再生可能エネルギーのうち、太陽光発電や風力発電は、天気や風の 強さで発電量が変わるなど、天候に左右され発電量が安定しない エネルギーです。
北海道は電力系統※の規模が他地域と比べ小さいこと、また、
北海道と本州を結ぶ連系設備が細く電気の送受電が限られること から、太陽光発電や風力発電が系統に与える影響は、相対的に大き くなります。
北海道における電力系統の特徴と
再生可能エネルギー
2016年度末時点で、道内の再生可 能エネルギーの導入量は約340万 kWに達しました。また、ほくでんの 発電量(kWh)に占める再生可能エネ ルギーの割合は25%程度※となって います。
※国は、再生可能エネルギーの割合を2030年度で 22∼24%とすることを目標としています。
北海道内の
再生可能エネルギー
導入実績
再生可能エネルギーは、発電時にCO
2を出さず、
枯渇しない純国産の貴重な資源です。
ほくでんは、再生可能エネルギーの導入拡大に向けて、
これからも積極的に取り組んでいきます。
北海道
360万kW程度
東日本
4,100万kW程度
➡北海道の約
12
倍西日本
5,500万kW程度
➡北海道の約
15
倍 北海道中部 東北
北陸
四国 中国
九州
全国の 電力系統規模
(イメージ図)
東京 関西
ほくでんエネリーフ
再生可能エネルギー
導入拡大に向けた様々な
取り組みを進めています。
規模が小さい
規模が大きい
●ほくでんの発電量(kWh)の構成
●系統規模の比較 (平均電力)
※電力の生産から消費を行うため、相互につながった電力システムのこと。 (発電・送電・変電・配電設備、お客さま設備など)
※他社受電分を含む。
※「再エネ(FIT電気)」とは、FIT制度によってほくでんが
買取りした電気のことをいいます。 ※ほくでんの電力系統(離島を除く)に連系する再エネ発電設備の容量の合計です。※固定価格買取制度(FIT制度)導入前と現在の比較です。
※2015年度実績
連系設備が
細い
太陽光発電・風力発電の
発電量の変動が系統に
与える影響が大きい
0 50 100 150 200 250 350
300
(万kW)
5年間で
約1.6倍
●北海道内の再生可能エネルギー導入量(kW)
2011年度末 2016年度末
10.4
28.9
159.9 2.5 6.9
336.7万kW
115.1 35.0 164.2
2.5 19.9
バイオマス
地熱
水力
風力
太陽光
208.6万kW
再生可能エネルギー
25
%
程度
卸電力取引所
・その他
1%
石油
25%
石炭
49%
2016年度
実績
再エネ
(FIT電気)
7%
再エネ
(FIT電気以外)大型蓄電システム実証事業
系統側蓄電池の設置
ほくでんは大型蓄電池を活用した国の実証事業に参加してい ます。太陽光発電や風力発電の発電量の変動に対する新たな 調整力とするため、蓄電池の性能実証や、蓄電池の充放電な どを最適に制御・運転する技術の開発に取り組んでいます。
系統側(ほくでんの変電所など)に風力発電事業者との共同負担 で蓄電池を設置し、風力発電のさらなる導入拡大を図ります。
水力発電は、太陽光や風力と比較し安定して発電が可能であり、 長年の水力発電技術の蓄積からも信頼性の高い電源です。
ダムや水路など、既存の設備をできるだけ活用し、老朽化した水力 発電所の再開発を行っています。
新設予定の新得発電所では、廃止される上岩松発電所1号の設備 を活用します。また、これまで雪解けや降雨時にダムから放流していた 水を有効活用することなどにより、最大出力(kW)と発電量(kWh) の増加を図ります。
水車の更新時に高効率のものに取り替えることで、最大出力(kW)と 発電量(kWh)の増加を図っています。また、性能確認試験で出力 の増加が可能と判断できた場合には、設備の改造などを行うことなく 最大出力(kW)と発電量(kWh)の増加を図っています。
地
域
資
源
の
有
効
活
用
・
環
境
保
全
へ
の
寄
与
の
た
め
、
再
生
可
能
エ
ネ
ル
ギ
ー
の
導
入
拡
大
に
向
け
て
、
さ
ま
ざ
ま
な
実
証
試
験
や
中
小
水
力
の
開
発
な
ど
を
行
っ
て
い
ま
す
。
風力発電の導入拡大に向けた実証試験
中小水力の再開発・出力向上
東京電力パワーグリッド(株)と共同で実証試験を行います。この試験 は、北海道と本州を結ぶ連系設備(北本連系設備)を通じて、系統規 模の大きい東京電力パワーグリッド(株)の調整力を活用するもの です。これにより、北海道内の周波数を安定化させます。
∼
未利用エネルギーの有効活用
∼
ほくでんエネリーフ
再生可能エネルギー
発電した
電気を買取
買取量(発電量)の変動に対し、
連系設備を活用して調整
北本連系設備
大型蓄電池(南早来変電所内に設置)
上岩松発電所1号
20,000kW
運転開始:1956年
風力発電
事業者
ほくでん
再開発
出力向上
◎
これまでの出力増加実績
(10発電所合計)
東京電力
パワーグリッド
廃止
新得発電所
23,100kW
運転開始:2021年予定
208,800kW
新設
※2017年7月現在
198,500kW
最大出力
合計
電力変換装置 電解液タンク