RECENT SOCIO-MEDICAL CHARACTERISTICS OF TUBERCULOSIS AND THEIR PERSPECTIVES IN JAPAN

In document The 74th Annual Meeting Symposium M. FACTORS FOR THE ONSET OF AND THE EXACERBATION OF TUBERCULOSIS Chairpersons: 1*Tsuyoshi Shigeru OGURA KOHNO 2 1*Di (Page 33-39)

*Masako OHMORI

*Research Instit

ute of Tuberculosis, Japan Anti-Tuberculosis Association

In the late 1970s the decline of TB incidence rate has begun to slow down among both elderly population and younger one. This phenomenon mostly owed the reactivation of dormant M. tuberculosis infection among the elderly people and small TB outbreaks in the younger generation. The micro-epidemics among adolescent and young adults have been reported since 1980. The latest data showed the TB incidence in 1997 was 33.9 per 100,000 population, increased from 33.7 per 100,000 in 1996 . To explain the situation above, several sociomedical factors were discussed as follow:

(1) Age distribution of TB:

The highest peak of newly registered TB patients shifted to the elder age cohorts and was the age group between 65 and 74 years in 1997, contrasting small peaks observed in 20-29 years age group remained unchanged.

(2) Characteristics of infection route:

Overall incidence rates of smear positive TB cases slightly increased in 1980s and leveled off thereafter. However the number of smear positive cases among persons elder than 70 years old sharply increased, 1,779, 3,744, 5,728, in 1977, 1987 and 1997, respectively. Several papers showed that about one quarter of TB patients was diag-nosed as TB while being treated for diseases other than TB. This may have contrib-uted to the current TB infection.

(3) Delay in case-finding:

*〒204 ‑8533東 京都 清 瀬市 松 山3‑1‑24 *3-1-24

, Matsuyama, Kiyose-shi, Tokyo 204-8533 Japan.

(Received 30 Aug. 1999)

―59―

Patient's delay in symptomatic smear positive cases, especially among male patients in 30-54 age group, has been increased during last 10 years. This may also contrib-ute to the current TB issue to the younger people.

(4) TB problems in the cities:

TB incidence rate in a certain area of some big cities was much higher than the other areas and the regional difference became magnificent due to serial socioeco-nomic problems of vulnerable population there.

(5) Notification of TB:

One study using mailed questionnaires showed that only 76 percent of medical doc-tors knew the TB notification system under the TB control law. It concluded that contact tracing would become more important issue in case-finding and the 100 per-cent of TB notification in medical institutions would be indispensable.

Key words: Incidence of tuberculosis, Eld-erly people, Micro-epidemic, Patient's delay, Notification.

キ ― ワー ズ:結 核 罹患 率,高 齢 者,集 団 感 染,受 診 の 遅 れ,届 出

は じ め に

1970年 代 後 半 に入 っ て 見 ら れ た 結 核 罹 患 率 減 少 速 度 の 鈍化 は 結核 半 減 運動 な ど さま ざ ま な取 り組 み に もかか わ らず そ の 成 果 は 芳 し く な く,1997年 の 統 計 で つ い に 罹 患 率 の 上 昇 を見 る こ と に な っ た 。 こ の1980年 前 後 に 起 こ った 全 国 に 及 ぶ 結核 状 況 の 変化 は,実 は過 去 に さ か の ぼ る こ と近 代 化 学療 法 導 入 時代 に そ の発 端 が あ っ た 。 現 在 は近 代 化 学 療 法 導 入 以 前 に 結核 の 感染 を 受 け た 中高 齢 者 とそ の 後 に生 を受 け た 結核 未 感 染 者 が 入 り乱 れ て生 活 して い る。 しか もわ が 国 の 急 速 な 高 齢 化 は,時 代 と と

も に既 感 染 者 を減 少 させ る ど こ ろか 既 感 染 者 の 数 を実 質 的 に増 加 させ る結 果 と な っ て い る1)。 加 え て 結 核 未 感 染 者 の世 代 も しだ い に高 齢 へ 移 動 し,1990年 代 末 現 在, 50歳 で も70%が 結 核 に未 感 染 とい う状 況 に至 り,最 近

