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システマティックレビューチームは、定性的または定量的システマティックレビューの 結果をエビデンス総体の強さとしてSRレポートにまとめ、推奨作成を行うガイドライン作 成グループに提出する。

CQ のうち、適切な論文が検索されなかった場合、または検索されたすべての論文の質が 高くなかった場合など、将来的な研究が必要と判断される場合は、Future research questionとして記載する。

ガイドライン作成グループは、提出されたSRレポートをもとに推奨作成のステップに 進む。したがって、添付の資料も含めて、推奨決定の作業において必要・十分な情報を提 示できることに留意する。

SRレポートにはGRADEアプローチで用いられている結果のまとめ表Summary of Findings (SoF) table(Guyatt 2011a; Guyatt 2013b; Guyatt 2013c; Carrasco-Labra 2015; Carrasco-Labra 2016)を作成してもよい。SoFは以下の7つの要素を含む。

1. すべての重要・重大な望ましい・望ましくないアウトカム 2. これらのアウトカムのベースラインリスク

3. 介入群のリスク(イベント率)あるいは絶対リスク減少(絶対効果指標)

4.リスク比、ハザード比などの相対効果指標 5. 参加者の人数(総数)と研究数

6. アウトカムごとのエビデンス総体の確実性 7.コメントあるいは説明

○テンプレート

【4-10 SRレポートのまとめ】

【4-11 Future research question】

○記入方法

【4-10 SRレポートのまとめ 記入方法】

【4-11 Future research question 記入方法】

○記入例

【4-10 SRレポートのまとめ 記入例】

【4-11 Future research question 記入例】

4.6 (参考)Review Manager (RevMan) 5.3 によるメタアナリシス

コクラン共同計画によりフリーで提供されているReview Manager(RevMan)は、シス テマティックレビューを効率よく、共通の基盤で行うために開発されており、文献の管 理やレビューの管理、論文から抽出したデータの管理などの機能が強力である。その中 にメタアナリシスのツールも付属しており、広く使用され、RevManを用いた論文も多数 発表されている。

2017年8月時点のRevManの最新はバージョン5.3.5である。Cochraneのウェブサイ ト(http://ims.cochrane.org/revman/download)よりダウロードできる。Windows、Mac、

LinuxそれぞれのOSに対してプログラムが用意されている。ここでは、Windows版を用

いてRevMan5を用いたメタアナリシスの手順を主に解説する。最後にバイアスリスクの

評価結果の入力と解説する。

RevManを起動する。最初は使用モードを設定する画面が出る。

ここではStandard modeを選択する。

RevManが開かれるので、右下のCloseをクリックしていったんウィンドウを閉じる。

FileメニューからNewを選択する。

New Review Wizardの画面が開かれるのでNextをクリックする。

Type of Reviewを選択する。ここでは、Intervention Reviewを選択し、Nextをクリ ックする。

Review に付けるタイトルを入力する。いずれかのラジオボタンを選択し書き込み、

Nextをクリックする。[Alteplase] for [ischemic stroke]と入力(カギカッコ内を入 力)。

Reviewのステージを選択する。ここでは、Full reviewを選択し、Finishをクリック する。

右側のText of Reviewの画面にタイトルそのほかの情報が表示される。左側のサイ

ドバーには、Reviewを構成するさまざまな要素が表示される。サイドバーではブレット の向きによってメニューが開かれたりたたまれたりする。この時点でFile メニューか らファイルとして保存することもできる。拡張子は.rm5 でファイル名はデフォルトで はタイトルと同じであるが、変更することもできる。

ここで、Tables のブレットをクリックし、次いで Characteristics of included

studiesのブレットをクリックする。

Characteristics of studiesの行をクリックすると、右のText of Reviewの画面は 自動的にスクロールして一番上の行が Characteristics of studies となる。左側の Characteristics of included studies を ダ ブ ル ク リ ッ ク す る か 、 右 の 画 面 の Characteristics of included studiesの右側のプロパティ-を表す ボタンをクリッ クする。

臨床試験の名称と発表年を入力するためにHeadingをTrialとYearの2つ設定し、

OKをクリックする。

右のText of Reviewの画面で、Characteristics of included studiesの左の+の ブレットをクリックし、Add Studyボタンをクリックする。

