774,425 △ 1,679,611 △ 5,010,739

△ 5,967,433 繰越利益剰余金

(△累積欠損金)

△ 956,694△ 2,513,397

項  目

収 支 差 引

△ 4,287,822 △ 5,967,433

事 業 収 益

(3)

条第 2 項に、料金決定の際の基本原則が明示されている。 料金決定の基本原則は次のとおりである。

ア 公正妥当な料金であること

イ 能率的な経営の下での適正な原価を基礎とすること ウ 事業の健全な運営を確保することができるものであること

堺市の今回の料金改定が、これら料金決定の基本原則にのっとり適正に決定さ れているかについて検討した。

(2) 監査の結果

① 料金算定期間における財政収支計画の内容検討

料金算定期間の財政収支計画のうち、下記事項については料金算定に含めるか 否かについて意見が分かれるものと思われる。

ア 平成 13 年度までの累積欠損金 956,000 千円を平成 14 年度以降の 3 年間 の料金に負担させているが、妥当か。

イ 料金算定期間に新庁舎関連の臨時的費用が約 120,000 千円含まれている が、この費用を 3 年間で負担させて良いか。

ウ 料金算定時とその後に判明した実績額(又は見込額)が次のように異な っているが、料金算定に織り込めなかったか。

(単位:百万円) 項 目

料金算定時の 見積額

実績額又は 修正見込額

見積費用への 影響額 平成 13 年度累積欠損金 △956 △764 △192 施設維持修繕費 2,951 2,820 △131

② 意 見

平成 13 年度累積欠損金(上掲①ア)や臨時的費用(上掲①イ)は、必ずしも 3 年間で負担させるべきものではないとも考えられる。しかし、新庁舎移転により 今後費用増加が見込まれ、又施設の老朽化が進むにつれ改修費用の増加は避けら れない。そのため、今後の水道事業の健全な運営を確保するため、及び平成 17 年度以降の料金値上げを押さえるためにも、これら費用を早期に消化しておくこ とも健全な方法である。

(4)

織り込むことが妥当であったと考える。なお、織り込んだ場合は平均で約 0.2% 料金を低くすることができたことになる。

一方、収入見込額の基になる年間給水量は、平成 13 年度当初予算とほぼ同量を 見込んでおり考え方に問題はないと思われる。しかし、平成 14 年度上半期におけ る料金収入実績は計画を約 2.3%下回っている。このような収入減に対応して、 さらなる事業の効率運営が求められる。

(5)

2 給水原価の算定について (1) 概 要

堺市水道事業における「有収水量1㎥あたりの供給単価と給水原価(以下、「供 給単価」「給水原価」という。)の比較」及び「有収率」の年度比較は次のとおり である。

<供給単価と給水原価との比較>

<有収率>

1 9 4 . 5 4

1 8 7 . 0 4

1 8 1 . 4 1 1 8 6 . 8 7

1 8 8 . 6 8

1 7 2 . 8 9 1 7 2 . 7 2 1 7 1 . 9 7 1 7 1 . 5 6 1 7 0 . 5 9

1 5 0 1 6 0 1 7 0 1 8 0 1 9 0 2 0 0 2 1 0

平成9 年度 平成1 0 年度 平成1 1 年度 平成1 2 年度 平成1 3 年度

給水原価 (円) 供給単価 (円)

9 2 . 4 2

9 3 . 3 2

9 3 . 2 4

9 2 . 6 1

9 1 . 5 7 9 1

9 2 9 3 9 4

平成9 年度 平成1 0 年度 平成1 1 年度 平成1 2 年度 平成1 3 年度

(6)

上表により、給水原価と供給単価とを比較すると、平成9 年度から平成 13 年度 までの 5 年間の全期間において給水原価が供給単価を大幅に上回っている。

また、有収率は平成 12 年度及び平成 13 年度と低下している。

次に、給水原価の費用構成についての年度比較を示すと次のとおりである。

(増減説明)

① 平成 11 年度に給水原価が低下している理由

特に「施設維持修繕費」が低下している。これは、従来は下水道部からの受 託工事のうち配水管の仮移設工事は収益的収支としており、その対応費用を給 水原価の計算に含めていたが、平成 11 年度から、資本的収支に変更したことに

80. 62 79. 86 79. 88

87. 55

96. 20 37. 57 37. 78 37. 07

35. 98

36. 36 23. 76

19. 28

16. 83 16. 74 10. 76

23. 05 24. 61 22. 37 21. 89 18. 02 19. 83 20. 47 18. 61 11. 83 8. 75 11. 30 10. 29 10. 30 10. 38 10. 60 0 2 0 4 0 6 0 8 0 1 0 0 1 2 0 1 4 0 1 6 0 1 8 0 2 0 0 2 2 0

平成9 年度 平成1 0 年度 平成1 1 年度 平成1 2 年度 平成1 3 年度 原価(円)

その他

施設維持修繕費 支払利息 減価償却費

人件費 受水費 188. 68 186. 87

181. 41

187. 04

194. 54 (計算式)

有収率 =

給水収益 年間総有収水量

年間総有収水量 年間総給水量

経常費用−(受託工事費+付帯事業費+材料費及び不用品売却原価) 年間総有収水量 

× 100

 (有収水量1㎥当たりについて、どれだけの費用がかかっているかを表すもの)

 (有収水量を給水量で除したもの、有収水量は、料金徴収の対象となった水量及び   他会計等から収入のあった水量である。)

供給単価 =

給水原価 =

(7)

より費用部分を給水原価から除外している。このため、給水原価が低下してい る。なお、配水管復旧工事に係る収支は従来から資本的収支として取り扱って いた。

② 平成 12 年度から給水原価が上昇している理由

特に「受水費」が上昇している。これは、大阪府の水道料金単価が平成 12 年 10 月に 1㎥当たり 74.5 円から 88.1 円に 13.6 円値上げになったことによる ものである。これに対し、供給単価の変動が少ないのは、平成 12 年度及び平成 13 年度には堺市の水道料金の改定をしていないためである。

(2) 意 見

堺市は、給水原価の算定は一般的に使用されている計算式により実施している (前述(1)概要(計算式)参照)。しかし、この方法によると、水道料金以外の収 入に対応する費用が含まれており、その分高く計算されることになる。

給水原価の算定に当たっては、供給単価との対応(収益と費用との対応)の観 点から他の収入に対応する費用、例えば下水道使用料徴収受託料対応費用、消火 栓維持費、平成 10 年度以前においては下水道事業からの受託工事対応費用等を除 外して算定する方が有用な情報であると考える。