は新 た な感 染 に よ る結 核 発 病 が 若 年 者 ばか りか 高 齢 者 で も取 りざ た さ れ る よ う に な っ た 。内 因性 再 燃 に よ る結 核 発 病 に お い て は宿 主側 の生 物 学 的要 因が 大 きい と考 え ら れ る 。 しか し最 近 受 け た感 染 か ら の発 病 は,そ れ に加 え て対 策 上 の 問題 も含 め た社 会 的要 因が 強 く働 い てい る と 推 察 され る 。 そ こ で結 核 発 生 の現 状 分 析 を通 し,社 会 医

学 的 な 側 面 か ら結 核 問題 を考 察 す る こ と と した 。

結核患者発 生の最近の様相 とその背景

新 た に発 生 す る 結核 患 者 の 中 で70歳 以 上 の 占 め る割 合 は1977年,87年,97年 に16.7%,27.0%,34.4%と 急 速 に拡 大 した 。 そ れ は 発 生 患 者 の 年齢 分布(図1)が 示 す よ う に,患 者 発 生 の 最 も多 い 出 生 コホ ー ト(同 じ年代

に生 まれ た 集 団)が 時 代 の 流 れ と と もに,そ の ま ま 高齢 化 して い るた め で あ る 。 また,戦 後 ま もな く生 ま れ た 団 塊 の 世 代 の 部 分 も5年 間 隔 で 規則 正 し く右 へ(高 齢 へ) 移 動 して い るが,こ れ も結核 の 発 生 が 過去 の 結核 感染 状 況 で あ る既 感 染 率 に強 く影 響 され て い る こ と を示 す もの で あ る 。

こ れ に対 し20歳 代 に見 られ る小 さ な ピ ー ク は 過 去10 年 の 間 ほ ぼ 同位 置 に停 滞 して お り,こ の 年 代 で は 出 生 コ ホ ー トの影 響 よ り も,20歳 前 後 で 特 に発 病 率 が 高 い2) とい う年 齢 要 因が よ り強 く働 くため と考 え られ る。 そ し て こ の20歳 代 の ピー クが 一 向 に 改 善 しな い こ と は,最 近 の わ が 国 の結 核 感 染 の危 険 が 一 向 に低 下 してい ない の で は な い か と疑 わせ る もの で あ る 。

罹患率上昇 の背景

表1は70歳 以 上 の 患 者 発 生 数 な ら び に 罹 患 率 の 推 移 を1975年 か ら97年 にか けて 見 た もの で あ る 。 表1に 示 す よ う に この 間 の 高齢 化 は 急 速 に 進 展 し,70歳 以 上 の 人 口は23年 間 で2.4倍 に な っ た 。 一 方,そ れ ま で 減 少 して きた70歳 以 上 の結 核 患 者 発 生 数 は1980年 代 に 入 っ て減 少 に歯 止 め が か か り,増 加 す る こ と もあ っ た が,人 口の 増 加 が そ れ よ りも著 し く,罹 患 率 の 増加 に は至 らな か っ た 。1997年 に わ が 国 の結 核 罹 患 率 の 上 昇 を見 た が,

こ れ は ま さ に70歳 以上 の罹 患 率 の増 加 が そ の背 景 にあっ た 。 ち な み に1996年 か ら97年 に か け て 罹 患 率 が 上 昇 し た年 齢 層 は70歳 以 上 の108.2か ら112.7で,次 に わ ず か で は あ るが20歳 代 の20.19か ら20.20で あ った 。

ここでシステムの変更 も多少今 回の罹患率上昇 に影響

1999年10月 761

図1年 齢 階 級 別 新 規 登 録 結核 患 者 数 の推 移(1987‑97年)

表170歳 以 上 の 結 核 患 者 発 生 状 況(1975‑97年)

人 口:千 人 率:人 口10万対率

塗抹+数:78年 までは新登録全結核塗抹陽性患者数, 79年以降は新登録肺結核塗抹陽性患者数

して い る こ と を触 れ て お く必 要 が あ ろ う 。1996年 か ら 活 動 性 分 類 が 改 正 され,登 録 後6カ 月 以 内 に 非 定 型 抗 酸 菌 陽 性 例 と分 か った 場 合 に は,新 登 録 患 者 数 か ら削 除 さ れ る よ う に な った 。 そ の こ とは 多 少 で は あ る が 非 定 型抗 酸 菌 と疑 わ れ る例 で も躊 躇 す る こ とな く登録 し よ う,あ

