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¾ WS-BPEL

4.1.3.10. OASIS XRI Data Interchange (XDI) TC

XDI とは XRI Data Interchange のことである。これは XML と XRI(Extensible Resource Identifiers),を使った、インターネット及びその他のデータネットワークにおいて、デー タ共用、リンク、同期を行う汎用且つ拡張可能なサービス(Web サービスに限定していない)

を定義しようとしている。目標は、任意のデータソースのデータを識別、記述、リンク、

同期可能な「データ Web」化することである。これは今日、任意のコンテントからのコンテ ントがリンクされる事で、人に可読な Web となっている事に類似した考え方である。さら に、XDI ではセキュリティ、権限、プライバシィも共用データに対して表現可能にする。.

詳細は省略するが、Web アーキテクチャ(Web サービスではない)同様に以下のような多岐 に亘る問題点、関連する仕様の検討が必要である。

・ アイデンティティ(オブジェクト/リソース/資産)

・ リソース識別子とロケーター:例えば、以下がある。

Uniform Resource Identifier (URI) Uniform Resource Locator (URL) Uniform Resource Name (URN)

Internationalized Resource Identifier (IRI) Persistent Uniform Resource Locator (PURL) The PURL-Based Object Identifier (POI) Extensible Resource Identifier (XRI) OpenURL

Open Archives Initiative (OAI) Identifier Extensible Repository Resource Locator (ERRoL) Grid Resource Identifier (GRI)

Life Science Identifier (LSID) Digital Object Identifier (DOI) Global Release Identifier (GRid)

・ 恒久性

・ 名称の解決

・ リソース記述とメタデータ

・ アドレッシングとリンク付け

・ ネットワークプロトコル[Transmission, Transport, Messaging]

・ トラスト管理[Mediation, Access Control, Privacy, Rights]

・ コンテントネゴシエーション

・ データ同期

4.1.4.EGA(Enterprise Grid Alliance)

1)概要

GGFを中心としてグリッド・プロトコル、サービス標準化の検討が進む一方で、標準化対 象領域があまりに拡大し実用化までに必要な課題が山積してしまっている状況も見えはじ めてきた。こうした中で、企業向けグリッド実用化のための当面の課題だけにフォーカス したコンソーシアムとしてEnterprise Grid Alliance(EGA)が2004年4月に発足した。

EGA はオラクル、ヒューレットパッカード、サン・マイクロシステムズ、NEC、富士通シ ーメンス、EMC、ネットアプライアンス、インテルが中心となり2004年末で20社を超え るメンバーが加入している。下図に示すように、GGFが研究グリッドから企業グリッドに 至る非常に幅広い分野をカバーしているのに対し、EGAは当初、

1)参照モデル

2)コンポーネント・プロビジョニング 3)データ・プロビジョニング

4)グリッド・セキュリティ 5)従量課金

の5つの技術ワーキンググループだけにフォーカスしている。また、新たな標準仕様を作 りだすのではなく、できる限り既存の標準ないし他のコンソーシアムで検討されている標 準案を尊重し、標準の完成度を高め、普及促進にフォーカスして活動することを目標とし ている。

2005年始め時点ではまだ同コンソーシアムから主要な成果は報告されていないが、今後、

従来のコンソーシアムと連携して同コンソーシアムが企業コンピューティング領域でのグ リッド技術の急速な普及促進に貢献することが期待される。

研究企業

対象分野

標準の実用化

-プロファイル -コンフォーマンス

-認定

-実証実験

標準の普及

-コンセプト・デモ

-認定

-ベストプラクティス

フェーズ

調査研究 標準策定

当初、研究グリッド。企業グリッド に拡大中。50以上のWG, RG により幅広い分野をカバー

データセンタ・プロビジョニングに フォーカス。当初5WG程度

個人メンバーによる活動

企業メンバーによる活動 ビジネス、製品へのコミットメント

GGF

EGA

2)体制(企業名、数字などは2005年2月末現在)

EGAは企業グリッドを対象とし、各種標準のベンダー製品への導入、準拠製品の普及促 進などグリッドのベンダー企業とユーザ企業間のビジネス促進を目的としている。このた め、他の多くの標準化団体のメンバーシップが「個人」を単位としているのに対して、EGA では「企業」が各下部組織の定足数や投票権などのメンバーシップの単位となっている。

会員のレベルはスポンサー、コントリビュータ、アソシエイトの3レベルに分かれている。

理事会メンバーや各運営委員会議長はスポンサーメンバーから選出され、ワーキンググル ープの投票権はコントリビュータ以上が持つなどレベルによって権限が分けられている。

現在、メンバー数は3レベルの合計で30社に達している。

EGAの最高意思決定機関は理事会である。現在、オラクル、ヒューレットパッカード、

サン・マイクロシステムズ、NEC、富士通シーメンス、EMC、ネットアプライアンス、イ ンテルの8社がメンバーとなっている。

この下にマーケティング運営委員会(MSC)、技術運営委員会(TSC)などの各運営委員 会が設置されている。運営委員会は方針の決定、具体的な活動を行うワーキングループへ の展開などの役割をになっている。運営委員会への参加はコントリビュータ以上、各ワー キンググループはすべての会員が参加することができる。

MSC はEGAの活動をベンダー企業、ユーザ企業などにアピールし、新たな会員を獲得 すること、EGA の推奨する標準を普及させることなどを目的としている。MSC の下には 現在、4つのワーキンググループが設置されており、各種の具体的なマーケティング、プ ロモーション活動を行っている。