水道局によると、これらの費用の算定は実務的に困難が伴うとのことであるが、 他会計からの費用負担金受入額は、負担すべき費用項目、負担割合等について一 定の算定基準を設定し、負担すべき費用項目の前年度の予算額や実績見込額を使 用して算定されている。このため、同算定基準に基づき、費用項目の金額を当年 度の実績(または実績見込)に置き換えることにより当該収入に対応する費用額 がほぼ正確に算定できると考える。

現在給水原価の基礎となっている原価費用合計から除外すべき費用を差引いて 修正原価を算定すると次のとおりである。

項    目 単位 平成9年度 平成10年度 平成11年度 平成12年度 平成13年度 現在の原価費用合計 千円 18,922,071 18,760,885 18,080,269 18,557,474 18,992,854

控除すべきもの 千円

 下水道使用量徴収受託料等 千円 540,483 529,693 628,223 643,638 689,355  消火栓維持費 千円 20,569 26,484 24,883 19,872 14,529  緊急雇用対策費 千円 - - - 13,200 14,389  その他受託経費 千円 2,600 - 12,680 681 - 下水道関連の工事費 千円 641,158 614,081 - - -控除額合計 千円 1,204,810 1,170,258 665,791 677,391 718,273 修正後費用 千円 17,717,261 17,590,627 17,414,478 17,880,083 18,274,581

年間有収水量 千m

3

(8)

(注)控除すべきものの費用額は区分経理されていないため決算書からは金額把握できない。

これら費用に対応する収入は他会計からの収入であり、他会計からの収入は基本的には

費用の実費負担に近い。したがって、ここでは費用額に代えて、対応する収入額相当額

を控除額としている。なお、下水道使用料徴収受託料等には地域下水道を含む。

次に、修正給水原価を現行の給水原価及び供給単価と比較すると次のとおりで ある。修正後の給水原価と供給単価とは平成 9年度から平成 11 年度においてかな り接近している。なお、平成 12 年度及び平成13 年度は受水費の大幅増加により 両者の差は開いたままである。

供給単価は有収水量単位当たり収益、一方、給水原価は有収水量単位当たり費 用であり、両者は同じ単位当たりの収益と費用を表示するものである。供給単価 に対応させる給水原価は、上記(修正)給水原価の方がより適切な金額であると 考える。今後、給水原価を公表するに当たっては修正案による計算方法で給水原 価を算定すべきものと考える。

   項  目 平成9年度 平成10年度 平成11年度平成12年度 平成13年度 供給単価(円)(a) 172.89 172.72 171.97 171.56 170.59 給水原価(円)(b) 188.68 186.87 181.41 187.04 194.54 (修正)給水原価(円)(c) 176.67 175.22 174.73 180.22 187.18 差額(円) (a)−(b) △ 15.79 △ 14.15 △ 9.44 △ 15.48 △ 23.95 (修正)差額(円)(a)−(c) △ 3.78 △ 2.50 △ 2.76 △ 8.66 △ 16.59

1 8 8 . 6 8 1 8 6 . 8 7

1 8 1 . 4 1

1 8 7 . 0 4

1 9 4 . 5 4

1 8 0 . 2 2

1 8 7 . 1 8 1 7 4 . 7 3

1 7 5 . 2 2 1 7 6 . 6 7

1 7 1 . 5 6 1 7 0 . 5 9 1 7 1 . 9 7

1 7 2 . 7 2 1 7 2 . 8 9

1 5 0 1 6 0 1 7 0 1 8 0 1 9 0 2 0 0 2 1 0

平成9 年度 平成1 0 年度 平成1 1 年度 平成1 2 年度 平成1 3 年度

給水原価 (円)( b )

( 修正) 給水 原価(円) ( c )

(9)

Ⅵ 一般会計からの繰入金の算定は適正に行われているか。 1.下水道部から受け入れる工事負担金について

(1) 概 要

堺市においては上水道の普及に比べて下水道の普及が遅れている。下水道整備 に対する市民のニーズは高く、下水道整備を市の重点施策のひとつとして下水道 施設の整備を進めている。下水道整備の中で、下水道管を布設するに当たり、既 に布設されている水道配水管の移設を要する場合がある。この場合は、水道局が 下水道部から工事の依頼を受け、下水道管布設の前に配水管の仮移設を行い、下水 道管布設終了後に配水管の復旧工事(注)を実施する。これら配水管の仮移設及 び復旧に要する費用はすべて下水道事業が負担する。そのため、下水道部より工 事負担金を受け入れる。

また、水道局はこれらの受託工事の機会を利用して配水管の口径や管の種類を 変更する場合があり、口径変更及び管種変更に要する費用は水道局負担としてい る。

(注)配水管の復旧工事において、旧配水管を使用できる場合はなく、すべて新配水管に

取り替えるとの説明を受けている。

平成 11 年度から平成 13年度までの下水道部等から受入れた工事負担金は次の とおりである。

(単位:千円) 平成 11 年度 平成 12 年度 平成 13 年度 3 年間累計額

2,213,529 1,915,295 2,021,386 6,150,210

水道事業においては、下水道事業等から受入れた負担金を資本的収入として資 本剰余金に計上し、当該資金により実施した配水管工事は固定資産として資産計 上して減価償却を実施している。また、下水道事業においては、水道事業に対し て支出した負担金を下水道管の本工事に含めて固定資産に計上して減価償却を実 施している。

(10)

固定資産 65 利益剰余金 65 現金預金 200 利益剰余金 200

現金預金 200 資本剰余金 200 固定資産 200 現金預金 200 固定資産 200 現金預金 200

固定資産除却費 65 固定資産 65

減価償却費 4.5 固定資産 4.5 減価償却費 4.5 固定資産 4.5

減価償却費 180 固定資産 180 減価償却費 180 固定資産 180

現金預金 245 料金収入 245 現金預金 180 料金収入 180 ⑥

現金預金 245 資本剰余金 200 現金預金 180 利益剰余金 200 固定資産 20 利益剰余金 65 固定資産 20

資産合計 265 資本合計 265 資産合計 200 資本合計 200

借  方 貸  方 借  方 貸  方

(A)水 道 事 業 会 計 (B)下 水 道 事 業 会 計

(b)40年間の減価償却費

      (=費用計上累計額)

(b)40年間の減価償却費

      (=費用計上累計額) 取替えた旧配水管の残存価額相当額は固定

資産除却費として費用処理する。 工事実施前の財政状況

(仮定:旧配水管の取得価額200、耐用年 数40年で30年経過、減価償却は定額法、 1年間の減価償却費4.5、30年間で135)

工事実施前の財政状況

(仮定:現金預金200を所有)