るい は菌 種 を隠 す こ と な く申請 し よ う とい う意 思 決 定 に 影 響 を及 ぼ した と考 え られ る。 しか し,電 算 化 サ ー ベ イ ラ ンス の シス テ ムの 変 更 は2年 遅 れ の1998年 か らとなっ たた め,こ の 数 は罹 患 率 か ら差 し引 か れ る こ とな く罹 患 率 の 中 に含 まれ る こ と に な った 。1992年 以 降,結 核 サ ー ベ イ ラ ンス で 非 定 型 抗 酸 菌 陽 性 の 情 報 が 入 力 され る よ う に な っ たが,肺 結 核 中非 定 型 抗 酸 菌 陽 性 例 は1992年 か ら95年 に か け て,88例,131例,114例,145例 と推移 した。

これ が1996年 か ら97年 は,352例,526例 と一 気 に 増 加 して お り,こ れ に は活 動 性 分 類 の 変 更 に伴 う非 定 型 抗 酸 菌 陽 性 例 の 保 健 所 で の 取 り扱 い の 変 化 が,微 妙 に影 響 し てい る もの と推 察 され る。 ち なみ に非 定 型 抗 酸 菌 陽 性 例 を除 い て 結 核 罹 患 率 を計 算 す る と,1996年 は33.5(実 際 33.7),1997年 は33.4(実 際33.9)と な り,1996年 か ら97 年 にか けて の 罹 患 率 の 増 加 は起 こ ら なか った こ とにな る。

しか し,過 去5年 の 罹 患 率 の 年 平 均 減 少 速 度 が わ ず か 2.9%で あ った とい うわ が 国 の 結 核 状 況,加 え て70歳 以 上 の 患 者 で の 塗 抹 陽 性 患 者 数 は 減 少 ど ころ か 増 加 の 一 途 を た ど って い る とい う事 情(表1)を 考 え れ ば,シ ス テ ム上 の 問 題 は多 少 あ った にせ よ,結 核 罹 患 率 の 上 昇 は い つ 起 こ って も不 思 議 で はな か った とい え る。

集団感染発生の背景

結 核 罹 患 率 の 減 少 が 鈍 化 した と はい え,一 応 まが りな りに も減 少 は して きた 。 しか し,塗 抹 陽 性 罹 患 率 は1980 年 か ら不 気 味 に微 増 を 続 け,高 値 安 定 の ま ま で 推 移 し て い る。 そ れ を70歳 以上 の 高 齢 者 に 限 れ ば,1975年 か ら97年 に か け て31.6か ら43.9と1.4倍 に な ったが(表1), これ を患 者 数 で 見 れ ば 急 速 な高 齢 化 を背 景 に1,701名 か ら5,728名 と3.4倍 もの 増 加 に な っ て い る 。 わ が 国 の 生 活 圏 の 拡 が りが この 間 大 き くは 変 わ らな かっ た とす れ ば, 高 齢 の 塗 抹 陽 性 患 者 の 人 口 密 度 は3.4倍 も上 昇 した こ と に な り,地 域 にお け る結 核 感 染 の 危 険 の 高 ま り を実 感 す る こ とが で き るだ ろ う。

1980年 代 に入 り,結 核 集 団 感 染 の 報 告 数 が 増 え た 。 しか もそ の 場 所 は学 校 か ら病 院 ・事 業 所 へ と変 貌 して お り,特 に院 内 で の 結核 集 団 感 染 が 目立 っ て 多 くな っ て い る3)。 結 核 発 生 動 向調 査 で は 医 療 機 関発 見 割 合 は 約80

%と され て い る。 しか し実 際 には,結 果 的 に 医療 機 関 で 発 見 され て は い るが,受 療 中 や 偶 然 発 見 が29.5%4), 他 疾 患 通 院 中 や 入 院 中 発 見 が14.4〜26.6%5)〜7)と,約 4人 に1人 が 何 らか の 理 由 で 治 療 を受 け て い る 間 に 結 核