Trialの名称を入力してNextをクリックする。Trialの名称ではなく、著者名や番号

などでも構わない。

出版されたデータを用いるので、そのままNextをクリックする。

年度を入力してNextをクリックする。

次に、研究の特徴などを入力する画面となる。ここでは、不要なので、そのままFinish をクリックする。

以上で1つの研究の属性を入力した。入力した研究の名称が右の画面に表示されるよ うになる。

さらにAdd Studyをクリックして必要な研究をすべて入力する。ここでは、3つの研

究を入力した。以下の画面の様に入力した3つの研究のタイトルが表示される。データ はまだ入力していないので、各名称の下に[Empty]と表示されている。

次に、左側のサイドバーのData and analysesをクリックする。

右側の画面にAdd comparisonのボタンが表示されているので、それをクリックする。

New Comparison Wizardの画面が表示される。ます、比較の名称を入力し、Nextをク リックする。ここではAlteplase vs Placeboと入力。(ここで、いったんFinishで終 了してから、あとで右側のText of Reviewの画面で表示されるAdd Outcomeボタンを クリックして以下のデータの入力を行うこともできる。)

続 け て 比 較 の 対 象 と な る ア ウ ト カ ム を 入 力 す る た め 、Add an outcome under comparisonを選択しContinueをクリックする。

New Outcome Wizardの画面が表示されるので、比較されるデータ型を選択し、Next をクリックする。ここでは、Dichotomousを選択。

アウトカムの名称と比較される 2 群のラベルを入力する。Group Label 1:と Group Label 2:はデフォルトではExperimentalとControlとなっているので、それぞれを書 き換える。ここでは、名称をIntracranial bleeding、群のラベルはAlteplase、Placebo とする。入力したら、Nextをクリックする。

メタアナリシスの方法、効果指標、モデルを設定する画面が出るので、それぞれラジ オボタンを選択する。ここでは、Inverse Variance、Risk Difference、Random Effects を選択する。Nextをクリックする。

メタアナリシスの結果を出力する際の項目を選択する画面となる。Totals and subtotals、95%、95%を選択して、Nextをクリックする。

フォレストプロットでの表示に関するデータ設定の画面が出るので、必要に応じて入 力 ・ 選 択 す る 。Left Graph Label、Right Graph Label は デ フ ォ ル ト で Favors [experimental]、Favors [control]となっているが、ここでは、かぎかっこの部分をそ れぞれAlteplase, Placeboと書き換え、Sort ByはYear of studyを選択する。Next をクリックする。

次の画面でいったんFinishする。

次に、左のサイドバーのData and analysesの下に今設定したOutcomeが表示されて いるので、その部分1.1 Intracranial bleedingをダブルクリックする。

右のText Reviewの画面にそのアウトカムに関するデータが表示される。まだデータ

を入力していない状態なので、症例数は0が表示されている。

ここで、上に並んでいるアイコンの一番左の+のついたアイコンをクリックすると、

データ入力する研究名称を選択する画面が出る。左側に研究名称の一覧が表示されるの で、そこから選択してFinishをクリックする。今回は、3つ全部を選択する(Control キーを押しながら選択すると複数選択が可)。

右側のText of Reviewの画面に表が表示されるので、各研究の介入群と対照群の総

症例数とイベント生起例数を入力する。先ほど Yearでソートする設定にしたので、年 度順に研究名称が並んで表示されている。

背景が白のセルにデータを順次入力し、すべての値の入力を終了すると以下の結果が 得られる。

この画面で、右上のボタンによって、さまざまな変更ができるようになっている。一 番左側のボタンはさらに研究を追加する場合に用いる。2つ目のボタンは現在RD(Risk

Difference)の結果を表示していることを示しており、クリックすると OR オッズ比、

RRリスク比へと変更される。3つ目のボタンはRE、すなわちランダム効果モデルRandom effects modelを用いていることを示しており、このボタンをクリックするとFE、Fixed

effects modelに変更できる。これらはすぐ結果に反映され何度も変更可能である。

右下のスケールのボタンを移動させると、グラフの大きさが変わる。

4つ目のボタンをクリックするとForest plotを別画面に表示する。Forest plotを 表示した状態でAdd as Figureをクリックするとその画面の情報がFiguresの情報に追 加される。

5つ目のボタンをクリックするとFunnel plotが表示される。Add as figureをクリ

ックすると、この図をFiguresの情報に追加できる。

Add as figure で情報をFiguresに追加すると、右画面の上のタブの部分に Figure

1、Figure 2と表示されるようになる。クローズボックスをクリックすると閉じること

ができる。また、画面を保存する場合は、右上にある保存ボタンを、そしてコピーして Word などに貼り付けたい場合には、その隣のコピーボタンをクリックするとクリップ ボードにコピーされるので、それを貼り付けることができる。

以上の作業を済ませて、左のサイドバーからData and analysesをクリックすると作 業の結果が右の画面に表示される。右画面のたとえばFigure 1(Analysis 1.1)の+ボ タンをクリックするとForest plotがその下に表示される。Figure 2はFunnel plotで ある。また、これらの文字列の部分をダブルクリックするとText of Reviewのタブの 隣にFigure 1(Analysis 1.1)というタブが表示されるとともに、上記の画面と同じよ うに右側の画面にFigureが表示される。

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