固定資産は下水道管の耐用年数で減価償却 を実施する。

(仮定:耐用年数40年、定額法) 固定資産は配水管の耐用年数で減価償却を

実施する。(仮定:耐用年数40年、定額 法、残存価額20)

資金200を支出し、同額を下水道管の本工 事に含めて固定資産計上する。

上記費用はすべて水道料金で回収する。40 年間の料金収入合計は(③+④(b))

上記費用はすべて下水道料金で回収する。 40年間の収入合計は(④(b))

資金200を受入れ、資本剰余金(資本の 部)200を計上する。配水管工事200を実施 し、固定資産200を計上する。

工事実施から40年後の財政状況 工事実施から40年後の財政状況 (a)1年間の減価償却費

      (=1年間の費用計上額) (a)1年間の減価償却費

(11)

上表のような会計処理を行う理由として次のような説明を受けている。

<(A)水道事業会計>

① 工事収入を「資本剰余金」とする理由(上表②前半)

資本的支出に対する負担金であるため、資本的収入としている。 ② 配水管工事を固定資産に計上する理由(上表②後半)

配水管は新しいものに取り替わっているため、旧配水管を除却処理し新配 水管設置に要した費用を新たな資産として計上している。

③ 固定資産の減価償却費を水道料金算定の費用に含めている理由(上表④、⑤) 配水管の次回取替時には工事負担金の受入れはない。次回取替時の所要資 金を確保するために、配水管取得価額全額の減価償却を実施し資金の回収 を図っておく必要があるため。

<(B)下水道事業会計>

① 工事負担金を固定資産に計上、全額減価償却を実施して下水道料金算定の費 用に含めている理由(上表②、④、⑤)

下水道管の建設に要した費用であり、資本的支出であるとして固定資産に 計上、減価償却を実施して下水道料金算定の費用に含めている。

(2) 監査の結果

公営企業会計においては、他会計からの工事負担金に関する会計処理の統一的 な規定がないため、実務的にはいくつかの会計処理が採用されている。堺市水道 局が採用している会計処理は、他市の水道事業においても採用されている方法で あり、現状においては問題点として指摘すべき事項はない。

なお、今後検討すべき課題を意見の項に記載する。

(3) 意 見

水道事業会計の立場では、下水道事業からの負担金受入れは水道管工事に対す る分担金や補助金というよりはむしろ「補償金」の色合いが濃い。このため、① 収入・費用ともに収益的収支とするか、②収入は資本剰余金、費用は固定資産と してみなし償却(注)を実施する方法を採用することにより当該費用を水道料金 算定に含めない方が適切ではないかと考える。

(12)

のであること」の趣旨に鑑み、固定資産の全額について減価償却を実施すること に よ り 、 次 回 取 替 え 時 の 資 金 を 確 保 す る た め の 資 金 回 収 を 図 っ て い る も の で あ る。」としている。この水道局の考え方については理解できるが、この場合は、ま だ使用可能な旧配水管を下水道工事のために除却したものであるのに、旧配水管 の除却費部分(上表③の 65 部分)まで水道利用者に負担させていることについて は、「能率的な経営の下での適正な原価を基礎とする」という別な料金算定基本原 則の観点からは疑問が残るところである。

しかしながら、上記(2)監査の結果で記載したように、他会計からの工事負 担金の会計処理については規定がないため、他市の処理を見ても、一定の方針に より収益的収入と資本的収入に区分している市がある一方で、堺市と同様の処理 を行っている市も多い。各々の市の考え方や事情により、会計処理を決定してい るようである。

堺市の場合は、平成 12年度末の自己資本構成比率 49.8%は全国平均53.4%を 下回っており、このような現状においては、資本の充実を図り事業の健全な運営 を確保する目的で、配水管の次回更新に備えて資金を留保するために、新配水管 の取得価額全額を減価償却を通じて費用化することを選択しているものと理解す る。しかし、無条件に現在の処理を継続するのではなく、資本充実の目標値を設 定してその値に到達するまでの期間とするとか、減価償却に替えて、適正な率の 事業報酬を盛り込むとか、水道事業の環境の変化により見直しを実施する等、常 に料金決定の基本原則(公正妥当な料金であること、及び上記文章中の 2 つの基 本原則)を念頭においての対応が望まれる。

また、現在、地方公営企業会計制度の見直しが検討されている中で「資本剰余 金の概念、取扱いの基本的考え方」が重要検討課題として取上げられている。堺 市においても、将来的には、公営企業会計制度の見直し検討を勘案しながら、資 本的収入と収益的収入の区分を明確にしていくことが望まれる。

(注)みなし償却

みなし償却とは、資本的支出に充てるために交付された補助金、負担金その他これらに

類する金銭又は物件(以下「補助金等」という。)を持って取得したものについては、当

該有形固定資産の取得に要した価額からその取得のために充てた補助金等の金額に相当

する金額を控除した金額を帳簿価額とみなして、各事業年度の減価償却費を算出する方法

である。(地方公営企業法施行規則第 8 条第 4 項)

(13)

<みなし償却を実施しない場合>

(A):帳簿価額の推移 (A)’:減価償却終了後の帳簿価額 (a):1年間の減価償却額

<みなし償却を実施する場合>

(B):みなし帳簿価額の推移 (B)’:減価償却終了後の帳簿価額 (b):1年間の減価償却額

2.他会計繰入金の算定について (1) 概 要

水道事業は独立採算制を原則とするものであるが、「その性質上当該地方公営企 業の経営に伴う収入をもって充てることが適当でない経費については、一般会計 又は他の特別会計において、負担することができる」とされている(地方公営企 業法第 17 条の 2 第 1 項 1 号)。これを受けて、同法施行令第 8 条の 5 で「一般会 計において負担する経費」を規定している。

また、一般会計や他の特別会計から事務を委任された場合や工事を受託した場 合には、委任先に対して当該事務に要する費用を徴収することとしており、水道 事業会計において、これら収入は「他会計繰入金」勘定で処理されている。

他会計繰入金の状況及びその収入根拠は次のとおりである。 (A)

(b)

(B)

金 10 5

額 100 100

×1年度 ×2年度

年 数 耐用年数

(A)'

  (B)'

み な し 帳 簿 価 額 帳

簿 価 額

(a)

補 助 金 等 相 当 額 補

(14)

① 収益的収入

(注)根拠(A):地方公営企業法施行令第 8 条の 5(一般会計等において負担する経費)に

基づくもの

(B):委託先との協定等によるもの 以下(2)において同じ

② 資本的収入 (単位:千円)

(2) 意 見

平成 13 年度の他会計繰入金及び負担金は繰入基準又は協定書等に基づき算出 されており、規定等に違反する事項はないが、下記事項については、より適正な 算定方法を検討することが望まれる。