と診 断 され て い る 。 こ れ らの例 で は確 定 診 断 まで の 期 間 が 長期 に な る例 も少 な か らず あ る と考 え ら れ る ので,そ の 間 に免 疫 の低 下 した患 者 や若 い 医療 従 事 者 に結 核 を感 染 させ る危 険 が大 きい 。 わ が 国 の高 齢 の喀 痰 塗 抹 陽 性 患 者 の 実 質 的 な増 加 は,こ の よ うな点 か ら も現 在 の結 核 感 染 に与 え る影 響 が大 きい と考 え られ る 。

若年者 の結核発病 と問題点

1980年 代 初 め まで20歳 代 の 結 核 罹 患 率 は 全 体 よ り も 速 い 年12〜13%の 速 度 で減 少 して き た 。 と こ ろ が そ れ 以 降 の 減少 速 度 は著 し く低 下 し,1985年 以 降 の 平 均 減 少 速 度 は3.1%と な っ た 。20歳 代 の 結 核 患 者 の6%を 占 め る外 国 人 を 除 け ば8),わ が 国 の20歳 代 は ほ と ん どが 結核 未 感染 者 で あ り,こ の年 齢 層 か らの結 核 発 病 は,最 近 に な っ て 感染 を受 け発 病 した例 が 多 い と考 え られ る。

感染 後1年 以 内 の発 病 は 著 し く高 い9)こ と に 加 え,20 歳代 はBCGの 効 果 が減 弱 す る年 齢 に 当 た っ て い る 。 そ の ほ か,青 年 あ る い は若 い成 人 は,生 活 関連 発 病 要 因の 中 で相 対 危 険 度 の高 い食 事 の不 規 則,睡 眠不 足,健 康 へ の留 意 な しな ど発 病 に対 し好 ま し く な い 要 因10)11)を 有 す る者 が 多 い 。 そ して い っ た ん結 核 を発 病 す る と,今 度 は 治療 継 続 に 問題 を生 じる こ と も多 い よ うで あ る。 若 年 者 で は 内服 不 良例 が24%に 達 し,治 療 中 断 例 も18%と 中 年 者 の3.5%,高 齢 者 の2%を 大 き く上 回 っ た と の 報 告12)が あ る 。 ま た,コ ホ ー ト調 査 成 績 か ら も20歳 代 の 脱 落 ・治 療 中 断 割 合 は4.3%と 全 体 の3.6%に 比 べ 高 い13)こ とが示 さ れ て い る 。

中 高 生 の場 合,長 時 間 に わ た り一 緒 に過 ごす 環 境 に あ る た め,大 きな 集 団 感染 に発 展 す る こ と も あ り14)15), 成 人 で は 活動 範 囲 の広 さ か ら広 域 に わ た っ て感 染 を引 き 起 こす こ と もあ る16)。 青 年 あ る い は 若 い 成 人 の 感 染 は そ の発 端 が 中 高年 者 で あ っ て も,彼 ら自 身が い っ た ん発 病 し排 菌 まで に至 る と,同 年 齢 集 団 で感 染 は大 き く拡 が る 可 能性 が あ る の で,初 発 患 者 発 生 時 の対 応 が 大 変 重 要 とな る 。 これ ま で は状 況 で判 断 さ れ る こ とが 多 か った 感 染 の ル ー トも,RFLP分 析 に よ り実 証 的 に 判 断 さ れ る よ うに な り17),例 え ば74歳G2号 の 父 親 か ら 感 染 発 病 したG7号 の 娘 が 発 端 とな った と考 え られ た集団 感染 が, 実 は今 回 の感 染 に よ る発 病 と偶 然 同時 に起 こ っ た内 因性 再燃 に よる発 病 の複 合 体 で あ っ た18)と い う こ と も 明 ら か に され る よ うに な っ た 。若 年 者 の感 染 の様 相 も,今 後 は分 子 疫 学 の発 展 に よ り,実 証 的 な裏付 け を基 に感染 ル ー

トの解 明 が な さ れ て い くで あ ろ う 。

感染危 険率減少鈍化 が若年者の結核感染 に与 える 影響 とその対策

高齢者 での著 しい塗抹 陽性患者発生数 の増加(表1)

In document The 74th Annual Meeting Symposium M. FACTORS FOR THE ONSET OF AND THE EXACERBATION OF TUBERCULOSIS Chairpersons: 1*Tsuyoshi Shigeru OGURA KOHNO 2 1*Di (Page 33-39)

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