TSCは技術的な側面からのユーザのニーズ、課題などの吸い上げ、EGAの推奨すべき標 準の策定などの目的で設置されている。マーケティング運営委員会と同様に、運営委員会 では基本戦略、方針の策定や下部組織の運営をサポート、促進させる役割をになっている。

TSC の下には、現在、参照モデル、コンポーネント・プロビジョニング、データ・プロビ ジョニング、グリッド・セキュリティ、従量課金の5つの技術ワーキンググループが設置 されている。

EGA ではこれら二つの運営委員会に並列に日本リージョン運営委員会(JRSC)、

EMEA(Europe, Middle East and Africa)リージョン運営委員会の二つの地域運営委員会が 設置されている。JRSCはEGAスポンサーメンバーのうち日本市場でビジネスを展開して いる企業をメンバー(現在、オラクル、NEC、ヒューレットパッカード、サンマイクロシ ステムズ、EMC、ネットアプライアンス)として活動が進められている。各リージョンの 運営委員会は同アライアンスの地域でのマーケティング、プロモーションを主な目的とし ている。日本リージョンでもこれまでにGrid World 2004、グリッド協議会ワークショップ 他各種の業界イベントのメンバー企業セッションの中で同アライアンスの理解促進のため の活動を行っている。

同アライアンスではこの他、メンバー全体に開放された全体会議(All hands Meeting)、

技術関係者だけの技術WG全体会議などが年2回程度開催されている。これらの会議は正 式の議決権は無いが、各WGでの活動の成果報告、会員相互の情報交換などの目的で開催 されている。

4.1.5.Globus(Globus Alliance)

●概要

グリッド環境を構築するために必要な基礎技術の開発を行うプロジェクトとして1995年 にシカゴ大学教授Ian Foster博士を中心にGlobus Projectが設立する。(米)アルゴンヌ国 立研究所,(米)シカゴ大,(米)南カルフォルニア大情報科学研究所が中心であるが、IBMや Microsoft等を含む米国の企業や大学も多数参加し、Computational Gridの構築およびグ リッド用アプリケーションの開発を容易にするためのソフトウェアツールを研究開発して いる。その成果として資源配分管理やセキュリティなどの基本的なグリッド環境を構築で きるGlobus Toolkitをオープンソースとして公開している。Globus Toolkitは多くのグリ ッドプロジェクトのソフトウェアプラットフォームとして採用されている。

1995年に設立されたが、2003年9月にGlobus Allianceに改名し、スコットランドのエ ジンバラ大とスウェーデンの並列計算機センターが主要メンバとして迎えられている。又、

2004年12月にGlobus Toolkit開発の主要メンバであるSteve Tuecke,Carl Kesselman,

Ian FosteらがGlobusベースの商用ソフトウエアの開発とサポートを手がけるUniva社を 設立すると同時にGlobus Allianceの主要メンバとして迎え入れられている。

現在、Globus ToolkitはGGFで標準化しているOGSA等の標準実装として取り上げら れている。OGSAの実装基盤であるOGSI,WSRFの仕様が発表されると即座にそのリファ レンス実装であるGlobus Toolkitの開発を実施し公開する事で標準化活動に貢献している。

http://www.globus.org/

◇活動内容

Globus Alliance は、下記の4つの活動を主要な活動としている。

・Research

グリッドの基礎的な問題(資源管理,セキュリティ,情報サービス,データ管理など)を研究。

・Software Tools

Globus Toolkitを開発し主要なプラットフォームで稼動可能にする。

開発されたGlobus Toolkitはオープンソースで公開されている。

・Test beds

大規模な試験環境の計画と構築を支援。

Globus Allianceでも科学者と技術者のSoftware Tools開発や研究を支援している。

・Applications

科学者と技術者の協力する大規模なグリッドを必要とするアプリケーションの開発。

◇主要メンバ

2005年1月現在の主要メンバ

・Argonne National Laboratory,University of Chicago

・EPCC,University of Edinburgh

・National Center for Supercomputing Applications (NCSA)

・Northern Illinois University, High Performance Computing Laboratory

・Royal Institute of Technology, Sweden

・Univa Corporation

・University of Southern California Information Sciences Institute

●Globus Toolkit

Globus Allianceのミドルウェア開発メンバ提供しているソフトウェアツール。デファク

トスタンダードとしての地位を確立し、複数のソフトウェアベンダが商用サポートするこ とを宣言している。オープンソースであるが、複数のソフトウェアベンダが商用サポート を宣言している。

2005年1月現在でのグリッド構築用としての最新バージョンはGT3.2.1である。

2005年4月にOGSAの新しい基盤であるWSRFをベースとしたGT4をリリース予定。

現在は、GT4開発者用にGT3.9のバージョンが提供されている。

◇主要バージョン

・Globus Toolkit 1 (GT1)

Globus Toolkitの初期バージョン。

1998年10月にファーストリリースが公開され、最終バージョンは、2000年06月に公 開されたGT1.1.3である。

・Globus Toolkit 2 (GT2)

現在、グリッド構築用のツールキットとしてデファクトスタンダードの地位にある Globus Toolkitのバージョン。

基本コンポーネントとして、GSI,GRAM,GASS,MDS,GridFTP 等の機能を提供

する。HTTP,LDAP,FTP等の既存プロトコルを使用してC言語で実装されている。

2002年4月よりファーストリリース公開され、2005年1月現在の最新バージョンは、

GT2.4である。

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