消火栓の維持費及び設置費は当初予算に基づき算出した金額によって収入して おり、実績による精算は行われていない。これは、予算の補正時期が先行するた め、工事費等の精算により繰入額が増大した場合、一般会計において予算措置で きない可能性があるためとのことである。なお、予算設定においては、消防水量 については過去 3 カ年実績の平均量を使用することにより実績額に近づけており、 また、消火栓の修繕工事についても過去の実績及び決算見込により予算額を算出 し実績額に近づける努力を行っている。

これらに対して、消火栓の整備改良工事については、予算額のままであり、実 績額が反映されていないため、今後は、整備改良工事についてできるだけ実績に 近い金額で精算できるような方法を検討することが望まれる。

(単位:千円)

平成11年度 平成12年度 平成13年度

消火栓維持費 24,888 19,872 14,529 (A)

下水道料金徴収受託料 (地域下水道を含む)

628,223 643,638 689,355 (B)

その他(システム変更等) 12,680 681 0 (B)

 小 計 665,791 664,191 703,884

基礎年金拠出金 37,652 17,673 42,554 (A)

児童手当特例給付金 0 695 1,625 (A)

 小 計 37,652 18,368 44,179

703,443 682,559 748,063

金  額

項 目 内 容

収 益 的 収 入 合 計

根拠

営業収益

その他の 営業収益

営業外収益

他 会 計 負 担 金

平成11年度 平成12年度 平成13年度 他 会 計

負 担 金

消火栓設置費 61,158 59,706 57,768 (A)

工事負担金 下水道工事等負担金 2,213,529 1,915,296 2,021,387 (B)

2,274,687 1,975,002 2,079,155 内 容

金  額 項

負担金

資 本 的 収 入 合 計

(15)

Ⅶ 契約事務は適正に実施されているか。

1.工事契約手続は法令に従って適正に行われているか。また、経済的、効率的に

実施されているか。

( 1) 概 要

平成 13 年度において、堺市水道局が発注した建設工事及び工事関連委託業務

は、合計 213 件である。当初契約金額の合計は 7, 154, 541, 500 円であり、工事

変更契約を経た後の変更後契約金額合計は 7, 280, 094, 050 円となっている。な

お、契約方法における件数の内訳は以下のとおりである。

一般競争入札 1 件

公募型指名競争入札 3 件

希望制指名競争入札 59 件

従来型指名競争入札 106 件

随意契約 44 件

堺市水道局は予定価格が 100 万円を超える工事及び 50 万円を超える工事関連

業務について、①工事等競争入札参加者の資格審査及び格付け②請負業者の選

定③入札の執行及び付随業務④契約締結⑤指名停止の各事務を堺市に専決処理

させている(「契約事務等に関する協定書」及び「協定書の一部を変更する協定

書」)。

また、平成 13 年 9 月以降予定価格の多寡に応じ契約方法について、以下のと

おり運用している。

12 億円を超える工事

一般競争入札(「堺市建設工事に係る一般競

争入札の実施に関する要綱」)

2 億円以上 12 億円以下の工事

公募型指名競争入札(「堺市建設工事に係る

公募型指名競争入札の実施に関する要綱」)

100 万円を超え 2 億円未満の工

事及び 50 万円を超える工事関

連業務

希望制指名競争入札(「堺市建設工事に係る

希望制指名競争入札の実施に関する要綱」)

(16)

この点、13 年 9 月以前は、

12 億円を超える工事 → 一般競争入札

2 億円以上 12 億円以下の工事 → 公募型指名競争入札

1 億円以上 2 億円未満の工事 → 希望制指名競争入札

100 万円を超え 1 億円未満の工事 → 指名競争入札

及び 50 万円を超える工事関連業務

と運用していたが、指名競争入札における発注者の恣意が混入する機会を縮減

し、指名競争入札の客観性、透明性を高め、建設業者の受注意欲を指名競争入

札に反映させ適正な競争入札を目指すため、希望制指名競争入札による範囲を

拡大し、今回の運用に至った。

よって、指名競争入札は他の競争入札が奏効しなかった場合等を除き、基本

的には採用されていないこととなる。前記の件数内訳において指名競争入札が

106 件を占めているが、そのほとんどは平成 13 年 9 月の運用改善前になされた

ものである。

( 2) 監査の結果

指名競争入札、随意契約、変更契約が適正に実施されているかどうか、また、

契約全般において、談合、職員の不正等を排除しうるような運用がなされてい

るかについて調査した。

① 指名競争入札について

地方自治法第 234 条は、第 2 項において「前項の指名競争入札、随意契約

又はせり売りは、政令で定める場合に該当するときに限り、これによること

ができる」と定め、指名競争入札について地方自治法施行令第 167 条は、以

下の場合には、指名競争入札によることができると定める。

ア 工事又は製造の請負、物件の売買その他の契約でその性質又は目的が一

般競争入札に適しないものをするとき(1 号)

イ その性質又は目的により競争に加わるべき物の数が一般競争入札に付

する必要がないと認められる程度に少数である契約をするとき(2 号)

ウ 一般競争入札に付することが不利と認められるとき(3 号)

このように地方自治法及び地方自治法施行令上は、指名競争入札はあくま

で一般競争入札の例外と位置付けられており、上記の条件を満たす場合にの

(17)

ては、一律、指名競争入札をとるという運用を上記要綱によりなしている。

更に、平成 13 年 9 月以降、契約金額が 2 億円以上 12 億円以下の工事につ

いては公募型指名競争入札(「堺市建設工事に係る公募型指名競争入札の実施

に関する要綱」)、契約金額が 100 万円を超え 2 億円未満の工事及び 50 万円を

超える工事関連業務については希望制指名競争入札(「堺市建設工事に係る希

望制指名競争入札の実施に関する要綱」)がなされており、指名競争入札は原

則として採用しないこととなっている。

まず、要綱の妥当性について検討する。

一般競争入札は、広く誰にでも入札の機会を確保し、契約手続きを公開し

て不正が行われることを防ぎ、できる限り普通地方公共団体に有利な条件で

申込みをした者と契約を締結することを目的としたものであり透明性と競

争性をそのメリットとする入札方法といえる。

その反面デメリットとして、資力、信用力及び契約履行可能性において入

札者を適格に把握し得ないという性質上不良・不適格業者混入の可能性もあ

り、資格審査等の事務量が増大し契約締結までに相当程度の時間が必要とさ

れるといったデメリットも指摘されている。

しかしながら、不良・不適格業者の混入については、個々の入札ごとに適

正な参加条件を設定することにより、可及的に防止しうるものと思われ、一

般競争入札を採用しない理由とはなりえない。

よって、一般競争入札を採用しない理由としては、普通地方公共団体の事

務量の増大及び契約締結までの時間の短縮化という観点からのみ正当化さ

れるべきものといえる。そして、一般競争入札による場合、個別の入札ごと

に一般競争入札実施要領というものを作成の上、公告する必要があり多くの

事務量が必要とされ、また指名競争入札制度と比較し、入札に至るまでの時

間も多くかかる(通常一般競争入札による場合、公告から入札に至るまでに

必要とされる日数は 53 日であるが、希望制指名競争入札によると 33 日とな

る。)。

この点、国は各普通地方公共団体に対し「地方公共団体の公共工事に係る

入札・契約手続及びその運用の更なる改善の推進について」(平成 12 年 2 月

1 日 建設省経入企第 2 号、自治行第 3 号)との通知を発しており、都道府

県及び指定都市の大規模な公共工事(平成 12 年度現在において 25 億円以上)

