【条 例案の概要】
市 営 住 宅 の 入 居 収 入 基 準 お よ び 市 営 住 宅 等 の 整 備 基 準 に つ い て
1 収 入基準および 整備基準の 条例委任
「地域の自 主性及び自立性を高めるため の改革の推進を図る ための関係法律の
整備に関する法律」が成立し (平成2 3年5月2日公布), 公営住宅 法等が改 正
されたことに伴い,これまで国が定め ていた市営住宅の入居 収入基準 および市 営
住宅等の整備基準を 事業主体である地 方公共団体の条例で定 めること とされた た
め,収入基準を「函館市営住宅条例」 に,整備基準を新たに 制定する 「(仮称 )
函館市営住宅等整備に関する基準条例 」に定めるものです。
2 函 館市営住宅条 例の改正内 容
市営住宅の 入居資格 としての 収入基準の 額は,政令で定める 基準を参酌して公
営住宅の事業主体が条例で定めること とされており ,従来ど おり本来 階層世帯 の
額を15万
8
千円,裁量階層世帯の額を 21万4千 円とします。
※ 本来階層世帯:一般世帯(裁量階層以外の世帯)
裁量階層世帯:①障がい者(4級以上)がいる世帯
②入居者が 60才以上,かつ同居者のいずれも が 60才以上または 18才
未満である世帯
③小学校就学前の乳幼児がいる世帯
3 ( 仮称 )函館市 営住宅等整 備に 関する 基準 条例 の内 容
市営住宅等(市営住宅および共同 施設)の整備 の基準については ,国から 示さ
れた「公営住宅等整備基準(平成10 年建設省令第8号)」 を参酌し て定めま す
が,市営住宅等の整備に係る基準のう ち,専門技術的な内容 に係る事 項につい て
(1) 基準 の内 容
○ 全体の基準(安全,衛生および景観等 に配慮した良 好な居住環境の確 保)
① 市営住宅等は,健全な地域社会の 形成に 資するように考慮して整備する こと 。
② 市営住宅等は,良好な居住環境 を確保し ,入居者等にとって便利で快適 なも
のとなるように整備すること。
③ 市営住宅等の建設にあたっては ,建設お よび維持管理に要する費用の縮減に
配慮すること。
○ 敷地の基準(入居者の利便および安全 性の確保)
① 市営住宅等の敷地の位置は,入 居者の日 常生活の利便を考慮して選定する こ
と。
② 市営住宅等の敷地は,安全上必 要な措置 を講じるとともに,雨水および汚水
を有効に排水し,または処理するた めに必要 な施設を設置する こと。
○ 市営住宅の基準(入居者の利便および 安全性の確保 )
① 住棟等は,敷地内および周辺地 域の良好 な居住環境の確保が可能な配置とす
ること。(日照,通風,採光,プラ イバシー の確保など)
② 市営住宅には,防火,避難,防 犯のため の措置 を講じるほか,次の事項につ
いて適切な対策を講じること。
・省エネルギー対策(評価方法基準 等級4 以上)
・床および外壁の開口部の遮音対 策(評価 方法基準 等級2以上)
・構造耐力上主要な部分の劣化対 策(評価 方法基準 等級3以上)
・設備配管の維持管理対策(評価 方法基準 等級2以上)
③ 市営住宅の一戸の床面積を25 ㎡以上と すること,および台所,水洗便所,
洗面設備,浴室等を設けるほか,次 の事項に ついて適切な対策を講じる こと。
・ホルムアルデヒド対策(評価方 法基準 等級3以上)
④ 住戸内および共用部分には,次 の事項に ついて適切な対策を講じる こと。
・バリアフリー対策(評価方法基 準 等級 3以上)
⑤ 附帯施設として必要な自転車置 場,物置 ,ゴミ置場等を設置すること。
※ 「評価方法基準」とは,住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成 11 法律第 81
号)第 3 条第 1 項の規定に基づく評価方法基準(平成 13 年国土交通省告示第 1347 号)
○ 共同施設の 基準(入居者の利便および 安全性の確保 )
① 児童遊園および集会所の位置お よび規模 は,住戸数や敷地の規模および形状 ,
住棟の配置等に応じて,入居者の利便および 児童等の安全を確保した適切なも の
とすること。
② 広場および緑地の位置および規 模は,良 好な居住環境の維持増進に資するよ う
に考慮すること。
③ 敷地内の通路は,敷地の規模および形 状 ,住棟等の配置ならびに周辺の状況に
応じて,日常生活の利便 ,通行の安全 ,災害 の防止,環境の保全等に支 障がない
ように合理的に配置するほか,通路にお ける 階段は,高齢者等の通行の安全に配
慮し,必要な補助手すりまたは傾斜 路を設け る こと。