については一般競争入札を採用すべきとの要請をなしている。

(18)

ればその半額程度であり、現状においては一定の合理性を有するものと思わ

れる。

つぎに、公募型指名競争入札とは「指名業者の選定にあたり建設業者の入

札参加意欲を反映するとともに、当該工事の施工に係る技術的適性を把握す

るための技術的資料の提出を建設業者から求め、応募者のうちから当該入札

に参加させようとするものを決定する指名競争入札の方法」(「堺市建設工事

に係る公募型指名競争入札の実施に関する要綱」第 2 条)をいい、希望制指

名競争入札とは「建設工事等ごとに入札参加希望者を募り、その参加希望者

のうちから財務部理事(契約担当)が定める基準により対象者を選定して行

う指名競争入札の方法」(「堺市建設工事等に係る希望制指名競争入札の実施

に関する要綱」第 2 条)をいう。

いずれの入札方法も指名競争入札と比較し、入札者の「公募」、「募集」と

いう公開性、競争性に配慮された手続きを採用するものとなっている。

これらの方法により、普通地方公共団体の恣意を排除し入札者の主体的参

加による競争性が発揮されることとなり、指名競争入札制度と比較してより

望ましいものといえる。

以上からすれば、原則として契約方法は一般競争入札によることが望まし

いといえるが、それによった場合の事務負担及び時間の短縮化という観点か

ら 12 億円でラインを引き、それ以下については公正性、競争性に一定の配

慮がなされた公募型指名競争入札、希望制指名競争入札によっている現状の

運用が、地方自治法に反するとはいえず、また不合理であるとはいえない。

ただし、あくまでその根拠は普通地方公共団体の事務負担の軽減及び時間

の短縮化に求められることに鑑み、12 億円というラインについては適宜の見

直しを行い、一般競争入札を原則とした地方自治法の趣旨に反しないように

配慮を行っていくべきであると思料する。

② 競争入札における落札率

過去 3 年度における堺市水道局が実施した入札における平均落札率及び落

札率の推移及び状況については下記各表のとおりである。なお、下記表の作

成については次の条件で集計をなしている。

① 予定価格が 100 万円を超える工事請負契約を対象とした。

(19)

③ 平成 11 年度の合併入札(下水道工事と水道局配水管工事を合併して入

札を行う)は除外した。

④ 単価契約は除外した。

ア 工事請負契約の平均落札率

年度(平成) 件数 単純平均落札率(%) 加重平均落札率(%)

11 年度 65 82. 53 85. 16

12 年度 208 90. 34 90. 60

13 年度 156 81. 49 87. 95

(注)単純平均落札率=入札ごとの落札率の合計÷ 落札件数

加重平均落札率=落札価格の総額÷ 予定価格の総額

イ 予定価格公表後の落札率について

予定価格 事前公表なし 事前公表あり

単純平均落札率(%) 単純平均落札率(%)

年度(平成) 件数

加重平均落札率(%)

件数

加重平均落札率(%)

83. 15 82. 01 11 年度 30 件

85. 59

35 件

83. 73

90. 34

12 年度 0 件 208 件

90. 60

81. 49

13 年度 0 件 156 件

87. 95

(注)単純平均落札率=入札ごとの落札率の合計÷ 落札件数

(20)

ウ 落札率の分布状況について

年度 件数 ∼70

70 ∼

75%

75 ∼

80%

80%

80 ∼

85%

85 ∼

90%

90 ∼

95%

95 ∼

99%

99 ∼

100%

11 65 0 1 13 1 40 4 0 6 0

12 208 1 1 2 9 77 18 8 35 57

13 156 0 1 1 139 0 1 4 10 0

( 注) 「∼70%」は 70%以下とする。「85∼90%」は 85%を超え 90%以下とする。

上記の結果、平成 13 年度の落札率に顕著な特徴として、落札率 80%が総

件数 156 件のうち 139 件を占め、著しく多いことが挙げられる。

これは、平成 11 年 11 月以降の入札を執行する工事から予定価格の事前公

表及び最低制限価格を契約予定価格の 80%を下回らないように運用上の処

置を講じ事実上最低制限価格 80%とされる入札が大半を占めていることに

起因している。つまり、落札をしたい業者は最低制限価格である契約予定価

格の 80%での入札を行い、そのようにして複数業者による最低制限価格での

入札が競合した結果、地方自治法施行令第 167 条の 9 及び同条の 13 の規定に

基づき、くじにより落札者を決定しているというのが現在の入札の現状なの

である。

落札率のみを見れば平成 13 年度の単純平均落札率は 81. 49%、総額平均落

札率は 87. 95%とそれなりの数字を残しており、予定価格が適正に定められ

ているとすれば、水道局としては全体的に有利な契約を締結しているものと

いってよい。また、最低制限価格を 80%以下に設定するとなれば結果的に業

者が資金面で無理をする結果不良工事が発生するおそれも出てくる。

しかし、落札率は予定価格の 80%が大半を占めているという現状の入札状

況が合理性を保つには、予定価格について適正に定められていることが必須

の前提となってくる。

よって、予定価格の算出及びその積算方法についてより適正かつ時価を反

映するかたちでなすことが強く求められる。

また現状では、最低入札価格調査制度は予定価格が 2 億円以上の工事につ

いて実施されている。確かにこの制度を実施するには、調査のための一定程

度の事務量及び時間が必要とされる。

しかし、不良工事の防止と落札率の低下という 2 つの相反する要請を調整

(21)

③ 随意契約について

地方自治法第 234 条は、第 2 項において「前項の指名競争入札、随意契約

又はせり売りは、政令で定める場合に該当するときに限り、これによること

ができる」と定め、それを受けた地方自治法施行令第 167 条の 2 は下記の場

合において、随意契約によることができると定める。

ア 売買、貸借、請負その他の契約でその予定価格が施行令の定める一定の

範囲内において普通地方公共団体の規則で定める額を超えないものをす

るとき(1 号)

イ 不動産の買い入れ又は借り入れ、普通地方公共団体が必要とする物品の

製造、修理、加工又は納入に使用させるため必要な物品の売り払いその他

の契約でその性質又は目的が競争入札に適しないものをするとき(2 号)

ウ 緊急の必要により競争入札に付することができないとき(3 号)

エ 競争入札に付することが不利と認められるとき(4 号)

オ 時価に比して著しく有利な価格で契約を締結することができる見込み

があるとき(5 号)

カ 競争入札に付し入札者がないとき、又は再度の入札に付し落札者がない

とき(6 号)

キ 落札者が契約を締結しないとき(7 号)

そして、堺市においては「随意契約によることができる契約に関する規則」

において、「工事又は製造の請負」については予定価格が 100 万円を超えな

いもの、「全各号に掲げるもの以外のもの」については予定価格が 50 万円を

超えないものについて、随意契約によることが出来ると定められている(こ

の規則については堺市水道局契約規程第 3 条により堺市水道局に準用されて

いる)。

この点、堺市水道局において平成13 年度になされた随意契約は合計で 44

件存在し、そのうち地方自治法施行令第 167 条の 2 第1号に規定される理由

での随意契約は 41 件であった。

この点、予定価格が 100 万円を超えるにもかかわらず、随意契約がなされ

たものは、3 件存在したが、各契約について随意契約によった理由は以下の

とおりである。いずれも地方自治法施行令第 167 条の 2 第 2 号に該当するも

のと認められ、問題点は見当たらなかった。

ア テレメータ用端末設備補修工事

(22)

随意契約理由 特殊な技術、機器または設備等を必要とするため

テレメータとは電話回線で水道メータを読む設備であ

り、堺市水道局全体が契約者による設備を採用してい

るため

イ 水道局庁舎建設工事の内ガス設備工事

契約金額 54, 459 千円

随意契約理由 特殊な技術、機器または設備等を必要とするため

ガス工事であり、ガス供給業者と契約せざるを得ない

ため

ウ 水道局庁舎建設工事監理業務

契約金額 55, 650 千円

随意契約理由 前業務に基づく業務であり、高度な知識、経験を必要

とするため

堺市水道局契約規程第 3 条が準用する堺市契約規則第 12 条は「随意契約に

付するときは、2 人以上のものから見積書を徴するものとする。」旨定めるが、

次のいずれかに該当する場合には、1 人のみの見積書の徴取で足りる旨定め

る。

ア 契約の性質、目的により相手方を特定せざるを得ないとき

イ 緊急を要するとき

ウ 堺市水道事業管理者が必要ないと認めるとき

この点、平成 13 年度に堺市水道局において、「1 人のみの見積書の徴取」

によって随意契約がなされたものは、上記で指摘した 3 件の契約を含め、合

計で 10 件存在した。

調査によると、上記 3 件をのぞく契約について「1 人のみの見積書の徴取」

によって随意契約をした理由は以下のとおりであった。

ア 他の発注者にかかる工事と交錯する箇所での工事であるため→4 件

この 4 件は、下水道工事を行っているときに上水道についても工事が

必要となった際にその下水道工事業者に上水道工事を請け負わせるも

のであり、上水道工事を緊急に行わなければ下水道工事が進展しないこ

とから上記例外の「契約の性質、目的により相手方を特定せざるを得な

いとき」に該当する。

イ 特定の施工者が、施工に必要な資機材等を当該工事現場付近に所有し

ているため→1件

(23)

し、場所的制限があるため上記例外の「契約の性質、目的により相手方

を特定せざるを得ないとき」に該当する。

ウ 現に契約履行中の工事に関連する工事であるため→1件

これは、水質試験所の排気設備工事であり、同所において機械設備工

事を履行中であったため契約者に請け負わせるもので「契約の性質、目

的により相手方を特定せざるを得ないとき」に該当する。

エ 特殊な技術、機器または設備を必要とするため→1件

これは、減圧弁についての工事であり、弁メーカーである契約者に委

託せざるを得なかったため「契約の性質、目的により相手方を特定せざ

るを得ないとき」に該当する。

以上のとおり、随意契約については地方自治法、同法施行令及び堺市水道局

契約規程に反する点は見られなかった。

随意契約は競争入札の方法と比較し、公開性、競争性いずれにおいても劣り、

発注者の恣意が混入しやすい契約形態であることより、見積合せをするについ

ても可能な限り多くの業者から見積りをとるようにし、またその手続きが形骸

化しないように留意していく必要がある。

④ 工事変更契約について

平成 13 年度の堺市水道局の発注工事及び工事関連業務において、工事請負契

約締結後に、設計変更等に伴い変更契約を締結したものは以下の各表記載のと

おり多数にのぼる。

ア 予定価格が 100 万円を超える工事及び予定価格が 50 万円を超える工事関

連業務について

契約件数 172 件

変更件数 141 件

当初契約金額合計 7, 129, 515, 750 円

変更増減額 125, 920, 200 円

変更後契約金額合計 7, 255, 435, 950 円

変更増減率 平均 1. 93%(合計金額ベース 1. 77%)

(24)

契約件数 41 件

変更件数 7 件

当初契約金額合計 25, 025, 750 円

変更増減額 △ 367, 650 円

変更後契約金額合計 24, 658, 100 円

変更増減率 平均△ 0. 99%(合計金額ベース△ 1. 47%)

年次推移表

項 目 平成 11 年度 平成 12 年度 平成 13 年度

当初入札件数 65 208 156

契約変更件数 20 193 140

変更率(件数)( %) 30. 77 92. 79 89. 74

当初契約金額総額(円) 1, 172, 299, 560 3, 992, 137, 300 5, 869, 915, 800

変更後契約金額総額(円) 1, 185, 520, 110 4, 064, 398, 090 5, 995, 608, 150

契約金額の増減(円) 13, 220, 550 72, 260, 790 125, 692, 350

契約金額の増減率 ( %) 101. 13 101. 81 102. 14

変更率 10%以上の件数 1 15 4

① 予定価格が 100 万円を超える工事請負契約を対象とした。

② 指名競争入札及び一般競争入札を対象とした。

③ 平成 11 年度の合併入札(下水道工事と水道局配水管工事を合併して入

札を行う)は除外した。

④ 単価契約は除外した。

設計変更による契約変更の主な理由は、工事着工後に、配管等の埋設深度や、

配管の長さその他の工法について設計変更を余儀なくされた場合である。

変更後の契約金額については変更設計額に、当初契約額を当初設計額で除し

た数値を乗じることによって算出される。

変更増減率については平均で 2%以内となっているが、上記のとおり変更件

数でみると 70%以上が契約変更を余儀なくされている。

このような契約変更はあくまで例外として位置付けられるべきであり、設計

段階においての調査をできるだけ正確かつ適正に行い、契約変更件数、とくに

増額変更について可及的に少なくする努力が必要である。

(25)

更設計額を基準として定められることから、変更設計をなすについてはより慎

重な対応が望まれる。

⑤ 不正対策について

堺市水道局においては、平成 13 年に配水管布設工事に関する指名競争入札

において、事前の談合情報どおりの業者が落札し、うち一件の参加業者の複数

が談合を認める供述をしたため入札を無効とし参加業者を指名停止及び警察

への告発をなすという談合事件があった。同時期に下水道分野においても同様

の談合事件が発生した。

このような談合事件等の競争入札における不正を防止するために以下の取

り組みをなしている。

( ア) 郵送による入札制度

平成 13 年 9 月より競争入札について郵送による入札制度を採用することと

なっている。これにより、事前の業者間の接触を可及的に排除することを目

的とする

( イ) 指名競争入札における指名の事前公表の廃止

従前は、指名競争入札において入札参加業者を入札前に公表する取扱をな

していたが、談合につながるおそれもあるためそのような扱いを平成 13 年 6

月から廃止した。

( ウ) 平成 11 年 11 月 1 日以降の入札を執行する工事から予定価格の事前公表及

び最低制限価格の運用上の引き上げの実施

平成 11 年 11 月より 100 万円を超えるすべての工事(随意契約及び工事に

関連する委託業務を除く)の予定価格について事前に公表を行っている。

公表は、財務部契約課、市政情報センター及び堺市契約課のホームページ

において閲覧に供する方法により行っている。

最低制限価格について、平成 11 年 11 月より最低制限価格が契約予定価格

の 80%を下回らないよう運用上所要の措置を講じている。

このように予定価格を事前に公表し、また、最低制限価格についてもその

下限を公表することにより、職員による不正等を防止することを狙いとする。

( エ) 談合防止対策の強化

平成 13 年 6 月より談合に対する指名停止措置の強化、営業活動の配慮の差

し止め、地域要件の範囲の拡大による小規模工事にかかる入札への参加拡大

(26)

( オ) 談合等の競争入札における不正は、競争入札制度の根幹に関わる問題であ

り、それが行われた場合には、適正な競争原理が働かず不当に高い金額で落

札されることとなり、また収賄罪、贈賄罪、職員に対する競争入札における

種々の便宜の強要等の温床ともなる。

このような不正行為の防止は、各業者及び職員のモラルに依存することも

あり困難な問題ではあるが、原則としては情報の公平な開示及び業者間の接

触を可及的に少なくするという方法により防止の可能性が高くなるものと思

われる。

上記の堺市及び堺市水道局の試みは全国に先立つ姿勢を示すものとして評

価に値する。

また、談合の疑いのある入札が行われた場合には、厳然とした態度で参加

業者の指名停止措置や警察及び検察への告発等を含めた処置を検討すべきで

あり、そのような態度を継続することが不正行為の防止につながるものと思

(27)

2.業務委託手続が法令等に従って適正に行われているか。また、経済的、効率的

に実施されているか。

( 1) 業務委託契約の概要

堺市水道局では、「地方自治法施行令」、「堺市契約規則(昭和 50 年規則第 27

号)「堺市水道局契約規程(昭和 57 年水管規程 13)」、「随意契約によることが

できる契約に関する規則」、「堺市水道局委託契約事務取扱要綱」等を根拠に、

指名競争入札又は随意契約により、業務委託契約が締結されている(現在、一

般競争入札によるものはない。)。

水道局における業務委託は、主として、水道局職員が直接行う必要がないと

考えられる業務、及び専門性を有する業務において実施されており、前者のう

ち主なものが清掃業務、警備業務の委託であり、後者のうち主なものは水道料

金等計算業務の委託である。

委託料は次のとおり過去 5 年間、毎年合計 5 億円以上となっている。

(金額単位:千円)

( 2) 監査手続

堺市水道局が委託した業務内容、委託先、契約金額を調査のうえ、業務委

託契約が法令等に従って適正に行われているか、また経済的、効率的に実施

されているかの視点から監査した。

具体的には、堺市水道局が過去 5 年間に委託した業務内容、委託先、契約

金額について、水道局の総務課、経理課、業務管理課、配水計画課、配水管

理課からそれぞれ報告を受け監査を行った。

( 3) 監査の結果

① 委託先の選定方法について

従来、随意契約により同一業者への委託が継続される傾向があったが、「堺市

委託事務指名業者等選定審査委員会」から指導を受けた結果、契約締結方法が

徐々に指名競争入札へと変更されている。もっとも、下記業務については毎年

指名競争入札が実施されておらず、入札を実施しない年度は前年と同一業者が

委託先として選定されているのが実情である。

委託料内訳 平成9年度 平成10年度 平成11年度 平成12年度 平成13年度

(28)

業務名 入札頻度

清掃業務 3 年に 1 回

機械警備業務 6 年に 1 回

人的警備業務 3 年に 1 回

その結果、以下のとおり入札年度の契約額をベースとして、次年度の契約

を行っている事実が認められた。

(注)契約額 500 千円以上契約のみ記載。なお、契約額水道局分館警備業務については、平成 12 年

度 1 年間のみで業者が辞退したため、平成 13 年度は別の業者が契約している。

なお、指名競争入札を実施する場合は、有資格者名簿等により管理者が適当

と認めるものを5人以上指名するものとされている(堺市契約規則第 10 条)。

この有資格者名簿は、(1)事務所の清掃・警備、技術業務、(2)防災設備保

守点検業務、(3)事務所の防虫、防除業務に関して作成されることとされ(堺

市水道局委託契約事務取扱要綱第3条)、これ以外の業務については作成されて

いない。

② 遂行状況についての確認

契約履行の監督、検査のために、地方自治法第 234 条の 2 第 1 項、堺市契約

規則第 38 条、堺市水道局委託業務監督検査要綱第 2 条に基き、各委託業務に対

する監督員及び検査員がそれぞれ指定されている。そして同人らによる監督及

び検査が実施されていた。

③ サービス公社に対する業務委託についての個別検討

平成 13 年度では以下のとおりサービス公社に対する業務委託が認められた。 (金額単位:千円) 平成9年度 平成10年度平成11年度平成12年度 平成13年度

業者名 A A A B C

契約金額 4, 546 4, 546 4, 546 3, 148 4, 032

業者名 D D D E E

契約金額 703 609 609 582 582

業者名 A A A A A

契約金額 4, 086 4, 062 3, 574 3, 574 3, 574

業者名 F F F F F

契約金額 819 819 819 819 819 水道局分館警備業務

浅香山浄水場事務所棟 清掃業務 浅香山浄水場 (人的)警備業務 浅香山浄水場事務所棟

(29)

費目名 契約名 契約相手名 契約金額

(千円)

契約年度

給水費

夜 間 セ ン タ ー 給 水

異常受付補助業務

サービス公社 18, 770 平成6年度より継続

業務費 水道メータ検針業務 サービス公社 156, 301 平成6年度より継続

業務費 水道開栓処理業務 サービス公社 14, 389

平成 12・13 年度(緊

急 地 域 雇 用 特 別 基 金

事業補助金)

なお、水道メータ検針業務の委託内容には平成 14 年度から変更が認められた。

すなわち、従来 4 検 2 徴(4 ヶ月ごとの検針、2 ヶ月ごとの請求)とされていた

ものが、2 検 2 徴(2 ヶ月ごとの検針、2 ヶ月ごとの請求)へと変更された。こ

の 2 検 2 徴とすることによって、検針回数が増えるわけであるから、当然委託

料は増加しているが、水道局担当職員の人員削減による人件費削減効果、漏水

の早期発見効果、検針と口座振替済通知書をお知らせ票への記載とした結果、

郵送料削減効果等により、最終的には 3 年間で 3 億円程度のコスト削減が見込

まれている。但し、平成 14 年度は 2 検 2 徴へと変更された初年度であり、予測

どおりの効果が生じているかどうかは判断できなかった。

④ 再委託について

浅香山浄水場つつじの一般開放に伴う清掃業務の一部を、受託者である財団

法人堺市公園協会が民間業者に対して再委託している。

( 4) 意 見

① 指名競争入札の実施頻度について

かつて随意契約により同一業者に対する業務委託が継続されていたものが、

指名競争入札の実施により委託先が選定されるように変更がすすめられた点

は、契約価額の硬直化を防ぐ点からも評価できる。もっとも、毎年指名競争入

札が実施されるのではなく、一定期間をおいて入札が実施されている点に疑問

を感じる。

確かに、頻繁に委託先を変更することは事務手続きの煩雑化、委託を受ける

業者側の効率性の面から望ましくない点もあるとは思われる。しかし、上記監

(30)

していることが認められる以上、どの程度の期間継続するのが、業務の効率性

及び委託料の硬直化防止の点から妥当なのか、さらなる検討を加えるべきと考

える。

② 平成 12 年度、13 年度におけるサービス公社に対する水道開栓処理業務委託費

用について

前述のとおり、当該事業に必要な委託費用全額が大阪府市町村緊急地域雇用

特別基金事業補助金の交付によりまかなわれていた。

ところで、同補助金交付に際しては次の点が注意点としてあげられている。

( ア) 同事業は緊急雇用対策の一環として実施される事業であり、多くの雇

用・就業機会が創出されることが望まれるものであること。

( イ) 新規雇用対象者は失業者が中心となること。

( ウ) 新規雇用期間は、6 ヶ月未満の期間雇用に限定し、雇用期間の更新は行

わないこと。

また、大阪府市町村緊急地域雇用特別基金事業補助金交付要綱によれば、補

助事業について次のとおり定められている(同第 2 条)。

( ア) 緊急に実施する必要性が高い事業であること(同第 2 条第 2 項( 1) )

( イ) 基金の設置期間に限って実施する事業であること(同第 2 条第 2 項( 2) )

( ウ) 基金条例施行後に新たに実施する事業であり、既存の事業を肩代わりす

るものではないこと(同第 2 条第 2 項( 4) )。

開栓業務を受託しているサービス公社は、緊急雇用の趣旨に基づき、従来か

ら一部ハローワークを通じた雇用も行っているが、さらに上記制度の趣旨に則

った運用が求められる。

③ 浅香山浄水場の清掃業務、警備業務について

現状は次のとおり複数の担当課にわたって委託が実施されており、担当課を

統合する、あるいは一括して委託すること等の方法によって合計契約額の削減、

事務手続の簡略化等、効率化が計れる可能性がある。

一般開放にともなう警備業務、清掃業務 → 総務課

事務所棟清掃業務、機械警備業務、浄水場警備業務 → 配水計画課

つつじ管理業務、芝生樹木管理業務、 → 配水管理課

④ 水道施設樹木芝生等管理業務の委託先について

財団法人堺市同和地域振興協会( 平成 14 年 4 月に堺市就労支援協会に名称変

更) に委託されているが、市民の就労促進と自立更生指導を図るために設立され

(31)

のが妥当かどうか、今後検討を加えるべきと思われる。

⑤ 再委託について

浅香山浄水場つつじの一般開放に伴う清掃業務の一部が再委託されている。

このような受託業務の一部のみの委託は、堺市契約規則に基づく委託契約条項

に反するものではないとしても、平成 13 年度予算編成に当たっても重要検討項

目として取り上げられているとおり、より効率的な委託業務となるよう委託内

容及び再委託の在り方を検討していくべきである。

⑥ 業務委託(アウトソーシング)の推進について

平成 12 年度に検針業務、開閉栓業務の外部委託に際して、その効率化の検討

がされているが、その後、平成 14 年の改正水道法の施行等、水道事業の効率的

運営のために業務委託できる範囲が拡大される現状にある。さらに、「行財政改

革計画」においても業務委託の一層の推進が課題となっている。

今後も事業の効率運営のためにさらに外部委託できる業務があるかどうかに

ついて積極的な検討を加え、外部委託により効率化が図れる点については、さ

参照

関連したドキュメント

(平成 28 年度)と推計され ているが、農林水産省の調査 報告 14 によると、フードバン ク 45 団体の食品取扱量の合 計は 4339.5 トン (平成

2011年(平成23年)4月 三遊亭 円丈に入門 2012年(平成24年)4月 前座となる 前座名「わん丈」.

2011 (平成 23 )年度、 2013 (平成 25 )年度及び 2014 (平成 26 )年度には、 VOC

平成 26 年 2 月 28 日付 25 環都環第 605 号(諮問第 417 号)で諮問があったこのことに

本協定の有効期間は,平成 年 月 日から平成 年 月

z 平成20年度経営計画では、平成20-22年度の3年 間平均で投資額6,300億円を見込んでおり、これ は、ピーク時 (平成5年度) と比べ、約3分の1の

なお、平成16年度末までに発生した当該使用済燃

なお,平成16年度末までに発生した当該使用済燃